Google Cloud の SAP NetWeaver 用モニタリング エージェント トラブルシューティング ガイド

本ガイドでは、SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントが機能していない場合に調べることができる一般的な問題について説明します。

ログを調べる

エージェントのログを確認して、SAP NetWeaver 関連の問題に対するモニタリング エージェントのトラブルシューティングを開始できます。

ご使用のオペレーティング システムに固有のディレクトリにあるログを確認します。

Linux

/var/log/google-sapnetweavermonitoring-agent.log

Windows

C:\Program Files\Google\google-sapnetweavermonitoring-agent\logs\google-sapnetweavermonitoring-agent.log

十分な IAM 権限がない

Google Cloud コンソールの VM インスタンスの詳細ページで、VM サービス アカウントの名前をメモします（例: sap-example@example-project-123456.iam.gserviceaccount.com）。[IAM と管理] ホームページで、サービス アカウントに monitoring.timeSeries.list 権限を含む IAM ロールが付与されていることを確認します。

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントではなく Cloud Monitoring エージェントをインストールしている場合は、VM サービス アカウントに追加の IAM 権限（事前定義された Monitoring 指標の書き込みロールなど）を付与しなければならない場合があります。Monitoring エージェントに必要な権限を確認するには、Cloud Monitoring のドキュメントをご覧ください。

VM サービス アカウントのアクセス スコープが間違っている

アクセス スコープは、インスタンスの権限を指定するレガシーな方法です。

インスタンスで完全な cloud-platform アクセス スコープを設定し、IAM ロールを使用してサービス アカウントの API アクセス権を安全に制限することをおすすめします。次に例を示します。

  • https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform

VM のアクセス スコープを制限する場合は、ホスト VM に次のアクセス スコープがあることを確認してください。

  • https://www.googleapis.com/auth/source.read_write
  • https://www.googleapis.com/auth/compute
  • https://www.googleapis.com/auth/servicecontrol
  • https://www.googleapis.com/auth/service.management.readonly
  • https://www.googleapis.com/auth/logging.admin
  • https://www.googleapis.com/auth/monitoring
  • https://www.googleapis.com/auth/trace.append
  • https://www.googleapis.com/auth/devstorage.full_control

アクセス スコープを変更するには、VM インスタンスを停止して変更を加え、それからインスタンスを再起動する必要があります。手順については、Compute Engine のドキュメントをご覧ください。この問題においては、IAM ロールの権限を変更する必要はありません。

SAP Host Agent が見つからないか間違っている

モニタリング システムを機能させるには、SAP NetWeaver システムに SAP Host Agent がインストールされており、Host Agent の最小限のパッチレベルが当たっている必要があります。SAP Host Agent のインストール手順については、SAP のドキュメントをご覧ください。

SAP Host Agent のバージョン要件については、以下の SAP Note をご覧ください。

ダウンロードの失敗

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントを実行しているホストサーバーがパブリック IP アドレスを指定せずに作成された場合、モニタリング エージェントをダウンロードできません。ホストサーバーがインターネットへのアウトバンド アクセスを許可する NAT ゲートウェイを設定する方法については、ご使用のオペレーティング システムのデプロイメント ガイドをご覧ください。

ポートが利用できない

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントは、ポート 18181 でリクエストをリッスンします。このポートが使用可能でない場合は、モニタリング エージェントを起動できません。使用可能でない場合、SAP Host Agent のログには Connection Refused エラーが表示されます。SAP NetWeaver 用モニタリング エージェント向けにポート 18181 が使用可能であることを確認します。別のサービスによってポート 18181 が使用されている場合は、そのサービスを再起動するか、別のポートを使用するように再度構成する必要があります。

構成ファイルがない（Bare Metal Solution のみ）

Bare Metal Solution 環境で SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントを有効にするには、ホストサーバーに configuration.yaml ファイルがある必要があります。SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントをインストールした後に configuration.yaml ファイルを作成する必要がある場合は、次の手順を行います。

  1. 次のディレクトリに、オペレーティング システムに固有の configuration.yaml ファイルを作成します。

    Linux

    /usr/sap/google-sapnetweavermonitoring-agent/configuration.yaml

    Windows

    C:\Program Files\Google\google-sapnetweavermonitoring-agent\configuration.yaml

  2. configuration.yaml ファイルに次の行を追加します。

    bare_metal: true

  3. SAP NetWeaver 用のモニタリング エージェントを再起動します。詳細については、SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントを再起動するをご覧ください。

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントのサポートを取得する

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントの問題を解決するには、必要な診断情報を収集し、Cloud カスタマーケアまでお問い合わせください。詳細については、SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントの診断情報をご覧ください。