このページでは、Cloud Storage の料金のサンプル事例について説明します。個人用ファイルを保存するシンプルなオンライン ストレージを提供する Google ドライブについては、Google ドライブの料金をご覧ください。
米ドル以外の通貨でお支払いの場合は、Cloud Platform SKU に記載されている該当通貨の料金が適用されます。
概要
Cloud Storage の料金は、次のコンポーネントに基づいています。
- データ ストレージ: バケットに格納されているデータの量。ストレージ料金は、データのストレージ クラスとバケットのロケーションによって異なります。
- データ処理: Cloud Storage による処理。これには、オペレーション料金、適用される取得料金、リージョン間のレプリケーションが含まれます。
- ネットワーク使用量: バケットから読み取られたデータ量、またはバケット間で移動したデータ量。
簡単な例
次の例は、ある月の my-bucket
のストレージの使用パターンを示しています。
料金カテゴリ | 使用のタイプ | 使用量 |
---|---|---|
データ ストレージ | us-east1 リージョンの Standard Storage |
50 GB(バケット内の月間平均データ量) |
データ処理 | クラス A オペレーション(オブジェクト追加、バケットやオブジェクトのリスト) | 10,000 オペレーション |
データ処理 | クラス B オペレーション(オブジェクト取得、バケットやオブジェクトのメタデータの取得) | 50,000 オペレーション |
ネットワーク使用量 | 南北アメリカと EMEA へのデータ転送 | 1 GB |
この月の my-bucket
の請求額は次のように計算されます。前提として、この計算には Always Free の割引は適用されていません。
料金カテゴリ | 計算 | 費用 |
---|---|---|
データ ストレージ | 50 GB Standard ストレージ × 1 GB あたり $0.020 | $1.00 |
データ処理 | クラス A オペレーション 10,000 回 × 1,000 オペレーションあたり $0.005 | $0.05 |
データ処理 | クラス B オペレーション 50,000 回 × 1,000 オペレーションあたり $0.0004 | $0.02 |
ネットワーク使用量 | 1 GB のアウトバウンド データ転送 × 1 GB あたり $0.12 | $0.12 |
合計 | $1.19 |
詳細な料金の例
次の例は、複数のストレージ クラスと、複数のティアにまたがる帯域幅消費を含むストレージ使用量を示しています。各ストレージ クラスについて、データ ストレージ使用量は月間平均です。
ある月のストレージの使用パターンが次のとおりだとします。
料金カテゴリ | 使用のタイプ | 使用量 |
---|---|---|
データ ストレージ | マルチリージョンの Standard ストレージ | 60 TB |
データ ストレージ | nam4 デュアルリージョンの Standard ストレージ |
30 TB |
データ ストレージ | マルチリージョンの Nearline ストレージ | 100 TB |
データ処理 | Standard ストレージ データに対するクラス A オペレーション(オブジェクト追加、バケットやオブジェクトのリスト) | 100,000 回のオペレーション |
データ処理 | Standard ストレージ データに対するクラス B オペレーション(オブジェクト取得、バケットやオブジェクトのメタデータの取得) | 10,000,000 回のオペレーション |
データ処理 | Nearline ストレージ データに対するクラス B オペレーション(オブジェクト取得、バケットやオブジェクトのメタデータの取得) | 1,000,000 回のオペレーション |
データ処理 | データの取得(データ転送全体のうち Nearline ストレージの部分) | 10 TB |
データ処理 | デュアルリージョンのリージョン間レプリケーション(ターボ レプリケーション) | 14 TB |
ネットワーク使用量 | 南北アメリカと EMEA へのデータ転送 | 25 TB |
ネットワーク使用量 | アジア太平洋へのデータ転送 | 25 TB |
ネットワーク使用量 | 南北アメリカと EMEA からのマルチリージョン インバウンド データ転送 | 25 TB |
ネットワーク使用量 | デュアルリージョン インバウンド データ転送 | 14 TB |
ネットワーク使用量 | アジア太平洋からのマルチリージョン インバウンド データ転送 | 10 TB |
この月の請求額は次のように計算されます。前提として、この計算には Always Free の割引は適用されていません。
料金カテゴリ | 計算 | 費用 |
---|---|---|
データ ストレージ | 60 TB(61,440 GB)の Standard ストレージ × 1 GB あたり $0.026 | $1,597.44 |
データ ストレージ | 30 TB(30,720 GB)の Standard Storage × 1 GB あたり $0.044 | $1,351.68 |
データ ストレージ | 100 TB(102,400 GB)の Nearline Storage × 1 GB あたり $0.015 | $1,536.00 |
データ処理 | クラス A オペレーション 100,000 回 × 1,000 オペレーションあたり $0.01 | $1.00 |
データ処理 | クラス B オペレーション 10,000,000 回 × 1,000 オペレーションあたり $0.0004 | $4.00 |
データ処理 | クラス B オペレーション 1,000,000 回 × 1,000 オペレーションあたり $0.001 | $1.00 |
データ処理 | 10 TB(10,240 GB)のデータ取得 × 1 GB あたり $0.01 | $102.40 |
データ処理 | ターボ レプリケーションを使用した場合の 14 TB(14,485 GB)のデータ × 1 GB あたり $0.04 | $579.40 |
ネットワーク使用量 | 南北アメリカと EMEA へのデータ転送の合計 25 TB: (0~1 TB ティア): 1 TB(1,024 GB)のデータ転送 × 1 GB あたり $0.12 (1~10 TB ティア): 9 TB(9,216 GB)のデータ転送 × 1 GB あたり $0.11 (10 TB を超えるティア): 15 TB(15,360 GB)のデータ転送 × 1 GB あたり $0.08 |
$122.88 $1,013.76 $1,228.80 |
ネットワーク使用量 | アジア太平洋へのデータ転送の合計 25 TB: (0~1 TB ティア): 1 TB(1,024 GB)のデータ転送 × 1 GB あたり $0.12 (1~10 TB ティア): 9 TB(9,216 GB)のデータ転送 × 1 GB あたり $0.11 (10 TB を越えるティア): 15 TB(15,360 GB)のデータ転送 × 1 GB あたり $0.08 |
$122.88 $1,013.76 $1,228.80 |
ネットワーク使用量 | インバウンド データ転送は無料 | $0.00 |
合計 | $9893.80 |
比例配分ストレージの例
この例は、Cloud Storage がデータのストレージ料金をどのように配分するかを示しています。
マルチリージョンに 15 GB のオブジェクトを Standard ストレージとして 12 時間保存するとします。Cloud Storage では、これを 0.5 日分のストレージ、つまり 1 か月の 1/60(30 日の月を想定)として扱います。このストレージには次の料金が請求されます。
$0.026(per GB per month) * 15(GB) * 1/60(months) = $0.0065
早期削除の例
この例では、早期削除料金の計算方法を示します。オブジェクトの削除、新しいオブジェクト データによるオブジェクトの上書き、またはオブジェクトの書き換え(オブジェクトのストレージ クラスの変更など)を行うと、早期削除料金が発生することがあります。
たとえば、1 日目に、1,000 GB の Coldline ストレージ データを US
マルチリージョンに保存したとします。60 日目の終了時にすべてのデータを削除しました。Coldline ストレージには 90 日間の最小ストレージ期間があるため、データを 90 日間保存した場合と同じように課金されます。この料金には、次の 2 つの費用が含まれています。
データがバケットに保存されていた 60 日に対する通常の保存費用。
$0.007/GB/mo. * 1,000 GB * 2 mo. = $14
データの 90 日間の最小ストレージ期間の残り 30 日分に対する早期削除料金。
$0.00023333/GB/day * 1,000 GB * 30 days = $7
この例では、Coldline ストレージ データを 60 日間保存しているため、費用の合計額は $21 になります。これは、90 日の全期間にわたってデータを保存し、90 日目にデータを削除した場合に発生する費用と同じになります。このシナリオでは、早期削除料金は発生せず、90 日間の保存料金が請求されます。
データの書き換え
変更された例では、データを削除するのではなく、別のストレージ クラスで書き換えています。この場合も同じ早期削除の料金計算が行われます。また、新しく書き込まれたデータには、新しいストレージ クラスのデータ ストレージ コストが発生します。
次のステップ
- Google Cloud 料金計算ツールの詳細を見る
- コンソールを使用したクイックスタートに沿って Cloud Storage を使ってみる
- Cloud Storage クライアント ライブラリを使用して Cloud Storage を使ってみる
- Cloud Storage のドキュメントを調べる。