Professional Cloud Architect

ケーススタディの例: Dress4win

これは Professional Cloud Architect 認定試験で使用される可能性のあるケーススタディの例です。試験問題を補足するコンテキストを提供するために、架空の会社やソリューションのコンセプトについて説明しています。

Dress4Win のケーススタディ

会社の概要

Dress4win はインターネットをベースとした会社です。ユーザーは Dress4win のウェブアプリやモバイルアプリを使って、自分のワードローブの整理や管理を行うことができます。この会社は、ユーザーがデザイナーや販売店とつながることのできる、アクティブなソーシャル ネットワーク サービスにも乗り出しています。この会社のサービスの収益源は、広告、e コマース、紹介、フリーミアム アプリ モデルです。Dress4win の事業は、創設者の自宅に設置された数台のサーバーでのサービス提供から、コロケーション型データセンター内の数百台ものサーバーやアプライアンスを利用するまでに拡大しました。しかし、既存のインフラストラクチャの性能ではアプリケーションの急速な拡大に十分に対応できないのが現状です。そこで、ビジネスの拡大に対応し、イノベーションを加速したいと考えている Dress4win は、パブリック クラウドへの移行を予定しています。

ソリューションのコンセプト

Dress4win はクラウドへの移行の第 1 段階として、開発環境とテスト環境を移行します。また、現在のインフラストラクチャは 1 つのロケーションに集約されていることから、障害復旧サイトも構築します。ただし、自社のシステムについて、現状のまま移行できるコンポーネントと移行前に変更が必要なコンポーネントの切り分けはまだできていません。

既存の技術的環境

Dress4win のアプリケーションは 1 か所のデータセンターで提供されています。すべてのサーバーが Ubuntu LTS v16.04 を実行します。

データベース:

  • MySQL。ユーザーデータ、インベントリ、静的データのための 1 台のサーバー。
    • MySQL 5.8
    • 8 コアの CPU
    • 128 GB の RAM
    • 2 台の 5 TB HDD(RAID 1)
  • メタデータ、ソーシャル グラフ、キャッシュ用の Redis 3 サーバー クラスタ。各サーバーは以下のとおりです。
    • Redis 3.2
    • 4 コアの CPU
    • 32 GB の RAM

コンピューティング:

  • マイクロサービス ベースの API と静的コンテンツを提供する 40 台のウェブ アプリケーション サーバー。
    • Tomcat - Java
    • Nginx
    • 4 コアの CPU
    • 32 GB の RAM
  • 20 台の Apache Hadoop / Spark サーバー:
    • データ分析
    • リアルタイムのトレンド計算
    • 8 コアの CPU
    • 128 GB の RAM
    • 4 台の 5 TB の HDD(RAID 1)
  • メッセージング、ソーシャル通知、イベント用の 3 台の RabbitMQ サーバー:
    • 8 コアの CPU
    • 32 GB の RAM
  • 汎用サーバー:
    • Jenkins、モニタリング、踏み台インスタンス、セキュリティ スキャナ
    • 8 コアの CPU
    • 32 GB の RAM

ストレージ アプライアンス:

  • VM ホスト用 iSCSI
  • ファイバー チャネル SAN - MySQL データベース
    • 合計 1 PB のストレージ。400 TB 使用可能
  • NAS - イメージ ストレージ、ログ、バックアップ
    • 合計 100 TB のストレージ。35 TB 使用可能

ビジネス要件

  • 本番環境を柔軟にスケールできる、信頼性と再現性の高い環境を構築する。
  • クラウドに最適なセキュリティ ポリシーと Identity and Access Management(IAM)を定義し、それらを遵守することでセキュリティを強化する。
  • 新しいリソースを迅速にプロビジョニングし、ビジネスの俊敏性とイノベーションのスピードを向上させる。
  • アーキテクチャを分析し、クラウドでのパフォーマンス向上のために改善する。

技術的要件

  • クラウドで非本番環境を簡単に作成する。
  • リソースをクラウドにプロビジョニングするための自動化フレームワークを実装する。
  • オンプレミス データセンターまたはクラウドへのアプリケーションのデプロイのための継続的なデプロイ プロセスを実装する。
  • 緊急時にクラウドへの本番環境のフェイルオーバーをサポートする。
  • 転送時も保存時もデータを暗号化する。
  • データセンターの本番環境とクラウド環境の間を複数のプライベート接続でつなぐ。

上層部の声明

当社の投資家は、現在のインフラストラクチャで、コストを抑えながらスケールすることができるかどうかという点に懸念を抱いています。また、競合他社がパブリック クラウドを使用することで先行投資を回避し、その分を優れた機能の開発に注力する可能性があることも懸念材料の 1 つです。当社のトラフィック パターンは午前中と週末の夜に最も高くなり、それ以外の時間帯は容量の 80% がアイドル状態です。

現在、当社の資本支出は四半期予測を超えています。クラウドに移行した場合、初期の支出は増加すると思われますが、次のハードウェア買い替え時期前には移行が完了すると予測しています。当社の今後 5 年間の総所有コスト(TCO)分析によると、パブリック クラウド戦略を採用した場合、現行のモデルよりも 30~50% コストを抑えることができます。

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