ステップ 4: GKE on-prem にハイブリッドをインストールする

クラスタに構成を適用する

Apigee ハイブリッドをクラスタにインストールするには:

  1. 現在のディレクトリが hybrid-base-directory/hybrid-files であることを確認します。
  2. init コマンドを実行します。
    $APIGEECTL_HOME/apigeectl init -f overrides/overrides.yaml

    init コマンドにより、Apigee デプロイ サービスの Apigee Deployment Controller と Apigee Admission Webhook がインストールされ、Apigee 以外のコンポーネントの IstioCert Manager がデプロイされます。

  3. デプロイのステータスを確認するには、次のコマンドを使用します。
    $APIGEECTL_HOME/apigeectl check-ready -f overrides/overrides.yaml

    および

    kubectl get pods -n apigee-system

    および

    kubectl get pods -n istio-system

    Pod の準備ができたら、次のステップに進みます。

  4. 「ドライラン」インストールを行います。--dry-run=true フラグを指定して apply コマンドを実行します。ドライランを行うと、クラスタが変更される前にエラーがないかどうかを確認できます。
    $APIGEECTL_HOME/apigeectl apply -f overrides/overrides.yaml --dry-run=true
  5. エラーがなければ、Apigee 固有のランタイム コンポーネントをクラスタに適用できます。
    $APIGEECTL_HOME/apigeectl apply -f overrides/overrides.yaml
  6. デプロイのステータスをチェックするには、次のコマンドを実行します。
    $APIGEECTL_HOME/apigeectl check-ready -f overrides/overrides.yaml

    Pod の準備がすべて整うまで、このステップを繰り返します。Pod の起動に数分かかることがあります。

Cassandra の静的ホスト名を /etc/hosts に追加する

この手順では、Cassandra に割り当てられたワーカーノードの IP とホスト名を取得し、/etc/hosts ファイルに追加します。ホスト ネットワークを使用している場合は、Pod でノードのホスト名と IP を使用します。ノードのホスト名は DNS にないため、Cassandra ワーカーノードごとに /etc/hosts に静的ホスト名エントリを追加する必要があります。

  1. 次のコマンドを実行して、Cassandra ワーカーノードを取得します。パラメータ apigee-data は、Cassandra が割り当てられているデフォルトのノードラベルです。別のノードラベルを使用した場合は、使用したものと置き換えます。ワーカーノードにラベルを付ける方法をご覧ください。
    kubectl  get nodes -l apigee.com/apigee-nodepool=apigee-data -o wide

    出力例:

    kubectl get nodes -o wide my-cluster1-844788cc8c-2gx7d
    
    NAME                           STATUS   ROLES    AGE   VERSION          INTERNAL-IP    EXTERNAL-IP    OS-IMAGE             KERNEL-VERSION      CONTAINER-RUNTIME
    my-cluster1-844788cc8c-2gx7d   Ready    none     19d   v1.14.7-gke.24   21.0.129.248   21.0.129.248   Ubuntu 18.04.3 LTS   4.15.0-62-generic   docker://17.3.2
  2. 各 Cassandra ワーカーノードに対する前のコマンドで返されたノード名と外部 IP を /etc/hosts ファイルに追加します。
    cat /etc/hosts
    
    127.0.0.1 localhost
    21.0.129.248   my-cluster1-844788cc8c-2gx7d
    

Synchronizer アクセスを有効にする

  1. GCP サービス アカウントを作成して、Apigee 組織管理者ロールを付与します。このサービス アカウントは、この後のステップで行う API 呼び出しの認証に使用します。GCP コンソールを使用すると、サービス アカウントを簡単に作成できます。手順については、GCP ドキュメントのサービス アカウントを作成して管理するをご覧ください。
  2. サービス アカウント キーをシステムにダウンロードします。GCP ドキュメントのサービス アカウント キーの作成の説明に従います。
  3. ダウンロードしたサービス アカウント キーをサービス アカウント ディレクトリ /hybrid-base-directory/hybrid-files/service-accounts に移動します。
  4. 次の 2 つのコマンドを実行して、トークンを取得します。
    export GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS=org-admin-service-account-file
    export TOKEN=$(gcloud auth application-default print-access-token)

    ここで org-admin-service-account-file は、Apigee 組織管理者のロールでダウンロードしたサービス アカウント キーのシステム上のパスです。

  5. setSyncAuthorization API を呼び出して、Synchronizer に必要な権限を有効にします。
    curl -X POST -H "Authorization: Bearer $TOKEN" \
      -H "Content-Type:application/json" \
      "https://apigee.googleapis.com/v1/organizations/your_org_name:setSyncAuthorization" \
       -d '{"identities":["serviceAccount:synchronizer-manager-service-account-email"]}'
    

    各要素の意味は次のとおりです。

    • your_org_name: ハイブリッド組織の名前。
    • synchronizer-manager-service-account-email: Apigee Synchronizer 管理者ロールを持つサービス アカウントの名前。この名前はメールアドレスのような形式になっています。たとえば、apigee-synchronizer@my-project.iam.gserviceaccount.com のようになります。

    例:

    curl -X POST -H "Authorization: Bearer $TOKEN" \
      -H "Content-Type:application/json" \
      "https://apigee.googleapis.com/v1/organizations/my_org:setSyncAuthorization" \
       -d '{"identities":["serviceAccount:apigee-synchronizer@my-project.iam.gserviceaccount.com"]}'
    
  6. サービス アカウントが設定されたことを確認するには、次の API を呼び出してサービス アカウントのリストを取得します。
    curl -X POST -H "Authorization: Bearer $TOKEN" \
      -H "Content-Type:application/json" \
      "https://apigee.googleapis.com/v1/organizations/your_org_name:getSyncAuthorization" \
       -d ''
    

    出力は次のようになります。

    {
       "identities":[
          "serviceAccount:my-synchronizer-manager-service_account@my_project_id.iam.gserviceaccount.com"
       ],
       "etag":"BwWJgyS8I4w="
    }
        

組織に MART IP を追加する

MART エンドポイントの IP アドレスを Apigee 組織に追加する必要があります。この値は、以前にオーバーライド ファイルの mart.hostAlias プロパティの値として設定しています。MART を介してランタイム プレーンと通信するには、管理プレーンにこのアドレスが必要です。

MART IP を組織に追加する手順は、次のとおりです。

  1. 以前にオーバーライド ファイルの mart.hostAlias プロパティに設定した値を取得します。MART が機能するには、ホスト エイリアスに完全修飾ドメイン名を指定する必要があります。
  2. Synchronizer アクセスを有効にするセクションでダウンロードした Apigee 組織管理者ロールを持つサービス アカウント キーを確認します。
  3. 次の 2 つのコマンドを実行して、トークンを取得します。
    export GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS=org-admin-service-account-file
    export TOKEN=$(gcloud auth application-default print-access-token)

    ここで org-admin-service-account-file は、Apigee 組織管理者のロールでダウンロードしたサービス アカウント キーのシステム上のパスです。

  4. 次の Management API を呼び出し、MART エンドポイントを指定して組織を更新します。
    curl -v -X PUT \
       https://apigee.googleapis.com/v1/organizations/your_org_name \
      -H "Content-Type: application/json" \
      -H "Authorization: Bearer $TOKEN" \
      -d '{
      "name" : "your_org_name",
      "properties" : {
        "property" : [ {
          "name" : "features.hybrid.enabled",
          "value" : "true"
        }, {
          "name" : "features.mart.server.endpoint",
          "value" : "https://HOST_ALIAS_DNS"
        } ]
      }
    }'

    ここに例を示します。接頭辞 https:// をドメイン名に必ず追加してください。

    curl -v -X PUT \
       https://apigee.googleapis.com/v1/organizations/my_organization \
      -H "Content-Type: application/json" \
      -H "Authorization: Bearer $TOKEN" \
      -d '{
      "name" : "my_organization",
      "properties" : {
        "property" : [ {
          "name" : "features.hybrid.enabled",
          "value" : "true"
        }, {
          "name" : "features.mart.server.endpoint",
          "value" : "https://foo-mart.example.com"
        } ]
      }
    }'

オーバーライド ファイルを保存する

オーバーライド ファイルを必ず保存してください。このファイルは、今後のアップグレード、パッチ適用、またはクラスタ構成に対するその他の変更を行うために必要です。