分析によるトラブルシューティング

このページは ApigeeApigee ハイブリッドに適用されます。

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データの可視化は、トラブルシューティングで重要なツールとなります。Apigee では API のデータを常に収集し、分析を行っています。可視化は、データの分析、比較、対照、評価を行う際に強力な手段となります。

たとえば、サポートコール、ソーシャル メディア サイト、ユーザー フォーラムなどで、お客様からある 1 つの API の処理が遅いという報告があったとします。可視化は問題の解決に役立ちますが、何から始めればよいでしょうか。

考えられる原因の検討とテスト

原因を特定するため、次の点を検討してみましょう。

  • 低速が 1 つのアプリでのみ発生しているのか、複数のアプリで確認されているのか。1 つのアプリでのみ確認されている場合は、そのアプリに問題がある可能性があります。
  • 複数のアプリで複数のユーザーが認識しており、ユーザーが同じ地理的ロケーションにいると思われる場合は、ネットワークの問題である可能性があります。
  • これらの問題のどちらでもないと思われる場合は、Apigee の問題である可能性があります。最近ポリシーを追加または更新した場合は、構成に誤りがある可能性があります。
  • レスポンスの合計時間が高くなっていても、エンドポイントの平均レスポンス時間に変化がなければ、Apigee の問題である可能性があります。エンドポイントの平均レスポンス時間が高い場合、Apigee とターゲット サーバーまたは内部アプリケーション サーバー間のネットワークに問題がある可能性があります。

低速の API を可視化する

パフォーマンスが低下している API を特定する場合、すべての API の平均レスポンス時間を比較し、平均値から外れたものを確認する方法があります。

  1. [APIs] メニューから [API Proxies] を選択します。
  2. [API Proxies] ページの [Performance] セクションで、[Performance] メニューから [Average Response Time] を選択します。
  3. 比較する日付の範囲を選択します。
  4. 比較する API を選択します。

プロットで、応答時間の急激な増加または低下があるかどうか確認します。

カスタム レポートで可視化する

問題の原因と考えられる API がある場合は、選択した指標を比較できるグラフとプロットを含むカスタム レポートを作成します。たとえば、アプリとリソース別に最大レイテンシ時間を可視化できます。

カスタム レポートで可視化するには:

  1. Cloud コンソールで Apigee UI を開きます。
  2. [分析] > [カスタム レポート] を選択します。
  3. [レポート] タブをクリックします。
  4. [作成] > [カスタム レポート] をクリックします。
  5. カスタム レポートの基本情報を入力します。
  6. 指標を追加するには、[+] をクリックし、[Total Response Time] 指標と集計関数 [Max] を選択してから、[Add] をクリックします。
  7. ディメンションを追加するには、[+] をクリックし、[Proxy] と [Request Path] を選択して、[Add] をクリックします。
  8. [Create] をクリックします。

結果のレポートを分析する

新しいレイテンシ レポートに、API ごとのレスポンス時間と API 内のリソースごとのレスポンス時間が表示されます。この情報とネットワーク アーキテクチャの情報を組み合わせることで、インフラストラクチャに関連する問題をすばやく見つけることができます。

ドリルダウン

最もパフォーマンスの低い API(最もレイテンシの高い API)をドリルダウンできます。

対処

パフォーマンスが低下しているリソースが特定できたので、ネットワークを調べて、サービスの問題が発生していないかを確認できます。または、3 つ目のディメンションとしてデベロッパー アプリを追加し、速度が低下したリソースの影響を受けているアプリを確認できます。もしくは、デベロッパーを 3 つ目のディメンションとして追加すれば、速度が低下したリソースの影響を受けているデベロッパーを特定できます。

このように、Apigee Analytics には特定の問題にアプローチする方法が複数用意されており、トラブルシューティング プロセスでは、可視化が重要な役目を果たします。