Bare Metal Solution サーバーに SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントをインストールする

Google Cloud の SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントは、Bare Metal Solution サーバー上で実行される SAP システムの SAP サポートに必要です。この場合、エージェントには Monitoring のデータは含まれません。

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントを Bare Metal Solution サーバーにインストールした場合、エージェントは Google Cloud APIs にアクセスする必要はありません。

Compute Engine マシンに SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントをインストールするには、Compute Engine VM に SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントをインストールするをご覧ください。

インストールの概要

Linux で SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントをインストールするには、標準のオペレーティング システム パッケージ管理コマンド yum または zypper を使用します。パッケージ管理コマンドは次のタスクを実行します。

  • SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントの最新バージョンをダウンロードします。
  • エージェントを google-sapnetweavermonitoring-agent という名前の Linux systemd サービスとして作成します。

Windows では、インストール コマンドを発行すると、付属のインストール スクリプトによって次のタスクが実行されます。

  • SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントの最新バージョンをダウンロードします。
  • google-sapnetweavermonitoring-agent という名前の Windows サービスと、毎分実行されるスケジュール設定されたタスクを作成して、サービスがまだ稼働中かどうかを確認し、必要に応じて再起動します。

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントをインストールする

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントをインストールするには、オペレーティング システムを選択して次の操作を行います。

Linux

構成ファイルを作成する

Bare Metal Solution サーバーに configuration.yaml ファイルを作成し、そのサーバーに対して SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントを有効にする必要があります。

構成ファイルを作成する手順は次のとおりです。

  1. ホスト VM との SSH 接続を確立します。

  2. 次のディレクトリに configuration.yaml ファイルを作成します。

    /tmp/gcpsapdeps/configuration.yaml
  3. configuration.yaml ファイルに次の行を追加します。

    bare_metal: true

Google Cloud RPM リポジトリを OS のリポジトリ リストに追加する

エージェントの Google Cloud RPM リポジトリの URL を、オペレーティング システムのパッケージ リポジトリのリストに追加する必要があります。リポジトリを追加する方法は、Red Hat と SLES オペレーティング システムのどちらを使用するかによって異なります。

RHEL

Google Cloud RPM リポジトリを RHEL に追加する手順は次のとおりです。

  1. ホスト VM との SSH 接続を確立します。

  2. RHEL_VERSION をオペレーティング システムのバージョン番号に置き換えてから、次のコマンドを実行します。たとえば、RHEL 7 の場合、RHEL_VERSION7 に置き換えます。RHEL 8 の場合は 8 に置き換えます。RHEL_VERSION を確認するには、スクロールが必要な場合があります。

    sudo tee /etc/yum.repos.d/google-sapnetweavermonitoring-agent.repo << EOM
    [google-sapnetweavermonitoring-agent]
    name=Google Cloud monitoring agent for SAP NetWeaver
    baseurl=https://packages.cloud.google.com/yum/repos/google-sapnetweavermonitoring-agent-elRHEL_VERSION-\$basearch
    enabled=1
    gpgcheck=0
    repo_gpgcheck=1
    gpgkey=https://packages.cloud.google.com/yum/doc/yum-key.gpg
    https://packages.cloud.google.com/yum/doc/rpm-package-key.gpg
    EOM

SLES

Google Cloud RPM リポジトリを SLES に追加する手順は次のとおりです。

  1. ホスト VM との SSH 接続を確立します。

  2. SLES_VERSION をオペレーティング システムのバージョン番号に置き換えてから、次のコマンドを実行します。たとえば、SLES_VERSION12 に置き換えるか(SLES 12 の場合)、15 に置き換えます(SLES 15 の場合)。SLES_VERSION を確認するには、スクロールが必要な場合があります。

    zypper addrepo --gpgcheck-allow-unsigned-package --refresh \
    https://packages.cloud.google.com/yum/repos/google-sapnetweavermonitoring-agent-slesSLES_VERSION-\$basearch google-sapnetweavermonitoring-agent

エージェントをインストールする

OS パッケージ マネージャーを使用して SAP NetWeaver のモニタリング エージェントをインストールします。

エージェントをインストールするには、ご使用のオペレーティング システムを選択して次の操作を行います。

RHEL

  1. ホスト VM との SSH 接続を確立します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    sudo yum install google-sapnetweavermonitoring-agent

SLES

  1. ホスト VM との SSH 接続を確立します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    sudo zypper install google-sapnetweavermonitoring-agent

Windows

構成ファイルを作成する

Bare Metal Solution サーバーに configuration.yaml ファイルを作成し、そのサーバーに対して SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントを有効にする必要があります。

構成ファイルを作成する手順は次のとおりです。

  1. ホスト VM との RDP 接続を確立します。

  2. 次のディレクトリに configuration.yaml ファイルを作成します。

    C:\gcpsapdeps\configuration.yaml
  3. configuration.yaml ファイルに次の行を追加します。

    bare_metal: true

エージェントをインストールする

エージェントのインストール手順は次のとおりです。

  1. ホスト VM との RDP 接続を確立します。

  2. ホスト VM の管理者として次のコマンドを実行します。

    . { Invoke-WebRequest -useb https://storage.googleapis.com/cloudsapdeploy/netweaver-agent-windows/install.ps1 } | iex

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントと SAP Host Agent をインストールしたら、エージェントのインストールを検証するの説明に従って、SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントのインストールを検証します。

SAP NetWeaver 用モニタリング エージェントのインストールを確認する

エージェントのインストールを検証し、エージェントが Bare Metal Solution サーバー用に正しく構成されていることを確認するには、オペレーティング システムを選択して、次の手順を行います。

Linux

  1. SSH を使用して、モニタリング対象の VM インスタンスに接続します。

  2. コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    curl http://localhost:18181

Windows

  1. RDP を使用して、モニタリング対象の VM インスタンスに接続します。

  2. ウェブブラウザで次の URL にアクセスします。

    http://localhost:18181

次の例に示すように、SAP NetWeaver のモニタリング エージェントが Bare Metal Solution サーバー用に正しく構成されている場合、Instance Type 値は bms-nn であり、Hardware Model 値は Google Cloud Bare Metal です。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
   <metrics>
   <metric category="config" context="vm" type="string" unit="none"
   last-refresh="1614391024" refresh-interval="0"><name>Data
   Provider Version</name><value>1.1.1.0</value>
   </metric><metric category="config" context="host" type="string"
   unit="none" last-refresh="1614391024" refresh-interval="0">
   <name>Cloud Provider</name><value>Google Cloud
   Platform</value></metric><metric category="config"
   context="vm" type="string" unit="none" last-refresh="1614391024"
   refresh-interval="0"><name>Instance Type</name>
   <value>bms-16.0</value></metric><metric
   category="config" context="host" type="string" unit="none"
   last-refresh="1614391024" refresh-interval="0"><name>Virtualization
   Solution</name><value>N/A</value></metric><metric
   category="config" context="host" type="string" unit="none"
   last-refresh="1614391024" refresh-interval="0"><name>Hardware Manufacturer</name><value>Google</value></metric>
   <metric category="config" context="host" type="string" unit="none"
   last-refresh="1614391024" refresh-interval="0"><name>Hardware
   Model</name><value>Google Cloud Bare Metal</value>
   </metric>
   ...
   </metrics>

モニタリング エージェントが実行されていない場合は、運用ガイドでエージェントの再起動に関するセクションをご覧ください。

SAP Host Agent が指標を受信していることを確認する

Google Cloud の SAP 用エージェントによってインフラストラクチャの指標が収集され、SAP Host Agent に正しく送信されていることを確認するには、次の操作を行います。

  1. SAP システムで、トランザクションとして「ST06」を入力します。
  2. 概要ウィンドウで可用性と以下のフィールドの内容を確認し、SAP と Google モニタリング インフラストラクチャのエンドツーエンドの設定が正しいか調べます。

    • クラウド プロバイダ: Google Cloud Platform
    • Enhanced Monitoring Access: TRUE
    • Enhanced Monitoring Details: ACTIVE