確約利用割引

Compute Engine では、確約利用契約を購入することができます。これにより、VM 使用量に大幅な割引価格が適用されます。この割引を確約利用割引と呼びます。

ワークロードが安定していて予測可能な場合、1 年間または 3 年間の利用を確約すると、通常料金の最大 57% 割引で特定の量の vCPU とメモリを購入できます。サービスの利用状況に関わらず、選択した期間の月額料金が購入時に請求されます。

確約利用割引は、共有されていないすべての Compute Engine コアマシン タイプに適用されます。事前定義のカスタム マシンタイプにも適用されます。確約利用割引の利点は次のとおりです。

  • 簡単で柔軟: 割引は、リージョン内の vCPU またはメモリの総数に適用されます。インスタンスのマシンタイプを変更しても影響はありません。

  • 前払い金が不要: 確約利用割引では前払いが不要で、毎月の請求額に適用されます。

始める前に

確約利用割引の仕組み

VM インスタンスに確約利用割引を適用するには、Compute Engine API または Google Cloud Platform Console を使用してコミットメントを購入する必要があります。コミットメントの購入後、購入を取り消すことはできません。確約利用割引が期限切れになると、VM インスタンスは通常の料金で課金されます。コミットメントは更新されません。確約利用割引を継続するには、新しいコミットメントを作成する必要があります。

確約利用割引は vCPU とメモリに同時に適用されます。vCPU とメモリの確約利用割引を別々に購入することはできません。カスタム マシンタイプの場合と同様に、確約利用割引を購入する際には vCPU あたり 0.9~6.5 GB の範囲でメモリを増分的に購入しなければなりません。また、割引はリージョン単位で購入する必要があります。

確約利用割引を購入すると、事前定義されたマシンタイプに適用される前に、カスタム マシンタイプに割引が適用されます。たとえば、1 つのリージョンで次のアイテムを組み合わせて使用する場合について考えてみましょう。

  • カスタム マシンタイプの 10 個の vCPU
  • カスタム マシンタイプの 30 GB のメモリ
  • 2 個の事前定義された n1-standard-4 マシンタイプ

15 個の vCPU と 13.5 GB のメモリを確約利用で購入します。まずカスタム マシンタイプに確約利用割引が適用され、事前定義されたマシンタイプに残りの割引が適用されます。このケースでは、カスタム マシンタイプの 10 個の vCPU すべてが確約利用料金で課金され、カスタム マシンタイプのメモリの 13.5 GB が確約利用料金で課金されます。確約利用の残りの 5 個の vCPU は、2 つの n1-standard-4 マシンタイプからランダムに選ばれた 5 個の vCPU に適用されます。確約利用割引が適用されないリソースは、継続利用割引の対象になります。

確約利用割引には、Google Cloud Platform のサービス固有の規約が適用されます。確約利用割引を購入するには、これらの規約に同意する必要があります。確約利用割引は更新されません。割引を継続するには、新しいコミットメントを作成する必要があります。

仕様

  • コミットメントを購入できるのは、コミットメントの割り当てがある場合だけです。[割り当て] ページで、コミットメントの作成に必要な割り当てがあることを確認してください。割り当てページにコミットメントが表示されない場合、あるいは追加の割り当てが必要な場合には、割り当ての増加をリクエストする必要があります。
  • gcloud ツールを使用してコミットメントを管理するには、gcloud バージョン 147.0.0 以降を実行する必要があります。gcloud ツールを最新バージョンに更新するには、次のコマンドを実行します。

    gcloud components update
    

    gcloud ツールのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。

    gcloud version
    
    • 確約利用割引が適用されない残りの vCPU とメモリは、継続利用割引の対象になります。

制限事項

  • Google Container Engine と Google Compute Engine では、確約利用割引が VM に自動的に適用されます。確約利用割引は、App Engine フレキシブル環境、Google Cloud Dataproc、Google Cloud Dataflow、Google Cloud SQL を使用して作成された VM には適用されません。
  • 無料階層期間中で無料階層クレジットが残っているプロジェクトや、お支払い履歴がないプロジェクトは、確約利用割引の対象になりません。
  • 確約利用割引はリージョン単位での購入になります。
  • 確約利用割引は、プリエンプティブ VM インスタンス共有されたコアマシン タイプ拡張メモリには適用されません。
  • vCPU とメモリの両方に対して確約利用割引を購入する必要があります。vCPU あたりのメモリ量は、vCPU あたり 0.9 GB 以上 6.5 GB 以下にする必要があります。また、メモリの合計量は 256 MB の倍数にする必要があります。

料金

確約利用割引が適用される VM インスタンスの料金はリージョンによって異なります。現在のレートについては、料金ページをご覧ください。

確約利用割引と継続利用割引

確約利用割引が適用されたリソースは、継続利用割引の対象になりません。2 種類の割引が vCPU またはメモリ量(GB)の同じ部分に適用されることはありません。

確約利用割引の対象でないリソースは、マシンタイプ ファミリー単位の継続利用割引の対象になります。1 か月のある期間 n1-standard-2 を実行し、同じ月の残りの期間 n1-standard-8 を実行した場合、両方のマシンタイプが n1-standard ファミリに属しているため、Compute Engine はこの 2 つを組み合わせ、確約利用割引の対象外の部分に継続利用割引を提供します。同じことが n1-highmem と n1-highcpu のマシンタイプ ファミリにも適用されます。

コミットメントの割り当てをリクエストする

コミットメントを購入できるのは、コミットメントの割り当てがある場合だけです。[割り当て] ページで、コミットメントの作成に必要な割り当てがあることを確認してください。

コミットメントの割り当てがない場合に、gcloud ツールまたは API を使用してリクエストすると、サーバーから次のエラーが返されます。

"Quota 'COMMITMENTS' exceeded. Limit: 0.0"

コンソールで割り当てを確認するには:

  1. Google Cloud Platform Console の [Quota Information] ページに移動します。

    [Quota Information] ページに移動

  2. [割り当てのタイプ] プルダウン メニューを展開し、[すべての割り当て量] を選択します。
  3. [指標] プルダウン メニューを展開します。
  4. [なし] をクリックしてすべての割り当てを非表示にし、検索ボックスに「commitments」と入力してコミットメントの割り当てを検索します。
  5. 結果リストから [コミットメント] を選択します。

    コミットメントのスクリーンショット

  6. 目的のリージョンのコミットメントの割り当てをオンにします。コミットメントの割り当てがない場合、割り当てには 0 が表示されます。

    コミットメントなしのスクリーンショット

コミットメントの割り当てをリクエストする手順は次のとおりです。

  1. Google Cloud Platform Console の [Quota Increase] ページに移動します。

    [Quota Increase] ページに移動

  2. [割り当てのタイプ] プルダウン メニューを展開し、[すべての割り当て量] を選択します。
  3. [指標] プルダウン メニューを展開します。
  4. [なし] をクリックしてすべての割り当てを非表示にし、検索ボックスに「commitments」と入力してコミットメントの割り当てを検索します。
  5. 結果リストから [コミットメント] を選択します。

    コミットメントのスクリーンショット

  6. 目的のリージョンのコミットメントの横にあるチェックボックスをオンにし、[割り当ての編集] ボタンをクリックします。

  7. プロンプトが表示されたら、姓名と電話番号を入力します。[次へ] をクリックします。
  8. リクエスト フォームに入力し、[次へ] をクリックします。
  9. [リクエストを送信] をクリックしてリクエストを送信します。

コミットメントを購入する

コミットメントを購入するには、Cloud Platform Console または gcloud コマンドライン ツールを使用します。あるいは、プログラムで API を使用します。

コミットメントの購入後、翌日の深夜 0 時からコミットメントが有効になります。たとえば、月曜日の午後 3 時(PST)に購入した場合、コミットメントは火曜日の深夜 0 時から有効になります。指定したリージョンで該当するインスタンスに割引が自動的に適用されます。

コミットメントを購入する手順は次のとおりです。

Console

  1. Cloud Platform Console で [確約利用割引] ページに移動します。

    [確約利用割引] ページに移動

  2. [購入] をクリックして、新しいコミットメントを購入します。
  3. コミットメントに名前を付け、適用するリージョンを選択します。
  4. コミットメントの期間(1 年または 3 年)を選択します。
  5. コミットメントの入力モードを選択します。

    • (推奨)[カスタム] 入力を選択すると、vCPU とメモリの数をカスタマイズできます。

    • [基本] 入力を選択すると、vCPU の数を選択できます。vCPU の数に合わせて Compute Engine がメモリの量を自動的に設定します。

  6. vCPU とメモリの量を入力します。vCPU あたりのメモリ量は、vCPU あたり 0.9 GB 以上 6.5 GB 以下にする必要があります。メモリの合計量は 256 MB の倍数にします。vCPU の数は 1 以上の奇数または偶数にします。

  7. [購入] ボタンをクリックして、コミットメントを購入します。
  8. 購入条件を確認します。コミットメントの購入準備ができたら [購入] を再度クリックします。

gcloud

gcloud ツールで beta compute commitments コマンドを実行します。

gcloud compute commitments create [COMMITMENT_NAME] --region [REGION] \
    --resources VCPU=[NUMBER_VCPUS],MEMORY=[MEMORY] --plan [DURATION]

ここで:

  • [COMMITMENT_NAME は、このコミットメントの識別名です。
  • [REGION] は、このコミットメントが適用されるリージョンです。リージョンごとにコミットメントの料金が異なります。現在の価格については、価格表をご覧ください。
  • [NUMBER_VCPUS] は、コミットメントを購入する vCPU の数です。vCPU の数は 1 以上の奇数または偶数にする必要があります。
  • [MEMORY] は、コミットメントを購入するメモリの量(MB または GB)です。たとえば、「1000MB」と入力します。単位を指定しないと、デフォルトで GB が使用されます。カスタムメモリを指定する場合と同じ方法で指定する必要があります。

    • カスタム マシンタイプの vCPU あたりのメモリは、0.9 GB 以上 6.5 GB 以下でなければなりません。
    • メモリの合計数は 256 MB の倍数にする必要があります。
  • [DURATION] は、コミットメントの期間です(12-month または 36-month のいずれか)。

次に例を示します。

gcloud compute commitments create example-commitment --region us-central1 \
    --resources VCPU=5,MEMORY=33280MB --plan 12-month

API

API では、以下の URL に対して POST リクエストを作成します。リクエストの本文に、コミットメントに関する情報を記述します。

https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/[PROJECT_ID]/regions/[REGION]/commitments?requestId=[OPTIONAL_UNIQUE_ID]

リソースの本文には次の情報を入れる必要があります。

  • name にコミットメントの名前を指定します。
  • plan にコミットメントの期間(TWELVE_MONTH または THIRTY_SIX_MONTH)を指定します。
  • resources にメモリと vCPU の量を指定します。メモリは MB 単位で指定します。

たとえば、次の例では vCPU が 5 基、メモリが 18.75 GB の 1 年間のコミットメントを作成しています。

{
  "name": "example-commitment",
  "plan": "TWELVE_MONTH",
  "resources": [
    {
    "amount": "5",
    "type": "VCPU"
    },
    {
    "amount": "18750",
    "type": "MEMORY"
    }
  ]
}

詳細については、リファレンス ドキュメントをご覧ください。

有効なコミットメントを表示する

コミットメントを表示するには、Console または API を使用します。

Console

Cloud Platform Console の [確約利用割引] ページでコミットメントのリストを表示します。

[確約利用割引] ページに移動

gcloud

commitments list コマンドを使用してリクエストを送信します。

gcloud compute commitments list

コミットメントのリストが返されます。

 NAME              REGION    END_TIMESTAMP                  STATUS
 my-commitment     us-east1  2018-03-17T00:00:00.000-07:00  NOT_YET_ACTIVE

API

次の URL に aggregatedList リクエストを送信すると、すべてのリージョンのコミットメントのリストを取得できます。

https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/[PROJECT_ID]/aggregated/commitments

コミットメントのリストが返されます。

"commitments": [
{
  "kind": "compute#commitment",
  "id": "3294122326373778983",
  "creationTimestamp": "2017-02-09T15:18:32.411-08:00",
  "name": "example-commitment",
  "region": "https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/example-project/regions/us-central1",
  "selfLink": "https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/example-project/regions/us-central1/commitments/example-commitment",
  "status": "NOT_YET_ACTIVE",
  "statusMessage": "The commitment is not yet active (its startTimestamp is in the future). It will not apply to current resource usage.",
  "plan": "TWELVE_MONTH",
  "startTimestamp": "2017-02-10T00:00:00.000-08:00",
  "endTimestamp": "2018-02-10T00:00:00.000-08:00",
  "resources": [
    {
      "type": "VCPU",
      "amount": "5"
    },
    {
      "type": "MEMORY",
      "amount": "32500"
    }]
  }
]

コミットメントは、次のいずれかのステータスで表示されます。

  • CREATING: コミットメントの作成中です。
  • NOT_YET_ACTIVE: コミットメントは作成されていますが、まだ有効になっていません。コミットメントは、翌日の深夜 0 時に有効になります。
  • ACTIVE: コミットメントは有効です。
  • EXPIRED: コミットメントは期限切れです。Compute Engine は、有効期限から 210 日以上経過したコミットメントを削除します。

コミットメントの取り消し

コミットメントの作成後、コミットメントを取り消すことはできません。コミットメントの期間中は合意した月額を支払う必要があります。今後 Compute Engine リソースの標準価格が変更されても、コミットメントはその影響を受けません。

コミットメントを誤って購入した場合や、コミットメントの設定に誤りがあった場合は、Google Cloud の課金サポートにお問い合わせください。

確約利用割引の請求について

Google Cloud Platform は、バランスシートの請求フォーマットを使用します。請求書を比較するときは、まずリソースの料金全体が 1 つの商品として表示され、次に実際に確約利用の対象となっている金額を相殺するクレジットが表示され、最後に実際にお支払いいただく確約利用料金が表示されます。次の例で請求書の料金の見方を確認してください。

次のシナリオでは、お客様がすべてのご利用分を対象とするコミットメントを購入しました。行 A には、これらのリソースに対する標準(確約利用でない場合)の料金が表示されます。すべてのご利用分がコミットメントの対象になるため、行 B は行 A を完全に相殺するクレジットです。行 C は、お客様に対して実際に課金される確約利用割引の料金です。合計請求額は、デビットの合計からクレジットを差し引いた額です。このケースでは、すべてのご利用分がコミットメントの対象になっているため、最終的な請求額は $7.17 になります。

確約利用の請求例のスクリーンショット

次のシナリオでは、お客様が請求の一部を対象とするコミットメントを購入しました。行 A.1 と行 A.2 には、vCPU とメモリに対する標準(確約利用でない場合)の料金が表示されます。行 B.1 と行 B.2 は、確約利用の対象となる料金の部分を相殺するクレジットです。行 C.1 と行 C.2 は、行 B.1 と行 B.2 に記載されたリソースの部分に対する確約利用割引の料金です。合計請求額は、行 C.1 と行 C.2 に記載された確約利用料金と、確約利用の対象とならない残りの請求額の合計です。

複雑な確約利用の請求例のスクリーンショット

サポート

請求書の確約利用割引についてご不明な点がありましたら、Google Cloud Platform サポートまでお問い合わせください。

次のステップ

外出先でもリソースをモニタリング

Google Cloud Console アプリを入手して、プロジェクトの管理にお役立てください。

フィードバックを送信...

Compute Engine ドキュメント