アップグレードと更新
1.13
Docker コンテナ ランタイムを使用している一部のバージョン 1.12 クラスタは、バージョン 1.13 にアップグレードできません。
Docker コンテナ ランタイムを使用するバージョン 1.12 クラスタに次のアノテーションがない場合、バージョン 1.13 にアップグレードできません。
baremetal.cluster.gke.io/allow-docker-container-runtime : "true"
この問題の影響を受けると、bmctl
により、bmctl-workspace
フォルダ内の upgrade-cluster.log
ファイルに次のエラーが書き込まれます。
Operation failed, retrying with backoff. Cause: error creating
"baremetal.cluster.gke.io/v1, Kind=Cluster": admission webhook
"vcluster.kb.io" denied the request: Spec.NodeConfig.ContainerRuntime:
Forbidden: Starting with Anthos Bare Metal version 1.13 Docker container
runtime will not be supported. Before 1.13 please set the containerRuntime
to containerd in your cluster resources.
Although highly discouraged, you can create a cluster with Docker node pools
until 1.13 by passing the flag "--allow-docker-container-runtime" to bmctl
create cluster or add the annotation "baremetal.cluster.gke.io/allow-docker-
container-runtime: true" to the cluster configuration file.
これは、バージョン 1.11 からアップグレードされた Docker クラスタで Docker コンテナ ランタイムを維持するためのアノテーションが不要になるため、ほとんどのバージョン 1.12 で発生します。この場合、クラスタには 1.13 へのアップグレード時にアノテーションが付いていません。バージョン 1.13 以降では、containerd
のみが唯一のコンテナ ランタイムであることに注意してください。
回避策:
この問題の影響を受ける場合は、欠落しているアノテーションを使用してクラスタ リソースを更新します。アノテーションは、アップグレード中またはキャンセル後、アップグレードを再試行する前に追加できます。
インストール
1.11
クラスタの作成が完了する前に bmctl
が終了してしまう
ベアメタル版 Anthos クラスタのバージョン 1.11.0 では、クラスタ作成に失敗する場合があります(この問題は、ベアメタル版 Anthos クラスタのリリース 1.11.1 で修正されています)。場合によっては、bmctl create cluster
コマンドが早期に終了し、次のようなエラーがログに書き込まれます。
Error creating cluster: error waiting for applied resources: provider cluster-api watching namespace USER_CLUSTER_NAME not found in the target cluster
回避策
失敗したオペレーションによりアーティファクトが生成されますが、クラスタは動作しません。この問題の影響を受ける場合は、次の手順でアーティファクトをクリーンアップし、クラスタを作成します。
回避策を表示する
クラスタのアーティファクトを削除してノードマシンをリセットするには、次のコマンドを実行します。
bmctl reset -c USER_CLUSTER_NAME
クラスタ作成オペレーションを開始するには、次のコマンドを実行します。
bmctl create cluster -c USER_CLUSTER_NAME \
--keep-bootstrap-cluster
このコマンドが失敗した場合、--keep-bootstrap-cluster
フラグが重要になります。クラスタ作成コマンドが成功した場合は、残りの手順をスキップできます。それ以外の場合は次に進みます。
次のコマンドを実行して、ブートストラップ クラスタのバージョンを取得します。
kubectl get cluster USER_CLUSTER_NAME \
-n USER_CLUSTER_NAMESPACE \
--kubeconfig bmctl-workspace/.kindkubeconfig \
-o= jsonpath = ' { .status.anthosBareMetalVersion}
出力は 1.11.0
である必要があります。出力が「1.11.0
」でない場合は、1~2 分待ってから再試行してください。
リソースをブートストラップ クラスタからターゲット クラスタに手動で移動するには、次のコマンドを実行します。
bmctl move --from-kubeconfig bmctl-workspace/.kindkubeconfig \
--to-kubeconfig \
bmctl-workspace/USER_CLUSTER_NAME /USER_CLUSTER_NAME -kubeconfig \
-n USER_CLUSTER_NAMESPACE
クラスタを削除するには、次のコマンドを実行します。
bmctl reset bootstrap
インストール
1.11, 1.12
インストールで VM ランタイムの調整エラーが報告される
クラスタ作成オペレーションで次のようなエラーが報告されることがあります。
I0423 01:17:20.895640 3935589 logs.go:82] "msg"="Cluster reconciling:" "message"="Internal error occurred: failed calling webhook \"vvmruntime.kb.io\": failed to call webhook: Post \"https://vmruntime-webhook-service.kube-system.svc:443/validate-vm-cluster-gke-io-v1vmruntime?timeout=10s\": dial tcp 10.95.5.151:443: connect: connection refused" "name"="xxx" "reason"="ReconciliationError"
回避策
このエラーは無害なため、無視しても問題ありません。
インストール
1.10、1.11、1.12
マルチ NIC、containerd
、HTTP プロキシを使用していると、クラスタの作成に失敗する
次の条件の組み合わせがある場合、クラスタの作成が失敗します。
クラスタが、コンテナ ランタイムとして containerd
を使用するように構成されている(クラスタ構成ファイルで nodeConfig.containerRuntime
が containerd
に設定されている。これは Anthos clusters on bare metal バージョン 1.11 のデフォルトである)。
クラスタが、Pod 用に複数のネットワーク インターフェース(マルチ NIC)を提供するように構成されている(クラスタ構成ファイルで clusterNetwork.multipleNetworkInterfaces
が true
に設定されている)。
クラスタが、プロシキを使用するように構成されている(spec.proxy.url
はクラスタ構成ファイルで指定されます)。クラスタの作成に失敗しても、この設定はクラスタを作成しようとするときに伝搬されます。このプロキシ設定は、HTTPS_PROXY
環境変数として、または containerd
構成(/etc/systemd/system/containerd.service.d/09-proxy.conf
)で確認できます。
回避策
すべてのノードマシンの NO_PROXY
環境変数に、サービス CIDR(clusterNetwork.services.cidrBlocks
)を追加します。
インストール
1.10、1.11、1.12
制限付きの umask
設定があるシステムでのエラー
ベアメタル版 Anthos クラスタのリリース 1.10.0 では、すべてのコントロール プレーン コンポーネントを root 以外のユーザーとして実行する、ルートレス コントロール プレーン機能が導入されました。すべてのコンポーネントを root 以外のユーザーとして実行すると、0077
のより制限が厳しい umask
の設定があるシステムでインストールやアップグレードの失敗が発生する可能性があります。
回避策
コントロール プレーン ノードをリセットし、すべてのコントロール プレーン マシンで umask
の設定を 0022
に変更します。マシンが更新された後、インストールを再試行します。
インストールまたはアップグレードを続行するために、コントロール プレーン マシンで /etc/kubernetes
のディレクトリとファイルのアクセス許可を変更することもできます。
/etc/kubernetes
とそのすべてのサブディレクトリを公開読み取り可能にします。chmod o+rx
root
ユーザーが所有し、ディレクトリ内に存在するすべてのファイルを(再帰的に)/etc/kubernetes
公開読み取り可能(chmod o+r
)にします。秘密鍵ファイル(.key)は、適切な所有権と権限ですでに作成されているため、この変更から除外します。
/usr/local/etc/haproxy/haproxy.cfg
を公開読み取り可能にします。
/usr/local/etc/bgpadvertiser/bgpadvertiser-cfg.yaml
を公開読み取り可能にします。
インストール
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
コントロール グループ v2 の非互換性
コントロール グループ v2 (cgroup v2)は、ベアメタル版 Anthos クラスタではサポートされていません。/sys/fs/cgroup/cgroup.controllers
の存在は、システムで cgroup v2 が使用されていることを示しています。
回避策
プリフライト チェックにより、クラスタマシンで cgroup v2 が使用されていないことが確認されます。
インストール
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
インストール中の無害なエラー メッセージ
クラスタ作成ログを調査すると、クラスタの登録または Webhook の呼び出しに関する一時的なエラーが見つかる場合があります。
回避策
インストールではこうした操作を成功するまで再試行するため、これらのエラーは無視しても問題ありません。
インストール
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
プリフライト チェックとサービス アカウント認証情報
管理クラスタまたはハイブリッド クラスタによってトリガーされるインストール(つまり、ユーザー クラスタなど、bmctl
で作成されていないクラスタ)では、プリフライト チェックは、Google Cloud サービス アカウントの認証情報や、関連付けられている権限を検証しません。
インストール
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
アプリケーションのデフォルト認証情報と bmctl
bmctl
は、クラスタ オペレーションのロケーションの値が global
に設定されていないときに、アプリケーションのデフォルト認証情報(ADC) を使用して cluster spec
でその値を検証します。
回避策
ADC を機能させるには、GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS
環境変数をサービス アカウント認証情報ファイルに向けるか、gcloud auth application-default login
を実行する必要があります。
インストール
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
Docker サービス
クラスタ ノードマシンで、Docker 実行可能ファイルが PATH
環境変数に存在し、Docker サービスが有効になっていない場合は、プリフライト チェックで不合格になり、Docker service
is not active
が報告されます。
回避策
Docker を削除するか、Docker サービスを有効にします。
インストール
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
vSphere へのインストール
vSphere VM にベアメタル版 Anthos クラスタをインストールする場合は、tx-udp_tnl-segmentation
フラグと tx-udp_tnl-csum-segmentation
フラグをオフに設定する必要があります。これらのフラグは、vSphere ドライバ VMXNET3 によるハードウェア セグメンテーション オフロードに関連しており、ベアメタル版 Anthos クラスタの GENEVE トンネルでは機能しません。
回避策
各ノードで次のコマンドを実行して、これらのフラグの現在の値を確認します。
ethtool -k NET_INTFC | grep segm
...
tx-udp_tnl-segmentation: on
tx-udp_tnl-csum-segmentation: on
...
NET_INTFC
を、ノードの IP アドレスに関連付けられたネットワーク インターフェースに置き換えます。RHEL 8.4 では、ethtool
でこれらのフラグがオフではない場合でもオフと表示されることがあります。これらのフラグを明示的にオフに設定するには、次のコマンドを使用して、フラグをオンにしてからオフにします。
ethtool -K ens192 tx-udp_tnl-segmentation on
ethtool -K ens192 tx-udp_tnl-csum-segmentation on
ethtool -K ens192 tx-udp_tnl-segmentation off
ethtool -K ens192 tx-udp_tnl-csum-segmentation off
このフラグの変更はリブート時に保持されません。起動スクリプトを構成することで、システムの起動時にこれらのフラグを明示的に設定します。
アップグレードと更新
1.10
bmctl
は、前のバージョンのユーザー クラスタを作成、更新、リセットすることはできません
管理クラスタのバージョンにかかわらず、bmctl
CLI は以前のマイナー バージョンのユーザー クラスタを作成、更新、リセットできません。たとえば、管理クラスタのバージョンが 1.N.X
であっても、バージョン 1.N-1.Y
のユーザークラスタをリセットするのに 1.N.X
の bmctl
を使用できません。
この問題の影響を受けると、bmctl
の使用時に次のようなログが表示されます。
[2022-06-02 05:36:03-0500] error judging if the cluster is managing itself: error to parse the target cluster: error parsing cluster config: 1 error occurred:
* cluster version 1.8.1 is not supported in bmctl version 1.9.5, only cluster version 1.9.5 is supported
回避策:
kubectl
を使用して、管理クラスタ内のユーザー クラスタのカスタム リソースを作成、編集、または削除します。
ユーザー クラスタのアップグレード機能は影響を受けません。
アップグレードと更新
1.12
バージョン 1.12.1 へのクラスタのアップグレードが停止する場合がある
API サーバーが使用できなくなるため、クラスタをバージョン 1.12.1 にアップグレードすると停止することがあります。この問題は、すべてのクラスタタイプとサポートされているすべてのオペレーティング システムに影響します。この問題が発生すると、bmctl
upgrade cluster
コマンドが複数のポイントで失敗する可能性があります(プリフライト チェックの第 2 フェーズなど)。
回避策
アップグレードのログを確認すると、この問題の影響を受けるかどうかを判断できます。アップグレード ログはデフォルトで /baremetal/bmctl-workspace/CLUSTER_NAME /log/upgrade-cluster-TIMESTAMP
に保存されます。upgrade-cluster.log
には、次のようなエラーが含まれる場合があります。
Failed to upgrade cluster: preflight checks failed: preflight check failed
マシンログには、次のようなエラーが含まれている場合があります(繰り返し失敗する場合は、この問題の影響を受けていることを示しています)。
FAILED - RETRYING: Query CNI health endpoint (30 retries left).
FAILED - RETRYING: Query CNI health endpoint (29 retries left).
FAILED - RETRYING: Query CNI health endpoint (28 retries left).
...
クラスタをバージョン 1.12.1 にアップグレードすることを再び試みる前に、HAProxy と Keepalived が各コントロール プレーン ノードで実行されている必要があります。各ノードの crictl
コマンドライン インターフェース を使用して、haproxy
コンテナと keepalived
コンテナが実行しているかどうかを確認します。
docker/crictl ps | grep haproxy
docker/crictl ps | grep keepalived
ノードで HAProxy または Keepalived が実行されていない場合は、そのノードで kubelet
を再起動します。
systemctl restart kubelet
アップグレードと更新
1.11, 1.12
Anthos VM ランタイムが有効になっていると、クラスタをバージョン 1.12.0 以降にアップグレードできない
Anthos clusters on bare metal リリース 1.12.0 では、Anthos VM ランタイムの一般提供リリースを適切にサポートするために、Anthos VM ランタイムに関連するすべてのリソースが vm-system
名前空間に移行されます。バージョン 1.11.x 以前のクラスタで Anthos VM ランタイムを有効にしている場合、最初に Anthos VM ランタイムを無効にしない限り、バージョン 1.12.0 以降へのアップグレードは失敗します。この問題の影響を受けると、アップグレード オペレーションで次のエラーが報告されます。
Failed to upgrade cluster: cluster is not upgradable with vmruntime enabled from version 1.11.x to version 1.12.0: please disable VMruntime before upgrade to 1.12.0 and higher version
回避策
Anthos VM ランタイムを無効にするには:
VMRuntime
カスタム リソースを編集します。
kubectl edit vmruntime
仕様で enabled
を false
に設定します。
apiVersion : vm.cluster.gke.io/v1
kind : VMRuntime
metadata :
name : vmruntime
spec :
enabled : false
...
カスタム リソースをエディタに保存します。
クラスタのアップグレードが完了したら、Anthos VM ランタイムを再度有効にします。
詳細については、VM ベースのワークロードの操作 をご覧ください。
アップグレードと更新
1.10、1.11、1.12
error during manifests operations
でアップグレード進まない
場合によっては、クラスタのアップグレードが完了せず、bmctl
CLI が応答しなくなる可能性があります。この問題は、リソースが正しく更新されていないことが原因の可能性があります。この問題の影響を受けているかどうかを判断し、修正するには、anthos-cluster-operator
ログを確認し、次のエントリのようなエラーを探します。
controllers/Cluster "msg"="error during manifests operations" "error"="1 error occurred:
...
{RESOURCE_NAME} is invalid: metadata.resourceVersion: Invalid value: 0x0: must be specified for an update
こうしたエントリは、リソースが誤って更新された場合の症状です。ここで、{RESOURCE_NAME}
は問題リソースの名前です。
回避策
ログにこうしたエラーが見つかった場合は、次の手順を行います。
kubectl edit
を使用して、ログメッセージに含まれているリソースから kubectl.kubernetes.io/last-applied-configuration
アノテーションを削除します。
変更を保存してリソースに適用します。
クラスタのアップグレードをもう一度行ってください。
アップグレードと更新
1.10、1.11、1.12
Anthos ネットワーク ゲートウェイを使用する機能を持つクラスタのアップグレードがブロックされる
Egress NAT ゲートウェイ または BGP によるバンドル型ロード バランシング を使用するクラスタでは、1.10.x から 1.11.x へのクラスタのアップグレードが失敗します。これらの機能では、いずれも Anthos ネットワーク ゲートウェイを使用します。クラスタのアップグレードが Waiting for upgrade to complete...
コマンドライン メッセージで停止し、anthos-cluster-operator
で次のようなエラーがログに記録されます。
apply run failed ...
MatchExpressions:[]v1.LabelSelectorRequirement(nil)}: field is immutable...
回避策
注意: 次の回避策では、マニフェストを削除し、BGP とのバンドル型ロード バランシングに 30~60 秒の短いダウンタイムが発生します。BGP セッションは破棄されて再確立されます。その間、LoadBalancer サービスは使用できません。anthos-cluster-operator
によりマニフェストが再インストールされると、機能が回復します。
アップグレードのブロックを解除するには、アップグレードするクラスタに対して次のコマンドを実行します。
kubectl -n kube-system delete deployment \
ang-controller-manager-autoscaler
kubectl -n kube-system delete deployment \
ang-controller-manager
kubectl -n kube-system delete ds ang-node
アップグレードと更新
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
bmctl update
でメンテナンス ブロックが削除されない
bmctl update
コマンドでは、クラスタ リソース構成の maintenanceBlocks
セクションを削除や変更をすることはできません。
回避策
メンテナンス モードでノードを削除する手順などの詳細については、ノードをメンテナンス モードにする をご覧ください。
アップグレードと更新
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
ノードが到達不能になると、ノードのドレインを開始できません
ベアメタル版 Anthos クラスタから Node にアクセスできない場合、Node のドレイン プロセスは開始されません。たとえば、クラスタのアップグレード プロセス中に 1 つの Node がオフラインになると、アップグレードが停止する可能性があります。めったに発生することではありません。
回避策
この問題が発生する可能性を最小限に抑えるには、アップグレードを開始する前に Node が正常に動作していることを確認してください。
アップグレードと更新
1.12
containerd
1.5.13 には libseccomp
2.5 以降が必要
Anthos clusters on bare metal リリース 1.12.1 には containerd
バージョン 1.5.13 が付属しており、containerd
のこのバージョンには libseccomp
バージョン 2.5 以降が必要です。
システムに libseccomp
バージョン 2.5 以降がインストールされていない場合は、既存のクラスタをバージョン 1.12.1 にアップグレードする前にこれを更新します。更新しなければ、次のようなロードバランサ ノードの cplb-update
Pod にエラーが表示されることがあります。
runc did not terminate successfully: runc: symbol lookup error: runc: undefined symbol: seccomp_notify_respond
回避策
Ubuntu に最新バージョンの libseccomp
をインストールするには、次のコマンドを実行します。
sudo apt-get install libseccomp-dev
CentOS または RHEL に最新バージョンの libseccomp
をインストールするには、次のコマンドを実行します。
sudo dnf -y install libseccomp-devel
オペレーション
1.10、1.11、1.12
メンテナンス モード手順を使用しない場合、ノードが閉鎖解除される
Anthos clusters on bare metal バージョン 1.12.0(anthosBareMetalVersion: 1.12.0
)またはそれ以前のバージョンを実行し、ノードで kubectl cordon
を手動で使用する場合、Anthos clusters on bare metal は、想定される状態を調整するために、準備が整う前にノードの閉鎖解除を行う場合があります。
回避策
Anthos clusters on bare metal バージョン 1.12.0 以前の場合は、メンテナンス モード を使用してノードを閉鎖してドレインします。
バージョン 1.12.1(anthosBareMetalVersion: 1.12.1
)以降では、kubectl cordon
を使用しても、Anthos clusters on bare metal が予期せずノードを閉鎖解除しません。
オペレーション
1.11
レジストリ ミラーを使用するバージョン 11 の管理クラスタは、バージョン 1.10 のクラスタを管理できない
管理クラスタがバージョン 1.11 で、レジストリ ミラーを使用している場合、マイナー バージョンがそれより小さいユーザー クラスタは管理できません。この問題は、ユーザー クラスタのリセット、更新、アップグレード操作に影響します。
この問題の影響を受けているかどうかを判断するには、クラスタ オペレーション(作成、アップグレード、リセットなど)のログを確認します。デフォルトの場合、これらのログは、bmctl-workspace/CLUSTER_NAME /
フォルダにあります。この問題の影響を受けている場合は、ログに次のエラー メッセージが含まれています。
flag provided but not defined: -registry-mirror-host-to-endpoints
オペレーション
1.10, 1.11
kubeconfig シークレットが上書きされる
bmctl check cluster
コマンドをユーザー クラスタで実行すると、ユーザー クラスタ kubeconfig シークレットが管理クラスタ kubeconfig で上書きされます。このファイルを上書きすると、更新やアップグレードなどの標準のクラスタ オペレーションが、影響を受けるユーザー クラスタで失敗します。この問題は、バージョン 1.11.1 以前のベアメタル版 Anthos クラスタに適用されます。
この問題がユーザー クラスタに影響するかどうかを判断するには、次のコマンドを実行します。
kubectl --kubeconfig ADMIN_KUBECONFIG \
get secret -n USER_CLUSTER_NAMESPACE \
USER_CLUSTER_NAME -kubeconfig \
-o json | jq -r '.data.value' | base64 -d
以下を置き換えます。
ADMIN_KUBECONFIG
: 管理クラスタの kubeconfig ファイルへのパス。
USER_CLUSTER_NAMESPACE
: クラスタの名前空間。デフォルトでは、ベアメタル版 Anthos クラスタのクラスタ名前空間は、先頭に cluster-
が付いたクラスタの名前です。たとえば、クラスタに test
という名前をつける場合、デフォルトの名前空間は cluster-test
になります。
USER_CLUSTER_NAME
: 確認するユーザー クラスタの名前。
出力内のクラスタ名(次のサンプル出力の contexts.context.cluster
を参照)が管理クラスタ名である場合は、指定したユーザー クラスタが影響を受けます。
user-cluster-kubeconfig -o json | \
jq -r '.data.value' | base64 -d
apiVersion : v1
clusters :
- cluster :
certificate-authority-data:LS0tLS1CRU...UtLS0tLQo=
server : https://10.200.0.6:443
name : ci-aed78cdeca81874
contexts :
- context :
cluster : ci-aed78cdeca81
user : ci-aed78cdeca81-admin
name : ci-aed78cdeca81-admin@ci-aed78cdeca81
current-context : ci-aed78cdeca81-admin@ci-aed78cdeca81
kind : Config
preferences : {}
users :
- name : ci-aed78cdeca81-admin
user :
client-certificate-data : LS0tLS1CRU...UtLS0tLQo=
client-key-data : LS0tLS1CRU...0tLS0tCg==
回避策
次の手順で、影響を受けるユーザー クラスタ(USER_CLUSTER_NAME
)に機能を復元します。
ユーザー クラスタ kubeconfig ファイルを見つけます。Anthos clusters on bare metal は、クラスタの作成時に管理ワークステーションに kubeconfig ファイルを生成します。デフォルトでは、このファイルは bmctl-workspace/USER_CLUSTER_NAME
ディレクトリにあります。
この kubeconfig が正しいユーザー クラスタ kubeconfig であることを確認します。
kubectl get nodes \
--kubeconfig PATH_TO_GENERATED_FILE
PATH_TO_GENERATED_FILE
は、ユーザー クラスタ kubeconfig ファイルのパスに置き換えます。レスポンスで、ユーザー クラスタのノードに関する詳細が返されます。クラスタのマシン名が正しいことを確認します。
次のコマンドを実行して、管理クラスタ内の壊れた kubeconfig ファイルを削除します。
kubectl delete secret \
-n USER_CLUSTER_NAMESPACE \
USER_CLUSTER_NAME -kubeconfig
次のコマンドを実行して、正しい kubeconfig シークレットを管理クラスタに保存し直します。
kubectl create secret generic \
-n USER_CLUSTER_NAMESPACE \
USER_CLUSTER_NAME -kubeconfig \
--from-file= value = PATH_TO_GENERATED_FILE
オペレーション
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
root 以外のログイン ユーザーとしてスナップショットを取得する
コンテナ ランタイムとして containerd を使用する場合、root 以外のユーザーとしてスナップショットを実行するには、ユーザーの PATH に /usr/local/bin
が存在する必要があります。それ以外の場合は、crictl: command not found
エラーで失敗します。
root ユーザーとしてログインしていない場合は、sudo
を使用してスナップショット コマンドを実行します。sudo
の PATH はルート プロファイルと異なる場合があり、/usr/local/bin
を含んでいないことがあります。
回避策
/etc/sudoers
の secure_path
を更新して、/usr/local/bin
を含めます。あるいは、別の /bin
ディレクトリに crictl
のシンボリック リンクを作成します。
オペレーション
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
Anthos VM ランタイム - Pod を再起動すると、Pod 上の VM は IP アドレスを変更するか、IP アドレスが完全に失われます。
VM の IP アドレスが変更されても、Kubernetes サービスとして公開されている VM アプリケーションのネットワーク到達性に影響はありません。
回避策
IP アドレスが失われた場合、VM から dhclient
を実行して VM の IP アドレスを取得する必要があります。
ロギングとモニタリング
1.10
コンテナ ランタイム インターフェース(CRI)パーサー が解析時間として誤った正規表現を使用している場合、stackdriver-log-forwarder
Pod のログに次のようなエラーと警告が記録されます。
[2022/03/04 17:47:54] [error] [parser] time string length is too long
[2022/03/04 20:16:43] [ warn] [parser:cri] invalid time format %Y-%m-%dT%H:%M:%S.%L%z for '2022-03-04T20:16:43.680484387Z'
回避策:
回避策を表示する
Anthos clusters on bare metal をバージョン 1.11.0 以降にアップグレードします。
クラスタをすぐにアップグレードできない場合は、次の手順で CRI 解析の正規表現を更新します。
変更が元の状態に戻ることを回避するには、stackdriver-operator
をスケールダウンします。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG \
-n kube-system scale deploy \
stackdriver-operator --replicas= 0
stackdriver-log-forwarder-config
ConfigMap の Regex
エントリを編集します。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG \
-n kube-system edit configmap \
stackdriver-log-forwarder-config
編集したリソースは、次のようになります。
[ PARSER ]
# https://rubular.com/r/Vn30bO78GlkvyB
Name cri
Format regex
# The timestamp is described in
https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc3339#section-5.6
Regex ^(?[0-9]{4}-[0-9]{2}-[0-9]{2}[Tt ][0-9]
{2}:[0-9]{2}:[0-9]{2}(?:\.[0-9]+)?(?:[Zz]|[+-][0-9]
{2}:[0-9]{2})) (?stdout|stderr)
(?[^ ]*) (?.*)$
Time_Key time
Time_Format %Y-%m-%dT%H:%M:%S.%L%z
Time_Keep off
ログ フォワーダー Pod を再起動します。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG \
-n kube-system rollout restart daemonset \
stackdriver-log-forwarder
ロギングとモニタリング
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
予想外の請求のモニタリング
Anthos clusters on bare metal バージョン 1.10 と 1.11 の場合、[料金 ] ページで予想外に高い Metrics volume
の料金が請求される場合があります。この問題は、次の両方の状況に該当する場合にのみ影響します。
アプリケーションのロギングとモニタリングが有効になっている(enableStackdriverForApplications=true
)
アプリケーションの Pod に prometheus.io/scrap=true
アノテーションが付いている
この問題の影響を受けるかどうかを確認するには、ユーザー定義の指標を一覧表示 します。不要な指標に対する請求が表示される場合は、この問題に該当します。
回避策
アプリケーションのロギングとモニタリングの使用時に Metrics volume
の追加料金がかからないようにするには、次の手順に従います。
不要な請求の指標が含まれるソースの Pod と Service を見つけます。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG \
get pods -A -o yaml | grep 'prometheus.io/scrape: "true"'
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG get \
services -A -o yaml | grep 'prometheus.io/scrape: "true"'
Pod または Service から prometheus.io/scrap=true
アノテーションを削除します。
ロギングとモニタリング
1.11, 1.12, 1.13
metrics-server-config
への編集が保持されない
Pod の密度が高いと、極端な場合、ロギングとモニタリングのオーバーヘッドが過剰になり、Metrics Server が停止して再起動する可能性があります。Metrics Server を実行し続けるために、metrics-server-config
ConfigMap を編集してより多くのリソースを割り当てることができます。ただし、調整により、metrics-server-config
に対して行われた編集がクラスタの更新またはアップグレード オペレーション中にデフォルト値に戻されることがあります。Metrics Server は直ちに影響を受けませんが、次に再起動したときに、元に戻された ConfigMap が取得され、再び過剰なオーバーヘッドが発生する可能性があります。
回避策
別の方法として、ConfigMap の編集をスクリプト化し、クラスタの更新またはアップグレードとともに実行することも可能です。
ロギングとモニタリング
1.11, 1.12
サポートが終了した指標は Cloud Monitoring ダッシュボードに影響を与える
いくつかの Anthos 指標がサーポート終了になっており、ベアメタル版 Anthos クラスタ リリース 1.11で始めると、これらのサポートが終了したの指標のデータは収集されなくなりました。これらの指標をいずれかのアラート ポリシーで使用する場合、アラート条件をトリガーするデータはありません。
次の表に、サポートが終了した個別の指標と、それらに代わる指標を表示します。
サポートが終了した指標
置換の指標
kube_daemonset_updated_number_scheduled
kube_daemonset_status_updated_number_scheduled
kube_node_status_allocatable_cpu_cores
kube_node_status_allocatable_memory_bytes
kube_node_status_allocatable_pods
kube_node_status_allocatable
kube_node_status_capacity_cpu_cores
kube_node_status_capacity_memory_bytes
kube_node_status_capacity_pods
kube_node_status_capacity
1.11 より前のベアメタル リリースの Anthos クラスタでは、推奨 Anthos on baremetal node cpu usage exceeds
80 percent (critical)
アラートのポリシー定義ファイルによってサポートが終了した指標が使用されます。node-cpu-usage-high.json
JSON 定義ファイルは、リリース 1.11.0 とそれ以降用に更新されます。
回避策
置換指標に移行するには、次の手順に従います。
Google Cloud コンソールで [Monitoring ] を選択するか、次のボタンをクリックします。
[Monitoring] に移動
ナビゲーション パネルで、 [ダッシュボード ] を選択し、[Anthos クラスタノード ステータス ] ダッシュボードを削除します。
[サンプル ライブラリ ] タブをクリックし、[Anthos クラスタノード ステータス ] ダッシュボードを再インストールします。
アラート ポリシーの作成 の手順に沿って、更新された node-cpu-usage-high.json
ポリシー定義ファイルを使用してポリシーを作成します。
ロギングとモニタリング
1.10
stackdriver-log-forwarder
の CrashloopBackOff
エラー
状況によっては、fluent-bit
ロギング エージェントが壊れたチャンクの処理で動かなくなることがあります。ロギング エージェントが壊れたチャンクを迂回できない場合、stackdriver-log-forwarder
が CrashloopBackOff
エラーによるクラッシュを繰り返すことがあります。この問題が発生している場合、ログには次のようなエントリがあります。
[2022/03/09 02:18:44] [engine] caught signal (SIGSEGV)
#0 0x5590aa24bdd5 in validate_insert_id() at plugins/out_stackdriver/stackdriver.c:1232
#1 0x5590aa24c502 in stackdriver_format() at plugins/out_stackdriver/stackdriver.c:1523
#2 0x5590aa24e509 in cb_stackdriver_flush() at plugins/out_stackdriver/stackdriver.c:2105
#3 0x5590aa19c0de in output_pre_cb_flush() at include/fluent-bit/flb_output.h:490
#4 0x5590aa6889a6 in co_init() at lib/monkey/deps/flb_libco/amd64.c:117
#5 0xffffffffffffffff in ???() at ???:0
回避策:
Stackdriver Log Forwarder のバッファチャンクをクリーンアップします。
注: 次のコマンドでは、KUBECONFIG
を管理クラスタの kubeconfig ファイルのパスに置き換えます。
すべての stackdriver-log-forwarder
Pod を終了します。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG -n kube-system patch daemonset \
stackdriver-log-forwarder -p \
'{"spec": {"template": {"spec": {"nodeSelector": {"non-existing": "true"}}}}}' stackdriver-log-forwarder
Pod が削除されたことを確認して、次のステップに進みます。
次の DaemonSet をデプロイして、fluent-bit
バッファ内の壊れたデータをクリーンアップします。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG -n kube-system apply -f - << EOF
apiVersion: apps/v1
kind: DaemonSet
metadata:
name: fluent-bit-cleanup
namespace: kube-system
spec:
selector:
matchLabels:
app: fluent-bit-cleanup
template:
metadata:
labels:
app: fluent-bit-cleanup
spec:
containers:
- name: fluent-bit-cleanup
image: debian:10-slim
command: ["bash", "-c"]
args:
- |
rm -rf /var/log/fluent-bit-buffers/
echo "Fluent Bit local buffer is cleaned up."
sleep 3600
volumeMounts:
- name: varlog
mountPath: /var/log
securityContext:
privileged: true
tolerations:
- key: "CriticalAddonsOnly"
operator: "Exists"
- key: node-role.kubernetes.io/master
effect: NoSchedule
- key: node-role.gke.io/observability
effect: NoSchedule
volumes:
- name: varlog
hostPath:
path: /var/log
EOF
次のコマンドを使用して、DaemonSet がすべてのノードをクリーンアップしたことを確認します。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG logs \
-n kube-system -l \
app = fluent-bit-cleanup | grep "cleaned up" | wc -l
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG -n \
kube-system get pods -l \
app = fluent-bit-cleanup --no-headers | wc -l
2 つのコマンドの出力は、クラスタ内のノード数と同じになります。
クリーンアップの DaemonSet を削除します。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG -n \
kube-system delete ds fluent-bit-cleanup
ログ フォワーダー Pod を再起動します。
kubectl --kubeconfig KUBECONFIG \
-n kube-system patch daemonset \
stackdriver-log-forwarder --type json \
-p= '[{"op": "remove", "path": "/spec/template/spec/nodeSelector/non-existing"}]'
ロギングとモニタリング
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
Cloud Monitoring で不明な指標データ
バージョン 1.10.x の Cloud Monitoring のデータには、次のような無関係なサマリー指標エントリが含まれている場合があります。
Unknown metric: kubernetes.io/anthos/go_gc_duration_seconds_summary_percentile
無関係なサマリー指標が含まれている可能性があるその他の指標タイプ:
apiserver_admission_step_admission_duration_seconds_summary
go_gc_duration_seconds
scheduler_scheduling_duration_seconds
gkeconnect_http_request_duration_seconds_summary
alertmanager_nflog_snapshot_duration_seconds_summary
これらのサマリータイプの指標は指標リストに含まれていますが、現時点では gke-metrics-agent
ではサポートされていません。
ロギングとモニタリング
1.10, 1.11
指標エクスポートの断続的な中断
Anthos clusters on bare metal では、一部のノードで通常の指標の継続的なエクスポートが中断されたり、指標が欠落したりすることがあります。この問題がクラスタに影響する場合は、少なくとも次の指標でデータのギャップが見られる可能性があります。
kubernetes.io/anthos/container_memory_working_set_bytes
kubernetes.io/anthos/container_cpu_usage_seconds_total
kubernetes.io/anthos/container_network_receive_bytes_total
回避策
クラスタをバージョン 1.11.1 以降にアップグレードします。
アップグレードできない場合は、回避策として次の手順を行ってください。
stackdriver
リソースを編集用に開きます。
kubectl -n kube-system edit stackdriver stackdriver
gke-metrics-agent
の CPU リクエストを 10m
から 50m
に引き上げるには、stackdriver
マニフェストに次の resourceAttrOverride
セクションを追加します。
spec :
resourceAttrOverride :
gke-metrics-agent/gke-metrics-agent :
limits :
cpu : 100m
memory : 4608Mi
requests :
cpu : 50m
memory : 200Mi
編集したリソースは、次のようになります。
spec :
anthosDistribution : baremetal
clusterLocation : us-west1-a
clusterName : my-cluster
enableStackdriverForApplications : true
gcpServiceAccountSecretName : ...
optimizedMetrics : true
portable : true
projectID : my-project-191923
proxyConfigSecretName : ...
resourceAttrOverride :
gke-metrics-agent/gke-metrics-agent :
limits :
cpu : 100m
memory : 4608Mi
requests :
cpu : 50m
memory : 200Mi
変更を保存し、テキスト エディタを終了します。
変更が有効になっていることを確認するには、次のコマンドを実行します。
kubectl -n kube-system get daemonset \
gke-metrics-agent -o yaml | grep "cpu: 50m"
変更が有効になっている場合は、このコマンドで cpu: 50m
が検出されます。
ネットワーキング
1.10
複数のデフォルト ゲートウェイで外部エンドポイントへの接続が切断される
ノードに複数のデフォルト ゲートウェイを使用すると、Pod 内から google.com
などの外部エンドポイントへの接続が中断される可能性があります。
この問題の影響を受けるかどうかを確認するには、ノードで次のコマンドを実行します。
ip route show
レスポンスに default
の複数のインスタンスがある場合は、影響を受けていることを示しています。
ネットワーキング
1.12
ユーザー クラスタのネットワーキング カスタム リソースの編集内容が上書きされる
Anthos clusters on bare metal バージョン 1.12.x では、ユーザー クラスタ内のネットワーキング カスタム リソース を手動で編集できます。Anthos clusters on bare metal は、クラスタのアップグレード時に、ユーザー クラスタ内のカスタム リソースと管理クラスタのカスタム リソースを調整します。この調整は、ユーザー クラスタのネットワーク カスタム リソースに直接行われた編集内容を上書きします。ネットワーキング カスタム リソースは管理クラスタでのみ変更する必要がありますが、Anthos clusters on bare metal バージョン 1.12.x ではこの要件は適用されません。
高度なネットワーキング機能(BGP によるバンドル型ロード バランシング 、下り NAT ゲートウェイ 、SR-IOV ネットワーキング 、BGP によるフラットモード 、Pod 用マルチ NIC など)では、次のカスタム リソースを使用します。
BGPLoadBalancer
BGPPeer
NetworkGatewayGroup
NetworkAttachmentDefinition
ClusterCIDRConfig
FlatIPMode
管理クラスタでこうしたカスタム リソースを編集すると、整合化の手順でユーザー クラスタに変更が適用されます。
回避策
ユーザー クラスタ上で前述のカスタム リソースのいずれかを変更した場合は、管理クラスタ上の対応するカスタム リソースをアップグレード前に変更します。この手順により、構成の変更内容が確実に保持されます。Anthos clusters on bare metal バージョン 1.13.0 以降では、ユーザー クラスタのネットワーキング カスタム リソースを直接変更することはできません。
ネットワーキング
1.11, 1.12, 1.13
並列接続が多すぎる NAT のエラー
クラスタ内の特定のノードでは、ノードの IP アドレスによって、クラスタ外のアドレスにルーティングされるパケットに対してネットワーク アドレス変換(NAT)が提供されます。同様に、受信パケットがバンドル型ロード バランシング(spec.loadBalancer.mode:
bundled
)を使用するように構成されたロード バランシング ノードに入ると、送信元ネットワーク アドレス変換(SNAT)により、バックエンド Pod に転送される前にノード IP アドレスにパケットがルーティングされます。
Anthos clusters on bare metal が使用する NAT のポート範囲は 32768
~65535
です。この範囲により、並列接続の数はそのノードのプロトコルあたり 32,767 に制限されます。接続ごとに conntrack テーブルのエントリが必要です。有効期間が短い接続数が多すぎると、conntrack テーブルが NAT のポートを使い果たします。ガベージ コレクタは古いエントリをクリーンアップしますが、クリーンアップは直ちには行われません。
ノード上の接続数が 32,767 に近づくと、NAT を必要とする接続のパケット ドロップが発生し始めます。
この問題を特定するには、問題のあるノードの anetd
Pod で次のコマンドを実行します。
kubectl -n kube-system anetd-XXX -- hubble observe \
--from-ip $IP --to-ip $IP -f
次の形式のエラーが表示されます。
No mapping for NAT masquerade DROPPED
回避策
トラフィックを他のノードに再分散します。
ネットワーキング
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
レイヤ 2 ロード バランシングがバンドルされたクライアント ソース IP
外部トラフィック ポリシー を Local
に設定すると、バンドルされたレイヤ 2 ロード バランシングに No route to
host
などのルーティング エラーが発生する可能性があります。外部トラフィック ポリシーは、デフォルトで Cluster
(externalTrafficPolicy:
Cluster
)に設定されています。この設定では、Kubernetes がクラスタ全体のトラフィックを処理します。LoadBalancer
または NodePort
のタイプの Service は、externalTrafficPolicy: Local
を使用してクライアントの送信元 IP アドレスを保持できます。ただし、この設定では、Kubernetes はノードローカルのトラフィックのみを処理します。
回避策
クライアントの送信元 IP アドレスを保持する場合は、サービス IP に到達できるようにするために、追加の構成が必要になることがあります。構成の詳細については、バンドルされたロード バランシングの構成に記載されているクライアントの送信元 IP アドレスの保持 をご覧ください。
ネットワーキング
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
firewalld
の変更で Cilium iptable ポリシー チェーンが消去される
CentOS または Red Had Enterprise Linux(RHEL)で firewalld
を有効にしてベアメタル版 Anthos クラスタを実行している場合は、firewalld
を変更すると、ホスト ネットワーク上の Cilium iptables
チェーンが削除される場合があります。この iptables
チェーンは、起動時に anetd
Pod によって追加されます。Cilium の iptables
チェーンが失なわれると、Node 上の Pod は、Node 外部のネットワーク接続を失います。
iptables
チェーンが削除される firewalld
の変更には、次に挙げるものがありますが、これに限定されません。
systemctl
を使用した firewalld
の再起動
コマンドライン クライアント(firewall-cmd --reload
)を使用した firewalld
の再読み込み
回避策
ノードで anetd
を再起動します。anetd
は、次のコマンドを使用して anetd
Pod を見つけて削除することで再起動します。
kubectl get pods -n kube-system
kubectl delete pods -n kube-system ANETD_XYZ
ANETD_XYZ は、anetd
Pod の名前で置き換えます。
ネットワーキング
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
egressSourceIP
アドレスの重複
下り(外向き)NAT ゲートウェイ 機能のプレビューを使用する場合、別の EgressNATPolicy
オブジェクトに対してすでに使用されている egressSourceIP
アドレスを指定するトラフィック選択ルールを設定できます。これにより、下り(外向き)トラフィック ルーティングの競合が発生する可能性があります。
回避策
開発チームと連携し、EgressNATPolicy
カスタム リソースで egressSourceIP
アドレスを指定する前に、使用可能なフローティング IP アドレスを決定します。
ネットワーキング
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
Pod の接続障害とリバースパス フィルタリング
ベアメタル版 Anthos クラスタは、ソースの検証を無効にするために、ノードでリバースパス フィルタリングを構成します(net.ipv4.conf.all.rp_filter=0
)。rp_filter
設定を 1
または 2
に変更すると、ノード外の通信タイムアウトのために Pod は失敗します。
リバースパス フィルタリングは、IPv4 構成フォルダ(net/ipv4/conf/all
)内の rp_filter
ファイルで設定されています。この値は、sysctl
(/etc/sysctl.d/60-gce-network-security.conf
などのネットワーク セキュリティ構成ファイル内でリバースパス フィルタリング設定を格納する)によってオーバーライドされる場合もあります。
回避策
Pod の接続を復元するには、net.ipv4.conf.all.rp_filter
を手動で 0
に戻すか、anetd
Pod を再起動して net.ipv4.conf.all.rp_filter
を 0
に戻します。anetd
Pod を再起動するには、次のコマンドを使用して anetd
Pod を見つけて削除します。新しい anetd
Pod が代わりに開始されます。
kubectl get pods -n kube-system
kubectl delete pods -n kube-system ANETD_XYZ
ANETD_XYZ
は、anetd
Pod の名前で置き換えます。
ネットワーキング
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
ブートストラップ(kind)クラスタ IP アドレスとクラスタノードの IP アドレスの重複
192.168.122.0/24
と 10.96.0.0/27
は、ブートストラップ(kind)クラスタで使用されるデフォルトの Pod と Service の CIDR です。それがクラスタ ノード マシンの IP アドレスと重複すると、プリフライト チェックが不合格になります。
回避策
この競合を回避するには、--bootstrap-cluster-pod-cidr
フラグと --bootstrap-cluster-service-cidr
フラグを bmctl
に渡して別の値を指定します。
オペレーティング システム
1.11
GA カーネルでの Ubuntu 18.04.6 との非互換性
Anthos clusters on bare metal バージョン 1.11.0 と 1.11.1 は、GA カーネルの Ubuntu 18.04.6(4.15.0-144-generic
~4.15.0-176-generic
)と互換性がありません。この非互換性により、ネットワーク エージェントが、anetd
ログで「BPF Program is too large」というエラーでクラスタ ネットワークの構成に失敗します。Pod のイベントログに、networkPlugin cni failed to set up pod
エラーで Pod が ContainerCreating
ステータスで停止することがあります。この問題は、Ubuntu ハードウェア有効化(HWE)カーネルには適用されません。
回避策
HWE カーネルを取得 して、Ubuntu 18.04 用のサポートされている最新の HWE バージョンにアップグレードすることをおすすめします。
オペレーティング システム
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
CentOS でクラスタの作成またはアップグレードの失敗
2020 年 12 月、CentOS コミュニティと Red Hat は CentOS の開発およびサポートの終了 を発表しました。2022 年 1 月 31 日に CentOS 8 はサポート終了(EOL)となりました。EOL の結果として、yum
リポジトリが CentOS で機能しなくなり、クラスタの作成とクラスタのアップグレードのオペレーションが失敗するようになりました。これは、CentOS のすべてのサポートされているバージョンに適用され、Anthos clusters on bare metal のすべてのバージョンに影響します。
回避策
回避策を表示する
回避策として、次のコマンドを実行し、CentOS でアーカイブ フィードを使用します。
sed -i 's/mirrorlist/#mirrorlist/g' /etc/yum.repos.d/CentOS-Linux-*
sed -i 's|#baseurl=http://mirror.centos.org|baseurl=http://vault.centos.org|g' \
/etc/yum.repos.d/CentOS-Linux-*
長期的な解決策としては、別のサポートされているオペレーティング システム への移行を検討してください。
オペレーティング システム
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
オペレーティング システムのエンドポイントの上限
RHEL と CentOS では、クラスタレベルの上限が 100,000 エンドポイントに制限されています。Kubernetes Service2 つのサービスが同一の Pod セットを参照する場合、2 つの別のエンドポイント セットとしてカウントされます。RHEL と CentOS 上の基礎的な nftable
実装には、この制約が存在します。これはベアメタル版 Anthos クラスタの固有の制限ではありません。
セキュリティ
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
コンテナが、containerd と SELinux を使用して Dockerfile で定義された VOLUME
に書き込むことができない
コンテナ ランタイムとして containerd を使用し、オペレーティング システムで SELinux が有効になっている場合、アプリケーション Dockerfile で定義された VOLUME
が書き込みできない可能性があります。たとえば、次の Dockerfile でビルドされたコンテナは、/tmp
フォルダに書き込むことができません。
FROM ubuntu:20.04
RUN chmod -R 777 /tmp
VOLUME /tmp
この問題の影響を受けるかどうかを確認するには、問題のあるコンテナをホストするノードで次のコマンドを実行します。
ausearch -m avc
この問題の影響を受けると、次のような denied
エラーが表示されます。
time->Mon Apr 4 21:01:32 2022 type=PROCTITLE
msg=audit(1649106092.768:10979): proctitle="bash"
type=SYSCALL msg=audit(1649106092.768:10979):
arch=c000003e syscall=257 success=no exit=-13
a0=ffffff9c a1=55eeba72b320 a2=241 a3=1b6 items=0
ppid=75712 pid=76042 auid=4294967295 uid=0 gid=0
euid=0 suid=0 fsuid=0 egid=0 sgid=0 fsgid=0 tty=pts0
ses=4294967295 comm="bash" exe="/usr/bin/bash"
subj=system_u:system_r:container_t:s0:c701,c935
key=(null) type=AVC msg=audit(1649106092.768:10979):
avc: denied { write }
for pid=76042 comm="bash"
name="aca03d7bb8de23c725a86cb9f50945664cb338dfe6ac19ed0036c"
dev="sda2" ino=369501097 scontext=system_u:system_r:
container_t:s0:c701,c935 tcontext=system_u:object_r:
container_ro_file_t:s0 tclass=dir permissive=0
回避策
この問題を回避するには、次のいずれかの変更を行います。
SELinux を無効にします。
Dockerfile 内で VOLUME
機能を使用しないでください。
セキュリティ
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
Pod の作成中の SELinux エラー
SELinux により、コンテナ ランタイムが tmpfs
マウントでラベルを設定できない場合、Pod の作成に失敗することがあります。この失敗はまれですが、SELinux が Enforcing
モードで、一部のカーネルにある場合に発生することがあります。
SELinux が Pod 作成の失敗の原因であることを確認するには、次のコマンドを使用して kubelet
ログにエラーがあるかどうかを確認します。
journalctl -u kubelet
SELinux によって Pod の作成が失敗すると、コマンドのレスポンスに次のようなエラーが含まれます。
error setting label on mount source '/var/lib/kubelet/pods/6d9466f7-d818-4658-b27c-3474bfd48c79/volumes/kubernetes.io~secret/localpv-token-bpw5x': failed to set file label on /var/lib/kubelet/pods/6d9466f7-d818-4658-b27c-3474bfd48c79/volumes/kubernetes.io~secret/localpv-token-bpw5x: permission denied
この問題が SELinux の強制適用に関連していることを確認するには、次のコマンドを実行します。
ausearch -m avc
このコマンドは、監査ログでアクセス ベクトル キャッシュ(AVC)権限エラーを検索します。次のサンプル レスポンスの avc: denied
は、Pod の作成エラーが SELinux の適用に関連していることを確認します。
type=AVC msg=audit(1627410995.808:9534): avc: denied { associate } for pid=20660 comm="dockerd" name="/" dev="tmpfs" ino=186492 scontext=system_u:object_r: container_file_t:s0:c61,c201 tcontext=system_u: object_r:locale_t:s0 tclass=filesystem permissive=0
SELinux でのこの Pod 作成の問題の根本的な原因は、次の Linux イメージにあるカーネル バグです。
8.3 より前の Red Hat Enterprise Linux(RHEL)リリース
8.3 より前の CentOS リリース
回避策
マシンを再起動すると、問題からの回復に役立ちます。
Pod 作成エラーの発生を防止するには、カーネルのバグを修正した RHEL 8.3 以降または CentOS 8.3 以降を使用してください。
リセット / 削除
1.10、1.11、1.12
Namespace の削除
Namespace を削除すると、新しいリソースをその Namespace に作成されることが妨げれられ、そうしたリソースにはマシンをリセットするジョブも含まれます。
回避策
ユーザー クラスタを削除する場合は、まず、クラスタ オブジェクトを削除した後、Namespace を削除する必要があります。そうしないと、マシンをリセットするジョブが作成できず、削除プロセスではマシンのクリーンアップ手順が省略されます。
リセット / 削除
1.10, 1.11, 1.12, 1.13
containerd サービス
bmctl reset
コマンドで、containerd
構成ファイルやバイナリが削除されません。containerd systemd
サービスは、起動されたまま実行し続けます。このコマンドでは、ノードにスケジュールされた Pod を実行するコンテナを削除します。
アップグレードと更新
1.10、1.11、1.12
Node Problem Detector が、クラスタのアップグレード後にデフォルトで有効になっていない
Anthos clusters on bare metal をアップグレードする場合、Node Problem Detector はデフォルトでは有効になっていません。この問題は、リリース 1.10 から 1.12.1 へのアップグレードに該当し、リリース 1.12.2 で修正されています。
回避策:
Node Problem Detector を有効にするには:
ノードで node-problem-detector systemd
サービスが実行されているかどうかを確認します。
SSH コマンドを使用してノードに接続します。
ノードで node-problem-detector systemd
サービスが実行されているかどうかを確認します。
systemctl is-active node-problem-detector コマンドの結果に inactive
と表示されている場合、node-problem-detector はノード上で実行されていません。
Node Problem Detector を有効にするには、kubectl edit
コマンドを使用して node-problem-detector-config
ConfigMap を編集します。詳細については、Node Problem Detector をご覧ください。
オペレーション
1.9, 1.10
root 以外のログインを使用するとクラスタのバックアップが失敗する
nodeAccess.loginUser
が root 以外のユーザー名に設定されている場合、bmctl backup cluster
コマンドは失敗します。
回避策:
この問題は、Anthos clusters on bare metal の 1.9.x、1.10.0、1.10.1 に適用され、バージョン 1.10.2 以降で修正されています。
ネットワーキング
1.10、1.11、1.12
ロードバランサ サービスが、コントロール プレーン ホスト ネットワーク上のコンテナで機能しない
バックエンド ポッドがコントロール プレーン ノードで実行され、かつコンテナの仕様で hostNetwork: true
フィールドを使用している場合、LoadBalancer Service でパケットが破棄される anetd
のバグがあります。
バグはバージョン 1.13 以降には含まれていません。
回避策:
hostNetwork Pod でサポートされる LoadBalancer Service を使用する場合は、次の回避策をお勧めします。
コントロール プレーン ノードではなくワーカーノードで実行する
Service 仕様で externalTrafficPolicy: local
を使用し、ワークロードがロードバランサ ノードで実行されるようにする
アップグレードと更新
1.13
1.11 からアップグレードした 1.12 クラスタは 1.13.0 にアップグレードできません
バージョン 1.11 からアップグレードされたバージョン 1.12 クラスタは、バージョン 1.13.0 にアップグレードできません。このアップグレードの問題は、バージョン 1.12 で作成されたクラスタには該当しません。
影響を受けるかどうかを確認するには、管理クラスタの upgrade-first-no*
文字列を含むアップグレード ジョブのログを確認します。次のエラー メッセージが表示された場合は影響を受けます。
TASK [kubeadm_upgrade_apply : Run kubeadm upgrade apply] *******
...
[upgrade/config] FATAL: featureGates: Invalid value: map[string]bool{\"IPv6DualStack\":false}: IPv6DualStack is not a valid feature name.
...
回避策:
この問題を回避するには:
管理ワークステーションで次のコマンドを実行します。
echo '[{ "op": "remove", "path": \
"/spec/clusterConfiguration/featureGates" }]' \
> remove-feature-gates.patch
export KUBECONFIG = $ADMIN_KUBECONFIG
kubectl get kubeadmconfig -A --no-headers | xargs -L1 bash -c \
'kubectl patch kubeadmconfig $1 -n $0 --type json \
--patch-file remove-feature-gates.patch'
クラスタのアップグレードを再試行します。