このドキュメントでは、VM の作成または更新時に発生する可能性のあるエラーについて説明します。
VM 作成時のエラー
VM インスタンスを作成できない場合は、このセクションで説明する問題のいずれかが原因である可能性があります。
割り当て不足
割り当てエラーは、リソース リクエストが割り当てを超過した場合に発生します。
エラー メッセージ:
RESOURCE_NAME creation failed: Quota QUOTA_NAME exceeded. Limit: QUOTA_LIMIT in region REGION
RESOURCE_NAME creation failed: Quota QUOTA_NAME exceeded. Limit: QUOTA_LIMIT in zone ZONE
Resource exhausted (HTTP 429): QUOTA_EXCEEDED
解決策: 割り当て上限の引き上げをリクエストします。詳細については、割り当て増加のリクエストをご覧ください。
リソースのミューテーションや作成操作の同時実行
複数のリソースを同時に更新すると、not ready エラーが発生することがあります。たとえば、サブネットワークで複数のセカンダリ範囲を変更しながら、VM を作成する場合などです。
エラー メッセージ:
The resource 'projects/PROJECT/regions/REGION/subnetworks/default' is not ready
解決策: この問題を解決するには、次のことを試してください。
- オペレーションが完了するまで待機してから、新しいリクエストを作成します。
- 指数バックオフでオペレーションを再試行します。
- オペレーションのポーリングで完了ステータスを確認します。
リソースの可用性
以下に、新しい Compute Engine リソースをリクエストするとき、または新しい予約を作成するときに発生する可能性のある一般的なリソースエラーの例を示します。
ZONE_RESOURCE_POOL_EXHAUSTED
ZONE_RESOURCE_POOL_EXHAUSTED_WITH_DETAILS
The zone 'projects/PROJECT_ID/zones/ZONE' does not have enough resources available to fulfill the request. Try a different zone, or try again later.
A VM_TYPE_AND_SIZE VM instance with RESOURCE_ATTACHMENT is currently unavailable in the ZONE zone. Capacity changes frequently, so try your request in a different zone, with a different VM hardware configuration, or at a later time. For more options, see troubleshooting documentation.
A VM_TYPE_AND_SIZE VM instance with RESOURCE_ATTACHMENT is currently unavailable in the ZONE zone, because of REASON. Consider trying your request in the ZONE zone(s), which currently has capacity to accommodate your request. If you cannot move your VM to ZONE, review the REASON failure resolution instructions available in troubleshooting documentation, then try your request again. If your workload can't accommodate the suggested resolution, try your request with a different VM hardware configuration or at a later time.
リソースエラーを解決する方法については、リソースの可用性に関するエラーのトラブルシューティングをご覧ください。
使用できるゾーン
新しいリソースのリクエストに対して notFound エラーまたは does not exist in zone エラーが発生した場合、それはリクエストしたゾーンがそのリソースまたはマシンタイプを提供していないことを意味します。
エラー メッセージ:
notFound
does not exist in zone
解決策: 各ゾーンで利用可能な機能を確認するには、リージョンとゾーンをご覧ください。
リソースタイプのレート超過
10 分間にスナップショットから複数のディスクまたは VM を作成すると、次のエラーが発生します。
エラー メッセージ:
"code": "RESOURCE_OPERATION_RATE_EXCEEDED", "message": "Operation rate exceeded for resource 'projects/project-id/zones/zone-id/disks/disk-name'. Too frequent operations from the source resource."
解決策:
スナップショットから複数のディスクを作成するには、スナップショットを使用してイメージを作成し、次にイメージからディスクを作成します。
非ブートディスクの場合は、イメージから永続ディスクを作成する手順に沿って、次のように操作します。
- Google Cloud コンソールで、ディスクの [ソースの種類] として [イメージ] を選択します。
- gcloud CLI の場合は、
imageフラグを使用します。 - REST を使用している場合は、
sourceImageパラメータを使用します。
永続ディスクのデータのバックアップとレプリケーションの詳細については、データ保護オプションをご覧ください。
十分な権限がありません
VM を作成しようとしたときに permission エラーが発生した場合、VM を作成するために必要な IAM 権限がありません。
エラー メッセージ:
Error: googleapi: Error 403: Google Compute Engine: Required 'compute.regions.get' permission for 'projects/PROJECT_ID/regions/REGION'., forbidden
解決策: 組織管理者に、VM の作成に必要なアクセス権の付与を依頼します。詳細については、Compute Engine リソースへのアクセスを許可するをご覧ください。
リソース名
リソースを作成しようとしたときに resource already exists エラーが発生した場合は、指定したロケーションとプロジェクトの一意の名前がリソースに指定されていないため、作成リクエストが失敗しています。
エラー メッセージ:
The resource 'projects/PROJECT_NAME/zones/ZONE/RESOURCE_TYPE/RESOURCE_NAME' already exists"
The resource 'projects/PROJECT_NAME/regions/REGION/RESOURCE_TYPE/RESOURCE_NAME' already exists"
解決策: 一意の VM 名を指定して作成リクエストを再試行します。
ネットワーク インターフェース
VM の作成時に Too many network interfaces エラーが発生した場合、リクエストは、その VM のマシンタイプのネットワーク インターフェースの上限を超えています。
エラー メッセージ:
Invalid value for field 'resource': ". Too many network interfaces. The maximum number of network interfaces allowed for this machine type is NUMBER.
Invalid value for field 'resource.networkInterfaces': ". Too many network interfaces. The maximum number of network interfaces allowed for this machine type is NUMBER.
解決策: 各マシンタイプのネットワーク インターフェースの最大数の計算方法については、ネットワーク インターフェースの最大数をご覧ください。
制約に違反している
VM の作成時に Constraint violated エラーが発生した場合、リクエストは 1 つ以上の組織のポリシーの制約に違反しています。
エラー メッセージ:
たとえば、組織で共有 VPC サブネットワークを制限している場合、次のエラーが発生することがあります。
Constraint constraints/compute.CONSTRAINT violated for projects/PROJECT_ID. Using the PARAMETER projects/PROJECT_ID/regions/REGION/CONSTRAINTPROJECT_ID is not allowed.
解決策: 組織の管理者に連絡してください。
必要な CPU プラットフォーム
required CPU platform エラーが発生した場合、作成リクエストで指定した CPU プラットフォームが、指定したマシンタイプでサポートされていません。
エラー メッセージ:
Could not fetch resource: - The selected machine type (MACHINE_TYPE) has a required CPU platform of REQUIRED_CPU_PLATFORM. The minimum CPU platform must match this, but was SPECIFIED_CPU_PLATFORM.
解決策:
- マシンタイプでサポートされている CPU プラットフォームについては、CPU プラットフォームをご覧ください。
- サポートされている CPU プラットフォームでリクエストを再試行します。
予約プロパティが一致しない
VM の作成時に No available resources in specified reservations エラーが発生した場合、VM のプロパティと、VM が使用している特定の予約が一致していません。
エラー メッセージ:
Invalid value for field 'resource.reservationAffinity': - No available resources in specified reservations [RESERVATION_NAME].
解決策: 次のいずれかを試します。
VM が予約のプロパティと一致しない場合は、プロパティが予約のプロパティと一致するまで VM を変更します。次に、VM を再度作成してみてください。
VM のプロパティが正しいにもかかわらず、予約のプロパティと一致しない場合は、予約を変更できません。代わりに、次のいずれかを行います。
VM を作成するときに、別の特定の予約をターゲットにします。
正しいプロパティを持つ予約がまだない場合は、一致するプロパティを持つ新しい予約を作成できます。以前の予約が不要になった場合は削除できるため、予約したリソースに対する支払いは発生しません。
VM を作成するときに、一致する予約をターゲットにします。
自動使用するように構成された予約がある場合、プロパティが VM と一致すると新しい VM はその予約を使用します。それ以外の場合、VM は引き続き作成されますが、予約済みのリソースは消費されません。
詳細については、VM プロパティが予約と一致することをテストするをご覧ください。
サービス アカウントのアクセスが拒否される
サービス アカウントを使用して VM を作成すると、Cloud Audit Logs に次のエラーが表示されることがあります。
エラー メッセージ:
SERVICE_ACCOUNT_ACCESS_DENIED
解決策: このエラーは、VM の作成に使用されるサービス アカウントに、新しい VM のサービス アカウントにアクセスするための Identity and Access Management ロールがない場合に表示されます。
VM を作成するサービス アカウントに roles/iam.serviceAccountUser ロールを付与します。このロールは、プロジェクト レベルで付与するか（VM を作成するサービス アカウントに、プロジェクト内に作成されたすべてのサービス アカウントへのアクセス権が付与されます）、新しい VM のサービス アカウントにのみ付与できます。
必要な権限がない
既存の VM から VM を作成しようとすると、次のエラーが発生することがあります。
Required 'compute.images.useReadOnly' permission for 'projects/PROJECT_ID/global/images/IMAGE_NAME
このエラーは、いくつかの原因で発生します。一般的な原因は次のとおりです。
既存の VM から新しい VM を作成しようとしたが、既存の VM のブートディスク イメージに対する読み取りアクセス権がない。
この問題を解決するには、ブートディスクのオーナーに連絡して、既存の VM のイメージの共有を依頼します。
無料トライアル
Google Cloud の無料トライアルで Windows VM を作成しようとすると、エラーが発生します。
エラー メッセージ:
Windows VM instances are not included with free trial. To use them first enable billing on your account.
解決策: Windows Server イメージは無料トライアルに含まれていません。有料の Cloud 請求先アカウントにアップグレードします。
VM が起動しない
起動スクリプトを使用する Linux VM が作成後に起動しない場合は、メタデータ サーバーへの接続に問題がある可能性があります。
この問題は、一時的なネットワークの問題によって最大 7 分間続く場合がありますが、自動的に解決されます。7 分経っても問題が解決しない場合は、VM を再作成してください。
VM 更新時のエラー
VM インスタンスを更新できない場合は、次の問題が原因である可能性があります。
マシンタイプの変更時のエラー
VM のマシンタイプを変更しようとすると、次のエラーが発生することがあります。
Invalid value for field 'resource.sourceMachineImage': Updating 'sourceMachineImage' is not supported
解決策:
VM が新しいマシンタイプのプロセッサをサポートしていることを確認します。さまざまなマシンタイプでサポートされているプロセッサの詳細については、マシン ファミリーの比較をご覧ください。
Google Cloud CLI を使用して、マシンタイプの変更を試します。