Red Hat Cloud Access サブスクリプションのイメージを使用して、Compute Engine に仮想マシン(VM)インスタンスを作成できます。
このオプションでは、Red Hat にライセンス サブスクリプションの料金を支払い、Google Cloud には発生したインフラストラクチャ費用のみを支払います。Google Cloud で Red Hat Cloud Access サブスクリプションの OS イメージを使用する場合は、Red Hat に直接サポートをリクエストする必要があります。サポートをリクエストするには、Red Hat カスタマー ポータルにログインしてサポート チケットを作成します。
RHEL OS イメージを使用する VM を作成する場合、Google Cloud コンソールからアクセスできるシングル サインオン(SSO)オプションを使用して、Red Hat ナレッジベースにアクセスできます。
始める前に
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まだ設定していない場合は、認証を設定します。認証とは、Google Cloud サービスと API にアクセスするために ID を確認するプロセスです。ローカル開発環境からコードまたはサンプルを実行するには、次のように Compute Engine に対する認証を行います。
このページのサンプルをどのように使うかに応じて、タブを選択してください。
コンソール
Google Cloud コンソールを使用して Google Cloud サービスと API にアクセスする場合、認証を設定する必要はありません。
gcloud
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Install the Google Cloud CLI, then initialize it by running the following command:
gcloud init
- デフォルトのリージョンとゾーンを設定します。
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必要なロール
VM の作成に必要な権限を取得するには、プロジェクトに対する Compute インスタンス管理者(v1)(roles/compute.instanceAdmin.v1
)IAM ロールを付与するよう管理者に依頼します。ロールの付与の詳細については、アクセス権の管理をご覧ください。
この事前定義ロールには、VM の作成に必要な権限が含まれています。必要とされる正確な権限については、「必要な権限」セクションを開いてご確認ください。
必要な権限
VM を作成するには、次の権限が必要です。
- プロジェクトに対する
compute.instances.create
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カスタム イメージを使用して VM を作成する: イメージに対する
compute.images.useReadOnly
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スナップショットを使用して VM を作成する: スナップショットに対する
compute.snapshots.useReadOnly
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インスタンス テンプレートを使用して VM を作成する: インスタンス テンプレートに対する
compute.instanceTemplates.useReadOnly
- VM にレガシー ネットワークを割り当てる: プロジェクトに対する
compute.networks.use
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VM の静的 IP アドレスを指定する: プロジェクトに対する
compute.addresses.use
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レガシー ネットワークを使用する際に VM に外部 IP アドレスを割り当てる: プロジェクトに対する
compute.networks.useExternalIp
- VM のサブネットを指定する: プロジェクトまたは選択したサブネットに対する
compute.subnetworks.use
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VPC ネットワークの使用時に VM に外部 IP アドレスを割り当てる: プロジェクトまたは選択したサブネットに対する
compute.subnetworks.useExternalIp
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VM の VM インスタンス メタデータを設定する: プロジェクトに対する
compute.instances.setMetadata
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VM にタグを設定する: VM に対する
compute.instances.setTags
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VM にラベルを設定する: VM に対する
compute.instances.setLabels
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VM が使用するサービス アカウントを設定する: VM に対する
compute.instances.setServiceAccount
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VM 用の新しいディスクを作成する: プロジェクトに対する
compute.disks.create
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既存のディスクを読み取り専用モードまたは読み取り / 書き込みモードでアタッチする: ディスクに対する
compute.disks.use
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既存のディスクを読み取り専用モードでアタッチする: ディスクに対する
compute.disks.useReadOnly
カスタムロールや他の事前定義ロールを使用して、これらの権限を取得することもできます。
RHEL BYOS イメージを使用して VM を作成する
大まかな流れとしては、Google Cloud で Red Hat Cloud Access サブスクリプションを使用するには、次の手順に沿って操作する必要があります。
- Red Hat Cloud Access サブスクリプションで Google Cloud にイメージへのアクセス権を付与します。
- Google Cloud コンソールまたは Google Cloud CLI を使用して VM を作成します。
Google グループに RHEL サブスクリプションへのアクセス権を付与する
Google グループに RHEL BYOS イメージへのアクセス権を付与するには、次の操作を行います。
- 既存のグループを選択するか、Google グループを作成します。
- これらの BYOS イメージを使用するすべてのユーザーとサービス アカウントを Google グループに追加します。グループにユーザーを追加するをご覧ください。
- Red Hat カスタマー ポータルにログインして、次の操作を行います。
- ナビゲーション メニューで、[Cloud Access] を選択します。
- [Enable a new provider] をクリックします。
- [Select a Red Hat Certified Cloud and Service Provider] メニューで、[Google Compute Engine] を選択します。
- Google Compute Engine ID を入力します。これは、手順 1 で作成した Google グループのメールアドレスです。
- 有効にするプロダクトを選択します。
- [Enable] をクリックします。
Google Cloud アカウントが Red Hat カスタマー ポータルにリンクされるまでに 3~4 時間かかることがあります。
VM を作成する
Google グループに RHEL サブスクリプションへのアクセス権を付与すると、Compute Engine の rhel-byos-cloud
プロジェクトで RHEL BYOS イメージが使用可能になります。その後、RHEL BYOS イメージを使用して VM を作成できます。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[インスタンスの作成] ページに移動します。
VM の名前を指定します。詳しくは、リソースの命名規則をご覧ください。
(省略可)この VM のゾーンを変更します。Compute Engine は、複数のゾーンで各リージョンが均等に使用されるように、各リージョン内でゾーンのリストをランダム化します。
VM のマシン構成を選択します。
[ブートディスク] セクションで、[変更] をクリックします。
[公開イメージ] タブで、次の操作を行います。
- [オペレーティング システム] のプルダウンで、次のいずれかを選択します。
- Red Hat Enterprise Linux
- Red Hat Enterprise Linux for SAP
- [バージョン タイプ] のプルダウンで、使用するイメージを選択します。
- [ライセンスの種類] セクションで、[お客様所有のサブスクリプションまたはライセンスの使用(BYOS/BYOL)] を選択します。
- ブートディスクのタイプを指定します。
- ブートディスクのサイズを指定します。
- (省略可)詳細な構成オプションについては、[詳細設定を表示] をクリックします。
- ブートディスクのオプションを確認するには、[選択] をクリックします。
- [オペレーティング システム] のプルダウンで、次のいずれかを選択します。
必要に応じて、VM をさらにカスタマイズします。
VM を作成して起動するには、[作成] をクリックします。
gcloud
利用可能な RHEL BYOS イメージの一覧を確認します。RHEL BYOS イメージのリストを表示するには、次のコマンドを実行します。
gcloud compute images list \ --project=rhel-byos-cloud \ --no-standard-images
gcloud compute instances create
コマンドを実行して、カスタム イメージで VM を作成します。gcloud compute instances create VM_NAME \ --image-family=IMAGE_FAMILY \ --image-project=rhel-byos-cloud
次のように置き換えます。
VM_NAME
: 新しい VM の名前IMAGE_FAMILY
: 使用する RHEL BYOS のイメージ ファミリー。たとえば、rhel-9-byos
やrhel-9-2-sap-byos
です。