診断情報の収集


このドキュメントでは、診断ツールを使用して仮想マシン(VM)インスタンスの情報を収集する方法について説明します。サポートに問い合わせる前に、ツールで収集した情報を基本的なトラブルシューティングに活用してください。

ツールは次の処理を行います。

  • 指定した VM からのみ情報を収集します。

  • 情報はプロジェクトにのみ保存されます。

  • 情報を Cloud Storage バケットに 10 日間保存します。デフォルトで Cloud Storage バケットにアクセスできるのは自分だけです。

収集した情報を Google サポートと共有する前に、次のことを行ってください。

  1. 機密情報または個人を特定できる情報(PII)に関して確認します。

  2. 情報を削除またはマスキングします。

VM から収集された診断情報

この診断ツールは次の情報を収集します。

Compute Engine がこれらの情報を収集する方法については、公開リポジトリをご覧ください。

制限事項

  • 診断情報は、Windows Server に基づいて作成された VM からのみ収集できます。

始める前に

  • Compute Engine は、v20190714 以降の Windows Server イメージの公開バージョンに診断ツールをデフォルトでインストールします。Windows Server イメージのバージョンが v20190714 よりも前の場合、またはカスタム イメージを使用している場合は、googet install google-compute-engine-diagnostics コマンドを使用してツールをインストールします。
  • まだ設定していない場合は、認証を設定します。認証とは、Google Cloud サービスと API にアクセスするために ID を確認するプロセスです。ローカル開発環境からコードまたはサンプルを実行するには、次のように Compute Engine に対する認証を行います。

    このページのサンプルをどのように使うかに応じて、タブを選択してください。

    コンソール

    Google Cloud コンソールを使用して Google Cloud サービスと API にアクセスする場合、認証を設定する必要はありません。

    gcloud

    1. Google Cloud CLI をインストールし、次のコマンドを実行して初期化します。

      gcloud init
    2. デフォルトのリージョンとゾーンを設定します

    REST

    このページの REST API サンプルをローカル開発環境で使用するには、gcloud CLI に指定した認証情報を使用します。

      Google Cloud CLI をインストールし、次のコマンドを実行して初期化します。

      gcloud init

VM からの診断情報の収集

診断ツールを VM から直接実行するか、Google Cloud CLI を使用してリモートから実行します。Windows ベースの VM の場合、診断ツールは C:\Program Files\Google\Compute Engine\diagnostics ディレクトリにあります。

このタスクに必要な権限

このタスクを行うには、次の権限が必要です。

  • プロジェクトに対する roles/iam.serviceAccountTokenCreator

gcloud

  1. プロジェクトに対する iam.serviceAccountTokenCreator ロールを付与します。

    gcloud projects add-iam-policy-binding PROJECT_ID \
        --member user:EMAIL \
        --role roles/iam.serviceAccountTokenCreator
    

    以下を置き換えます。

    • PROJECT_ID: プロジェクト ID
    • EMAIL: iam.serviceAccountTokenCreator ロールを付与するメールアドレス。
  2. 診断情報をオブジェクトとして Cloud Storage バケットにエクスポートします。

    gcloud compute diagnose export-logs VM_NAME \
      [--collect-process-traces]
    

    オプションの --collect-process-traces フラグは、実行中のシステムの 10 分間のトレース(CPU、ディスク、ファイル、ネットワーク アクティビティを含む)を収集するかどうかを指定します。Windows ベースの VM では、Windows パフォーマンス レコーダーが使用されます。

    以下を置き換えます。

    • VM_NAME: 診断情報を収集する VM の名前
  3. ログのエクスポート処理が完了するまで数分かかる場合があります。ステータスを表示するには、gcloud compute instances get-serial-port-output コマンドを使用します。

  4. Compute Engine は、診断情報を含むバケットの名前を diagnostic_logs_project_PROJECT_NUMBER という形式で設定します。バケットを表示またはダウンロードするには、gsutil tool を使用するか、Google Cloud コンソールの [Cloud Storage] ページを使用します。

    [ストレージ] に移動

次のステップ