このドキュメントでは、既存の仮想マシン(VM)インスタンスからリージョンまたはゾーンのマネージド インスタンス グループ(MIG)を作成する方法について説明します。
MIG を作成することで、単一の VM で実行されているサービスを複数の VM にスケーリングし、単一のエンティティとして管理できます。MIG は、ワークロードの高可用性とスケーラビリティに有用です。詳細については、MIG を使用するメリットをご覧ください。
始める前に
- まだ行っていない場合は、VM を作成して起動します。
制限事項
既存の VM から MIG を作成する場合、次の制限が適用されます。
MIG は既存の VM を MIG に追加しません。VM はスタンドアロン VM として引き続き存在します。
既存の VM からステートフル MIG を作成することはできません。
既存の VM から MIG を作成する
MIG は、実行中、停止中、または一時停止中の既存の VM から作成できます。既存の VM から MIG を作成するには、次の構成が必要です。
インスタンス テンプレート。Compute Engine が MIG 内の VM のプロパティを定義するために使用します。インスタンス テンプレートでは、デフォルトで以下を指定します。
既存の VM の IP アドレスを除き、既存の VM と同じプロパティ。
既存の VM のブートディスクからカスタム ブートディスク イメージを作成するオプション。さらに、既存の VM が非ブートディスクを使用している場合、Compute Engine は必要に応じて次の処理を行います。
既存の VM にアタッチされているローカル SSD の場合、Compute Engine は空のローカル SSD ディスクを作成します。
既存の VM にアタッチされている読み取り / 書き込みモードの Persistent Disk の場合、Compute Engine は既存の VM の Persistent Disk イメージからカスタム Persistent Disk イメージを作成します。
既存の VM にアタッチされている読み取り専用モードの Persistent Disk の場合、同じディスクがインスタンス テンプレートに含まれます。
必要に応じて、インスタンス テンプレートのディスクとプロパティをカスタマイズできます。
前の手順で構成したインスタンス テンプレートを使用する MIG。デフォルトでは、MIG はゾーン MIG で、以下を指定します。
自動スケーリングは無効。
グループ内に 1 つの VM。
既存の VM が配置されているゾーンと同じゾーン。
必要に応じて、MIG のプロパティをカスタマイズできます。
既存の VM から MIG を作成する手順は次のとおりです。
Google Cloud コンソールで [VM インスタンス] ページに移動します。
MIG の作成に使用する VM を選択します。
[この VM に基づいてグループを作成] をクリックします。
[インスタンス グループへのスケーリング] ページが開きます。
[インスタンス テンプレートのプロパティ] セクションで、次の操作を行います。
[名前] フィールドで、デフォルト名を使用するか、インスタンス テンプレートの名前を入力します。
[ディスク] セクションで、次の操作を行います。
ブートディスク: デフォルトでは、Compute Engine は VM ブートディスクの新しいカスタム イメージを生成します。既存のディスクを使用する場合は、
[ブートディスクを編集] をクリックします。公開イメージまたは既存のカスタム イメージを選択して、MIG 内の VM にアタッチできます。既存のディスク: VM に読み取り専用ディスクがある場合にのみ適用されます。必要に応じて、次のいずれかを行います。
読み取り専用ディスクのアタッチメント設定をカスタマイズするには、
[ディスクを編集] をクリックします。ディスクを削除するには、
[ディスクを削除] をクリックします。
新しいディスク: VM に読み取り / 書き込みディスクがある場合にのみ適用されます。デフォルトでは、Compute Engine は新しいカスタム ディスク イメージを作成します。必要に応じて、次のいずれかを行います。
既存のディスクを使用するか、ディスク設定を変更するには、
[ディスクを編集] をクリックします。ディスクを削除するには、
[ディスクを削除] をクリックします。
既存の VM が実行中または一時停止していて、VM のディスク イメージをソースとして使用する新しいブートディスクまたは非ブートディスクをアタッチするように指定した場合、[イメージの生成時] セクションが表示されます。次に、以下のいずれかのオプションを選択する必要があります。
VM ディスクからイメージを生成している間にファイル システムの整合性を維持するには、[VM を停止] を選択して VM を停止します。MIG の作成後に VM を再起動できます。その間、サービスは中断されます。
サービスの中断を希望せず、ファイル システムの整合性が問題にならない場合は、[VM の実行を維持する] を選択します。
MIG で VM のプロパティを定義するために使用されるインスタンス テンプレートをさらにカスタマイズするには、インスタンス テンプレートの作成をご覧ください。
[インスタンス テンプレートのカスタマイズ] をクリックし、必要に応じてフィールドを変更します。詳細については、
[インスタンス グループのプロパティ] セクションで、次の操作を行います。
[名前] フィールドで、デフォルト名を使用するか、MIG の名前を入力します。
[ロケーション] セクションで、次のいずれかの方法でリージョン MIG またはゾーン MIG を作成できます。
リージョン MIG を作成する手順は次のとおりです。
[複数のゾーン] を選択します。
[リージョン] リストで、MIG に VM を作成するリージョンを選択します。
[ゾーン] リストで、MIG に VM を作成するゾーンを選択します。
ゾーン MIG を作成する手順は次のとおりです。
[シングルゾーン](デフォルト)を選択します。
[リージョン] リストで、MIG に VM を作成するリージョンを選択します。デフォルトでは、元の VM が存在するリージョンが選択されます。
[ゾーン] リストで、MIG の VM を作成するゾーンを選択します。デフォルトでは、元の VM が存在するゾーンが選択されます。
VM の数を指定するなど、MIG の設定をさらに指定するには、リージョン MIG またはゾーン MIG の作成方法をご覧ください。
[インスタンス グループを構成] をクリックします。詳細については、
インスタンス テンプレートと MIG のカスタマイズが完了したら、[グループを作成] をクリックします。VM が実行中で、前の手順で VM を停止するように指定した場合は、[VM を停止してグループを作成] をクリックします。
[インスタンス グループ] ページが開きます。インスタンス テンプレートと MIG の作成が完了するまでに数分かかることがあります。
次のステップ
MIG で VM 構成を更新する方法を学習する。
VM のグループを自動スケーリングする方法を学習する。
MIG で利用可能なさまざまな構成オプションの詳細を確認習する。
スケーラブルで復元性の高いウェブ アプリケーションの構築の詳細を確認する。
Google Cloud での障害復旧の詳細を確認する。