ステートフル MIG の構成


ステートフル マネージド インスタンス グループ(ステートフル MIG)を使用すると、ステートフル アプリケーションの稼働時間と復元力を向上させることができます。

ステートフル構成を作成すると、マシンの再起動、再作成、自動修復、更新が行われるときに、MIG の各仮想マシン(VM)インスタンスに固有の状態(名前、永続ディスク、メタデータ)を維持できます。

このページでは、ステートフル MIG を構成する方法について説明します。それぞれのタスクの詳細については、以下のリンクをご覧ください。

ステートフル構成を作成または更新した後、その構成を適用して有効にできるほか、その構成と各 VM の有効な保持状態を表示することも可能です。また、不要になった場合は、削除できます。

スタンドアロン(非マネージド)Compute Engine VM に既存のステートフル アプリケーションが存在する場合は、既存のワークロードをステートフル MIG に移行するためのガイドもご覧ください。

始める前に

制限事項

ステートフル構成を使用した MIG (ステートフル MIG)には、次の制限があります。

  • MIG にステートフルな構成がある場合は、自動スケーリングを使用できません。
  • 自動ローリング アップデートを使用する場合は、置換メソッドRECREATE に設定する必要があります。
  • ステートフル リージョン MIG の場合は、ゾーン間の自動再配布でステーフル インスタンスが削除されないように、プロアクティブな再配布を無効にする(再配布タイプを NONE に設定する)必要があります。
  • すべてのインスタンスの構成を使用してインスタンス テンプレートのプロパティをオーバーライドする場合、インスタンスごとの構成とグループのすべてのインスタンス構成で、同時にこれらのプロパティを指定することはできません。

  • ステートフル リージョン MIG は、ゾーン間のフェイルオーバーを自動的にオーケストレートしません。リージョン MIG を使用する場合、冗長レプリカを複数のゾーンにデプロイし、アプリケーションのデータ レプリケーション機能を使用して、ゾーン障害に対する復元性があるステートフル アプリケーションを作成できます。

  • 手動またはサイズの変更でインスタンスを完全に削除した場合、インスタンスのステートフル メタデータは保持されません。

インスタンス名の設定と保持

グループサイズを小さくするか、ローリング アップデートで既存のインスタンスを新しいインスタンスで置き換えて、インスタンスを完全に削除しない限り、MIG は常に VM インスタンスの名前を保持します。

更新時にインスタンス名を保持する場合は、グループの更新ポリシーで更新の置換方法RECREATE に設定します。

カスタム名を指定するには、インスタンスを手動で作成するか、MIG で VM の名前を自動生成します。

カスタム VM 名の設定は次の場合に役立ちます。

  • 名前を保持しながら既存のスタンドアロン VM をステートフル MIG に移行し、自動修復と自動更新を利用する。
  • 外部の依存関係が特定の VM 名に依存しているアーキテクチャをデプロイする(たとえば、事前構成された名前や特別な命名規則に基づいて作業ノードのレジストリを保持するプライマリ VM など)。
  • 特定の VM 名を必要とするレガシー構成をデプロイする(たとえば、名前がハードコードされている場合など)。

それ以外の場合は、ベース インスタンス名とランダムなサフィックスを使用して、MIG で VM 名を自動生成できます。

ステートフル永続ディスクの構成と管理

永続ディスクをステートフルに構成すると、ディスクの状態を維持しながら、VM の自動修復制御された更新を利用できます。詳細については、ステートフル MIG のユースケースをご覧ください。

手順については、ステートフル永続ディスクの構成をご覧ください。

ステートフル メタデータの構成

インスタンス メタデータを使用すると、プロパティを設定し、メタデータ サーバー経由でアプリケーションと通信を行うことができます。たとえば、メタデータを使用して、VM の ID、環境変数、クラスタ アーキテクチャに関する情報、この VM が担当するデータ範囲を構成できます。

ステートフル メタデータを使用すると、インスタンスの自動修復、更新、再作成時にインスタンス固有のメタデータを保持できます。

手順については、ステートフル メタデータの構成をご覧ください。

ステートフル IP アドレスの構成と管理

インスタンスの自動修復、更新、再作成イベントをステートフルとして宣言することで、それらのIP アドレスを保持するようにマネージド インスタンス グループ(MIG)を構成できます。内部 IP アドレスと外部 IP アドレスの両方を保持できます。IP アドレスが自動的に割り当てられるように構成できます。または、MIG 内の各 VM インスタンスに特定の IP アドレスを割り当てることもできます。

手順については、ステートフル IP アドレスの構成をご覧ください。

ステートフル構成の適用、表示、削除

MIG をステートフルに構成したら、次のことができます。

  • ステートフル構成を適用して有効にします。
  • ステートフル構成とマネージド インスタンスの有効な保持状態を表示します。
  • ステートフル構成を削除します。

手順については、ステートフル構成の適用、表示、削除をご覧ください。

フィードバック

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