2021 年 4 月 21 日に、Ubuntu 16.04 LTS はメンテナンス終了となりました。セキュリティ アップデートはサポート対象外になり、受信できなくなりました。Ubuntu Pro にアップグレードすると、拡張セキュリティ メンテナンス(ESM)で引き続きセキュリティ アップデートを受け取ることができます。
このドキュメントでは、各 VM に対して、Ubuntu を Ubuntu Pro にアップグレードする方法について説明します。
- アップデートと依存関係のインストール
- Ubuntu Pro ライセンスの追加
- ライセンスの検証
サポートされているアップグレード パス
次の表に、サポートされているアップグレード パスを示します。
初期バージョン | 最終バージョン |
---|---|
Ubuntu 16.04 LTS | Ubuntu Pro 16.04 LTS |
Ubuntu 18.04 LTS | Ubuntu Pro 18.04 LTS |
Ubuntu 20.04 LTS | Ubuntu Pro 20.04 LTS |
制限事項
ライセンスを追加する前に、VM を停止する必要があります。
Ubuntu LTS から Ubuntu Pro LTS にアップグレードできるのは、Ubuntu LTS と同じバージョンに限られます。たとえば、Ubuntu 16.04 LTS から Ubuntu Pro 16.04 LTS にアップグレードできますが、Ubuntu 16.04 LTS から Ubuntu Pro 20.04 LTS にアップグレードすることはできません。
課金
Ubuntu Pro LTS はプレミアム イメージの料金に従って課金されます。
課金の詳細については、Cloud Billing をご覧ください。
始める前に
- このガイドのコマンドラインの例を使用する場合は、次の操作を行います。
- Google Cloud CLI の最新バージョンをインストールするか、最新バージョンに更新します。
- デフォルトのリージョンとゾーンを設定します。
-
各 VM で次のコマンドを実行します。
VM_NAME
は、アップグレードする VM の名前に置き換えます。-
次のコマンドを使用してパッケージ インデックスを更新します。
gcloud compute ssh VM_NAME --command "sudo apt update"
-
次のコマンドを使用して、最新バージョンのパッケージをインストールします。
gcloud compute ssh VM_NAME --command "sudo apt -f upgrade"
-
次のコマンドを使用して Ubuntu Pro をインストールします。
gcloud compute ssh VM_NAME --command "sudo apt -f install ubuntu-advantage-pro"
-
次のコマンドを使用してパッケージ インデックスを更新します。
ライセンスを追加する
次の手順で Ubuntu Pro のライセンスを追加します。
gcloud compute instances stop
コマンドを使用して VM を停止します。gcloud compute instances stop VM_NAME \ --zone=ZONE
次のように置き換えます。
VM_NAME
: 停止する VM の名前ZONE
: 停止する VM があるゾーン
gcloud compute instances describe
コマンドを使用して、VM に関連付けられたディスクのリストを取得します。gcloud compute instances describe VM_NAME \ --zone=ZONE \ --format="yaml(disks)"
次のように置き換えます。
VM_NAME
: 関連付けられているディスクのリストを取得する VM の名前ZONE
: 関連ディスクのリストを取得する VM があるゾーン
次のような内容が出力されていることを確認します。
disks: - autoDelete: true boot: true deviceName: ubuntu diskSizeGb: '10' guestOsFeatures: - type: VIRTIO_SCSI_MULTIQUEUE - type: SEV_CAPABLE - type: UEFI_COMPATIBLE - type: GVNIC index: 0 interface: SCSI kind: compute#attachedDisk licenses: - https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/ubuntu-os-cloud/global/licenses/ubuntu-1604-xenial mode: READ_WRITE shieldedInstanceInitialState: dbxs: - content: ... fileType: BIN source: https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/PROJECT_NAME/zones/ZONE/disks/VM_NAME type: PERSISTENT
userLicenses
は追加されていないことに注意してください。gcloud compute disks list
コマンドを実行して、ブートディスクの名前を取得します。gcloud compute disks list
gcloud beta compute disks update
コマンドを使用して、Ubuntu Pro ライセンス URI でブートディスクを更新します。gcloud beta compute disks update BOOT_DISK_NAME \ --zone=ZONE \ --update-user-licenses="LICENSE_URI"
次のように置き換えます。
BOOT_DISK_NAME
: ライセンスを追加するブートディスクの名前。ZONE
: ライセンスを追加するブートディスクを含むゾーンLICENSE_URI
: アップグレード先の Ubuntu Pro のライセンス URI次の表に、サポートされている Ubuntu Pro バージョンのライセンス URI を示します。Ubuntu Pro のバージョン ライセンス URI Ubuntu Pro 16.04 LTS https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/ubuntu-os-pro-cloud/global/licenses/ubuntu-pro-1604-lts
Ubuntu Pro 18.04 LTS https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/ubuntu-os-pro-cloud/global/licenses/ubuntu-pro-1804-lts
Ubuntu Pro 20.04 LTS https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/ubuntu-os-pro-cloud/global/licenses/ubuntu-pro-2004-lts
ライセンスを検証する
次の手順で Ubuntu Pro ライセンスを検証します。
gcloud beta compute disks describe
コマンドを実行して、ブートディスクに関する情報を取得します。gcloud beta compute disks describe BOOT_DISK_NAME \ --zone=ZONE
次のように置き換えます。
BOOT_DISK_NAME
: ライセンスを検証するブートディスクの名前ZONE
: ライセンスを検証するブートディスクを含むゾーン
次のような出力を確認します。
creationTimestamp: '2021-10-20T17:20:26.616-07:00' guestOsFeatures: - type: VIRTIO_SCSI_MULTIQUEUE - type: SEV_CAPABLE - type: UEFI_COMPATIBLE - type: GVNIC id: '7008232787326864549' kind: compute#disk labelFingerprint: 42WmSpB8rSM= lastAttachTimestamp: '2021-10-20T17:20:26.617-07:00' licenseCodes: - '1000201' - '8045211386737108299' licenses: - https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/ubuntu-os-cloud/global/licenses/ubuntu-1604-xenial name: ubuntu physicalBlockSizeBytes: '4096' selfLink: https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/PROJECT_NAME/zones/ZONE/disks/DISK_NAME sizeGb: '10' sourceImage: https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/IMAGE_PROJECT/global/images/IMAGE sourceImageId: '1233998915439563944' status: READY type: https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/PROJECT_NAME/zones/ZONE/diskTypes/DISK_TYPE userLicenses: - https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/ubuntu-os-pro-cloud/global/licenses/ubuntu-pro-1604-lts users: - https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/PROJECT_NAME/zones/ZONE/instances/VM_NAME zone: https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/PROJECT_NAME/zones/ZONE
前の手順の出力で、適切なライセンス文字列の
userLicenses
フィールドを調べて、Ubuntu Pro ライセンスがブートディスクに追加されていることを確認します。userLicenses
フィールドに目的のライセンス文字列が含まれていない場合は、ユーザー ライセンスを削除してから更新する必要がある場合があります。詳細については、gcloud beta compute disks update
コマンドをご覧ください。gcloud compute instances start
コマンドを使用して VM を開始します。gcloud compute instances start VM_NAME \ --zone=ZONE \ [--csek-key-file ENCRYPTION_KEY]
次のように置き換えます。
VM_NAME
: 起動する VM の名前ZONE
: 起動する VM があるゾーンENCRYPTION_KEY
: 省略可能なフラグ。ブートディスクが暗号化されている場合、顧客指定の暗号鍵(CSEK)ファイルのパスを指定します。
VM が起動したら、
gcloud compute ssh
コマンドを実行して、Ubuntu ESM の利用資格があり、有効になっていることを確認します。gcloud compute ssh VM_NAME --command "sudo ua status --wait" \ --zone=ZONE
次のように置き換えます。
VM_NAME
: 検証する VM の名前ZONE
: 検証する VM があるゾーン
出力が次のようであることを確認して、Ubuntu ESM に利用資格があり、有効になっていることを確認します。
SERVICE ENTITLED STATUS DESCRIPTION cis yes disabled Center for Internet Security Audit Tools esm-apps yes enabled UA Apps: Extended Security Maintenance (ESM) esm-infra yes enabled UA Infra: Extended Security Maintenance (ESM) fips yes n/a NIST-certified core packages fips-updates yes n/a NIST-certified core packages with priority security updates livepatch yes n/a Canonical Livepatch service
監査ログの表示
ライセンスの更新履歴を表示する方法は次のとおりです。
Google Cloud コンソールの [アクティビティ] ページに移動します。
[カテゴリ] の [フィルタ] ペインで、[アクティビティ タイプ] に [構成] を選択します。
[カテゴリ] の [フィルタ] ペインで、[リソースタイプ] に [ディスク] を選択します。