ワークロード管理の概要

BigQuery ワークロード管理では、データ分析と処理に使用できるコンピューティング リソースを割り振り、管理することができます。また、これらのリソースの課金方法の指定できます。

ワークロード管理モデル

BigQuery のワークロード管理には 2 つのモデルがあります。オンデマンド課金では、データをクエリまたは処理する際に生じるバイト数に対して料金が発生します。容量ベースの課金では、ワークロードの処理容量を割り当て、必要に応じて容量を自動的にスケールアップまたはスケールダウンできます。

Reservations のトレードオフ

オンデマンドと容量ベースの課金モデルはいつでも切り替えることができます。2 つのモデルを組み合わせて使用することもできます。

モデルの選択

ワークロード管理モデルを選択する際は、次の点を考慮してください。

オンデマンド 容量ベース
使用モデル クエリによってスキャンまたは処理されるデータ 専用スロットまたは自動スケーリング スロット
測定単位 TiB スロット時間
最小容量 プロジェクトあたり最大 2,000 スロット 予約あたり 50 スロット
最大容量 プロジェクトあたり最大 2,000 スロット リージョンの割り当て上限まで、予約ごとに構成可能
コスト管理 必要に応じた、プロジェクト レベルまたはユーザーレベルの割り当て(ハードキャップ)の構成 予約ごとにスロットで表される予算を構成する
構成 構成は必要ありません スロット予約を作成し、プロジェクトに割り当てる
エディションのサポート 固定の機能セット 3 つのエディションから選択可能
容量割引 従量課金制のみ 定常的なワークロード用のオプションのスロット コミットメント
予測可能性 変動的な使用量と請求 ベースラインとコミットメントによる予測可能な請求
一元化された購入 プロジェクトごとの課金 プロジェクトごとにではなく、一元的にスロットを割り当て、課金する
柔軟性 オンデマンド容量(クエリあたり最小 10 MiB) ベースラインまたは自動スケーリングされたスロット(最小 1 分)

ジョブ

データの読み込みエクスポートクエリコピーを行うたびに、BigQuery によってタスクの進行状況を追跡するジョブが自動的に作成、スケジュールされ、実行されます。

ジョブの実行には長い時間がかかる場合があるため、ジョブは非同期で実行され、ステータスをポーリングできます。リソースの一覧表示やメタデータの取得など、短時間のアクションはジョブとして管理されません。

ジョブの詳細については、ジョブを管理するをご覧ください。

スロット

BigQuery スロットは、BigQuery で SQL クエリやその他のジョブタイプの実行に使用される仮想コンピューティング ユニットです。クエリの実行中に、クエリで使用されるスロット数が BigQuery により自動的に決定されます。使用されるスロット数は、処理されるデータの量、クエリの複雑さ、使用可能なスロット数によって異なります。

スロットとその使用方法について詳しくは、スロットについてをご覧ください。

予約

容量ベースの料金モデルでは、スロットは予約と呼ばれるプールに割り当てられます。予約を使用すると、組織に適した方法でスロットを割り当てることができます。たとえば、本番環境ワークロード用に prod という名前の予約と、テスト用に test という名前の別の予約を作成するとします。これにより、テストジョブが本番環境ワークロードのリソースに対して競合することがありません。または、組織内の部門ごとに予約を作成することもできます。

予約の詳細については、予約を使用したワークロード管理をご覧ください。

BI Engine

BI Engine は、頻繁に使用するデータをインテリジェントにキャッシュに保存することで、BigQuery の多くの SQL クエリを高速化する、高速なメモリ内分析サービスです。データ可視化ツールにより作成されたものを含む任意のソースからの SQL クエリを高速化し、継続的な最適化のためにキャッシュ テーブルを管理します。

BI Engine の予約では GiB 単位のメモリが割り当てられ、スロット予約とは別に管理されます。

BI Engine について詳しくは、BI Engine の概要をご覧ください。

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