パイプライン実行の削除

プロジェクトに失敗またはキャンセルされたパイプライン実行が含まれている場合は、それらを削除できます。バッチ削除オペレーションで削除できるパイプライン実行の最大数は 32 です。

パイプライン実行の削除を開始すると、パイプライン実行のステータスが Being deleted に変わります。パイプラインの実行がこのステータスのまま 1 時間経過すると、Vertex AI Pipelines はそのパイプラインを完全に削除するキューに入れます。その後、毎日スケジュール設定されたオペレーションにより、完全に削除されるようにキューに登録されたすべてのパイプライン実行が完全に削除されます。

パイプライン実行を削除する

パイプライン実行を削除するには、 Google Cloud コンソール、REST API、または Vertex AI SDK for Python を使用します。

コンソール

Google Cloud コンソールから進行中のパイプライン実行を削除する手順は次のとおりです。

  1. [Vertex AI] セクションで、[パイプライン] ページの [実行] タブに移動します。

    [実行] に移動

  2. 削除するキャンセルまたは失敗したパイプライン実行の横にあるチェックボックスをオンにします。
  3. [削除] をクリックします。このオプションは、パイプライン実行が Failed ステータスまたは Canceled ステータスの場合にのみ使用できます。

[削除] をクリックすると、パイプライン実行のステータスが [削除中] に変わり、完全に削除されます。

REST

進行中またはスケジュール設定済みのパイプライン実行を削除するには、pipelineJobs.delete メソッドを使用して DELETE リクエストを送信します。

リクエストのデータを使用する前に、次のように置き換えます。

  • LOCATION: パイプライン実行が配置されているリージョン。Vertex AI Pipelines を利用できるリージョンの詳細については、Vertex AI ロケーション ガイドをご覧ください。
  • PROJECT_ID: パイプライン実行を含む Google Cloud プロジェクト。
  • PIPELINE_RUN_ID: 削除するパイプライン実行の一意の ID。パイプライン実行 ID は、 Google Cloud コンソールの [パイプライン] ページの [実行] タブに表示されます。

HTTP メソッドと URL:

DELETE https://LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs/PIPELINE_RUN_ID

リクエストを送信するには、次のいずれかのオプションを選択します。

curl

次のコマンドを実行します。

curl -X DELETE \
     -H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \
     "https://LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs/PIPELINE_RUN_ID"

PowerShell

次のコマンドを実行します。

$cred = gcloud auth print-access-token
$headers = @{ "Authorization" = "Bearer $cred" }

Invoke-WebRequest `
    -Method DELETE `
    -Headers $headers `
    -Uri "https://LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs/PIPELINE_RUN_ID" | Select-Object -Expand Content

次のような JSON レスポンスが返されます。

{
  "name": "projects/PROJECT_NUMBER/locations/us-central1/operations/OPERATION_ID",
  "metadata": {
    "@type": "type.googleapis.com/google.cloud.aiplatform.v1.DeleteOperationMetadata",
    "genericMetadata": {
      "createTime": "2025-07-25T16:23:47.201943Z",
      "updateTime": "2025-07-25T16:23:47.201943Z"
    }
  },
  "done": true,
  "response": {
    "@type": "type.googleapis.com/google.protobuf.Empty"
  }
}

Python

次のサンプルでは、PipelineJob.delete メソッドを使用して、失敗またはキャンセルされたパイプラインの実行を削除します。

from google.cloud import aiplatform
aiplatform.init(project="PROJECT_ID", location="LOCATION")
pipeline_job = aiplatform.PipelineJob.get(resource_name="PIPELINE_RUN_ID")
pipeline_job.delete()

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: パイプライン実行を含む Google Cloud プロジェクト。
  • LOCATION: パイプライン実行が配置されているリージョン。Vertex AI Pipelines を利用できるリージョンの詳細については、Vertex AI ロケーション ガイドをご覧ください。
  • PIPELINE_RUN_ID は、削除するパイプライン実行の一意の ID に置き換えます。この ID は、Google Cloud コンソールの [パイプライン] ページの [実行] タブに表示されます。

複数のパイプライン実行を削除する

失敗またはキャンセルされた複数のパイプライン実行を同時に削除するには、Google Cloud コンソール、REST API、または Vertex AI SDK for Python を使用します。同じプロジェクトとリージョンにあるパイプライン実行をバッチで削除できます。

コンソール

Google Cloud コンソールから複数の進行中のパイプライン実行を削除する手順は次のとおりです。

  1. [Vertex AI] セクションで、[パイプライン] ページの [実行] タブに移動します。

    [実行] に移動

  2. 削除するキャンセルまたは失敗したパイプライン実行の横にあるチェックボックスをオンにします。
  3. [削除] をクリックします。このオプションは、選択したすべてのパイプライン実行が Failed または Canceled のステータスの場合にのみ使用できます。

[削除] をクリックすると、選択したパイプライン実行のステータスが [削除中] に変わり、実行が完全に削除されます。

REST

進行中またはスケジュール設定済みの複数のパイプライン実行を一括削除するには、pipelineJobs.batchDelete メソッドを使用して POST リクエストを送信します。

リクエストのデータを使用する前に、次のように置き換えます。

  • LOCATION: パイプライン実行が配置されているリージョン。Vertex AI Pipelines を利用できるリージョンの詳細については、Vertex AI ロケーション ガイドをご覧ください。
  • PROJECT_ID: パイプライン実行を含む Google Cloud プロジェクト。
  • PIPELINE_RUN_ID_1、PIPELINE_RUN_ID_2: 削除するパイプライン ジョブの ID。ジョブ ID は、 Google Cloud コンソールの [パイプライン] ページの [実行] タブで確認できます。

HTTP メソッドと URL:

POST https://LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs:batchDelete

リクエストの本文（JSON）: 

{
  "names": [
    "projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs/PIPELINE_RUN_ID_1",
    "projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs/PIPELINE_RUN_ID_2"
  ]
}

リクエストを送信するには、次のいずれかのオプションを選択します。

curl

リクエスト本文を request.json という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。

curl -X POST \
     -H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \
     -H "Content-Type: application/json; charset=utf-8" \
     -d @request.json \
     "https://LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs:batchDelete"

PowerShell

リクエスト本文を request.json という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。

$cred = gcloud auth print-access-token
$headers = @{ "Authorization" = "Bearer $cred" }

Invoke-WebRequest `
    -Method POST `
    -Headers $headers `
    -ContentType: "application/json; charset=utf-8" `
    -InFile request.json `
    -Uri "https://LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs:batchDelete" | Select-Object -Expand Content

次のような JSON レスポンスが返されます。

{
  "name": "projects/PROJECT_NUMBER/locations/LOCATION/operations/OPERATION_ID",
  "metadata": {
    "@type": "type.googleapis.com/google.cloud.aiplatform.v1.DeleteOperationMetadata",
    "genericMetadata": {
      "createTime": "2025-05-31T16:07:12.233655Z",
      "updateTime": "2025-05-31T16:07:12.233655Z"
    }
  },
  "done": true,
  "response": {
    "@type": "type.googleapis.com/google.cloud.aiplatform.v1.BatchDeletePipelineJobsResponse",
    "pipelineJobs": [
      {
        "name": "projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs/PIPELINE_RUN_ID_1"
      },
      {
        "name": "projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/pipelineJobs/PIPELINE_RUN_ID_2"
      }
    ]
  }
}

Python

次のサンプルでは、PipelineJob.batch_delete メソッドを使用して、進行中またはスケジュール設定済みの複数のパイプライン実行を削除します。

from google.cloud import aiplatform_v1
from google.api_core.client_options import ClientOptions
pipeline_run_ids_to_delete = ["PIPELINE_RUN_ID_1",
  "PIPELINE_RUN_ID_2",
]
client_options = ClientOptions(api_endpoint=f"LOCATION-aiplatform.googleapis.com")

pipeline_job_client = aiplatform_v1.PipelineServiceClient(client_options=client_options)
pipeline_resource_names_to_delete = []
for run_id in pipeline_run_ids_to_delete:
  full_resource_name = f"projects/PROJECT_NUMBER/locations/LOCATION/pipelineJobs/{run_id}"
  pipeline_resource_names_to_delete.append(full_resource_name)
parent = f"projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION"

pipeline_job_client.batch_delete_pipeline_jobs(
  parent=parent,
  names=pipeline_resource_names_to_delete
)

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: プロジェクト ID。
  • PROJECT_ID: パイプライン実行を含む Google Cloud プロジェクト。
  • PROJECT_NUMBER: プロジェクトのプロジェクト番号。このプロジェクト番号は、 Google Cloud コンソールで確認できます。詳細については、プロジェクト名、番号、ID を確認するをご覧ください。
  • PIPELINE_RUN_ID_1、PIPELINE_RUN_ID_2: 削除するパイプライン ジョブの ID。パイプライン実行 ID は、 Google Cloud コンソールの [パイプライン] ページの [実行] タブに表示されます。