パイプライン アーティファクトのリネージを追跡する

Vertex AI Pipelines を使用してパイプラインを実行すると、Vertex ML Metadata により、パイプライン実行のアーティファクトとパラメータが保存されます。Vertex ML Metadata を使用すると、パイプライン メタデータの追跡が容易になるため、パイプラインのアーティファクトのリネージを簡単に分析できます。

アーティファクトのリネージには、作成に使用された要素だけでなく、このアーティファクトから派生したアーティファクトやメタデータも含まれます。たとえば、モデルのリネージには次のものが含まれます。

  • モデルの作成に使用されたトレーニング、テスト、評価データ
  • モデルのトレーニング中に使用されたハイパーパラメータ。
  • トレーニングと評価プロセスで記録されたメタデータ(モデルの精度など)。
  • このモデルから派生したアーティファクト(バッチ予測の結果など)。

このメタデータを使用すると、次のようなことを分析できます。

  • 特定のパイプライン実行が正確なモデルを生成した理由。
  • どのパイプライン実行が最も正確なモデルを生成し、どのハイパーパラメータを使用してモデルをトレーニングしたか。
  • パイプラインに含まれているステップによっては、Vertex ML Metadata を使用してシステム ガバナンスの状況を分析できる場合があります。たとえば、メタデータを使用して、特定の時点で本番環境にあったモデルのバージョンを特定できます。

Vertex ML Metadata を初めて使用する場合は、Vertex ML Metadata の概要をご覧ください。

Google Cloud Console を使用してパイプライン アーティファクトのリネージを分析する

Google Cloud コンソールでパイプライン アーティファクトのリネージグラフを表示するには、次の操作を行います。

  1. Google Cloud コンソールの [Vertex AI] セクションで、[メタデータ] ページに移動します。

    [メタデータ] に移動

    [メタデータ] ページには、デフォルトのメタデータ ストアで作成されたアーティファクトが一覧表示されます。

  2. [リージョン] プルダウン リストで、実行が作成されたリージョンを選択します。

  3. [表示名] に表示されたアーティファクトをクリックして、そのリネージグラフを表示します。

    このリネージグラフに含まれるアーティファクトと実行を示す静的グラフが表示されます。

  4. アーティファクトまたは実行をクリックして、詳細を確認します。

次のステップ