ユーザー管理のノートブックの概要
Vertex AI Workbench ユーザー管理ノートブック インスタンスを使用すると、JupyterLab がパッケージ済みのディープ ラーニング仮想マシン(VM)インスタンスを作成して管理できます。
ユーザー管理のノートブック インスタンスには、ディープ ラーニング パッケージ スイート(TensorFlow と PyTorch フレームワークのサポートなど)がプリインストールされています。CPU のみのインスタンスか GPU 対応のインスタンスを構成できます。
ユーザー管理のノートブック インスタンスは、Google Cloud の認証と認可によって保護され、ユーザー管理のノートブック インスタンス URL を使用して利用できます。また、ユーザー管理のノートブック インスタンスは GitHub と統合され、GitHub リポジトリと同期できます。
ディープ ラーニング仮想マシンを作成して構成する難しさを軽減するために、ユーザー管理のノートブック インスタンスでは、使用するフレームワークに応じて事前に確認、最適化、テストされたイメージを提供します。
プリインストールされているソフトウェア
ユーザー管理のノートブック インスタンスには以下のものを構成できます。
JupyterLab(バージョンの詳細を表示)
Python 3(次の主要パッケージを含む)
- numpy
- sklearn
- scipy
- pandas
- nltk
- pillow
- fairness-indicators(TensorFlow 2.3 および 2.4 のユーザー管理のノートブック インスタンス)
- その他
R version 4.x(次の主要パッケージを含む):
- xgboost
- ggplot2
- caret
- nnet
- rpy2 (Python ノートブックの R にアクセスするための R パッケージ)
- randomForest
- その他
Anaconda
GPU 対応インスタンス用の最新 NVIDIA ドライバを含む NVIDIA パッケージ:
- CUDA 11.x、12.x
- CuDNN 7.x
- NCCL 2.X
JupyterLab のバージョン情報
デフォルトでは、ユーザー管理のノートブック インスタンスに JupyterLab 3.x がプリインストールされています。M80 Deep Learning VM リリースより前に作成されたインスタンスの場合、JupyterLab 1.x がプリインストールされています。
ユーザー管理のノートブック インスタンスの古いバージョンを作成するには、ユーザー管理のノートブック インスタンスの特定のバージョンを作成するをご覧ください。
VPC Service Controls
VPC Service Controls は、ユーザー管理のノートブック インスタンスのセキュリティを強化します。詳細については、VPC Service Controls の概要をご覧ください。サービス境界内でユーザー管理のノートブックを使用する場合は、サービス境界内でユーザー管理のノートブック インスタンスを使用するをご覧ください。
アップグレード
環境をアップグレードすると、新しい機能を使用したり、フレームワークやパッケージの更新、バグの修正などを行うことができます。環境は、手動でアップグレードすることも、自動更新の設定を使用してアップグレードすることもできます。詳細については、ユーザー管理ノートブック インスタンスの環境をアップグレードするをご覧ください。
ユーザー管理のノートブックと Dataproc Hub
Dataproc Hub はカスタマイズされた JupyterHub サーバーです。管理者は、シングル ユーザーの Dataproc クラスタを生成し、ユーザー管理のノートブック環境をホストできる Dataproc Hub インスタンスを作成できます。詳細については、Dataproc Hub の構成をご覧ください。
ユーザー管理のノートブックと Dataflow
パイプライン内でユーザー管理のノートブックを使用し、Dataflow でパイプラインを実行できます。Dataflow で使用できる Apache Beam ユーザー管理ノートブック インスタンスを作成する方法については、Apache Beam ノートブックを使用したインタラクティブな開発をご覧ください。
制限事項
プロジェクトを計画する際は、ユーザー管理のノートブックの次の制限事項を考慮してください。
ユーザー管理のノートブック インスタンスは、高度にカスタマイズ可能で、環境を細かく制御する必要があるユーザーに最適です。したがって、ユーザー管理のノートブック インスタンスでは、マネージド ノートブック インスタンスよりも設定と管理に多くの時間を要する場合があります。マネージド ノートブック インスタンスは、環境を細かく制御する必要がないユーザーに最適です。詳細については、マネージド ノートブックの概要をご覧ください。
サードパーティの JupyterLab 拡張機能はサポートされていません。
Dataproc JupyterLab プラグインはユーザー管理のノートブックではサポートされていませんが、Vertex AI Workbench インスタンスで使用できます。Dataproc が有効になっているインスタンスを作成するをご覧ください。
Dataproc Hub ユーザー管理ノートブック インスタンスでは、JupyterLab ユーザー インターフェースからのファイルのダウンロードを無効にすることはできません。Dataproc Hub フレームワークを使用するユーザー管理ノートブック インスタンスでは、インスタンスの作成時に [JupyterLab UI からのファイルのダウンロードを有効にする] を選択していなくても、ファイルのダウンロードが許可されます。
Access Context Manager と Chrome Enterprise Premium を使用して、コンテキストアウェア アクセス制御でマネージド ノートブック インスタンスを保護する場合は、ユーザーがインスタンスに対して認証されるたびにアクセス権が評価されます。たとえば、アクセス権はユーザーが JupyterLab に初めてアクセスしたときに評価され、さらにウェブブラウザの Cookie が期限切れになった場合は、ユーザーがアクセスするたびに評価されます。
料金
詳しくは、Vertex AI Workbench の料金をご覧ください。
次のステップ
ユーザー管理のノートブックを使ってみる。ユーザー管理のノートブック インスタンスを作成して JupyterLab を開き、tutorials フォルダに移動します。
次に、作業に必要な依存関係をインストールします。