Vertex AI Model Registry にモデルをコピーする

Vertex AI で AutoML 大規模モデルとカスタムモデルを目的のレベルまでトレーニングするには、時間とテストが必要です。使用したい良好なパフォーマンスのモデルが別のプロジェクトまたはロケーションにある場合は、新しいモデルのトレーニングはおすすめしません。モデルのトレーニングは本質的に非決定的であるため、最終的に同じデータから同じモデルが完成する可能性は低くなります。また、リージョン間でモデルの動作の整合性を維持する確実な方法は、各リージョンまたはプロジェクトでモデルをトレーニングする方法ではありません。Vertex AI Model Registry のモデルのコピー機能を使用すると、Vertex AI Model Registry から同じプロジェクト内の別のロケーションまたは別のプロジェクトにモデルをコピーできます。

モデルをコピーするときに、コピーするモデルのバージョンを指定しないと、デフォルトのモデルバージョンがコピーされます。モデルのデフォルトまたはモデルエイリアスの詳細については、モデルエイリアスの使用方法をご覧ください。

制限事項

モデルをコピーしても、すべてのモデル情報がコピーされるわけではありません。コピーされたモデルでは以下のものは保持されません。

バージョンのエイリアス。
カスタムモデル ID。モデルのコピー後に新しい ID を指定できます。
既存のモデル評価。
暗号化の仕様。コピー時にターゲットリージョン用に新しい仕様を指定する必要があります。
デプロイとバッチ予測。
プロジェクト間のコピーでは、サードパーティのコンテナイメージを含むカスタムモデルをコピーできます。

プロジェクト間でモデルをコピーする

前提条件

プロジェクト間でモデルをコピーするには、まず、ソースモデルのオーナーが宛先プロジェクトにモデルのエクスポート権限を付与する必要があります。

Google Cloud コンソールでプロジェクトを選択します。
[IAM と管理] ページに移動します。
IAM の権限ページで [アクセスを許可] をクリックすると、ポップアップウィンドウが表示され、ソースプロジェクトに新しいプリンシパルを追加できます。
宛先プロジェクトのプロジェクト番号と、宛先プロジェクトの P4SA 認証情報を取得します。
宛先プロジェクトの P4SA 認証情報を新しいプリンシパルとしてソースプロジェクトに追加し、Vertex AI サービスエージェントのロールを宛先プロジェクトの P4SA に割り当てます。
[保存] をクリックすると、宛先プロジェクトの P4SA に、ソースプロジェクトからモデルをエクスポートする権限が付与されます。

REST

リクエストのデータを使用する前に、次のように置き換えます。

DESTINATION_LOCATION: モデルをコピーするリージョン。例: us-central1
DESTINATION_PROJECT_ID: モデルをコピーするプロジェクト ID またはプロジェクト番号。
SOURCE_PROJECT_ID: プロジェクト ID またはプロジェクト番号。
SOURCE_LOCATION: モデルのコピー元の Vertex AI リージョン。
SOURCE_MODEL_ID: コピーするモデル ID のソース。
VERSION_ID: （省略可）コピーするモデルバージョンの ID（指定しない場合、デフォルトバージョンがコピーされます）。

HTTP メソッドと URL:

POST https://DESTINATION_LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/DESTINATION_PROJECT_ID/locations/DESTINATION_LOCATION/models:copy

リクエストの本文（JSON）:

   {
    "sourceModel": projects/SOURCE_PROJECT_ID/locations/SOURCE_LOCATION/models/SOURCE_MODEL_ID
    }

リクエストを送信するには、次のいずれかのオプションを開きます。

curl（Linux、macOS、Cloud Shell）

注: 次のコマンドは、gcloud init または gcloud auth login を実行して、ユーザーアカウントで gcloud CLI にログインしているか、Cloud Shell を使用して自動的に gcloud CLI にログインしていることを前提としています。gcloud auth list を実行すると、現在アクティブなアカウントを確認できます。

リクエスト本文を request.json という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。

curl -X POST \
     -H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \
     -H "Content-Type: application/json; charset=utf-8" \
     -d @request.json \
     "https://DESTINATION_LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/DESTINATION_PROJECT_ID/locations/DESTINATION_LOCATION/models:copy"

PowerShell（Windows）

注: 次のコマンドは、gcloud init または gcloud auth login を実行して、ご自分のユーザーアカウントで gcloud CLI にログインしていることを前提としています。gcloud auth list を実行すると、現在アクティブなアカウントを確認できます。

リクエスト本文を request.json という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。

$cred = gcloud auth print-access-token
$headers = @{ "Authorization" = "Bearer $cred" }

Invoke-WebRequest `
    -Method POST `
    -Headers $headers `
    -ContentType: "application/json; charset=utf-8" `
    -InFile request.json `
    -Uri "https://DESTINATION_LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/DESTINATION_PROJECT_ID/locations/DESTINATION_LOCATION/models:copy" | Select-Object -Expand Content

次のような JSON レスポンスが返されます。

  {
    "name": "projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/models/MODEL_ID/operations/OPERATION_ID",
    "metadata": {
      "@type": "type.googleapis.com/google.cloud.aiplatform.v1.CopyModelOperationMetadata",
      "genericMetadata": {
        "createTime": "2022-07-01T00:10:55.621355Z",
        "updateTime": "2022-07-01T00:10:55.621355Z"
      }
    }
  }

コンソール

モデルを別のプロジェクトにコピーするには、次の操作を行います。

Google Cloud コンソールで、[Vertex AI Model Registry] ページに移動します。Vertex AI Model Registry に移動
Model Registry で、コピーするモデルの [その他の操作] メニューを選択します。
[モデルのコピー] をクリックします。
[別のプロジェクトへ] または [別のリージョンへ] を選択します。

別のプロジェクトにモデルをコピーする

[別のプロジェクトへ] を選択します。
コピーするモデルバージョンを選択します。
コピー先のプロジェクトを選択します。
宛先リージョンを選択します（例: us-central1）。
詳細オプション: Google が管理する暗号鍵または Cloud KMS 鍵を使用して、暗号化方法を選択できます（省略可）。

ロケーション間でモデルをコピーする

REST

リクエストのデータを使用する前に、次のように置き換えます。

DESTINATION_LOCATION: Vertex AI を使用するリージョン。例: us-central1
SOURCE_LOCATION: モデルのコピー元の Vertex AI リージョン。
PROJECT_ID: プロジェクト ID またはプロジェクト番号。
MODEL_ID: コピーするモデルの ID。
VERSION_ID: （省略可）コピーするモデルバージョンの ID（指定しない場合、デフォルトバージョンがコピーされます）。

HTTP メソッドと URL:

POST https://DESTINATION_LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/models:copy

リクエストの本文（JSON）:


{"sourceModel": projects/PROJECT_ID/locations/SOURCE_LOCATION/models/MODEL_ID[@VERSION_ID]
}

リクエストを送信するには、次のいずれかのオプションを開きます。

curl（Linux、macOS、Cloud Shell）

リクエスト本文を request.json という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。

curl -X POST \
     -H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \
     -H "Content-Type: application/json; charset=utf-8" \
     -d @request.json \
     "https://DESTINATION_LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/models:copy"

PowerShell（Windows）

リクエスト本文を request.json という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。

$cred = gcloud auth print-access-token
$headers = @{ "Authorization" = "Bearer $cred" }

Invoke-WebRequest `
    -Method POST `
    -Headers $headers `
    -ContentType: "application/json; charset=utf-8" `
    -InFile request.json `
    -Uri "https://DESTINATION_LOCATION-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/models:copy" | Select-Object -Expand Content

次のような JSON レスポンスが返されます。

  {
    "name": "projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/models/MODEL_ID/operations/OPERATION_ID",
    "metadata": {
      "@type": "type.googleapis.com/google.cloud.aiplatform.v1.CopyModelOperationMetadata",
      "genericMetadata": {
        "createTime": "2022-07-01T00:10:55.621355Z",
        "updateTime": "2022-07-01T00:10:55.621355Z"
      }
    }
  }

コンソール

リージョン間のコピーでは、ターゲットリージョン内の新しいモデルとして、またはそのリージョンにある既存のモデルの新しいバージョンとしてモデルをコピーできます。

モデルをコピーする手順は次のとおりです。

Google Cloud コンソールで、[Vertex AI Model Registry] ページに移動します。Model Registry に移動
Model Registry で、コピーするモデルの [その他の操作] メニューを選択します。
[モデルのコピー] をクリックします。
[別のプロジェクトへ] または [別のリージョンへ] を選択します。

別のリージョンにモデルをコピーする

[別のリージョンへ] を選択します。
コピーするモデルバージョンを選択します。
[新しいモデルとしてコピー] または [新しいバージョンとしてコピー] を選択します。
宛先のリージョンを選択します。
宛先モデル名またはモデル ID を追加します。モデルを初めてコピーする場合、新しいリージョンでデフォルトのエイリアスが割り当てられます。