他のストレージ プロバイダとの相互運用

Cloud Storage は、他のオブジェクト ストレージ プラットフォームと互換性があるため、さまざまなソースからデータをシームレスに統合できます。このページでは、クロス プラットフォーム オブジェクト データの管理に使用できる Cloud Storage ツールについて説明します。

XML API

Cloud Storage XML API は、Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)などのサービスと連携できるツールやライブラリとの相互運用性を備えています。これらのツールやライブラリと Cloud Storage を使用するには、そのツールまたはライブラリが使用するリクエスト エンドポイントを Cloud Storage URI https://storage.googleapis.com に変更し、Cloud Storage の HMAC キーを使用するようにツールまたはライブラリを構成します。開始の詳しい手順については、Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)からの単純な移行をご覧ください。

V4 署名プロセスによる認証

V4 署名プロセスを使用すると、Cloud Storage XML API への署名付きリクエストを作成できます。V4 署名プロセスを実行するときに、認証のリクエスト ヘッダーで使用できる署名を作成します。RSA 署名または Amazon S3 のワークフローと HMAC 認証情報を使用して、署名プロセスを行うことができます。リクエストの認証の詳細については、署名をご覧ください。

Google Cloud CLI

gcloud CLI は、Cloud Storage にアクセスするための推奨のコマンドライン ツールです。また、Amazon S3 などの HMAC 認証を使用する他のクラウド ストレージ サービスにアクセスし、操作することもできます。Amazon S3 の認証情報を ~/.aws/credentials に追加すると、gcloud storage コマンドを使用して Amazon S3 バケット内のオブジェクトを管理できるようになります。次に例を示します。

  • 次のコマンドは、Amazon S3 バケット my-aws-bucket 内のオブジェクトを一覧表示します。

    gcloud storage ls s3://my-aws-bucket
  • 次のコマンドは、Amazon S3 バケットと Cloud Storage バケットの間でデータを同期します。

    gcloud storage rsync s3://my-aws-bucket gs://example-bucket --delete-unmatched-destination-objects --recursive

この同期を最適化する方法の詳細など、詳しくは、gcloud storage rsync のドキュメントをご覧ください。

ドットを含む Amazon S3 バケット名の無効な証明書

gcloud CLI を使用して、名前にドットが含まれる Amazon S3 バケットにアクセスしようとすると、invalid certificate エラーが発生する場合があります。Amazon S3 では、名前にドットを使用した仮想ホスト形式のバケットの URL がサポートされていないためです。Amazon S3 のリソースを使用する場合は、storage/s3_endpoint_url プロパティを次のように設定することで、パス形式のバケット URL を使用するように gcloud CLI を構成できます。

storage/s3_endpoint_url https://s3.REGION_CODE.amazonaws.com

ここで、REGION_CODE はリクエストするバケットを含むリージョンです。例: us-east-2

storage/s3_endpoint_url プロパティは、次のいずれかの方法で変更できます。

gsutil コマンドライン

gsutil は、コマンドラインから Cloud Storage にアクセスするための従来のツールです。また、Amazon S3 などの HMAC 認証を使用する他のクラウド ストレージ サービスにアクセスし、操作することもできます。Amazon S3 の認証情報を ~/.aws/credentials に追加すると、gsutil を使用して Amazon S3 バケット内のオブジェクトを管理できるようになります。次に例を示します。

  • 次のコマンドは、Amazon S3 バケット my-aws-bucket 内のオブジェクトを一覧表示します。

    gsutil ls s3://my-aws-bucket
  • 次のコマンドは、Amazon S3 バケットと Cloud Storage バケットの間でデータを同期します。

    gsutil rsync -d -r s3://my-aws-bucket gs://example-bucket

この同期を最適化する gsutil の設定方法など、詳細については、gsutil rsync ドキュメントを参照してください。

ドットを含む Amazon S3 バケット名の無効な証明書

gsutil を使用して名前にドットが含まれる Amazon S3 バケットにアクセスしようとすると、invalid certificate エラーが発生することがあります。Amazon S3 では、名前にドットを使用した仮想ホスト型バケットの URL がサポートされていないためです。Amazon S3 のリソースを使用する場合は、gsutil の.boto 構成ファイルに次のエントリを追加して、パススタイルのバケット URL を使用するように gsutil を構成できます。

[s3]
calling_format = boto.s3.connection.OrdinaryCallingFormat

Storage Transfer Service によるデータのインポート

Storage Transfer Service を使用すると、Amazon S3 バケット、Microsoft Azure Blob Storage コンテナ、一般的な HTTP/HTTPS ロケーションから大量のオンライン データを Cloud Storage にインポートできます。Storage Transfer Service では、定期的な転送のスケジュール設定、ソース オブジェクトの削除、転送オブジェクトの選択を実行できます。

さらに、Amazon S3 イベント通知を使用する場合、Storage Transfer Service のイベント ドリブン転送を設定して、このような通知をリッスンし、Cloud Storage バケットと Amazon S3 ソースとの同期を自動的に保持できます。

次のステップ

Amazon Simple Storage Service™ および Amazon S3™ は、米国およびその他の国における Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。