確約利用割引の効果の分析

概要

Compute Engine の確約利用割引(CUD)では、1 年間または 3 年間の使用を確約することを条件に、VM の使用量に対して大幅な割引を提供します。サービスの利用状況にかかわらず、選択した期間の月額料金が購入時に請求されます。CUD では大幅な割引が適用されるため、ワークロードが安定し、予測可能な場合はおすすめのプランです。

確約利用割引分析レポートを使用すると、購入した確約利用割引の効果と金銭的影響を簡単に把握できます。CUD 分析レポートでは、使用している Compute Engine リソースを分析し、次のような疑問に答えることができます。

  • 確約利用割引で費用がどのくらい節約できているか。
  • 既存のコミットメントを十分に活用できているか。
  • 対象となる使用量の中で、どのくらいの量がコミットメントでカバーされているのか。
  • コミットメントを増やすことで、さらなる節約につながるかどうか。

確約利用割引分析レポートの例

必要な権限

Cloud Billing アカウントのすべてのプロジェクトの CUD 分析レポートを表示するには、請求先アカウント管理者または請求先アカウント閲覧者である必要があります(具体的には、請求先アカウントの billing.accounts.getSpendingInformation 権限が必要です)。

CUD 分析レポートの表示に必要な権限は、Cloud Billing レポートの表示に必要な権限と異なります。プロジェクト オーナー、プロジェクト編集者、プロジェクト閲覧者は、特定のプロジェクトの Cloud Billing レポートを閲覧できますが、デフォルトでは、これらの役割に CUD 分析レポートの表示権限が付与されていません。

請求権限の詳細については、次をご覧ください。

はじめに

請求先アカウントの確約利用割引の分析結果を表示するには:

  1. Google Cloud Platform Console に移動します。
  2. Console のナビゲーション メニュー(menu)を開き、[お支払い] をクリックします。
  3. 請求先アカウントが複数ある場合は、[リンクされた請求先アカウントに移動] を選択して、現行プロジェクトの請求先アカウントを表示します。別の請求先アカウントを確認するには、[請求先アカウントを管理] を選択し、レポートを表示する対象のアカウントを選択します。
  4. ナビゲーション メニューの [お支払い] から [コミットメント] を選択します。

CUD 分析レポートの読み方

概要カードの見方

積み上げ棒グラフの上に、3 つの概要カードが表示されます。

確約利用割引分析レポートの概要カード

概要カードには次の情報が表示されます。

  • リージョン: 使用量のコミットメントと利用データを表示するリージョンを表します。

    • レポートを集計モードで表示している場合、すべてのリージョンまたはフィルタで選択したリージョン(たとえば、フィルタで選択した 4 つのリージョン)をまとめたレポートが表示されます。
    • レポートをリージョン別に表示している場合、分析に選択したリージョン(たとえば、us-central1)ごとに 1 つのレポートが表示されます。
  • 有効なコミットメント: 選択したフィルタセットで現在購入しているコミットメントの数。

  • コミットメントの使用率: 使用したコミットメントの割合(%)。選択した期間で現在のフィルタセットに基づいて計算されます。割合の横にあるヘルプ ツールチップ help にカーソルを合わせると、詳細が表示されます。

積み上げ棒グラフとサマリー テーブルの読み方

積み上げ棒グラフ:

概要カードの下の積み上げ棒グラフには次の情報が表示されます。

  • コミットメントでカバーされる使用量の 1 日あたりの平均量(棒の下のほうに、グレー以外の色で表示されます)。この使用量に基づいて、確約利用割引のクレジットが提供されます。
  • 有効なオンデマンド使用量(棒のグレーの部分)この使用量には標準の使用料金が適用されます。
  • アクティブなコミットメントは、事前に購入済みの確約利用分です(点線で表示されます)。購入済みの使用量の毎日の分量を表します。

    アクティブなコミットメントの 1 か月の費用は、費用内訳レポート確約利用の費用で確認できます。

使用量、使用率、1 日の割り当て量など、1 日の詳細を表示するには、情報を表示したい日にちの棒にカーソルを合わせます

確約利用割引分析レポートの例

サマリー テーブル

積み上げ棒グラフの下にサマリー テーブルが表示されます。ここには、選択したフィルタについて、表示されている期間全体の集計値が表示されます。

使用料金の詳細を表示するには、[ハイライト] 列の [使用料金を表示] をクリックして、請求レポートを表示します。

分析機能の使い方

コミットメント タイプを選択する

コミットメントはリソースの種類ごとに適用されます。上のグラフで、表示したいコミットメント タイプのタブを選択します(たとえば、vCPU、RAM、ローカル SSD など)。レポートのタブに、CUD の対象となる使用量が表示されます(そのタイプのコミットメントを購入していない場合でも表示されます)。

確約利用割引分析レポートのコミットメント タイプのタブの例

フィルタを使用する

グラフに表示するコミットメントや使用量を表示する期間を調整するには、フィルタを使用します。

確約利用割引分析レポートのフィルタの例

ビュー

コミットメントは、リージョンとプロジェクトごとに個別に購入します。表示するグラフの種類を選択します。

  • 集計: 集計ビューでは、選択したコミットメント タイプに 1 つのグラフが表示されます。このビューには、選択したリージョンとプロジェクト全体での CUD の状況が表示されます。

  • リージョン別: このビューには、選択したコミットメント タイプのリージョンごとに 1 つのグラフが表示されます。CUD の個々の使用状況をすぐに確認できます。レポートにグラフを表示するときに、スクロールが必要になることもあります。生成されるグラフの数は、選択したリージョンとプロジェクトによって異なります。

    [リージョン別] を選択すると、次の並べ替えオプションを設定できます。

    • コミットメント レベル(高 > 低)(デフォルト): リージョンごとに 1 つのグラフが表示されます。購入されたコミットメント数が最も多いリージョンから表示され、購入数が最も少ないリージョンが最後に表示されます。
    • 使用量(高 > 低): リージョンごとに 1 つのグラフが表示されます。全体の使用量が最も多いリージョンから表示され、最も少ないリージョンが最後に表示されます。
    • アルファベット昇順(A > Z): リージョン名のアルファベット順にグラフが表示されます。

範囲

  • 期間: 使用状況データと対象のコミットメントを表示し、分析する期間を選択できます。プリセットを使用することもできます。デフォルトは [先月] です。

  • 次が含まれるリージョンからデータを追加する: ここで使用できるオプションは、レポートに選択したコミットメント タイプ(vCPU、RAM、ローカル SSD など)によって異なります。

    例:

    コミットメント タイプに vCPU を選択した場合、次のものが表示されます。

    • vCPU コミットメント: vCPU コミットメントを購入したリージョンごとに 1 つのグラフが生成されます(または、集計グラフが生成されます)。vCPU コミットメントを購入していないリージョンは除外されます。
    • すべての vCPU 使用量: vCPU の使用が発生しているリージョンごとにグラフが生成されます(または、集計グラフが生成されます)。vCPU コミットメントを購入していないリージョンにも vCPU の使用量が表示されます。

    コミットメント タイプに RAM を選択した場合、次のものが表示されます。

    • RAM コミットメント: RAM コミットメントを購入したリージョンごとに 1 つのグラフが生成されます(または、集計グラフが生成されます)。RAM コミットメントを購入していないリージョンは除外されます。
    • すべての RAM 使用量: RAM の使用が発生しているリージョンごとにグラフが生成されます(または、集計グラフが生成されます)。RAM コミットメントを購入していないリージョンにも RAM の使用量が表示されます。

フィルタ

  • リージョン: レポートにすべてリージョン(デフォルト)、複数または 1 つのリージョンを選択します。

  • プロジェクト: レポートにすべてのプロジェクト(デフォルト)、複数または 1 つのプロジェクトを選択します。

どちらのフィルタを使用する場合でも、次のことに注意してください。

コミットメントの使用率を理解する

任意の日にちで次の操作を行います。

  • コミットメントをすべて使用した場合、コミットメントでカバーされる使用量とアクティブ コミットメントは同じになり、コミットメントの使用率は 100% になります。
  • コミットメントを完全に使用していない場合は、コミットメントでカバーされる使用量は、アクティブ コミットメントよりも少なくなり、コミットメント使用率は 100% を下回ります。

次の場合、コミットメントが十分に活用されていない可能性があります。

  • A)集計した 1 日の平均使用量がコミットメントを下回っている。
  • B)1 日の中で使用量が変化し、時間帯によってはコミットメントを下回っている。
  • C)使用量とコミットメントが異なるリージョンになっている。
  • D)使用量とコミットメントが別のプロジェクトになっている。
  • A、B、C、D の任意の組み合わせ。

コミットメントを完全に使用していない場合でも、コミットメントでカバーされている使用量には大幅な割引が適用されるため、同じ使用量がオンデマンド料金で課金される場合と比べても、全体の費用は低くなる可能性があります。

コミットメントの対象範囲について

レポートに有効なオンデマンド使用量が表示されている場合、これは、使用量の一部がアクティブなコミットメントに含まれていないことを意味します。この場合、コミットメントでカバーされる使用量は 100% を下回ります。追加の使用量が安定したワークロードから発生している場合、追加のコミットメントを購入することで、費用を節約できる可能性があります。

確約利用割引分析レポートのサマリー テーブルの例

データの粒度に対する 1 日あたりの制限

棒グラフには、1 日の平均使用量が表示されますが、1 日の中で使用パターンが変化することもあります。たとえば、1 日の中の 12 時間が 0 コアで、12 時間が 200 コアの場合、1 日の平均は 100 コアになります。ただし、コミットメントは 1 日中マイクロ秒単位で測定され、適用されます。

このようなデータの粒度のため、次のような制限があります。

  • 1 日を通じて正確な使用パターンを明示的に表示できない。
  • 1 日の中でコミットメントが十分に活用されていない時間を正確に診断できない。
  • 1 日を通じて使用パターンが変動するため、CUD 分析グラフだけではコミットメント購入プランを作成できない。