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カスタム組織ポリシーを使用する

このページでは、組織のポリシーサービスのカスタム制約を使用して、次の Google Cloud リソースに対する特定のオペレーションを制限する方法について説明します。

bigtableadmin.googleapis.com/AppProfile
bigtableadmin.googleapis.com/Backup
bigtableadmin.googleapis.com/Cluster
bigtableadmin.googleapis.com/Instance
bigtableadmin.googleapis.com/Table

組織のポリシーの詳細については、カスタムの組織のポリシーをご覧ください。

組織のポリシーと制約について

Google Cloud 組織のポリシーサービスを使用すると、組織のリソースをプログラムで一元管理できます。組織のポリシー管理者は組織のポリシーを定義できます。組織のポリシーは、Google Cloud リソース階層内のGoogle Cloud リソースやそれらのリソースの子孫に適用される、制約と呼ばれる一連の制限です。組織のポリシーは、組織レベル、フォルダレベル、またはプロジェクトレベルで適用できます。

組織のポリシーは、さまざまな Google Cloud サービスに事前定義された制約を提供します。ただし、組織のポリシーで制限されている特定のフィールドをカスタマイズ可能な方法でよりきめ細かく制御する必要がある場合は、カスタム制約を作成して、組織のポリシーでそれらのカスタム制約を使用することもできます。

ポリシーの継承

デフォルトでは、組織のポリシーは、そのポリシーを適用したリソースの子孫に継承されます。たとえば、フォルダにポリシーを適用すると、 Google Cloud によって、フォルダ内のすべてのプロジェクトにポリシーが適用されます。この動作の詳細と変更方法については、階層評価ルールをご覧ください。

制限事項

カスタムの組織のポリシーは、次のリソースにはまだ適用されていません。

承認済みビュー
RestoreTable メソッドや CopyBackup メソッドなど、バックアップとテーブルに関連する特定のオペレーション。
ModifyColumnFamilies メソッドを使用してテーブルの列ファミリーを直接変更する。
[バックアップ] の有効期限。
クラスタのノードのスケーリングファクタ。

始める前に

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In the Google Cloud console, on the project selector page, select or create a Google Cloud project.

Go to project selector

Make sure that billing is enabled for your Google Cloud project.

Install the Google Cloud CLI.

To initialize the gcloud CLI, run the following command:

gcloud init

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To initialize the gcloud CLI, run the following command:

gcloud init

組織 ID を確実に把握します。

必要なロール

カスタム組織のポリシーを管理するために必要な権限を取得するには、組織リソースに対する組織ポリシー管理者（roles/orgpolicy.policyAdmin）の IAM ロールを付与するよう管理者に依頼してください。ロールの付与については、プロジェクト、フォルダ、組織へのアクセスを管理するをご覧ください。

必要な権限は、カスタムロールや他の事前定義ロールから取得することもできます。

カスタム制約を作成する

カスタム制約は、組織のポリシーを適用しているサービスでサポートされるリソース、メソッド、条件、アクションを使用して YAML ファイルで定義されます。カスタム制約の条件は、Common Expression Language（CEL）を使用して定義されます。CEL を使用してカスタム制約で条件を作成する方法については、カスタム制約の作成と管理の CEL セクションをご覧ください。

カスタム制約を作成するには、次の形式で YAML ファイルを作成します。

name: organizations/ORGANIZATION_ID/customConstraints/CONSTRAINT_NAME
resourceTypes:
- RESOURCE_NAME
methodTypes:
- CREATE
- UPDATE
condition: "CONDITION"
actionType: ACTION
displayName: DISPLAY_NAME
description: DESCRIPTION

以下を置き換えます。

ORGANIZATION_ID: 組織 ID（123456789 など）。
CONSTRAINT_NAME: 新しいカスタム制約に付ける名前。カスタム制約は custom. で始まる必要があり、大文字、小文字、数字のみを含めることができます。例: custom.requireDeletionProtectionOnTable。このフィールドの最大長は 70 文字です。
RESOURCE_NAME: 制限するオブジェクトとフィールドを含むGoogle Cloud リソースの完全修飾名。（例: bigtableadmin.googleapis.com/bigtableadmin.googleapis.com/Table）。
CONDITION: サポート対象のサービスリソースの表現に対して書き込まれる CEL 条件。このフィールドの最大長は 1000 文字です。条件の書き込み先として使用できるリソースの詳細については、サポート対象のリソースをご覧ください。例: resource.deletionProtection == true
ACTION: condition が満たされている場合に実行するアクション。有効な値は ALLOW と DENY です。
DISPLAY_NAME: 制約の名前。わかりやすい名前を入力してください。このフィールドの最大長は 200 文字です。
DESCRIPTION: ポリシー違反時にエラーメッセージとして表示される制約の説明。わかりやすい説明を入力してください。このフィールドの最大長は 2000 文字です。

カスタム制約の作成方法については、カスタム制約の定義をご覧ください。

カスタム制約を設定する

新しいカスタム制約の YAML ファイルを作成したら、組織内の組織のポリシーで使用できるように設定する必要があります。カスタム制約を設定するには、gcloud org-policies set-custom-constraint コマンドを使用します。

gcloud org-policies set-custom-constraint CONSTRAINT_PATH

CONSTRAINT_PATH は、カスタム制約ファイルのフルパスに置き換えます。たとえば、/home/user/customconstraint.yaml です。完了すると、カスタム制約が組織のポリシーとして Google Cloud 組織のポリシーのリストに表示されます。カスタム制約が存在することを確認するには、gcloud org-policies list-custom-constraints コマンドを使用します。

gcloud org-policies list-custom-constraints --organization=ORGANIZATION_ID

ORGANIZATION_ID は、組織リソースの ID に置き換えます。詳細については、組織のポリシーの表示をご覧ください。

カスタムの組織のポリシーを適用する

ブール型制約を適用するには、それを参照する組織のポリシーを作成し、 Google Cloud リソースに適用します。

コンソール

Google Cloud コンソールで、[組織のポリシー] ページに移動します。
[組織のポリシー] に移動
プロジェクト選択ツールで、組織のポリシーを設定するプロジェクトを選択します。
[組織のポリシー] ページのリストで制約を選択して、その制約の [ポリシーの詳細] ページを表示します。
このリソースの組織のポリシーを構成するには、[ポリシーを管理] をクリックします。
[ポリシーの編集] ページで、[Override parent's policy] を選択します。
[ルールを追加] をクリックします。
[適用] セクションで、この組織のポリシーの適用を有効にするかどうかを選択します。
省略可: タグで組織のポリシーに条件を設定するには、[条件を追加] をクリックします。組織のポリシーに条件付きルールを追加する場合は、少なくとも 1 つは無条件のルールを追加する必要があります。そうしないとポリシーを保存できないのでご注意ください。詳細については、タグ付きの組織のポリシーの設定をご覧ください。
カスタム制約の場合は、[変更内容をテスト] をクリックして、組織のポリシーの効果をシミュレートできます。詳細については、Policy Simulator で組織のポリシーの変更をテストするをご覧ください。
組織のポリシーを完成させて適用するには、[ポリシーを設定] をクリックします。ポリシーが有効になるまでに最大 15 分かかります。

gcloud

ブール型制約を適用する組織のポリシーを作成するには、制約を参照するポリシー YAML ファイルを作成します。

      name: projects/PROJECT_ID/policies/CONSTRAINT_NAME
      spec:
        rules:
        - enforce: true

次のように置き換えます。

PROJECT_ID: 制約を適用するプロジェクト。
CONSTRAINT_NAME: カスタム制約に定義した名前。たとえば、custom.requireDeletionProtectionOnTable のようにします。

制約を含む組織のポリシーを適用するには、次のコマンドを実行します。

    gcloud org-policies set-policy POLICY_PATH

POLICY_PATH は、組織のポリシーの YAML ファイルのパスに置き換えます。ポリシーが有効になるまでに最大 15 分かかります。

カスタム組織のポリシーをテストする

次の例では、特定のプロジェクト内のすべての新しいテーブルで削除保護が有効にされることを要求するカスタムの制約とポリシーを作成します。

始める前に、次のことを理解しておく必要があります。

組織の ID
プロジェクト ID。

制約を作成します。

次のファイルに constraint-require-table-deletion-protection.yaml という名前を付けて保存します。

name: organizations/ORGANIZATION_ID/customConstraints/custom.requireDeletionProtectionOnTable
resourceTypes:
- bigtableadmin.googleapis.com/Table
methodTypes:
- CREATE
condition: "resource.deletionProtection == true"
actionType: ALLOW
displayName: Only allow tables with deletion_protection set to true.
description: All tables must have deletion_protection set to true.

これにより、すべてのテーブルで deletion_protection が true に設定されている必要があるという制約が定義されます。

制約を適用します。

gcloud org-policies set-custom-constraint constraint-require-table-deletion-protection.yaml

制約が存在することを確認します。

gcloud org-policies describe-custom-constraint custom.requireDeletionProtectionOnTable  --organization=ORGANIZATION_ID

出力には、設定した制約が表示されます。

ポリシーを作成する

PROJECT_ID をプロジェクト ID に設定し、次のファイルを policy-require-table-deletion-protection.yaml として保存します。
```
name: projects/PROJECT_ID/policies/custom.requireDeletionProtectionOnTable
spec:
  rules:
  - enforce: true
```

ポリシーを適用します。


gcloud org-policies set-policy policy-require-table-deletion-protection.yaml

ポリシーが存在することを確認します。
```
gcloud org-policies describe custom.requireDeletionProtectionOnTable --project=PROJECT_ID
```
出力には、設定したポリシーが表示されます。

ポリシーを適用してから、 Google Cloud でポリシーの適用が開始されるまで 2 分ほど待ちます。

ポリシーのテスト

gcloud bigtable tables create TABLE_ID --instance=INSTANCE_NAME --column-families="my-family" --no-deletion-protection

このテーブルの作成は、すべての新しいテーブルで削除保護を有効にすることを義務付ける制約が設定されているため失敗します。

出力は次のようになります。

Operation denied by custom org policy: ["customConstraints/custom.requireDeletionProtectionOnTable": All tables must have deletion_protection set to true.]

前のエラーに対処するには、削除保護を有効にしてテーブルを作成します。下の例をご覧ください。

gcloud bigtable tables create TABLE_ID --instance=INSTANCE_NAME --column-families="my-family" --deletion-protection

削除保護が有効な状態でテーブルが正常に作成されます。

一般的なユースケースのカスタム組織ポリシーの例

次の表に、一般的なユースケースのカスタム制約の構文を示します。

説明	制約の構文
単一行トランザクションが有効になっていないアプリプロファイルを拒否する	name: organizations/`ORGANIZATION_ID`/customConstraints/custom.denyAppProfilesWithoutTransactionalWrites resourceTypes: - bigtableadmin.googleapis.com/AppProfile methodTypes: - CREATE - UPDATE condition: "resource.singleClusterRouting.allowTransactionalWrites != true" actionType: DENY displayName: Deny app profiles where AllowTransactionalWrites is not enabled. description: All app profiles must have AllowTransactionalWrites enabled.
クラスタを米国でのみ強制的に作成する	name: organizations/`ORGANIZATION_ID`/customConstraints/custom.requireClustersToBeInUS resourceTypes: - bigtableadmin.googleapis.com/Cluster methodTypes: - CREATE condition: "resource.location.contains('/locations/us-')" actionType: ALLOW displayName: Require all clusters to be in the US. description: Clusters must be in the US.

説明

制約の構文

単一行トランザクションが有効になっていないアプリプロファイルを拒否する

name: organizations/ORGANIZATION_ID/customConstraints/custom.denyAppProfilesWithoutTransactionalWrites
resourceTypes:
- bigtableadmin.googleapis.com/AppProfile
methodTypes:
- CREATE
- UPDATE
condition: "resource.singleClusterRouting.allowTransactionalWrites != true"
actionType: DENY
displayName: Deny app profiles where AllowTransactionalWrites is not enabled.
        description: All app profiles must have AllowTransactionalWrites enabled.

クラスタを米国でのみ強制的に作成する

  name: organizations/ORGANIZATION_ID/customConstraints/custom.requireClustersToBeInUS
  resourceTypes:
  - bigtableadmin.googleapis.com/Cluster
  methodTypes:
  - CREATE
  condition: "resource.location.contains('/locations/us-')"
  actionType: ALLOW
  displayName: Require all clusters to be in the US.
  description: Clusters must be in the US.

Bigtable でサポートされているリソース

次の表に、カスタム制約で参照できる Bigtable リソースを示します。

リソース	フィールド
bigtableadmin.googleapis.com/AppProfile	`resource.dataBoostIsolationReadOnly.computeBillingOwner`
	`resource.description`
	`resource.multiClusterRoutingUseAny.clusterIds`
	`resource.name`
	`resource.singleClusterRouting.allowTransactionalWrites`
	`resource.singleClusterRouting.clusterId`
	`resource.standardIsolation.priority`
bigtableadmin.googleapis.com/Backup	`resource.expireTime`
	`resource.name`
	`resource.sourceTable`
bigtableadmin.googleapis.com/Cluster	`resource.clusterConfig.clusterAutoscalingConfig.autoscalingLimits.maxServeNodes`
	`resource.clusterConfig.clusterAutoscalingConfig.autoscalingLimits.minServeNodes`
	`resource.clusterConfig.clusterAutoscalingConfig.autoscalingTargets.cpuUtilizationPercent`
	`resource.clusterConfig.clusterAutoscalingConfig.autoscalingTargets.storageUtilizationGibPerNode`
	`resource.defaultStorageType`
	`resource.encryptionConfig.kmsKeyName`
	`resource.location`
	`resource.name`
	`resource.nodeScalingFactor`
	`resource.serveNodes`
bigtableadmin.googleapis.com/Instance	`resource.displayName`
bigtableadmin.googleapis.com/Instance	`resource.name`
bigtableadmin.googleapis.com/Table	`resource.automatedBackupPolicy.frequency`
	`resource.automatedBackupPolicy.retentionPeriod`
	`resource.changeStreamConfig.retentionPeriod`
	`resource.columnFamilies`
	`resource.deletionProtection`
	`resource.name`

次のステップ

組織のポリシーサービスの詳細を学習する。
組織のポリシーの作成と管理の方法について学習する。
事前定義された組織のポリシーの制約の完全なリストを確認する。