表計算を作成するための権限がある場合、Looker の関数と演算子を使用せずに、ショートカットの計算を使用して、Explore のデータ表にある数値フィールドに対して、一般的な計算を行えます。
表の特定行の合計に対する割合を計算することで、アナリストは、あるデータが全体に対してどの程度寄与しているのかを確認できます。このページでは、ピボット ディメンションがあるクエリとないクエリについて、Looker で合計に対する割合を計算する方法の概要を示します。
ピボット ディメンションのないクエリの合計に対する割合を計算する
ピボット ディメンションを含まないクエリ結果の合計に対する割合を計算する方法はいくつかあります。
表計算の使用
表計算を使用して、行の値を列の合計で割ることで、合計に対する割合を計算できます。${measure}/sum(${measure})
たとえば、次の Explore は、ユーザーの州でグループ化した注文アイテム数を表示しています。
各注文アイテム数の値の合計に対する割合は、その列の合計で割ることで計算できます。
${order_items.count}/sum(${order_items.count})
合計に対する割合の表計算が行われ、割合がデータ表の新しい列として表示されます。
円グラフによる可視化を使用する
円グラフを使用して、表計算を作成せずに合計に対する割合を表示することもできます。割合は、属するフィールドとともに凡例に記載されます。
たとえば上の Explore の例(注文アイテム数をユーザーの都市でグループ化)の結果は、以下の円グラフで表すことができます。ここでは、各都市における注文アイテム数の値の合計に対する割合が凡例に表示されています。
この方法は、可視化のみを使用している場合に有効です。合計に対する割合の計算は Explore のデータ表に含まれず、ダウンロードされた結果にも合計に対する割合は含まれません。
ピボットのあるクエリの合計に対する割合を計算する
ピボット ディメンションを含む Explore について、列全体の合計に対する割合を計算する方法もいくつかあります。
表計算の使用
表計算を使用して、ある行の値をその行の合計で割ることで、ピボットのある列全体の合計に対する割合を計算できます。sum(pivot_row(${measure}))/sum(sum(pivot_row(${measure})))
この計算では、次の関数が実行されます。
-
pivot_row
: 行のピボット値をリストとして返します。 -
sum(pivot_row(${measure}))
: 行全体でピボット値のリストを合計して、行の合計を生成します。行の合計は、基本的にそれ自体の列値です。 -
sum(sum(pivot_row(${measure})))
: 行の値の総計を生成します。 -
sum(pivot_row(${measure}))/sum(sum(pivot_row(${measure})))
: 行の合計を行の総数で割ってその行の合計に対する割合を得る、最後の式です。
次の Explore(注文アイテム数を作成日でグループ化し、ユーザーの州でピボット)は、合計表計算に対する割合の各部分の計算を表示しています。
-
注文アイテムの行合計:
sum(pivot_row(${order_items.count}))
-
注文アイテムの総計:
sum(sum(pivot_row(${order_items.count})))
-
注文アイテムの合計に対する割合:
sum(pivot_row(${order_items.count}))/sum(sum(pivot_row(${order_items.count})))
積み上げ割合の可視化設定を使用する
可視化で合計に対する割合のみを表示する必要がある場合は、[積み上げ割合] の [プロット] メニュー オプションを使用すると、以下の可視化タイプで合計に対する割合を自動的に表示できます。
- Column
- 棒グラフ
- 散布図
- 行
- 地域
Explore の [可視化] バーにある [編集] メニューの [プロット] タブで、[積み上げ割合] オプションを選択します。
[注文アイテム数] の値を [注文作成年] でグループ化し [ユーザーの州] でピボットして表示する Explore で [積み上げ割合] メソッドを使用すると、以下の縦棒グラフで可視化されます。列の各セクションにカーソルを合わせると、各注文作成時期の組み合わせの合計に対する割合がツールチップに表示されます。
ツールチップに表示される情報は、グラフの静止画像やダウンロードには含まれません。データやグラフの静止画像をエクスポートする必要がある場合は、表計算メソッドを使用するか、可視化の [編集] メニューの [値] タブで [値ラベル] 設定を有効にすると、可視化で割合を表示できます。