Cloud 請求先アカウントは、特定のリソースセットの請求先を定義するために使用されます。請求先アカウントには 1 つ以上のプロジェクトを関連付けることができます。プロジェクトの利用料金は、リンクされた Cloud 請求先アカウントに請求されます。
このドキュメントでは、プロジェクトの課金ステータスを確認する方法について説明します。
概要
プロジェクトで課金を有効にするには、プロジェクトを有効な Cloud 請求先アカウントにリンクする必要があります。通常、プロジェクトの作成時にプロジェクトが請求先アカウントにリンクされます。
プロジェクトが、閉鎖または停止されている Cloud 請求先アカウントにリンクされている場合、そのプロジェクトで課金は有効になりません。プロジェクトを引き続き使用する場合は、請求先アカウントを再開するか、プロジェクトを別のアクティブな Cloud 請求先アカウントに移行する必要があります。
プロジェクトと請求先アカウントとのリンクを解除して、プロジェクトに対する課金を無効にすることもできます。プロジェクトを引き続き使用するには、プロジェクトを有効な Cloud 請求先アカウントにリンクして、課金を再度有効にする必要があります。
このドキュメントでは、プロジェクトで課金が有効になっているかどうかを確認する方法について説明します。
このタスクに必要な権限
プロジェクトで課金が有効になっていることを確認するために必要なタスクを実行するには、Cloud 請求先アカウントに対して次の権限を含むロールが必要です。
billing.resourceAssociations.list
。請求先アカウントのプロジェクトの関連付けを表示します。billing.accounts.get
。請求先アカウントに関する基本情報(アカウント名、通貨、オープン / クローズのステータスなど)を表示します。
これらの権限を取得するには、管理者に Cloud 請求先アカウントに関する次のいずれかの Cloud Billing IAM のロールを付与するよう依頼してください。
- 請求先アカウント閲覧者
- 請求先アカウントの費用管理者
- 請求先アカウント管理者
請求権限の詳細については、次をご覧ください。
プロジェクトで請求が有効になっているかどうかを確認する
以下の条件を満たすと、プロジェクトで課金が有効になります。
- プロジェクトが Cloud 請求先アカウントにリンクされている。
- リンクされた Cloud 請求先アカウントがアクティブで、良好な状態である(請求先アカウントが閉鎖または停止されていない)。
1. プロジェクトにリンクされている Cloud 請求先アカウントを特定する
Console
特定のプロジェクトにリンクされている Cloud 請求先アカウントを確認する方法は次のとおりです。
Google Cloud Console にログインします。
Google Cloud Console ページの上部にある [プロジェクト] プルダウン([プロジェクト名]
)で、プロジェクトを選択します。Console のナビゲーション メニュー(
)を開き、[お支払い] を選択します。
請求先アカウントがプロジェクトにリンクされていない場合:
プロジェクトが Cloud 請求先アカウントにリンクされていない場合は、次のようなダイアログが表示されます。
「このプロジェクトには請求先アカウントがありません」
プロジェクトで課金を有効にするには、[請求先アカウントをリンク] を選択します。請求先アカウントをリンクするには十分な権限が必要です。詳しくは、既存のプロジェクトの課金を有効にするをご覧ください。
お客様の組織の請求先アカウントのリストを表示するには、[請求先アカウントを管理] を選択します。
請求先アカウントがプロジェクトにリンクされている場合:
プロジェクトが Cloud 請求先アカウントにリンクされていて、Cloud 請求先アカウントが 1 つしかない場合は、[お支払い] の [概要] ページが表示されます。
プロジェクトが Cloud 請求先アカウントにリンクされていて、複数の Cloud 請求先アカウントがある場合は、次のようなダイアログが表示されます。
「請求先アカウント [請求先アカウントの名前] はこのプロジェクトにリンクされています」
プロジェクトにリンクされている Cloud 請求先アカウントの [お支払い] の [概要] ページを表示するには、[リンクされた請求先アカウントに移動] を選択します。
お客様の組織の Cloud 請求先アカウントのリストを表示するには、[請求先アカウントを管理] を選択します。
gcloud
プロジェクトの詳細な課金情報を表示するには、gcloud beta billing projects describe
コマンドを実行します。
gcloud beta billing projects describe PROJECT_ID
ここで
- PROJECT_ID は、お支払い情報を表示するプロジェクトの ID または番号です。
例:
プロジェクト my-project
の詳細な課金情報を表示するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta billing projects describe my-project
返された詳細情報で、課金が有効かどうかがわかります。
billingAccountName
とbillingEnabled: true
が表示されている場合、my-project
で課金が有効になっています。billingAccountName
は、プロジェクトにリンクされている Cloud 請求先アカウントの ID です。次に例を示します。
billingAccountName: billingAccounts/0X0X0X-0X0X0X-0X0X0X billingEnabled: true name: projects/my-project/billingInfo projectId: my-project
my-project
にbillingAccountName
が表示されていても、billingEnabled: false
が表示されている場合、プロジェクトは無効な Cloud 請求先アカウントにリンクされています。このプロジェクトでは課金が有効になっていません。次に例を示します。
billingAccountName: billingAccounts/0X0X0X-0X0X0X-0X0X0X billingEnabled: false name: projects/my-project/billingInfo projectId: my-project
請求先アカウントが有効でない場合は、リンクされたプロジェクト内のリソースを使用できません。閉鎖された請求先アカウントを再開する方法や、プロジェクトにリンクされている請求先アカウントを変更する方法をご確認ください。
my-project
のbillingAccountName
が空欄の場合、プロジェクトは Cloud 請求先アカウントにリンクされていません。このプロジェクトでは課金が有効になっていません。例:
billingAccountName: '' billingEnabled: false name: projects/my-project/billingInfo projectId: my-project
請求先アカウントをプロジェクトにリンクする方法については、既存のプロジェクトの課金を有効にするをご覧ください。
2. リンクされた Cloud 請求先アカウントのステータスを確認する
Console
リンクされた Cloud 請求先アカウントが有効かどうか確認するには、次の操作を行います。
リンクされた請求先アカウントの [お支払いの概要] ページを表示します。
[お支払いの概要] ページがすでに表示されている場合があります。表示されない場合は、次の操作を行います。
Google Cloud Console で Cloud 請求先アカウントにログインします。
プロンプトが表示されたら、表示する Cloud 請求先アカウントを選択します。選択した請求先アカウントの Cloud 請求先の概要ページが表示されます。
リンクされた請求先アカウントが閉鎖または停止されている場合は、[お支払いの概要] ページの上部に、アカウントのステータスを示すメッセージが表示されます。たとえば、請求先アカウントが閉鎖されていると、次のようなメッセージが表示されます。「この請求先アカウントは閉鎖されています。アカウントを再度開いてリンク済みのプロジェクトの使用を継続するには、アカウント管理ページにアクセスしてください。」
請求先アカウントが有効でない場合、リンクされたプロジェクト内のリソースを使用できません。
リンクされた請求先アカウントの [お支払いの概要] ページに移動します。
[お支払いの概要] ページがすでに開いている場合は、[お支払いの概要] タブを選択します。それ以外の場合は、[お支払いの概要] ページを開きます。
Google Cloud コンソールで、Cloud 請求先アカウントの [お支払いの概要] ページにログインします。
プロンプトで、表示する Cloud 請求先アカウントを選択します。選択した請求先アカウントの請求の概要ページが表示されます。
リンクされた Cloud 請求先アカウントに期限超過、未払残高、またはお支払い方法に関する問題がある場合、問題を解決して未払残高を支払うまで、アカウントが停止される可能性があります。
詳しくは、セルフサービス(自動引き落とし)アカウントで不承認となったお支払いの解決方法をご覧ください。
gcloud
Cloud 請求先アカウントの詳細を表示するには、gcloud beta billing accounts describe
コマンドを実行します。
gcloud beta billing accounts describe ACCOUNT_ID
ここで
- ACCOUNT_ID は、表示する請求先アカウントの ID です。0X0X0X-0X0X0X-0X0X0X の形式で指定します。使用可能な ID を表示するには、
$ gcloud alpha billing accounts list
を実行します。
例:
請求先アカウント 0X0X0X-0X0X0X-0X0X0X
の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta billing accounts describe 0X0X0X-0X0X0X-0X0X0X
請求先アカウントについて返される情報には、請求先アカウントの表示名とアカウントのアクティブ ステータスが含まれます。例:
displayName: My Billing Account masterBillingAccount: '' name: billingAccounts/0X0X0X-0X0X0X-0X0X0X open: true
displayName
は、請求先アカウントに割り当てた名前です。masterBillingAccount
は、表示する請求先アカウントが親/トップレベルのアカウントかサブアカウントかを示します。masterBillingAccount
に値が表示されている場合、表示している請求先アカウントは、masterBillingAccount
に表示される親請求先アカウントのサブアカウントです。masterBillingAccount
が空の場合、表示されている請求先アカウントはサブアカウントではありません。name
は、表示されている請求先アカウントの ID です。open
は、請求先アカウントが有効かどうかを示します。true
の場合、請求先アカウントはオープン状態です。false
の場合、請求先アカウントは閉鎖または停止されています。閉鎖された請求先アカウントにリンクされているプロジェクトでは、課金が有効になっていません。
請求先アカウントがオープンしていない場合、リンクされたプロジェクト内のリソースは使用できません。閉鎖された請求先アカウントを再開する方法や、プロジェクトにリンクされている請求先アカウントを変更する方法をご確認ください。
関連トピック
すべてのプロジェクトと、各プロジェクトにリンクされている Cloud 請求先アカウントを表形式で表示する方法については、請求先アカウントにリンクされたプロジェクトを表示するをご覧ください。