VMware Engine モニタリングの概要

このドキュメントでは、Google Cloud VMware Engine プライベート クラウドをモニタリングするさまざまな方法の概要について説明します。

VMware Engine プライベート クラウドをモニタリングすると、プロジェクト レベル(プロジェクト内のすべてのプライベート クラウド)と個々のプライベート クラウドの両方で、環境の効率的な運用、エラーのトラブルシューティング、パフォーマンスの最適化に役立ちます。

プロジェクト内の VMware Engine をモニタリングする

ログを使用すると、プライベート クラウドのノードまたは VMware コンポーネントに障害が発生するたびに、また問題が解決したときに通知を受け取ることができます。

次の表に、VMware Engine で使用可能なログと、報告されたイベントの重大度を示します。

VMware コンポーネント エラーの通知 解決の通知
VMware Engine ノード ALERT NOTICE
VMware vCenter CRITICAL NOTICE
VMware NSX データセンター CRITICAL NOTICE
VMware HCX CRITICAL NOTICE

VMware Engine のログには、次の方法でアクセスできます。

ログを使用した通知の受信の詳細については、Google Cloud Observability ドキュメントのログベースのアラート ポリシーを構成するをご覧ください。

VMware Engine プライベート クラウドをモニタリングする

VMware Engine プライベート クラウドをモニタリングするには、Cloud Monitoring またはこのセクションで説明するサードパーティ ツールを選択します。このセクションでは、ニーズに最適な方法の選択に役立つ意思決定フローを使用します。視覚的な解説が必要な場合は、このドキュメントで後述するディシジョン ツリーをご覧ください。

プライベート クラウドをモニタリングする方法を選択するには、次の点を考慮してください。

  1. VMware コンポーネントのインフラストラクチャ ログを一元化し、外部ログ モニタリング システムを使用しますか?

  2. インフラストラクチャとワークロードのモニタリング、積極的な問題検知とトラブルシューティングに関する提案が必要ですか?

  3. Google Cloud プロダクトを使用して、リソースの使用量の追跡、アラートの設定、仮想マシン(VM)インスタンス イベントに関する通知の受信を行いますか?

リモート サーバーに syslog のメッセージを転送する

VMware Engine を使用すると、VMware 環境で生成された syslog メッセージをリモート syslog サーバーに転送できます。これにより、ログデータを一元化して、インフラストラクチャのモニタリングと分析を行うことができます。

詳細については、リモート サーバーへの syslog メッセージの転送をご覧ください。

VMware Aria Operations で問題を特定して修正する

VMware Aria Operations は、VMware vCenter 環境に詳細な分析情報を提供する VMware プロダクトです。VMware Aria Operations は、高度な分析を使用して問題の特定、使用状況の予測、是正措置の推奨を行い、仮想インフラストラクチャのパフォーマンス、可用性、効率性を最適化します。

詳細については、VMware Aria Operations の構成をご覧ください。

Monitoring でパフォーマンス データを表示するか、またはアラートを設定する

Cloud Monitoring を使用して、パフォーマンス データのモニタリング、プライベート クラウド内の特定のイベントやエラーに対するアラートの設定を行えます。

プライベート クラウドで Monitoring を使用するには、まず BindPlane でコレクタ、ソース、宛先を定義して、プライベート クラウドから指標を転送する必要があります。詳細については、スタンドアロン エージェントを使用した Monitoring の設定をご覧ください。

プライベート クラウドをモニタリングするには、このドキュメントで説明する次の Monitoring 機能のいずれかまたは両方を使用します。

Monitoring ダッシュボードを使用する

Monitoring ダッシュボードは、複数のスタンドアロン エージェント ソースからの情報を集約することで、インフラストラクチャのパフォーマンスをモニタリングするのに役立ちます。最小限の設定と構成でプライベート クラウドの分析を表示するには、Monitoring によってプロジェクト内のリソースに対して自動的にインストールされる事前定義されたダッシュボードを使用します。複数のソースからアナリティクスを表示する場合や、インフラストラクチャのパフォーマンスのカスタマイズされたビューを作成する場合は、カスタム ダッシュボードを使用します。

詳細については、Monitoring ドキュメントのダッシュボードの概要をご覧ください。

Monitoring アラートを使用する

Monitoring アラートを使用すると、スタンドアロン エージェントのインテグレーションからの指標を使用し、カスタムしきい値またはインシデントに基づいて通知をトリガーできます。たとえば、プライベート クラウドで VM が作成されるたびにメールを送信するように Monitoring を設定できます。

詳細については、Monitoring のドキュメントのアラートの概要をご覧ください。

vCenter モニタリング ツールを使用して環境をモニタリングする

vCenter には、VMware 環境をモニタリングしてトラブルシューティングするための包括的な一連のツールが用意されています。vCenter モニタリング ツールを使用すると、プライベート クラウドのパフォーマンス、健全性、容量に関する分析情報を取得できます。また、ログファイルを使用してアラートを設定することもできます。

詳細については、VMware のドキュメントのvSphere のモニタリングとパフォーマンスについてをご覧ください。

ディシジョン ツリー

次の図は、VMware Engine プライベート クラウドのモニタリング方法を決定する際に考慮する要素を示しています。

プライベート クラウドのモニタリング方法を選択するためのディシジョン ツリー。