Anthos clusters on AWS へのインストール

このガイドでは、Anthos clusters on AWS に Anthos Service Mesh バージョン 1.7.8-asm.10 をインストールする方法について説明します。

Anthos Service Mesh では、Istio Ingress Gateway がプリインストールされています。ただし、Ingress コントローラを使用する場合は、Anthos Service Mesh を使用して Kubernetes Ingress リソースを設定できます。このガイドでは、Anthos Service Mesh のインストール方法と、オプションで Kubernetes Ingress リソースを設定する方法について説明します。

始める前に

Anthos Service Mesh のインストールを開始する前に、次のタスクを完了していることを確認してください。

要件

  • Anthos Service Mesh をインストールするユーザー クラスタに、最低 4 つの vCPU、15 GB のメモリ、4 つのノードがあることを確認します。

  • ワークロードをデプロイする前に、サービスポートの命名をご覧ください。

  • クラスタ バージョンが、サポートされている環境に含まれていることを確認します。

制限事項

1 つの Google Cloud プロジェクトに関連付けることができるメッシュは 1 つのみです。

環境の設定

Anthos Service Mesh をインストールするマシンには、次のツールが必要です。Anthos Service Mesh はユーザー クラスタにのみインストールできます。管理クラスタにはインストールできません。

  • curl コマンドライン ツール
  • Cloud SDKgcloud コマンドライン ツール)

Cloud SDK をインストールしたら、次の手順を実施します。

  1. Cloud SDK で認証します。

    gcloud auth login
    
  2. コンポーネントを更新します。

    gcloud components update
    
  3. kubectl をインストールします。

    gcloud components install kubectl
    
  4. 必要とするバージョンの kpt をインストールします。

       curl -L https://github.com/GoogleContainerTools/kpt/releases/download/v0.39.2/kpt_linux_amd64 > kpt_0_39_2
       chmod +x kpt_0_39_2
       alias kpt="$(readlink -f kpt_0_39_2)"
    
  5. 次のようにしてコンテキストをユーザー クラスタに切り替えます。

    kubectl config use-context CLUSTER_NAME
  6. ユーザー アカウント(Google Cloud ログイン メールアドレス)にクラスタ管理者の権限を付与します。この権限は、Anthos Service Mesh に必要なロールベースのアクセス制御(RBAC)ルールを作成するのに必要です。

    kubectl create clusterrolebinding cluster-admin-binding \
      --clusterrole=cluster-admin \
      --user=USER_ACCOUNT

インストール ファイルをダウンロードする

Linux

  1. Anthos Service Mesh インストール ファイルを現在の作業ディレクトリにダウンロードします。

    curl -LO https://storage.googleapis.com/gke-release/asm/istio-1.7.8-asm.10-linux-amd64.tar.gz
  2. 署名ファイルをダウンロードし、openssl を使用して署名を検証します。

    curl -LO https://storage.googleapis.com/gke-release/asm/istio-1.7.8-asm.10-linux-amd64.tar.gz.1.sig
    openssl dgst -verify /dev/stdin -signature istio-1.7.8-asm.10-linux-amd64.tar.gz.1.sig istio-1.7.8-asm.10-linux-amd64.tar.gz <<'EOF'
    -----BEGIN PUBLIC KEY-----
    MFkwEwYHKoZIzj0CAQYIKoZIzj0DAQcDQgAEWZrGCUaJJr1H8a36sG4UUoXvlXvZ
    wQfk16sxprI2gOJ2vFFggdq3ixF2h4qNBt0kI7ciDhgpwS8t+/960IsIgw==
    -----END PUBLIC KEY-----
    EOF

    想定される出力は Verified OK です。

  3. ファイル システム上の任意の場所にファイルの内容を抽出します。たとえば、現在の作業ディレクトリにコンテンツを抽出するには、次のコマンドを実行します。

     tar xzf istio-1.7.8-asm.10-linux-amd64.tar.gz

    このコマンドにより、現在の作業ディレクトリに istio-1.7.8-asm.10 という名前のインストール ディレクトリが作成されます。このディレクトリには、次のものが含まれます。

    • samples ディレクトリにあるサンプル アプリケーション。
    • Anthos Service Mesh のインストールに使用する istioctl コマンドライン ツールは、bin ディレクトリにあります。
    • Anthos Service Mesh 構成プロファイルは manifests/profiles ディレクトリにあります。
  4. Anthos Service Mesh インストールのルート ディレクトリに移動していることを確認します。

    cd istio-1.7.8-asm.10

Mac OS

  1. Anthos Service Mesh インストール ファイルを現在の作業ディレクトリにダウンロードします。

    curl -LO https://storage.googleapis.com/gke-release/asm/istio-1.7.8-asm.10-osx.tar.gz
  2. 署名ファイルをダウンロードし、openssl を使用して署名を検証します。

    curl -LO https://storage.googleapis.com/gke-release/asm/istio-1.7.8-asm.10-osx.tar.gz.1.sig
    openssl dgst -sha256 -verify /dev/stdin -signature istio-1.7.8-asm.10-osx.tar.gz.1.sig istio-1.7.8-asm.10-osx.tar.gz <<'EOF'
    -----BEGIN PUBLIC KEY-----
    MFkwEwYHKoZIzj0CAQYIKoZIzj0DAQcDQgAEWZrGCUaJJr1H8a36sG4UUoXvlXvZ
    wQfk16sxprI2gOJ2vFFggdq3ixF2h4qNBt0kI7ciDhgpwS8t+/960IsIgw==
    -----END PUBLIC KEY-----
    EOF

    想定される出力は Verified OK です。

  3. ファイル システム上の任意の場所にファイルの内容を抽出します。たとえば、現在の作業ディレクトリにコンテンツを抽出するには、次のコマンドを実行します。

    tar xzf istio-1.7.8-asm.10-osx.tar.gz

    このコマンドにより、現在の作業ディレクトリに istio-1.7.8-asm.10 という名前のインストール ディレクトリが作成されます。このディレクトリには、次のものが含まれます。

    • samples ディレクトリにあるサンプル アプリケーション。
    • Anthos Service Mesh のインストールに使用する istioctl コマンドライン ツールは、bin ディレクトリにあります。
    • Anthos Service Mesh 構成プロファイルは manifests/profiles ディレクトリにあります。
  4. Anthos Service Mesh インストールのルート ディレクトリに移動していることを確認します。

    cd istio-1.7.8-asm.10

Windows

  1. Anthos Service Mesh インストール ファイルを現在の作業ディレクトリにダウンロードします。

    curl -LO https://storage.googleapis.com/gke-release/asm/istio-1.7.8-asm.10-win.zip
  2. 署名ファイルをダウンロードし、openssl を使用して署名を検証します。

    curl -LO https://storage.googleapis.com/gke-release/asm/istio-1.7.8-asm.10-win.zip.1.sig
    openssl dgst -verify - -signature istio-1.7.8-asm.10-win.zip.1.sig istio-1.7.8-asm.10-win.zip <<'EOF'
    -----BEGIN PUBLIC KEY-----
    MFkwEwYHKoZIzj0CAQYIKoZIzj0DAQcDQgAEWZrGCUaJJr1H8a36sG4UUoXvlXvZ
    wQfk16sxprI2gOJ2vFFggdq3ixF2h4qNBt0kI7ciDhgpwS8t+/960IsIgw==
    -----END PUBLIC KEY-----
    EOF

    想定される出力は Verified OK です。

  3. ファイル システム上の任意の場所にファイルの内容を抽出します。たとえば、現在の作業ディレクトリにコンテンツを抽出するには、次のコマンドを実行します。

    tar xzf istio-1.7.8-asm.10-win.zip

    このコマンドにより、現在の作業ディレクトリに istio-1.7.8-asm.10 という名前のインストール ディレクトリが作成されます。このディレクトリには、次のものが含まれます。

    • samples ディレクトリにあるサンプル アプリケーション。
    • Anthos Service Mesh のインストールに使用する istioctl コマンドライン ツールは、bin ディレクトリにあります。
    • Anthos Service Mesh 構成プロファイルは manifests/profiles ディレクトリにあります。
  4. Anthos Service Mesh インストールのルート ディレクトリに移動していることを確認します。

    cd istio-1.7.8-asm.10

Anthos Service Mesh のインストール

このセクションでは、Anthos Service Mesh をユーザー クラスタにインストールする方法について説明します。Anthos Service Mesh をインストールすると、asm-multicloud プロファイルの [サポートされる機能] ページにリストされた、サポートされているデフォルト機能が使用できるようになります。公開サブネットまたは非公開サブネットで Ingress を有効にすることもできます。

公開

  1. 必要に応じて、istio-1.7.8-asm.10 ディレクトリに移動します。istioctl クライアントはバージョンに依存します。istio-1.7.8-asm.10/bin ディレクトリにあるバージョンを使用してください。

  2. 次のコマンドを実行して、Anthos Service Mesh をインストールします。サポートされているオプション機能を有効にするには、コマンドラインで -f と YAML のファイル名を指定します。詳細については、オプション機能の有効化をご覧ください。

  3. 次のコマンドを実行して Anthos Service Mesh をインストールします。

    bin/istioctl install \
      -f manifests/profiles/asm-multicloud.yaml \
      --set revision=asm-178-10
    

    --set revision 引数は、istio.io/rev=asm-178-10 形式のリビジョン ラベルを istiod に追加します。リビジョン ラベルは、自動サイドカー インジェクタ Webhook によって使用され、挿入されたサイドカーを特定の istiod リビジョンに関連付けます。名前空間のサイドカー自動挿入を有効にするには、istiod のラベルと一致するリビジョンのラベルを付ける必要があります。

  4. 検証 Webhook を構成して、リビジョン ラベルで istiod サービスを検出できるようにします。

    kubectl apply -f istiod-service.yaml
    

    このコマンドは、構成の適用前に検証 Webhook が構成を自動的にチェックするサービス エントリを作成します。

限定公開

次の手順に沿って、Anthos Service Mesh が作成するすべてのサービスに service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-internal アノテーションを追加します。このアノテーションが存在する場合、Anthos clusters on AWS は非公開 Ingress サービスを作成します。

  1. 必要に応じて、istio-1.7.8-asm.10 ディレクトリに移動します。istioctl クライアントはバージョンに依存します。istio-1.7.8-asm.10/bin ディレクトリにあるバージョンを使用してください。

  2. 次の YAML を istio-operator-internal-lb.yaml というファイルに保存します。

    apiVersion: install.istio.io/v1alpha1
    kind: IstioOperator
    spec:
      components:
        ingressGateways:
        - enabled: true
          k8s:
            serviceAnnotations:
              service.beta.kubernetes.io/aws-load-balancer-internal: "true"
          name: istio-ingressgateway
    
  3. 次のコマンドを実行して、Anthos Service Mesh をインストールします。サポートされているオプション機能を有効にするには、コマンドラインで -f と YAML のファイル名を指定します。詳細については、オプション機能の有効化をご覧ください。

    bin/istioctl install \
     -f manifests/profiles/asm-multicloud.yaml \
     --set revision=asm-178-10 \
     -f istio-operator-internal-lb.yaml
    

    --set revision 引数は、istio.io/rev=asm-178-10 形式のリビジョン ラベルを istiod に追加します。リビジョン ラベルは、自動サイドカー インジェクタ Webhook によって使用され、挿入されたサイドカーを特定の istiod リビジョンに関連付けます。名前空間のサイドカー自動挿入を有効にするには、istiod のラベルと一致するリビジョンのラベルを付ける必要があります。

  4. 検証 Webhook を構成して、リビジョン ラベルで istiod サービスを検出できるようにします。

    kubectl apply -f istiod-service.yaml
    

    このコマンドは、構成の適用前に検証 Webhook が構成を自動的にチェックするサービス エントリを作成します。

Prometheus と Kiali を使用しないインストール

Anthos Service Mesh 1.7 以前では、Anthos Service Mesh はデフォルトで docker.ioquay.io の元のパッケージ リポジトリから PrometheusKiali をインストールします。これらのツールをインストールしない場合や、これらのリポジトリへの接続を許可しない場合は、-set addonComponents.prometheus.enabled=false--set addonComponents.kiali.enabled=falseistioctl install に渡します。たとえば、次のコマンドを使用して、パブリック サブネットのインストールから Prometheus と Kiali を除外します。

  bin/istioctl install \
    -f manifests/profiles/asm-multicloud.yaml \
    --set addonComponents.prometheus.enabled=false \
    --set addonComponents.kiali.enabled=false \
    --revision=asm-178-10

コントロール プレーン コンポーネントを確認する

istio-system のコントロール プレーン Pod が稼働していることを確認します。

kubectl get pod -n istio-system

予想される出力は次のようになります。

NAME                                      READY   STATUS      RESTARTS   AGE
istio-ingressgateway-74cc894bfd-786rg     1/1     Running     0          7m19s
istiod-78cdbbbdb-d7tps                    1/1     Running     0          7m36s
promsd-576b8db4d6-lqf64                   2/2     Running     1          7m19s

これで、あらかじめ Ingress ゲートウェイがインストールされた Anthos Service Mesh コントロール プレーンがインストールされました。Ingress コントローラを使用する Ingress の機能のみが必要な場合は、クラスタにアプリケーションをインストールする準備ができました。Ingress リソースの構成方法については、サンプル Deployment の作成をご覧ください。

Anthos Service Mesh が提供する機能をすべて利用する場合は、インストールの次のフェーズに進んで、サイドカー プロキシを挿入し、ワークロードを再起動します。

サイドカー プロキシの挿入

Anthos Service Mesh は、サイドカー プロキシを使用してネットワークのセキュリティ、信頼性、オブザーバビリティを強化します。Anthos Service Mesh では、これらの機能がアプリケーションのプライマリ コンテナから抽出され、同じ Pod 内の個別のコンテナとして提供される共通のプロセス外プロキシに実装されます。Pod にサイドカー プロキシを挿入するには、Anthos Service Mesh をインストールしたときに istiod に設定したものと同じリビジョン ラベルを使用して名前空間をラベル付けし、自動サイドカー プロキシ インジェクション(自動インジェクション)を構成します。

  • Anthos Service Mesh をインストールする前に、クラスタで実行されているワークロードがある名前空間で自動インジェクションを有効にする必要があります。

  • 新しいワークロードをデプロイする前に、Anthos Service Mesh がトラフィックをモニタリングおよび保護できるように、自動インジェクションを構成します。

自動インジェクションを有効にするには:

  1. 次のコマンドを使用して、istiod のリビジョン ラベルを探します。

    kubectl -n istio-system get pods -l app=istiod --show-labels
    

    出力は次のようになります。

    NAME                                READY   STATUS    RESTARTS   AGE   LABELS
    istiod-asm-178-10-5788d57586-bljj4   1/1     Running   0          23h   app=istiod,istio.io/rev=asm-178-10,istio=istiod,pod-template-hash=5788d57586
    istiod-asm-178-10-5788d57586-vsklm   1/1     Running   1          23h   app=istiod,istio.io/rev=asm-178-10,istio=istiod,pod-template-hash=5788d57586

    出力の LABELS 列で、接頭辞 istio.io/rev= に続く istiod リビジョン ラベルの値をメモします。この例での値は asm-178-10 です。

  2. リビジョン ラベルを適用し、存在する場合は istio-injection ラベルを削除します。次のコマンドで、NAMESPACE は自動インジェクションを有効にする名前空間の名前で、REVISION は前の手順でメモしたリビジョン ラベルです。

    kubectl label namespace NAMESPACE istio-injection-istio.io/rev=REVISION --overwrite
    

    出力内のメッセージ "istio-injection not found" は無視して構いません。これは、今までは名前空間に istio-injection ラベルが付いていなかったことを意味します。Anthos Service Mesh の新規インストールや新規デプロイでは、こうなって当然です。名前空間に istio-injection とリビジョン ラベルの両方があると自動インジェクションが失敗するため、Anthos Service Mesh ドキュメント内のすべての kubectl label コマンドには istio-injection ラベルの削除が含まれています。

  3. Anthos Service Mesh をインストールする前にクラスタでワークロードが実行されていた場合は、Pod を再起動して再インジェクションをトリガーします。

    Pod を再起動する方法は、アプリケーションとクラスタが属する環境によって異なります。たとえば、ステージング環境では、すべての Pod を削除するのみの場合がありますが、それによって Pod が再起動されます。ただし、本番環境では、Blue/Green デプロイを実装するプロセスにより、トラフィックが中断しないように Pod を安全に再起動できます。

    kubectl を使用すると、ローリングの再起動を実行できます。

    kubectl rollout restart deployment -n NAMESPACE
    
  4. Pod が新しいバージョンの istiod を指すように構成されていることを確認します。

    kubectl get pods -n NAMESPACE -l istio.io/rev=REVISION
    

Ingress Gateway へのアクセス

Anthos Service Mesh には事前構成された Ingress ゲートウェイ istio-ingressgateway があります。これにより、サービス メッシュで実行されているアプリケーションへの受信トラフィックを管理できます。クラスタ外(ブラウザなど)からアプリケーションにアクセスできるようにするには、次のコマンドを実行します。

  • istio-ingressgateway が構成されている外部ロードバランサの外部 IP アドレスか、ホスト名とポートを取得する必要があります。

  • アプリケーションでは、Online Boutique サンプル アプリケーションの frontend-gateway.yaml と同様に、ゲートウェイと VirtualService リソースを定義する必要があります。

istio-ingressgateway の外部アドレスを取得するには:

  1. INGRESS_HOST 環境変数を作成します。

    export INGRESS_HOST=$(kubectl -n istio-system get service istio-ingressgateway -o jsonpath='{.status.loadBalancer.ingress[0].hostname}')
    
  2. INGRESS_PORT 環境変数を作成します。

    export INGRESS_PORT=$(kubectl -n istio-system get service istio-ingressgateway -o jsonpath='{.spec.ports[?(@.name=="http2")].port}')
    
  3. テストするには、Online Boutique などのサンプル アプリケーションをデプロイします。

  4. ブラウザでアプリケーションにアクセスするには、URL に $INGRESS_HOST:$INGRESS_PORT の値を使用します。

トラブルシューティング

Anthos clusters on AWS には、ロードバランサのエンドポイントを含むサブネットのタグが必要です。Anthos clusters on AWS は、AWSCluster リソースの spec.Networking.ServiceLoadBalancerSubnetIDs フィールドで指定されたすべてのサブネットに自動的にタグ付けします。

ユーザー クラスタにサブネットを追加する場合、または既存のサブネットにタグを再適用する必要がある場合は、次の手順に沿って操作します。

  1. anthos-aws ディレクトリから anthos-gke を使用して、コンテキストを管理サービスに切り替えます。

    cd anthos-aws
    anthos-gke aws management get-credentials

  2. kubectl を使用してクラスタの AWS VPC の ID を取得し、これを変数として保存します。

     export VPC_ID=$(\
     env HTTP_PROXY=http://localhost:8118 \
     kubectl get awscluster cluster-0 -o jsonpath='{.spec.networking.vpcID}')
    
  3. echo を使用して変数の内容を確認します。出力は vpc-12345678abcdef0 のようになります。

    echo $VPC_ID
    
  4. クラスタ ID を環境変数に保存します。

    export CLUSTER_ID=$(\
    env HTTP_PROXY=http://localhost:8118 \
    kubectl get awscluster cluster-0 -o jsonpath='{.status.clusterID}')
    

    この変数は echo で確認できます。

    echo $CLUSTER_ID
    

    レスポンスにクラスタ ID が含まれます。

    gke-12345678
    
  5. Anthos clusters on AWS クラスタを専用 VPC にインストールした場合は、aws コマンドライン ツールを使用してサブネット ID を取得できます。

    次のいずれかを選択します。

    • 公開。パブリック サブネットで Service を公開する場合に使用します。
    • 非公開。プライベート サブネットで Service を公開する場合に使用します。
    • 複数のサブネット。複数のサブネットで Service を公開する場合に使用します。

    公開

     export SUBNET_ID=$(aws ec2 describe-subnets \
     --filters "Name=vpc-id,Values=$VPC_ID" "Name=tag:Name,Values=*public*" \
     --query "Subnets[*].SubnetId" \
     --output text)
    

    出力は、サブネット ID を含むオブジェクトです。subnet-1234abcdefg のようになります。この変数は echo で確認できます。

    echo $SUBNET_ID
    

    レスポンスに、サブネット ID が含まれます。

    subnet-012345678abcdef
    

    非公開

     export SUBNET_ID=$(aws ec2 describe-subnets \
     --filters "Name=vpc-id,Values=$VPC_ID" "Name=tag:Name,Values=*private*" \
     --query "Subnets[*].SubnetId" \
     --output text)
    

    出力は、サブネット ID を含むオブジェクトです。subnet-1234abcdefg のようになります。この変数は echo で確認できます。

    echo $SUBNET_ID
    

    レスポンスに、サブネット ID が含まれます。

    subnet-012345678abcdef
    

    複数のサブネット

    AWSNodePool に複数のサブネットを使用している場合(たとえば、複数のアベイラビリティ ゾーンを使用している場合)、サブネット ID を個別にタグ付けする必要があります。

    aws ec2 describe-subnets を使用してサブネット ID のリストを取得します。

    すべてのパブリック サブネットのリストを取得するには、次のコマンドを実行します。

    aws ec2 describe-subnets \
     --filters "Name=vpc-id,Values=$VPC_ID" "Name=tag:Name,Values=*public*" \
     --query "Subnets[*].SubnetId" \
     --output text
    

    すべてのプライベート サブネットのリストを取得するには、次のコマンドを実行します。

    aws ec2 describe-subnets \
     --filters "Name=vpc-id,Values=$VPC_ID" "Name=tag:Name,Values=*private*" \
     --query "Subnets[*].SubnetId" \
     --output text
    

    レスポンスに、サブネット ID が含まれます。

    subnet-012345678abcdef
    subnet-abcdef123456789
    subnet-123456789abcdef
    
  6. サブネットにクラスタ ID を使用してタグを付けます。複数のサブネットがある場合は、「複数のサブネット」のコマンドを実行してください。

    単一のサブネット

    aws ec2 create-tags \
    --resources $SUBNET_ID \
    --tags Key=kubernetes.io/cluster/$CLUSTER_ID,Value=shared
    

    複数のサブネット

    サブネットごとに、次のコマンドを実行します。

    aws ec2 create-tags \
    --resources subnet-ids \
    --tags Key=kubernetes.io/cluster/$CLUSTER_ID,Value=shared
    

    subnet-ids は、スペースで区切ったサブネット ID のリストに置き換えます。例: subnet-012345678abcdef subnet-abcdef123456789 subnet-123456789abcdef

次のステップ

Anthos clusters on AWS にサンプル デプロイを作成する