このページでは、Google Cloud コンソールと Google Cloud CLI を使用して Memorystore for Redis インスタンスを作成および管理する方法について説明します。
Redis インスタンスを作成、管理するために必要な権限のリストについては、アクセス制御と権限をご覧ください。
VPC ネットワークでの Redis インスタンスの作成
新しいインスタンスを作成するには:
Console
Google Cloud コンソールで [Memorystore for Redis] ページに移動します。
[インスタンスを作成] をクリックします。
[Redis インスタンスの作成] ページで、新しいインスタンスに必要な構成を選択します。
- インスタンスの [インスタンス ID] と、必要に応じて表示名を指定します。インスタンス ID に使用できるのは、小文字、数字、ハイフンのみです。先頭は英字で、そのリージョンで一意である必要があります。
- 例:
my-instance-1
。
- 例:
- [基本] または [標準] の階層を選択します。階層の詳細については、Redis の階層の機能をご覧ください。
- インスタンスの [リージョン] と [ゾーン] を選択します。
- Redis のバージョン
7.0 (recommended)
を選択します。 - [容量] に 1〜300 GB の値を入力します。
- Redis AUTH を有効にする場合は、[AUTH を有効にする] を選択します。
- 転送中の暗号化を有効にする場合は、[転送中の暗号化を有効にする] を選択します。
- [承認済みネットワーク] で、
default
ネットワークまたは使用可能な VPC ネットワークのいずれかを選択します。 省略可。プライベート サービス アクセス接続を設定するには、[ネットワークの詳細オプション] 展開アイコンをクリックします。
- [プライベート サービス接続が必要] パネルが表示されている場合は、このパネルを使用してプライベート サービス アクセス接続を確立します。
Redis 構成を追加するには、[構成を追加] ボタンをクリックし、[構成] プルダウンから構成を選択して目的の値を入力します。使用可能な構成の詳細については、Redis インスタンスの構成をご覧ください。
- インスタンスの [インスタンス ID] と、必要に応じて表示名を指定します。インスタンス ID に使用できるのは、小文字、数字、ハイフンのみです。先頭は英字で、そのリージョンで一意である必要があります。
[作成] ボタンをクリックします。
gcloud
次のコマンドを入力します。VARIABLES は、適切な値に置き換えてください。
gcloud redis instances create INSTANCE_ID --size=SIZE --region=REGION_ID
ここで
- INSTANCE_ID は、インスタンスに割り当てられた ID です。
- SIZE は、インスタンスのサイズです。単位はギビバイト(GiB)。
- REGION_ID は、リージョン ID です。
例:
gcloud redis instances create myinstance --size=5 --region=us-central1
インスタンス作成の要件
インスタンス ID は小文字で始める必要があります。使用できる文字は、小文字、ハイフン、数字のみです。スペースを含めることはできません。
オプション フラグ
Redis のバージョン
Memorystore for Redis で使用可能な OSS Redis バージョンのいずれかを選択するには、--redis-version
フラグで次のいずれかの値を設定します。
redis_7_2
redis_7_0
(デフォルト)redis_6_X
redis_5_0
redis_4_0
redis_3_2
例:
gcloud redis instances create myinstance --size=5 --region=us-central1 \ --zone=us-central1-a --redis-version=redis_6_X
ネットワーキング
Redis インスタンスは、--connect-mode=PRIVATE_SERVICE_ACCESS
または --connect-mode=DIRECT_PEERING
のいずれかの接続モードで作成できます。
PRIVATE_SERVICE_ACCESS
接続モードを使用することをおすすめします。詳しくは、ネットワーキングをご覧ください。
--reserved-ip-range
フラグを使用して IP アドレス範囲を指定する手順については、特定の IP アドレス範囲を持つ Redis インスタンスを作成するをご覧ください。
Redis AUTH
AUTH を有効にするには、次のフラグを使用します。
--enable-auth
転送中の暗号化
転送中の暗号化を有効にするには、次のフラグを使用します。
--transit-encryption-mode=SERVER_AUTHENTICATION
スタンダード ティア
標準階層インスタンスを作成するには、create コマンドに --tier=STANDARD
を追加します。次のコマンドを実行すると、標準階層のインスタンスが作成されます。
gcloud redis instances create INSTANCE_ID --size=SIZE --zone=ZONE --alternative-zone=ALTERNATIVE_ZONE --tier=STANDARD
例:
gcloud redis instances create myinstance --size=5 --region=us-central1 --tier=standard
Memorystore for Redis で gcloud
を使用する方法の詳細については、Google Cloud CLI のリファレンス ページをご覧ください。
以上でインスタンスが作成されました。
サービス プロジェクトから共有 VPC ネットワークに Redis インスタンスを作成する
このセクションでは、ホスト プロジェクトから共有 VPC ネットワークを使用してサービス プロジェクトに Redis インスタンスを作成する方法について説明します。これにより、同じ共有 VPC ネットワークに接続されている別のプロジェクトのリソースから Redis インスタンスに接続できます。詳しくは、共有 VPC の概要をご覧ください。
Console
Redis インスタンスの作成に使用するホスト プロジェクト内のネットワークのプライベート サービス アクセス接続を確認または確立します。
ホスト プロジェクトとサービス プロジェクトの両方で Service Networking API が有効になっていることを確認します。
VPC ネットワークでの Redis インスタンスの作成の手順に沿って進めますが、次の変更を行います。
プライベート サービス アクセス接続を設定するための省略可能な手順を完了します。
[承認済み VPC ネットワーク] プルダウンを使用して、ホスト プロジェクトからの共有 VPC ネットワークを選択します。[共有 VPC ネットワーク] の下に表示されます。
gcloud
ホスト プロジェクトとサービス プロジェクトの両方で Service Networking API が有効になっていることを確認します。
ホスト プロジェクトからの共有 VPC を使用して、サービス プロジェクトに Redis インスタンスを作成します。
gcloud redis instances create INSTANCE_ID --size=SIZE --region=REGION_ID --project=SERVICE_PROJECT_ID \ --network=projects/HOST_PROJECT_ID/global/networks/HOST_NETWORK_NAME \ --connect-mode=private-service-access
ここで
- INSTANCE_ID は、インスタンスに割り当てられた ID です。
- SIZE は、インスタンスのサイズです。単位はギビバイト(GiB)。
- REGION_ID は、リージョン ID です。
- SERVICE_PROJECT_IDは、サービス プロジェクトのプロジェクト ID です。
- HOST_PROJECT_IDは、ホスト プロジェクトのプロジェクト ID です。
- HOST_NETWORK_NAME は、ホスト プロジェクトのネットワークの名前です。
例:
gcloud redis instances create myinstance --size=5 --region=us-central1 --project=my-service-project \ --network=projects/my-host-project/global/networks/my-host-shared-vpc \ --connect-mode=private-service-access
一元化された IP アドレス範囲を使用する Redis インスタンスを作成する
一元化された IP アドレス範囲の管理は、プライベート サービス アクセスを使用して提供されます。プライベート サービス アクセスでは、複数の Google Cloud サービスで使用される IP アドレス範囲を 1 つ指定します。プライベート サービス アクセスを使用すると、サービスごとに異なる IP アドレス範囲を管理する必要がなくなります。
Console
VPC ネットワークでの Redis インスタンスの作成の手順に沿って進めますが、プライベート サービス アクセス接続を確立するためのオプションのセクションを完了するようにしてください。
gcloud
プライベート サービス アクセス接続を確立したネットワークを使用して、Redis インスタンスを作成します。
gcloud redis instances create INSTANCE_ID --size=SIZE --region=REGION_ID --project=PROJECT_ID \ --network=projects/PROJECT_ID/global/networks/NETWORK_NAME \ --connect-mode=private-service-access
ここで
- INSTANCE_ID は、インスタンスに割り当てられた ID です。
- SIZE は、インスタンスのサイズです。単位はギビバイト(GiB)。
- REGION_ID は、リージョン ID です。
- PROJECT_ID は、プロジェクト ID です。
- NETWORK_NAME は、Redis インスタンスを作成するネットワークの名前です。
例:
gcloud redis instances create myinstance --size=5 --region=us-central1 --project=my-project \ --network=projects/my-project/global/networks/my-network \ --connect-mode=private-service-access
特定の IP アドレス範囲を持つ Redis インスタンスを作成する
次の手順では、選択した IP アドレス範囲内から Redis インスタンスを作成する方法について説明します。
ダイレクト ピアリングのカスタム範囲
プロジェクトが DIRECT_PEERING
接続モードを使用する場合、次のコマンドを使用して、インスタンスを作成する際に特定の IP アドレス範囲を指定します。
gcloud redis instances create INSTANCE_ID --region=REGION --size=SIZE --connect-mode=DIRECT_PEERING --network=VPC_NETWORK_NAME --reserved-ip-range=RESERVED_RANGE
ここで
- VPC_NETWORK_NAME は、インスタンスの作成に使用されたネットワーク名です。
- RESERVED_RANGE は、自分が希望するカスタム範囲です。例:
10.0.0.0/29
必要な最小ブロックサイズは、リードレプリカのないインスタンスの場合は/29
、リードレプリカのあるインスタンスの場合は/28
です。この接続モードでは、このフラグを使用して複数の範囲を指定することはできません。
例:
gcloud redis instances create myinstance --region=us-central1 --size=1 --connect-mode=DIRECT_PEERING --network=default --reserved-ip-range=10.0.0.0/24
プライベート サービス アクセスによるカスタム範囲
プライベート サービス アクセス接続に割り当てられた IP アドレス範囲が 1 つだけの場合、その範囲がデフォルトで Memorystore インスタンスの作成に使用されます。
プライベート サービス アクセスに複数のアドレス範囲が割り当てられている場合は、次の gcloud コマンドで使用するアドレス範囲を選択できます。
gcloud redis instances create INSTANCE_ID --region=REGION --size=SIZE --connect-mode=PRIVATE_SERVICE_ACCESS --network=VPC_NETWORK_NAME --reserved-ip-range=RESERVED_RANGE_NAME
ここで
- VPC_NETWORK_NAME は、インスタンスの作成に使用されたネットワーク名です。
- RESERVED_RANGE_NAME は、割り当てられた IP アドレス範囲の名前です。この接続モードでは、このフラグを使用して複数の範囲割り当ての名前を指定することができます。その場合、名前をカンマで区切って入力します。
例:
gcloud redis instances create myinstance --region=us-central1 --size=1 --connect-mode=PRIVATE_SERVICE_ACCESS --network=default --reserved-ip-range=my-reserved-range-1,my-reserved-range-2
リードレプリカを使用した Redis インスタンスの作成
リードレプリカを使用した Redis インスタンスの作成方法については、リードレプリカを使用した Redis インスタンスの作成をご覧ください。
顧客管理の暗号鍵を使用する Redis インスタンスの作成
顧客管理の暗号鍵(CMEK)を使用する Redis インスタンスを作成する手順については、CMEK を使用する Memorystore for Redis インスタンスの作成をご覧ください。
インスタンス情報の表示
インスタンスの情報を表示するには:
Console
Google Cloud コンソールで [Memorystore for Redis] ページに移動します。
インスタンスのインスタンス ID をクリックして情報を表示します。
Gcloud
リージョン内のすべてのインスタンスの一覧を表示するには、次のコマンドを入力します。VARIABLES は適切な値に置き換えます。
gcloud redis instances list --region=REGION_ID
インスタンスの詳細を表示するには、次のコマンドを入力します。
gcloud redis instances describe INSTANCE_ID --region=REGION_ID
インスタンスの編集
インスタンスを編集するには:
Console
Google Cloud コンソールで [Memorystore for Redis] ページに移動します。
編集するインスタンスのインスタンス ID をクリックします。
[編集] ボタンをクリックします。
- [Redis インスタンスの編集] ページでは、インスタンスの次の情報を変更できます。
- 表示名
- 容量
- 構成
- [Redis インスタンスの編集] ページでは、インスタンスの次の情報を変更できます。
[保存] ボタンをクリックします。
更新の処理中は、Memorystore for Redis ホームページのインスタンスの横に回転する円が表示されます。更新が完了すると、緑のチェックマークに変化します。
Gcloud
インスタンスの作成後は、次のプロパティを更新できます。
- 表示名
- Redis の構成
- ラベル
- サイズ(スケーリングの詳細については、インスタンスのスケーリングをご覧ください)。
たとえば、次のコマンドを入力してインスタンスの表示名を更新します。VARIABLES は適切な値に置き換えます。
gcloud redis instances update INSTANCE_ID --region=REGION_ID --display-name=NEW_DISPLAY_NAME
構成パラメータの設定方法について詳しくは、Redis インスタンスの構成をご覧ください。
インスタンスの削除
インスタンスを削除するには:
Console
Google Cloud コンソールで [Memorystore for Redis] ページに移動します。
削除するインスタンスのインスタンス ID をクリックします。
[削除] ボタンをクリックします。
削除を確定するためにインスタンスの ID を入力します。
もう一度 [削除] をクリックします。
Gcloud
インスタンスを削除するには、次のコマンドを入力します。VARIABLES は適切な値に置き換えます。
gcloud redis instances delete INSTANCE_ID --region=REGION_ID
インスタンスを削除すると、そのインスタンスは Memorystore ホームページのインスタンスのリストから削除されます。
次のステップ
- Redis インスタンスに接続する方法を学習する。
- Redis インスタンスをモニタリングする方法を学習する。