ネイティブ関数はデフォルトで無効になっています。ネイティブ関数を有効にする手順については、この記事のネイティブ関数 の有効化をご覧ください。
NATIVE_DIMENSION
関数を使用すると、Looker Studio のフィールドに直接 SQL を記述できます。関数リストには含まれていなくても、データベースでサポートされている関数を使用する際に便利です。
ネイティブ関数の有効化
ネイティブ関数はデフォルトで無効になっており、データソース単位で管理されます。
Google BigQuery データソースのオーナーは、次の手順でデータソースのネイティブ関数を有効にできます。
- Looker Studio でデータソースを編集します。
- データソース エディタの右上にある [ネイティブ関数] をクリックします。
- [ネイティブ関数] ダイアログで、[オン] を選択します。
- [保存] をクリックします。
ネイティブ関数を無効にすると、どのユーザーもネイティブ関数を使用してフィールドを作成できなくなります。また、ネイティブ関数を含むフィールドを参照する既存のグラフには、エラーが表示されます。
使用例
NATIVE_DIMENSION("JSON_VALUE('{"name": "Dana"}','$.name')","STRING")
構文
NATIVE_DIMENSION( expression, type )
パラメータ
expression
- 基となるデータセットによって評価される式。SELECT 文の 1 つの列に入る任意の有効な Google BigQuery SQL を指定できます。その式に集計を含めることはできません。
type
- データ型リテラル。この関数がサポートする型については、次のセクションをご覧ください。
NATIVE_DIMENSION 型
次のタイプから選択できます。
タイプ | 想定されるデータ | レポートの例 |
---|---|---|
STRING |
0 個以上の文字、数字、または記号。 | |
|
論理値。 |
|
|
浮動小数点数。 | 1,234.56 |
|
整数。 | 1,234 |
|
カレンダーの日付。 | |
|
カレンダーの日付と時刻。 | 2020-09-21 12:35 PM |
|
BigQuery の地理データ型 に対応するポイントとポリゴンのコレクション。 BigQuery 関数である |
POINT(32 210) POLYGON((0 0, 2 2, 2 0, 0 0), (2 2, 3 4, 2 4, 2 2)) |
BigQuery の TIMESTAMP
型など、式がタイムスタンプ データ型を返す場合は、CAST
関数を使用して DATETIME
型にキャストします。次に例を示します。
NATIVE_DIMENSION("CAST({ expression } AS DATETIME)", "DATETIME")
NATIVE_DIMENSION の例
SQL の JSON 関数
データに users_ages_json フィールドが含まれており、その値が JSON ペイロードとしてフォーマットされているとします。このフィールドの行値は、次の例のようになります。
{"name": "Jakob", "age": "26"}
NATIVE_DIMENSION
関数で BigQuery の
JSON_VALUE
関数を次のように使用して、users_ages_json から年齢を取得します。
NATIVE_DIMENSION("JSON_VALUE(user_ages_json, '$.age')","INT64")
この例の行の値では、NATIVE_DIMENSION
関数は年齢
26
を整数として返します。
NATIVE_DIMENSION の制限事項
ネイティブ関数を使用できるユーザー
ネイティブ関数を有効にすると、データソースのオーナーと編集者は、データソースのネイティブ関数を含むフィールドを作成できます。
データソースの閲覧者は、ネイティブ関数を含むフィールドをグラフで使用できます。ただし、ネイティブ関数を使用してフィールドを新たに作成したり編集したりすることはできません。
集計フィールド
expression
パラメータに集計フィールドを含めることはできません。
ウィンドウ関数
expression
パラメータにウィンドウ関数を含めることはできません。
ブレンド
統合データソースでは、NATIVE_DIMENSION
関数を使用してフィールドを作成することはできません。
ただし、統合前にこの関数でフィールドを作成してから、統合でそのフィールドを使用することはできます。
TIMESTAMP データ型
BigQuery の TIMESTAMP
型など、式がタイムスタンプ データ型を返す場合は、
CAST
関数を使用して DATETIME 型にキャストします。次に例を示します。
NATIVE_DIMENSION("CAST({expression} AS DATETIME)", "DATETIME")