ほとんどのデータソースのタイプにはデータの更新頻度のオプションがあります(抽出済みデータソースは例外です)。このオプションを使用すると、レポートのパフォーマンス、クエリ費用や割り当てとのバランスを取りながら、最新情報を取得できます。各データソースのタイプにはそれぞれデフォルトのデータ更新頻度のしきい値がありますが、このしきい値は必要に応じて調整できます。たとえば、サイトやアプリでの広告のパフォーマンスを測定している場合は、1 日に 1 回データを更新すれば十分である可能性があります。一方、ソーシャル メディアの分析に基づくレポートでは、1 日に複数回データを更新することをおすすめします。
データソースのデータ更新頻度を設定する
新しく作成するデータソースには、デフォルトの更新頻度が設定されています。デフォルトのデータ更新頻度を変更する手順は次のとおりです。
- データソースを編集します。
- データソースの設定ページで、[データの更新頻度] をクリックします。
- [最新のデータを確認する] で、新しい更新オプションを選択します(利用可能な場合)。
- [データの更新頻度を設定] をクリックします。
コネクタごとのデータの更新頻度を確認する
次の表に示すように、コネクタの種類によってデータの更新頻度は異なります。なお、Google 広告、Google アナリティクス、キャンペーン マネージャー 360、Search Console、YouTube アナリティクスなどの Google のマーケティング サービスと測定サービスは 12 時間ごとに更新されます。この設定は変更できません。
コネクタ | 更新頻度オプション |
---|---|
Amazon Redshift |
|
BigQuery |
|
Spanner |
|
コミュニティ コネクタ | 場合によって異なる |
Google アナリティクス |
|
Cloud Storage |
|
Google スプレッドシート |
|
MySQL、PostgreSQL、MS SQL Server、CloudSQL for MySQL |
|
その他のコネクタ | 場合によって異なる |
Google のその他の広告および測定サービス | 12 時間ごと |
* デフォルトの更新頻度
ヒント : レポート編集者は、レポートのデータを手動で更新することもできます。
データの更新頻度の仕組み
データの更新頻度は、レポートによって生成されたクエリと結果を一時的にメモリに保存することで機能します。Looker Studio で以前に実行されたクエリが検出され、そのデータソースに対してデータ更新頻度のしきい値が引き続き適用されている場合、Looker Studio ではレポートに必要なデータをメモリから配信します。メモリからデータを配信することで、レポートのパフォーマンスが向上し、クエリ費用の削減と割り当ての消費の抑制につながります。データソースの更新頻度のしきい値を超えた場合や、以前に保存されていない新しいクエリが発行された場合、Looker Studio は基盤となるデータセットからデータを取得します。このプロセスは、レポート内のすべてのデータソースに適用されます。
注 : レポートのデータは、指定されたデータの更新頻度の設定より古くはなりませんが、その更新間隔の間にメモリからデータが配信される保証はありません。
データの更新頻度が実際にどのように役立つかを示す例をいくつか示します。
例 1: デフォルトのレポート設定を表示する
データの更新頻度がデフォルトの 12 時間に設定された BigQuery データソースにレポートが接続するとします。この例では、デフォルトのレポート設定は次のとおりです。
- 表に複数のディメンションと指標(販売日、アイテムの色、数量など)が含まれている
- 期間設定は直近 7 日間に設定されている
- フィルタが適用されていないフィルタ オプション
このレポートを初めて表示したときに、Looker Studio はクエリを発行して、テーブルに表示する必要があるデータのみを取得します。Looker Studio は、このクエリとその結果を一時的に記憶します。次回、データの更新頻度のしきい値(12 時間)以内にデフォルトのレポートを表示すると、Looker Studio はデータソースからデータを取得するのではなく、メモリ内のデータを使用できます。
例 2: フィルタを適用する
前の四半期について赤色のアイテムのみを表示するには、期間とフィルタ オプションを調整します。データの更新頻度のしきい値以内でも、実行するクエリは新規であるため、Looker Studio はデータソースにアクセスしてデータを取得します。可能であれば、Looker Studio はこの新しいクエリとその結果を記憶します。
例 3: データの更新頻度の有効期限が切れる
次にレポートを表示したときに、前回から 12 時間を超える時間が経過していたとします。この場合は BigQuery データソースのデータ更新頻度オプションが期限切れになっているため、Looker Studio ではそのデータソースのメモリを消去して新しいクエリを発行し、その結果を記憶します。さらに、そのデータソースのデータ更新頻度のしきい値をリセットします。
データの更新頻度とデータソースの認証情報
閲覧者の認証情報を使用するデータソースの場合、レポートの各閲覧者にはデータの更新頻度がそれぞれ設定されます。たとえば、ユーザー A とユーザー B の両方が、閲覧者の認証情報を使用するデータソースに基づくレポートを表示している場合、ユーザー A のクエリはユーザー B のレポートのデータ更新頻度に影響しません。同様に、ユーザー B のクエリもユーザー A のレポートのデータ更新頻度に影響しません。
オーナーの認証情報を使用するデータソースの場合、レポートのすべての閲覧者は 1 つのデータの更新頻度設定によってのみ管理されます。(つまり、データソースの認証情報のオーナーは、どのようなケースでも閲覧者と見なされます)。たとえば、ユーザー A がデータソースの認証情報を所有し、ユーザー B がクエリを実行して Looker Studio でレポートのデータを更新すると、更新されたデータがユーザー A とレポートの他の閲覧者全員に表示されます。
データの更新頻度とデータソースのタイプ
データの更新頻度は、埋め込みデータソースと再利用可能なデータソースで同じように機能します。クエリの費用とパフォーマンスの面で効率を最大化するには、再利用可能なデータソースとオーナーの認証情報の使用を検討してください。これにより、データの更新は単一のデータソースのみに制限されます。
レポートデータを手動で更新する
レポートの編集者は次の手順でいつでもレポートのデータを更新できます。
- レポートを表示します。
- [その他のオプション] をクリックします。
- [データを更新] をクリックします。
この手順では、レポートに追加されているすべてのデータソースのデータの更新頻度がリセットされます。
レポートのデータの更新頻度を確認する
データが最後に更新された日時は、レポートの左下に表示されます。表示されている日時が、現在のレポートビューに最後に変更を加えた日時(期間の変更やフィルタの追加などを実施した日時)よりも前の場合は、ページ上のすべてのグラフのデータがメモリから配信されています。
データの更新頻度と統合
統合データソースの場合、データ更新頻度の設定は、統合するすべてのデータソースに設定されている更新頻度のうち、最小の頻度になります。
たとえば、更新頻度が 15 分で設定されているスプレッドシート データソースと更新頻度が 4 時間の BigQuery データソースが統合された場合、取得される統合データソースの更新頻度は 15 分に設定されます。
データの更新頻度と埋め込みレポート
閲覧者は埋め込みレポートのデータを手動で更新できません(データの更新頻度のしきい値が期限切れになると、データは自動的に更新されます)。
レポートの自動更新の設定は、データソースのデータの更新頻度には影響しません。レポートの自動更新がデータソースのデータ更新よりも頻繁に行われる場合、レポートにはメモリからデータが返されます。