デフォルト状態では、レポート内の各フィールドの定義は、もとになっているデータソースにおける該当フィールドの定義に準じます。具体的には、レポートの各フィールドの名称、データタイプ、集計方法が、データソース側のそれと同一になります。
データソースの [レポートのフィールド編集] オプションをオンにすると、レポートの編集者はグラフごとにフィールドの定義を変更できます。これにより、レポートのカスタマイズを手軽に行えるようになります。同じデータに異なる集計方法や関数を適用する場合でも、データソースで同じフィールドを複数作成する必要がありません。また、データソースではフィールド定義を標準化しつつ、さまざまな要件に合わせてフィールドをカスタマイズできます。
レポートのフィールド編集を有効または無効にする
レポートのフィールド編集は、データソース単位でオンまたはオフにできます。新しいデータソースでは、デフォルトでこの設定がオンになっています。この設定を変更するには、データソースを編集する権限が必要です。
レポートのフィールド編集をオフまたはオンにするには(古いデータソースの場合)、以下の手順を行います。
- レポートで使用されているデータソースを編集モードにします。
- データソースのヘッダーで [レポートのフィールド編集] をクリックします。
レポートのフィールド編集の仕組み
[レポートのフィールド編集] がオンに設定されているデータソースを使用してレポートを作成すると、レポート内で、そのデータソースに基づくすべてのフィールドが編集可能になります。この設定は、同じデータソースを使用しているすべてのレポートに適用されます。レポートのフィールド定義を編集する手順は次のとおりです。
- レポートを作成または編集します。
- 新しいグラフを追加するか、既存のグラフを選択します。
- [プロパティ] パネルの [設定] タブで、フィールドのデータ型アイコンをクリックしてフィールドの編集メニューを開きます。
編集可能な設定
フィールドの編集では次の設定を変更できます。
フィールドの名前。たとえば、フィールド名を「注文金額」から「平均注文金額」に変更できます。
指標の集計方法。たとえば、「注文金額」フィールドの集計方法を [合計] から [平均] に変更して、再計算できます。
指標の集計方法が「自動」の場合、このオプションは使用できません。
フィールドのデータタイプ。たとえば、[数値] から [%]、[テキスト] から [URL]、完全な [日付] から日付の一部に変更できます。
指標の比較計算。たとえば、合計に対する割合の関数を注文数に適用できます。
指標の関数。たとえば、データの累積合計をレコードごとに表示できます。
ディメンションのドリルダウン(表グラフのみ)。
数値または日付と時刻のタイプ ディメンション、指標、計算フィールドのカスタム値形式。
詳しくは、比較計算と関数に関する詳細をご覧ください。
特定のフィールドに加えた変更は、そのグラフ内の当該フィールドのインスタンスにのみ適用されます。たとえば、あるレポートに表と棒グラフが挿入されており、両方に「平均受注金額」フィールドがあるとします。この場合、表の「平均受注金額」フィールドの属性を変更しても、棒グラフの「平均受注金額」フィールドは影響を受けません。
フィールドの名前を変更する
選択したグラフに表示されるフィールドの名前を変更できます。これにより、グラフ内に同じフィールドを複数追加できます。たとえば、表に「注文金額」フィールドを 2 つ追加し、一方の名前を「平均注文金額」に変更します。次に説明する集計オプションを使用して、フィールドの計算方法を変更します。
フィールドの集計方法を変更する
フィールドの集計方法では、そのグラフでデータをどのように集計するかを指定します。次のいずれかの集計方法を選択できます。
- 平均
- 個別件数
- カウント
- 最大
- 中央値
- 最小
- 標準偏差
- 合計
- バリアンス
その指標の集計方法が「自動」の場合は変更できません。
フィールドのデータタイプを変更する
フィールドのデータタイプは、そのフィールドに入力されるデータの種類を指定します。たとえば、テキスト フィールドには、入力した文字が(何も処理されず)そのまま表示されます。数値を入力した場合でも、それらの値は集計されません。一方、URL として定義したフィールドは、ハイパーリンクとして表示されます。
指定したデータタイプと実際のデータが一致しないと、予期しない結果になる可能性があります。データソースが正しく設定されていない場合、そのデータソースの編集権限が与えられていれば、フィールドのデータタイプを変更できます。たとえば、有効なデータが含まれているディメンションのデータタイプを [テキスト] から [日付] に変更すると、期間のディメンションとして使用できるようになります。
グラフのディメンション フィールド、指標フィールド、カスタム フィールドにカスタム値の書式を適用することで、[数値] と [日付と時刻] のフィールド タイプの値の表示形式をさらにカスタマイズすることもできます。
日付の粒度を変更する
[日付と時刻] フィールド タイプを変更すると、新しいタイプ別にデータが集計されます。たとえば、年、月、日別にデータをグループ化する代わりに、年と月別にグループ化できます。
日付フィールドに年、月、日がすべて含まれている場合は、四半期別にグループ化できます。
例
次の表は同じデータを示しています。1 つ目の表では、[販売数] が [日付] と [項目] ごとにグループ化されているため、各項目と [販売数] が複数回リスティングされています。2 つ目の表では、時間粒度を [年、四半期] に設定し、[販売数] を [項目] ごとにグループ化しています。これにより、各項目は第 4 四半期の [販売数] として一度だけリスティングされます。
日付 | 項目 | 販売数 |
---|---|---|
2016 年 10 月 1 日 | Healthy Dog Dog Food | 3 |
2016 年 10 月 1 日 | Hungry Kitty Cat Food | 1 |
2016 年 10 月 1 日 |
Pretty Bird Bird Seed | 5 |
2016 年 10 月 1 日 | Happy Cat Catnip | 1 |
2016 年 10 月 2 日 | Pretty Bird Bird Seed | 3 |
2016 年 10 月 2 日 | Happy Cat Catnip | 2 |
2016 年 10 月 2 日 | Parrot Perch | 4 |
2016 年 10 月 3 日 | Playful Puppy Toy | 9 |
2016 年 10 月 3 日 | Hungry Kitty Cat Food | 2 |
2016 年 10 月 4 日 | Pretty Bird Bird Seed | 5 |
総計 | 62 |
日付 | 項目 | 販売数 |
---|---|---|
2016 年第 4 四半期 | Pretty Bird Bird Seed | 20 |
2016 年第 4 四半期 | Healthy Dog Dog Food | 16 |
2016 年第 4 四半期 | Playful Puppy Toy | 11 |
2016 年第 4 四半期 | Parrot Perch | 8 |
2016 年第 4 四半期 | Happy Cat Catnip | 4 |
2016 年第 4 四半期 | Hungry Kitty Cat Food | 3 |
総計 | 62 |
グラフのディメンション フィールド、指標フィールド、カスタム フィールドにカスタム値の書式を適用することで、[数値] と [日付と時刻] のフィールド タイプの値の表示形式をさらにカスタマイズすることもできます。