関数を Cloud Run にデプロイするタイミング

Cloud Run functions では、サーバーの管理やソフトウェアの構成、フレームワークの更新、オペレーティング システムへのパッチ適用などを行う必要がありません。ソフトウェアとインフラストラクチャは完全に Google でフルマネージドされるため、コードの作成に集中できます。また、リクエストまたはイベントに応じてリソースが自動的にプロビジョニングされるため、Cloud Run サービスは、ユーザーによる操作を必要とせず、1 日に数回の関数呼び出しから、何百万回の呼び出しまで自動スケーリングされます。

Cloud Run で関数、ソースコード、コンテナ イメージをデプロイするメリットについては、コンテナ ランタイム契約をご覧ください。

関数のデプロイのユースケース

イベントにバインドされた関数を直接デプロイして、非同期ワークロード(軽量の ETL など)やクラウド自動化(アプリケーション ビルドのトリガーなど)を実装できます。また、HTTPS エンドポイントが自動的にプロビジョニングされるため、関数は Webhook に最適です。

関数を Cloud Run にデプロイするその他の一般的なユースケースについては、次の表をご覧ください。

ユースケース 説明
ストリーミング データ処理 / ETL ファイルの作成、変更、削除などの Cloud Storage イベントをリッスンし、イベントに応答します。画像処理、動画のコード変換、データの検証と変換、インターネット上の任意のサービスの呼び出しといった操作を、Cloud Run 関数を使って実行できます。
Webhook HTTP トリガーを使用して、GitHub、Slack、Stripe などのサードパーティ製システムをはじめ、HTTP リクエストを送信できるあらゆる場所で発生したイベントに応答できます。
モバイル バックエンド アプリ デベロッパー向けに Google が提供しているモバイル プラットフォームの Firebase を使用すれば、Cloud Run 関数でモバイル バックエンドを記述できます。これにより、Firebase アナリティクス、Firebase Realtime Database、Firebase Authentication、Firebase Storage からのイベントをリッスンし、イベントに応答できるようになります。
IoT 膨大な数のデバイスからのストリーミング データを Pub/Sub に取り込み、Cloud Run functions を呼び出してそのデータを処理、変換、保存するといった操作を完全にサーバーレスな形で実現できます。
AI / ML Cloud Vision API を使用してスケーラブルな画像処理サービスを作成すしたり、Vertex AI カスタム トレーニング モデルの出力データの後処理を実行できます。

クラウド サービスの接続と拡張

Cloud Run 関数はロジックの接続層を提供するため、複数のクラウド サービスを接続、拡張するコードを記述できます。たとえば、Cloud Storage へのファイルのアップロード、ログの変更、Pub/Sub トピックに対するメッセージの着信をリッスンし、応答することが可能です。Cloud Run functions を使用することで既存のクラウド サービスを強化し、多様なプログラミング ロジックを使用する、より多くのユースケースに対応できます。Cloud Run functions は、Google サービス アカウントの認証情報にアクセスできるため、Cloud Vision などの大半の Google Cloud サービスでシームレスに認証されます。非常に多くの Cloud クライアント ライブラリでサポートされているため、他のツールとの統合も簡単に行うことができます。

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