Datastore モードの Firestore は、エンティティ グループ、名前空間、エンティティの種類、プロパティ、各プロパティのプロパティ表現に関する情報を含むメタデータへのアクセス権を付与します。たとえばメタデータを使用して、アプリケーションやバックエンド管理機能用のカスタムのデータストア ビューアを構築できます。
アプリケーションに関する一部のメタデータは、Google Cloud コンソールの Datastore ダッシュボードでも提供されています。ただし、ここに表示されるデータは、いくつかの重要な側面において関数から返されるデータとは異なります。
- 鮮度: API を使用してメタデータを読み取ると最新のデータが取得されますが、ダッシュボードのデータが更新されるのは 1 日 1 回だけです。
- 内容: ダッシュボード内の一部のメタデータは API 経由で利用できず、その逆の場合も同じです。
- 速度: メタデータの取得とクエリはデータストアの取得とクエリと同じ方法で課金されます。名前空間、種類、プロパティに関する情報をフェッチするメタデータ クエリは、実行速度が遅いのが一般的です。目安としては、N 個のエンティティを返すメタデータ クエリにかかる時間は、それぞれが単一のエンティティを返す N 個の通常のクエリにかかる時間とほぼ同じです。また、プロパティ表現クエリ(キーのみではないプロパティ クエリ)は、キーのみのプロパティ クエリよりも遅くなります。エンティティ グループのメタデータに対するメタデータ取得は、通常のエンティティを取得する場合よりもある程度は高速になります。
メタデータ クエリ
次の 3 種類の特別なエンティティは、メタデータ クエリ用に予約されています。
エンティティ | 説明 |
---|---|
__namespace__ |
アプリケーション エンティティで使用されているすべての名前空間を検索するために使用します。 |
__kind__ |
特定の種類をクエリするために使用します。 |
__property__ |
種類のプロパティを基準としてクエリを実行するために使用します。 |
これらの種類は、アプリケーションにすでに存在する可能性がある同じ名前の他のエンティティとは競合しません。このような特殊な種類に対してクエリを実行することで、目的のメタデータを含むエンティティを取得できます。
メタデータ クエリによって返されるエンティティは、データベースの現在の状態に基づいて動的に生成されます。種類が __namespace__
、__kind__
、__property__
のローカル エンティティ オブジェクトを作成することはできますが、それらをデータベースに保存しようとすると失敗します。
名前空間クエリ
名前空間クエリを使用すると、アプリケーションのエンティティで使用されているすべての名前空間を検索できます。これにより、複数の名前空間にまたがる管理機能などのアクティビティを実行できます。
名前クエリは、キー名が名前空間の名前である特別な種類 __namespace__
のエンティティを返します。(空の文字列 ""
で示されるデフォルトの名前空間は例外です。空の文字列は有効なキー名ではないため、この名前空間には数値 ID 1
が代わりにキーとして設定されます)。このタイプのクエリは、特殊な疑似プロパティ __key__
を対象とした範囲のフィルタリングだけをサポートします。このプロパティの値はエンティティのキーです。結果は __key__
値の昇順で並べ替えることができます(降順にすることはできません)。__namespace__
エンティティはプロパティを持たないため、キーのみのクエリでもキーのみではないクエリでも同じ情報が返されます。
次の例では、startNamespace
変数と endNamespace
変数に割り当てられた値の間の範囲にあるアプリケーションの名前空間のリストを返します。
C#
Cloud Datastore 用のクライアント ライブラリをインストールして使用する方法については、Cloud Datastore のクライアント ライブラリをご覧ください。 詳細については、Cloud Datastore C# API のリファレンス ドキュメントをご覧ください。
Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
Go
Cloud Datastore 用のクライアント ライブラリをインストールして使用する方法については、Cloud Datastore のクライアント ライブラリをご覧ください。 詳細については、Cloud Datastore Go API のリファレンス ドキュメントをご覧ください。
Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
Java
Cloud Datastore 用のクライアント ライブラリをインストールして使用する方法については、Cloud Datastore のクライアント ライブラリをご覧ください。 詳細については、Cloud Datastore Java API のリファレンス ドキュメントをご覧ください。
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Node.js
Cloud Datastore 用のクライアント ライブラリをインストールして使用する方法については、Cloud Datastore のクライアント ライブラリをご覧ください。 詳細については、Cloud Datastore Node.js API のリファレンス ドキュメントをご覧ください。
Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
PHP
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Python
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Ruby
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Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
GQL
SELECT __key__ FROM __namespace__ WHERE __key__ >= KEY(__namespace__, 'namespace-a') AND __key__ < KEY(__namespace__, 'namespace-b')
種類クエリ
種類クエリは、キー名がエンティティの種類の名前である __kind__
という種類のエンティティを返します。このタイプのクエリは暗黙的に現在の名前空間に限定され、__key__
疑似プロパティを対象とした範囲のフィルタリングだけをサポートします。結果は __key__
値の昇順で並べ替えることができます(降順にすることはできません)。__kind__
エンティティはプロパティを持たないため、キーのみのクエリでもキーのみではないクエリでも同じ情報が返されます。
次の例では、アプリケーションで使用されている種類のリストが出力されます。
C#
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Go
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Java
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Node.js
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PHP
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Python
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Ruby
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GQL
SELECT __key__ FROM __kind__
プロパティ クエリ
プロパティ クエリは、種類が __property__
であるエンティティを返します。これは、エンティティの種類に関連付けられたインデックス付きプロパティを示します(インデックス付けされていないプロパティは含まれません)。プロパティが p、種類が k で表現されるエンティティは次のように構築されます。
- エンティティのキーの種類は
__property__
で、キー名は p です。 - エンティティの親キーの種類は
__kind__
であり、キー名は k です。 - エンティティの
property_representation
配列プロパティには、プロパティの表現のすべてが格納されます。
たとえば、データベースに name
プロパティと done
プロパティを持つ 2 つの Task
エンティティが含まれているとします。
Key: 'Task:1'
name: 'Read some properties'
done: true
Key: 'Task:2'
name: 'Climb'
done: null
この場合、__property__
クエリによって返される 2 つのエンティティは次のようになります。
Key: '__kind__:Task/__property__:name'
property_representation: [ 'STRING' ]
Key: '__kind__:Task/__property__:done'
property_representation: [ 'BOOLEAN', 'NULL' ]
プロパティ クエリは暗黙的に現在の名前空間に限定され、特定の祖先または __key__
疑似プロパティを対象とする範囲の限定的なフィルタリングをサポートします。
プロパティ クエリは、キーのみのクエリのほうがキーのみではないクエリよりも効率的です。これは、プロパティの表現を収集する必要がないためです。次の例では、アプリケーションのエンティティの種類すべての名前と、それぞれに関連付けられているプロパティを取得します。
C#
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Go
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Java
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Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
Node.js
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PHP
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Python
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Ruby
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GQL
SELECT __key__ FROM __property__
プロパティ クエリ: プロパティ表現
キーのみではないプロパティ クエリは、「プロパティ表現クエリ」と呼ばれ、各プロパティで使用される値の型に関する追加情報を返します。種類が k であるプロパティ p の値を表すエンティティの property_representation
プロパティは、種類 k のエンティティに含まれる p の値のすべての表現を格納する配列です。
各値は次のように表現されます(一部の値の型の表現が共通する点に注意してください)。
値の型 | 表現 |
---|---|
整数 | INT64 |
浮動小数点数 | DOUBLE |
ブール値 | BOOLEAN |
テキスト文字列 | STRING |
バイト文字列 | STRING |
日時 | INT64 |
データストアのキー | REFERENCE |
埋め込みエンティティ | STRING |
配列 | 配列の要素の表現 |
地理的座標 | POINT |
Null | NULL |
次の例では祖先プロパティ クエリを使用して、種類が Task
であるプロパティのすべての表現を検索します。
C#
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Go
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Java
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Node.js
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PHP
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Python
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Ruby
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GQL
SELECT * FROM __property__ WHERE __key__ HAS ANCESTOR KEY(__kind__, 'Task')
プロパティ クエリ: フィルタリング
プロパティ クエリは、上記のプロパティ表現クエリで見られるように、クエリ結果を単一の種類またはプロパティに制限するために、__kind__
または __property__
キーでの祖先フィルタリングをサポートします。
プロパティ クエリは、キーが __kind__
または __property__
エンティティのいずれかを示す擬似プロパティ __key__
の範囲でフィルタリングすることもできます。結果は __key__
値の昇順で並べ替えることができます(降順にすることはできません)。フィルタリングは(種類、プロパティの順に並んだ)種類とプロパティのペアに適用されます。たとえば、次のようなプロパティを持つエンティティがあるとします。
- プロパティを含む種類
Task
created
priority
tags
- プロパティを含む種類
TaskList
created
この状況で、次のようにキーのみのプロパティ クエリを実行します。
C#
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Go
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該当なしJava
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Node.js
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該当なしPHP
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Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
Python
Cloud Datastore 用のクライアント ライブラリをインストールして使用する方法については、Cloud Datastore のクライアント ライブラリをご覧ください。 詳細については、Cloud Datastore Python API のリファレンス ドキュメントをご覧ください。
Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
該当なしRuby
Cloud Datastore 用のクライアント ライブラリをインストールして使用する方法については、Cloud Datastore のクライアント ライブラリをご覧ください。 詳細については、Cloud Datastore Ruby API のリファレンス ドキュメントをご覧ください。
Cloud Datastore への認証を行うには、アプリケーションのデフォルト認証情報を設定します。詳細については、ローカル開発環境の認証を設定するをご覧ください。
GQL
SELECT __key__ FROM __property__ WHERE __key__ >= KEY(__kind__, 'Task', __property__, 'priority')
これにより、次の種類とプロパティ名のペアが取得されます。
Task, priority
Task, tags
TaskList, created
結果には種類 Task
と TaskList
のプロパティが含まれますが、種類 Task
の created
プロパティはクエリの指定の範囲外になるため、含まれません。