このガイドでは、仮想マシン(VM)インスタンスで実行され、fluentd に基づくアプリケーションである Logging エージェントの基本情報を提供します。
Logging エージェントは、デフォルトの構成では、一般的なサードパーティ アプリケーションやシステム ソフトウェアからのログを、Logging にストリーミングします。デフォルトログのリストをご覧ください。追加のログをストリーミングするようにエージェントを構成できます。エージェントの構成とオペレーションの詳細については、Logging エージェントの構成をご覧ください。
すべての VM インスタンスで Logging エージェントを実行することをおすすめします。エージェントは Linux と Windows の両方で稼働します。
Logging エージェントをインストールするには、Logging エージェントをインストールするをご覧ください。
サポートされているオペレーティング システム
Logging エージェントは、次のオペレーティング システムの、互換性のある仮想マシン(VM)インスタンス上で実行できます。
- CentOS 7、8
- Rocky Linux 8
- Red Hat Enterprise Linux 7、8
- Debian 9 "Stretch"、10 "Buster"、11 "Bullseye"
- Ubuntu LTS 20.04(Focal Fossa)
- Ubuntu Minimal LTS 20.04(Focal Fossa)
- SUSE Linux Enterprise Server 12、12 SP5 for SAP
- SUSE Linux Enterprise Server 15、15 SP2 for SAP、15 S3 for SAP、15 SP4 for SAP、15 SP5 for SAP
- OpenSUSE Leap 15、15.2、15.3、15.4
- Windows Server 2016、2019
- Windows Server Core 2016、2019
- Amazon Linux AMI(Amazon Linux 2.0 AMI を除く)
Container-Optimized OS VM を実行している場合は、Container-Optimized OS の手順に従って VM からログを収集します。
サポートされる環境
Logging エージェントは次の環境に対応しています。
Compute Engine インスタンス。Logging エージェントは、各 VM インスタンスに関連付けられているプロジェクトにログを送信します。
外部 IP アドレスのないインスタンスの場合は、限定公開の Google アクセスを有効にして、Logging エージェントがログを送信できるようにする必要があります。
Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)インスタンス。Logging エージェントは、AWS から Google Cloud プロジェクトにログを送信します。
Logging エージェントを正しく機能させるには、実行に使用する Amazon EC2 インスタンスが Google Cloud APIs、特に Logging API と通信できる必要があります。これを行うには、外部 IP アドレスまたは VPC インターネット ゲートウェイのいずれかが必要です。
これらの VM インスタンスについては、Logging エージェントを実行するには、少なくとも 250 MiB の常駐(RSS)メモリが必要になりますが、1 GiB が推奨されます。たとえば、サイズが 1 KB のログエントリが毎秒 100 件の割合で発生する場合、デフォルト構成の Logging エージェントは、1 コアあたり 5% の CPU と 150 MiB のメモリを消費します。
次の VM インスタンスは、独自のソフトウェアを使用して Logging をサポートしているため、Logging エージェントを手動でインストールすることはサポートされていません。
App Engine スタンダード環境のインスタンス。App Engine には、Logging の組み込みサポートが含まれています。詳細については、アプリケーション ログの書き込みをご覧ください。
App Engine フレキシブル環境のインスタンス。App Engine フレキシブル環境で実行されるアプリはログを書き込むことができます。このログは、App Engine スタンダード環境には含まれていません。詳細については、アプリケーション ログの書き込みをご覧ください。
Google Kubernetes Engine ノード インスタンス。Logging によるログ収集は、新しいコンテナ クラスタではデフォルトで有効になりますが、既存のクラスタでも有効にできます。詳細については、GKE のロギングとモニタリングの構成をご覧ください。
Google Distributed Cloud で実行されるインスタンスの場合、エージェントはシステムログを収集しますが、アプリケーション ログは収集しません。
Cloud Run コンテナ インスタンス。Cloud Run には、Logging の組み込みサポートが含まれています。詳しくは、ログの記録と表示をご覧ください。
Cloud Run 関数の HTTP 関数とバックグラウンド関数。Cloud Run 関数には、Logging の組み込みサポートが含まれています。詳しくは、ログの作成、表示、処理をご覧ください。
オンプレミスとハイブリッド クラウドのサポート
Google Cloud は observIQ と連携し、オンプレミス プラットフォームとハイブリッド クラウド プラットフォームに対する、一貫性があり、予測可能なロギング サービスを提供します。BindPlane を使用すると、独自のデータを収集し、分析のために Logging に送信できます。BindPlane は、Cloud Logging と統合して、インフラストラクチャからデータを取得します。また、これは、追加コストなしでプロジェクトに組み込まれます。
observIQ と BindPlane の詳細については、observIQ と BindPlane についてをご覧ください。
エージェントのアクセス要件
エージェントを実行するには、次の DNS 名にアクセスする必要があります。
OAuth2 トークン サーバー:
oauth2.googleapis.com
より古いバージョンのエージェントでは
www.googleapis.com
へのアクセスが必要になる場合があります(完全 URL:https://www.googleapis.com/oauth2/v3/token
)。古いバージョンのエージェントを使用している場合は、最新バージョンにエージェントをアップグレードすることをおすすめします。
Logging API:
logging.googleapis.com
エージェントをインストールするには、次の DNS 名にアクセスする必要があります。
(Linux)Google Cloud Package Repository:
packages.cloud.google.com
Google ダウンロード サーバー:
dl.google.com
Logging エージェントのソースコード
ソースコードを理解したい場合や他の特別なニーズがある場合を除き、このセクションの情報は必要ありません。Logging エージェントをインストールするスクリプトの説明は、インストールの手順をご覧ください。
Logging エージェント google-fluentd
は、fluentd ログデータ コレクタに変更を加えたものです。google-fluentd
は、次の 2 つのパッケージで配布されています。ソースコードは関連する GitHub リポジトリから入手できます。
google-fluentd
という名前の GitHub リポジトリには、コアfluentd
プログラム、カスタム パッケージング スクリプト、Cloud Logging API 用の出力プラグインが含まれています。- 出力プラグインは、Ruby の gem としてパッケージ化され、
google-fluentd
パッケージに収録されています。また、fluent-plugin-google-cloud で Ruby gem ホスティング サービスから別途入手することもできます。 - Windows インストーラに関連するコンテンツは windows-installer フォルダにあります。
- 出力プラグインは、Ruby の gem としてパッケージ化され、
google-fluentd-catch-all-config
という名前の GitHub リポジトリ。このリポジトリには、さまざまなサードパーティ ソフトウェア パッケージからログを取り込むための Logging エージェントの構成ファイルが含まれています。
Logging エージェントのリリースノート
google-fluentd
Linux パッケージのリリースノートはgoogle-fluentd/releases
にあります。リリースタグは[Major].[Minor].[Patch]
セマンティック バージョニング形式に準拠しています。Windows インストーラのリリースノートも
google-fluentd/releases
にあります。ただし、リリースタグの先頭にはWindows
が付きます。スタンドアロンの gem
fluent-plugin-google-cloud
のリリースノートはfluent-plugin-google-cloud/releases
にあります。リリースタグは[Major].[Minor].[Patch]
セマンティック バージョニング形式に準拠しています。
非推奨ポリシー
Logging エージェントには、Google Cloud Observability エージェントの非推奨ポリシーが適用されます。
次のステップ
エージェントをインストールしてから、ログ エクスプローラでログを表示します。