Stackdriver Trace

Stackdriver Trace は、Google Cloud Platform 向けの分散トレース システムです。Google App EngineGoogle HTTP(S) ロードバランサに加え、Stackdriver Trace SDK でインストルメントされたアプリケーションからレイテンシ データを収集し、ほぼリアルタイムで Google Cloud Platform Console に表示します。アプリケーションがユーザーまたは他のアプリケーションから受信したリクエストを処理するのにどのくらい時間がかかるか、リクエストの処理時に実行される RPC コールなどのオペレーションが完了するまでにどのくらい時間がかかるかを理解するのに役立ちます。現在、Stackdriver Trace では、App Engine URI へのリクエストに関するエンドツーエンドのレイテンシ データと、Datastore、URL 取得、Memcache などの App Engine サービスへの往復 RPC コールに関する追加データが収集されます。

Stackdriver Trace はアプリケーション横断のトレースを提供します。このようなトレースは、マイクロサービスの普及とともに、レイテンシの根本原因を特定するうえで欠かせないものとなっています。

Stackdriver Trace の概要ページ

Stackdriver Trace の特長は以下のとおりです。

  • アプリケーションの過去 1 日間のレイテンシ データのスナップショットをトレースの概要で素早く確認できます。
  • パフォーマンス分析情報などの詳細なレイテンシ データや最も頻度が高いアプリケーション リクエストと RPC コールに関する詳細データにドリルダウンできます。
  • 個々のリクエストのレイテンシ データを検索し、レイテンシの詳細を表示できます。
  • すべてまたは一部のリクエストに関するレイテンシ データの概要を表示するカスタム分析レポートを生成できます。また、2 つのレイテンシ データセットを比較することもできます。
  • 今月と前月のトレーススパン取り込み回数を表示できます。

Stackdriver Trace を使用する理由

レイテンシ管理は、アプリケーションが受信リクエストを処理し、オペレーションの実行にかかる時間を管理するものであり、アプリケーションの全体的なパフォーマンスの管理において重要な役割を果たします。Stackdriver Trace は、アプリケーション レイテンシのモニタリング、その原因の特定、収集データに基づいたアプリケーションの最適化に役立ちます。

Stackdriver Trace は Google App Engine と緊密に統合されているため、アプリケーションからレイテンシ データを収集する際の対応範囲と正確さが高いレベルで提供されます。また、アプリケーションのレイテンシとボトルネック、それらがパフォーマンス全体に与える影響を把握するのに役立つ組み込みの自動分析レポートも提供されます。

Stackdriver Trace は以下の疑問の解決に役立ちます。

  • アプリケーションがリクエストを処理するのにどのくらい時間がかかるか?
  • アプリケーションがリクエストを処理するのになぜそんなに時間がかかるのか?
  • 一部のリクエストが他のリクエストより時間がかかるのはなぜか?
  • アプリケーションへのリクエストの全体的なレイテンシは?
  • アプリケーションのレイテンシは時間とともに増加しているのか、減少しているのか?
  • アプリケーションのレイテンシを小さくするにはどうすればよいか?

Stackdriver Trace の仕組み

Stackdriver Trace は実行中の App Engine アプリケーションに対して動作します。アプリケーションの実行中、App Engine は、アプリケーション URI へのリクエストとその内部での App Engine サービスへの往復 RPC コールに関するレイテンシ データを Stackdriver Trace に送信します。Stackdriver Trace は Cloud SQL を除いたすべての App Engine API と連携します。

App Engine はレイテンシ データをトレースとして Stackdriver Trace バックエンドに送信します。トレースは、リクエストの全体的なレイテンシ情報を含む 1 つのルートスパンと、完了した RPC コールのレイテンシ情報を含む複数のサブスパンで構成されます。各スパンには、レイテンシのソースと大きさに関する情報を与える一連のプロパティが含まれています。これらのスパンは Stackdriver Trace によって取り込まれます

Stackdriver Trace では、受信されたレイテンシ データがストレージ バックエンドに保存され、そのデータを GCP Console でリアルタイムに表示したりレポート作成に利用したりできます。ストレージ バックエンドから取得されたスパンは、Stackdriver Trace によってスキャンされます。

Stackdriver Trace の月額料金は、取り込まれたトレーススパン数とスキャンされたトレースパン数によって決まります。詳細については、Trace の料金をご覧ください。

トレースの用語

トレース

トレースとは、アプリケーションが受信したリクエストや、リクエストへのレスポンスを生成するために発生したさまざまなイベント(通常は RPC コールまたはインストルメントされたコードのセクション)を正確なタイミングとともに図表として示すものです。こうしたイベントはトレースではスパンとして表されます。

スパン

トレースのコンポーネント。通常はアプリケーションへの最初のリクエストの結果として実施された RPC コールを表します。

アノテーション

スパンにアノテーションを付けることができます。アノテーションの一般的な例としては、スパンを生成したサービスのバージョンの追加、キャプチャされた RPC コールの生成元に関連するデータの追加、デベロッパーがスパンに含めるよう選択したカスタムデータの追加などがあります。Stackdriver Trace UI や分析ツールを使用してアノテーションをフィルタすることもできます。

開始

Stackdriver Trace をお使いいただくには、GCP Console でプロジェクトのトレースの概要を開くか、クイックスタートをご覧ください。

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