このドキュメントでは、Google Cloud の AI を活用したコラボレーターである Gemini を使用し、Cloud SQL Studio で次のことを行う方法について説明します。
Gemini がプロンプトやそのレスポンスをデータとして使用してモデルをトレーニングすることはありせん。詳細については、Google Cloud の Gemini がデータを使用する方法をご覧ください。
このドキュメントは、SQL、データ分析、Cloud SQL に精通しているデータベース管理者とデータ エンジニアを対象としています。Cloud SQL を初めて使用する場合は、Cloud SQL の概要をご覧ください。
始める前に
- Gemini in Databases を設定していることを確認します。
- このドキュメントのタスクを完了するには、必要な Identity and Access Management(IAM)権限があることを確認してください。
- Cloud SQL Studio へのアクセスを確認します。Cloud SQL Studio にアクセスできない場合は、Cloud SQL Studio に必要なロールと権限をご覧ください。
省略可: このドキュメントの例に従うには、次のスキーマを使用して
Singers
テーブルを作成します。CREATE TABLE Singers ( SingerId BIGINT PRIMARY KEY, FirstName VARCHAR(1024), LastName VARCHAR(1024), SingerInfo MEDIUMBLOB, BirthDate DATETIME );
Singers
テーブルを作成したら、refresh [更新] をクリックし、データベース スキーマを更新します。
必要なロールと権限
このドキュメントのタスクを完了するのに必要な権限を取得するには、プロジェクトに対する Cloud SQL 管理者(roles/cloudsql.admin
)IAM ロールの付与を管理者に依頼してください。ロールの付与の詳細については、アクセス権の管理に関する記事をご覧ください。
必要な権限は、カスタムロールや他の事前定義ロールから取得することもできます。
また、クエリエディタで SQL ステートメントを説明するを使用するには cloudaicompanion.companions.generateChat
権限、コーディングをサポートを使用するには cloudaicompanion.companions.generateCode
権限も必要です。
自然言語プロンプトを使用して SQL クエリを生成する
Gemini の自然言語コメント(またはプロンプト)を使用すると、スキーマに基づいてクエリを生成できます。たとえば、次のプロンプトに対応して SQL を生成するように Gemini に指示できます。
- 「顧客満足度アンケートの結果を追跡する表を作成します。」
- 「Singers テーブルに誕生日という日付列を追加します。」
- 「90 年代に生まれた歌手は何人ですか?」
新しいテーブルや列の追加など、スキーマの変更が行われる場合は、Gemini を使用する前に、refresh [更新] をクリックします。
Gemini アシスタントを使用して Cloud SQL で SQL を生成する手順は、次のとおりです。
Google Cloud コンソールで [Cloud SQL] ページに移動します。
リストからインスタンスを選択します。
ナビゲーション メニューで [Cloud SQL Studio] をクリックします。
データベースの名前、ユーザー名、パスワードを使用して Cloud SQL Studio にログインします。[エクスプローラ] ペインに、データベースにあるオブジェクトのリストが表示されます。
タスクバーで pen_spark [Gemini] をクリックし、Cloud SQL の Gemini 機能を表示します。
[コメントからクエリを生成] が有効になっていることを確認します。
データベースにクエリを実行するには、
[新しい SQL エディタ] タブをクリックします。SQL を生成するには、
--
で始まり単一行コメントが続くコメントをクエリエディタに入力してから、Return キーまたは Enter キーを押します。たとえば、次のプロンプトを入力します。
-- add a row to table singers
Return キーまたは Enter キーを押します。Gemini では、次のような SQL が生成されます。
INSERT INTO Singers (SingerId, FirstName, LastName, BirthDate) VALUES (1, 'Alex', 'M.', '1977-10-16');
Singers
テーブルを使用して例を続行するには、次のプロンプトを入力します。-- show all singers born in the 70s
Gemini では、次のような SQL が生成されます。
SELECT * FROM Singers WHERE Singers.BirthDate BETWEEN '1970-01-01' AND '1979-12-31'
SQL の提案を確認し、次のいずれかの操作を行います。
- Gemini によって生成された SQL を受け入れるオプションを表示するには、クエリの上にポインタを置きます。次のオプションが表示されます。
- 同意: 提案されたクエリを採用するには、
Tab
キーを押し、[実行] をクリックします。 - 単語を採用: 提案されたクエリを部分的に承認するには、
Control
+Right arrow
(macOS ではCommand
+Right arrow
)キーを押し、[実行] をクリックします。
- 同意: 提案されたクエリを採用するには、
- 元の SQL を編集するには、
Tab
キーを押し、SQL を編集してから、[実行] をクリックします。 - 提案を閉じるには、
Esc
キーを押すか、入力を続けます。
- Gemini によって生成された SQL を受け入れるオプションを表示するには、クエリの上にポインタを置きます。次のオプションが表示されます。
コーディングをサポートツール
コーディングをサポートツールを使用するには、次の操作を行います。
Google Cloud コンソールで [Cloud SQL] ページに移動します。
リストからインスタンスを選択します。
ナビゲーション メニューで [Cloud SQL Studio] をクリックします。
データベースの名前、ユーザー名、パスワードを使用して Cloud SQL Studio にログインします。[エクスプローラ] ペインに、データベースにあるオブジェクトのリストが表示されます。
データベースにクエリを実行するには、
[新しいタブ] をクリックします。クエリエディタの横にある pen_spark [コーディングをサポート] をクリックします。
[コーディングをサポート] ウィンドウで、プロンプトを入力します。たとえば、
add a row to table singers
を入力して [生成] をクリックします。Gemini では、次のような SQL が生成されます。
INSERT INTO Singers (SingerId, FirstName, LastName, BirthDate) VALUES (1, Alex, 'M.', '1977-10-16');
生成された SQL を確認し、次のいずれかの操作を行います。
- Gemini によって生成された SQL を受け入れるには、[挿入] をクリックして、クエリエディタにステートメントを挿入します。[実行] をクリックして、提案された SQL を実行します。
- 新しいクエリを生成するよう Gemini にリクエストするには、[編集] をクリックします。メッセージを編集したら、[更新] をクリックします。生成された新しいステートメントを受け入れるか、提案を閉じるを判断します。
- 提案を閉じるには、[コーディングをサポート] ウィンドウを閉じます。
クエリエディタで SQL ステートメントを完成する
SQL コードの記述に役立つように、Cloud SQL の Gemini には、AI が支援するコード補完の提案が提供されています。Gemini を有効した場合、Cloud SQL Studio のクエリエディタにテキストを入力すると、Gemini が SQL コードを予測して自動入力します。
インライン コードの提案を使用するには、次の手順に沿って操作します。
Google Cloud コンソールで [Cloud SQL] ページに移動します。
リストからインスタンスを選択します。
ナビゲーション メニューで [Cloud SQL Studio] をクリックします。
データベースの名前、ユーザー名、パスワードを使用して Cloud SQL Studio にログインします。[エクスプローラ] ペインに、データベースにあるオブジェクトのリストが表示されます。
タスクバーで pen_spark [Gemini] をクリックし、Cloud SQL の Gemini 機能を表示します。
[SQL の補完] を選択します。
データベースにクエリを実行するには、
[新しい SQL エディタ] タブをクリックします。行の末尾にクエリと、スペースまたは改行を入力します。テキストを入力すると、Gemini が、選択したデータベースのスキーマでサポートされているオブジェクトに基づいた推奨の SQL を表示します。
たとえば、
Singers
テーブルに行を追加するには、次のクエリの作成を開始します。INSERT INTO Singers
Gemini では、次のような SQL が提案されます。
INSERT INTO Singers (SingerId, FirstName, LastName, BirthDate) VALUES (1, 'Marc', 'Singer', '1970-03-24')
SQL の提案を確認し、次のいずれかの操作を行います。
- Gemini によって生成された SQL を受け入れるオプションを表示するには、クエリの上にポインタを置きます。次のオプションが表示されます。
- 同意: 提案されたクエリを採用するには、
Tab
キーを押し、[実行] をクリックします。 - 単語を採用: 提案されたクエリを部分的に承認するには、
Control
+Right arrow
(macOS ではCommand
+Right arrow
)キーを押し、[実行] をクリックします。
- 同意: 提案されたクエリを採用するには、
- 元の SQL を編集するには、
Tab
キーを押し、SQL を編集してから、[実行] をクリックします。 - 提案を閉じるには、
Esc
キーを押すか、入力を続けます。
- Gemini によって生成された SQL を受け入れるオプションを表示するには、クエリの上にポインタを置きます。次のオプションが表示されます。
クエリエディタで SQL ステートメントを説明する
Cloud SQL で Gemini を使用して、SQL クエリを自然言語で説明できます。この説明は、複雑なクエリや長いクエリの構文、基礎となるスキーマ、ビジネス コンテキストを理解するのに役立ちます。
Google Cloud コンソールで [Cloud SQL] ページに移動します。
リストからインスタンスを選択します。
ナビゲーション メニューで [Cloud SQL Studio] をクリックします。
データベースの名前、ユーザー名、パスワードを使用して Cloud SQL Studio にログインします。[エクスプローラ] ペインに、データベースにあるオブジェクトのリストが表示されます。
データベースにクエリを実行するには、
[新しいタブ] をクリックします。クエリエディタで、説明するクエリを貼り付けます。
Gemini に説明させるクエリをハイライト表示し、spark [このクエリを説明する] をクリックします。
SQL クエリの説明が Gemini の [チャット] ウィンドウに表示されます。
次のステップ
- Google Cloud の Gemini の概要を確認する。
- Gemini のデータの使用方法について学習する。
- Gemini を使用して Google Cloud でデータを分析する方法について学習する。