最終更新日時: 2026 年 1 月 14 日
ファジー検索とは、検索クエリが対応するデータと完全に一致しない場合でも一致を検出する検索手法です。文字単位の文字列一致を超えて、スペル、意味、その他の基準で検索クエリに類似した結果を特定します。ユーザー入力を扱う場合、これは特に役立ちます。ユーザー入力には、タイプミス、バリエーション(複数形と単数形、省略形、語幹など)、ユーザーがさまざまな方法でコミュニケーションをとる際に生じるその他の不整合などが含まれる場合があるためです。
データベースで「apple」を検索したとします。よりシンプルな検索エンジンは、「apple」という単語に完全に一致するエントリのみを返します。一方、ファジー検索エンジンは、スペルのわずかな違いにもかかわらず、「apples」、「appel」、さらには「aplle」のような類似した用語も考慮し、一致する可能性のある用語として認識します。
このアプローチにより、検索範囲を広げ、ユーザーがクエリで異なるスペルを入力した場合でも、関連性の高い情報を見つける可能性を高めることができます。より大きな網を投げて、探している魚だけでなく、似ている魚も捕まえるようなものです。
ファジー検索は、データに一貫性がない場合や、ユーザーが検索対象の正確なスペルを知らない場合に役立つことがあります。特に、名前がわずかに異なる商品を検索する e コマースや、手動でのデータ クリーニングが現実的ではない大規模なデータセットで有用です。
ファジー検索の構築と実行に使用できる Google Cloud プロダクトには、Vertex AI、Cloud SQL、Cloud Spanner などがあります。ニーズに合ったファジー検索を探すには、Google のセールスチームにお問い合わせいただくか、無料トライアルを開始してください。
ファジー検索では、さまざまなアルゴリズムと手法を使用して、2 つのテキスト文字列の類似性(検索クエリとデータ内の潜在的な一致)を判断します。これらのアルゴリズムは、多くの場合、次のようなコンセプトに基づいています。
ファジー検索エンジンは、このようなコンセプトを使用することで、元のクエリとの類似性に基づいて一致する可能性のあるものをランク付けするため、検索語句とわずかに異なるものを含む場合でも、関連性の高い結果を幅広く表示できます。
データセットが大きくなり、ユーザー入力が多様化するにつれて、ファジー検索は情報を効果的に取得するための有用なアプローチとなります。ユーザーが行うさまざまな方法でのコミュニケーション(または検索)と、データが構造化され、保存されている方法との間に生まれるギャップを埋めるのに役立ちます。
ファジー検索が重要な理由:
完全一致検索とファジー検索の根本的な違いは、データのバリエーションにどのように対処するかにあります。主な違いは次のとおりです。
完全一致検索 | ファジー検索 | |
一致条件 | 文字単位での完全一致が必要 | タイプミス、バリエーション、部分一致を許容 |
検索範囲 | より狭い範囲で、正確に一致する結果のみを返します | より広義の、広範囲にわたる結果を取得 |
ユースケース | 規制の厳しい業界の商品カタログやデータベースなど、厳密な精度が求められる状況 | 大規模ウェブサイトの検索バーなど、柔軟性とエラー許容度が重要なシナリオ |
完全一致検索
ファジー検索
一致条件
文字単位での完全一致が必要
タイプミス、バリエーション、部分一致を許容
検索範囲
より狭い範囲で、正確に一致する結果のみを返します
より広義の、広範囲にわたる結果を取得
ユースケース
規制の厳しい業界の商品カタログやデータベースなど、厳密な精度が求められる状況
大規模ウェブサイトの検索バーなど、柔軟性とエラー許容度が重要なシナリオ
ファジー検索の実際の応用例として、さまざまな検索クエリの背後にあるユーザーの意図と関連する検索結果を一致させるのに役立ついくつかの例を見てみましょう。
この場合、スペルミスがあっても、ファジー検索アルゴリズムがユーザーの意図を認識し、ユーザーが求めているアップルパイのレシピを提供します。「aple」は「apple」のスペルミスである可能性が高いと判断し、それに応じて結果に優先順位を付けます。
ファジー検索では、複数形のバリエーションをシームレスに処理できます。ユーザーが単数形と複数形のどちらで検索しても、検索エンジンは意図した意味に一致する結果をインテリジェントに取得するため、ユーザーは文法的なアプローチに関係なくレシピを見つけることができます。
類義語を解釈できることで、検索範囲が広がります。このエンジンは、「素早くできる食事のアイデア」と「簡単な夕食のレシピ」が概念的に似ていることを認識し、両方について関連性のある結果を提供することで、使用されている文字通りのキーワードを超えた可能性を広げます。
アルゴリズムでは、単語を基本形または語幹に還元するステミングがよく使用されます。これにより、文法的に異なる単語でも「running shoes」と「run shoe」を一致させることができるため、ユーザーはわずかな違いに関係なく、関連性の高い商品を見つけることができます。
システムは「USA」が「United States of America」を指すことを認識し、略語を効果的に処理します。この機能は、簡潔にするために省略形がよく使用されるデータベースや検索エンジンで特に役立ちます。
ファジー検索の実装には通常、次の手順が含まれます。
具体的な実装はアプリケーションによって異なりますが、Google Cloud の Vertex AI は、ML ワークフロー内でファジー検索手法を利用して、モデルの精度を向上させ、ノイズの多いデータや不整合なデータを処理できます。たとえば、ファジー マッチングは、類似するデータポイントをグループ化したり、トレーニング データセットのエラーを特定して修正したりすることで、特徴量エンジニアリングを強化できます。