単一ノードクラスタ

単一ノードクラスタは、ノードが 1 つだけの Dataproc クラスタです。この単一ノードは、Dataproc クラスタのマスターとワーカーの両方として機能します。単一ノードクラスタはノードが 1 つだけですが、以下に挙げるものを除く、Dataproc のほとんどのコンセプトと機能が同じように適用されます。

単一ノードの Dataproc クラスタは、次のような場合に役に立ちます。

  • Spark と Hadoop の新しいバージョン、または他のオープンソース コンポーネントを試す場合
  • 概念実証(PoC)用のデモンストレーションを構築する場合
  • 軽量のデータ サイエンス
  • 小規模の重要ではないデータ処理
  • Spark と Hadoop のエコシステムに関する教育

単一ノードクラスタのセマンティクス

単一ノードの Dataproc クラスタには、次のセマンティクスが適用されます。

  • 単一ノードクラスタは、マルチノードの Dataproc クラスタと同じように構成され、HDFS や YARN などのサービスが含まれます。
  • 単一ノードクラスタは、初期化アクションに対してはマスターノードとして報告されます。
  • 単一ノードクラスタは、単一ノードがマスターとワーカーの両方として機能するので、ワーカーが 0 と表示されます。
  • 単一ノードクラスタには、clustername-m というパターンのホスト名が付けられます。 このホスト名を使用すると、SSH 接続や、ノード上のウェブ UI への接続を行えます。
  • 単一ノードクラスタをマルチノード クラスタにアップグレードすることはできません。いったん作成された単一ノードクラスタは、1 ノードに制限されます。同様に、マルチノード クラスタを単一ノードクラスタにスケールダウンすることはできません。

制限事項

  • 単一ノードクラスタは、大規模な並列データ処理にはおすすめしません。単一ノードクラスタではリソースが不足する場合は、マルチノードの Dataproc クラスタをおすすめします。

  • 単一ノードクラスタは、クラスタ内のノードが 1 つのみとなるため、高可用性では使用できません。

  • 単一ノードクラスタでは、プリエンプティブ VM を使用できません。

単一ノードクラスタの作成

gcloud コマンド

gcloud コマンドライン ツールを使用して、単一ノードの Dataproc クラスタを作成できます。単一ノードクラスタを作成するには、gcloud dataproc clusters create コマンドに --single-node フラグを渡します。

gcloud dataproc clusters create cluster-name \
    --region=region \
    --single-node \
    ... other args

REST API

Dataproc REST API で、clusters.create リクエストを使用して単一ノードクラスタを作成できます。このリクエストを行うときは、次のことが必要になります。

  1. クラスタ リクエストの SoftwareConfig にプロパティ "dataproc:dataproc.allow.zero.workers":"true" を追加します。
  2. workerConfigsecondaryWorkerConfig の値は送信しないでください(ClusterConfig を参照)。

Console

Dataproc の [クラスタの作成] ページにある [クラスタの設定] パネルの [クラスタタイプ] セクションで、[単一ノード(マスター 1 個、ワーカー 0 個)] を選択して単一ノードクラスタを作成できます。