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FIPS 140 要件

アメリカ国立標準技術研究所(NIST)は、連邦情報処理標準(FIPS)パブリケーション シリーズ 140 を発行し、米国およびカナダの政府機関が機密情報を保護するために使用するハードウェアおよびソフトウェアの両方のコンポーネントを含む暗号モジュールの要件と標準を統括しています。

FIPS 140 準拠

クラウド サービス プロバイダ(CSP)は、米国政府とカナダ政府、およびその請負業者やベンダーのクラウド コンピューティングの要件を満たすために、FIPS セキュリティ管理を実装する必要があります。FIPS パブリケーション 140 では、セキュリティ要件を満たすメカニズムとして暗号化を使用する場合は、暗号モジュール検証プログラム(CMVP)のもとで FIPS 認証を受ける必要があると規定されています。

最新の FIPS パブリケーション シリーズ 140 は第 3 版であり、一般的に FIPS 140-3 と呼ばれます。NIST は、FIPS 140-2 標準から 140-3 標準への移行に関するロードマップを公開しており、Google はこの移行に取り組んでいます。2022 年 9 月以降、Google が新しいモジュールに関して提出した FIPS 140 の申請書類はすべて 140-3 標準に準拠しています。CMVP のガイダンスでは、FIPS 140 検証の対象は個々のクラウド サービスではなく、暗号モジュールです。Google Cloud サービスは、基盤となる FIPS 140 認証済み暗号モジュールを利用してコンプライアンスを達成しています。

Google Cloud における FIPS 140 暗号化の概要

Google Cloud は、保存データ、Google データセンター間を転送中のデータ、外部クライアントと Google 間の通信チャネルにおいて、FIPS 認証済み暗号モジュールを使用して、グローバル インフラストラクチャ全体で顧客データを保護しています。

  • BoringCrypto モジュール(BCM): Google の中核となるオープンソースの暗号モジュール。FIPS 140 認証済みであり、OpenSSL から派生したオープンソースの暗号ライブラリである BoringSSL に含まれます。BoringCrypto は、ネイティブの Google Cloud サービス全体で保存データと転送データの暗号化を支える、主要なソフトウェア暗号エンジンとして機能します。
  • ハードウェア セキュリティ モジュール(HSM): FIPS 140-2 / FIPS 140-3 レベル 3 まで認証済みの、専用の物理暗号ハードウェアです。Google Cloud のお客様は、Cloud HSM を利用して Google HSM のクラスタにアクセスできます。

NIST FIPS 140-2 のサポート終了のタイムライン

NIST の移行スケジュールに基づき、有効な FIPS 140-2 認証はすべて 2026 年 9 月 21 日に CMVP の履歴リストに移行されました。NIST および CMVP のポリシーにより、以下のように扱われます。

  • 「履歴」ステータスへの移行は、この標準バージョンのサポート終了を反映したものであり、失効やセキュリティ上の脆弱性を意味するものではありません。
  • 連邦政府機関や規制対象のお客様は、従来の FIPS 140-2 モジュールを維持する既存のシステムを引き続き運用、活用できます。

BoringCrypto に対する Google のローリング検証ライフサイクル

Google Cloud は、暗号モジュールの定期的な再検証と更新を義務付ける暗号モジュールの選択と使用に関する FedRAMP ポリシーを遵守しています。Google は、すべてのクラウドネイティブ サービスを単一の静的なリビジョンにバインドするのではなく、FIPS 140-3 に基づいて BoringCrypto に対してローリングかつ継続的な検証ライフサイクルを維持しています。これらのサービスが更新されるにつれ、時間の経過やバックエンド コンポーネントの違いに応じて、検証済みの異なる BoringCrypto ビルドが利用される場合があります。Google は、CJIS、ITAR、DoD IL4 および IL5、IRS 1075、JISF、Protected B など、FIPS 暗号認証を必要とする他の指針に対しても、このポリシーを一貫して適用し、更新ストリーム モデルを採用しています。

  • FIPS 140-2(認証番号 4407): BoringCrypto - 履歴(2026 年 9 月 21 日現在)
  • FIPS 140-3(認証番号 4735): BoringCrypto - 有効(2024 年 7 月認証取得)
  • FIPS 140-3(認証番号 5104): BoringCrypto - 有効(2025 年 12 月認証取得)
  • FIPS 140-3(認証番号 5244): BoringCrypto - 有効(2026 年 4 月認証取得)
  • FIPS 140-3(認証番号 5296): BoringCrypto - 有効(2026 年 6 月認証取得)

(Google の有効な CMVP 認証済み BoringCrypto ビルドの完全なリストを表示するには、CMVP データベースを検索し、ベンダーとして Google を、モジュール名として BoringCrypto を選択します)。

Google Cloud では、内部のベースライン サービス バイナリを、これらの有効な FIPS 140-3 認証済みビルドに段階的に更新しています。これにより、互換性を破る変更やサービスの中断を発生させることなく、基盤となるプラットフォーム サービス全体で継続的な暗号保護を確保しています。

FIPS 暗号化の責任共有モデル

FIPS 140 に基づく暗号化コンプライアンスは、Google Cloud とお客様の間の責任共有モデルに則って管理されます。

Google Cloud の責任(「クラウドのセキュリティ」)

  • 物理セキュリティとデータセンター間のセキュリティ: Google のプライベート グローバル ファイバー ネットワークを介して転送中のデータを暗号化します。
  • ネイティブ マネージド サービス: FedRAMP 認定のプロダクトおよびサービス向けのプラットフォーム暗号化サービスであり、Google Cloud が設計、保守、運用を全面的に担います。
  • CMVP ライフサイクル管理: BoringCrypto と基盤となる HSM の有効な FIPS 140-3 認証を維持します。
  • お客様への影響ゼロ: お客様のエンドポイント、ティア、URL の変更を必要とせずに、バックエンドの暗号化を移行します。

お客様の責任(クラウド内のセキュリティ)

  • ゲスト OS とワークロード: Compute Engine または GKE ワーカーノードで実行されているゲスト オペレーティング システム(Ubuntu Advantage FIPS、RHEL FIPS モードなど)で FIPS モードを有効にします。
  • クライアントサイドの TLS と API 接続: Google API に接続するクライアント ソフトウェア、SDK、デベロッパー エンドポイントが、検証済みの暗号ライブラリを使用するようにします。
  • アプリケーション レイヤのデータ暗号化: 暗号鍵の管理(Cloud KMS、Cloud HSM、CMEK、Cloud EKM を利用)とゲスト内のデータ保護ポリシーの管理を行います。

規制対象のお客様向けの情報

以下は、SaaS プロバイダ、連邦政府機関、システム セキュリティ プラン(SSP)において活用された認可を文書化している企業のお客様を対象にしたものです。

  • SC-13 コントロールの継承: Google Cloud ネイティブ サービスをご利用のお客様は、Google サービスの FedRAMP 認証(FedRAMP ID: FR1805751477)に基づいて Google の暗号化コントロールを継承できます。
  • SSP 暗号モジュール テーブル: Google はローリング検証モデルに基づいて BoringCrypto のビルドを継続的に検証しているため、お客様は、自社の暗号保護が Google の有効な FIPS 140-3 BoringCrypto 認証を継承していることを文書化し、Google Cloud の FedRAMP システム セキュリティ プラン / お客様の実装概要を引用する必要があります。
  • 監査保証と証明: 公式のコンプライアンス関連資料、3PAO セキュリティ評価レポート(SAR)、継続的なモニタリング アーティファクトは、NDA に基づいて Google Cloud Compliance Reports Manager から取得できます。

よくある質問(FAQ)

Google Cloud ネイティブ サービスはすべて、単一の BoringCrypto 認証(#5104 など)にバインドされていますか?

いいえ。Google は、暗号モジュールの選択と使用に関する FedRAMP ポリシーを遵守しており、これには継続的な定期的な再検証が含まれています。Google では、サービスの更新に伴い、FIPS 140-3 の認証を受けた複数の有効な BoringCrypto のリビジョンをフリート全体で使用しています。

FIPS 140-3 認証取得済みの暗号モジュールに移行するには、お客様による対応やサービスの再構成が必要ですか?

いいえ。基盤となるインフラストラクチャと Google Cloud ネイティブのマネージド サービスの FIPS 140-3 への移行は、API エンドポイント、ネットワーク構成、サービスティアを変更することなく、透過的に行われます。

2026 年 9 月 21 日以降、FIPS 140-2 に基づく既存の認証はどうなりますか?

NIST CMVP のガイダンスに従い、既存のシステム内におけるモジュールの使用および保守については、従来のモジュールを引き続き有効とします。同時に、Google Cloudでは、FIPS 140-3 の認証を受けた BoringCrypto ビルドの継続的な検証を実施しており、基盤となるクラウド サービス全体でコンプライアンスが維持されています。

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