2010 年、欧州委員会(EC)は、EU データ保護指令で定められた要件を遵守するための手段として、モデル契約条項を制定しました。EU データ保護指令は、2018 年 5 月に一般データ保護規則(GDPR)に置き換えられました。長年にわたって、欧州データ保護法の対象となる Google Cloud のお客様は、Google のサービスを使用する際にお客様の個人データの国際移転を合法化するため、規制当局によって承認済みの 2010 年標準契約条項(モデル契約条項とも呼ばれます)を利用してきました。
2021 年 6 月 4 日には、EC は個人データを安全に保護するための新しい標準契約条項(SCC)を発表しました。この新しい SCC は、2010 年に EC が採択した SCC を置き換えるもので、特定の条件のもとでデータ移転を合法的かつ円滑に行えるようにするためのものです。さまざまな契約上の義務を課すことで、欧州経済領域(EEA)外の受信者に向けた、GDPR の対象となる個人データの送信を許可します。
Google は、Google Cloud Platform、Google Workspace(Workspace for Education も対象)、Cloud Identity のデータ処理規約を更新して、新しい SCC を組み込みました。
Google Cloud のすべてのお客様にとって、この新しいアプローチで以下が実現します。
欧州(EEA、英国、スイス)のお客様を対象に、新しい SCC によって課されるすべての責任を前提として、Google はデータ移転のコンプライアンスをさらに簡素化しました。
Google の新しいホワイトペーパーでは、データ移転に関する欧州の法的規則の概要を示し、EU の新しい SCC 並びに英国の別個の SCC の導入にあたっての Google の取り組みについて説明しています。これにより、規約の変更によるお客様とプライバシー コンプライアンスへの影響をより的確に把握できます。