Redis とは

データ レイテンシとは、クエリが生成されてから使用可能になるまでの時間や、クエリからアプリケーションへの配信までの時間など、データイベント間の時間のことです。

通常、レイテンシはミリ秒単位で測定されます。しかし、リアルタイムのアプリケーションや分析では、可能な限り低いレイテンシが必要であり、Redis などのインメモリ データベースが提供するマイクロ秒単位のレイテンシが効果を発揮します。

Valkey は、Redis をフォークしたオープンソース データベースです。これは、以前オープンソース ライセンスの下で Redis を配布していた Redis Inc. が、2024 年、Redis のライセンスを「ソース利用可能」へ変更した後に作られました。オープンソースの代替品を維持するために、Redis コミュニティにおける複数の主要なメンバーによって、最初のオープンソース版 Redis から Valkey がリリースされました。一般的に、このページの Redis に関する技術情報は、Valkey にも同様に適用できます。

データベースの構造は、データ レイテンシに大きな影響を与えます。Redis は NoSQL データベースです。NoSQL データベースは、ドキュメント、Key-Value、グラフ、カラム型などのさまざまなデータモデルでデータを保存する非リレーショナル データベースです。柔軟性があり、大規模な非構造化データセットを処理でき、高速な検索クエリ向けに設計されています。さらに、Redis はインメモリ データベースであるため、低レイテンシの読み取りと書き込みが可能です。低レイテンシが求められるアプリケーションには、Redis や Valkey のような NoSQL インメモリ データベースが最適です。

Redis データベースは:

• 高速。インメモリ データベースはディスク アクセスを必要としないため、レイテンシをミリ秒（ms）単位からマイクロ秒（μs）単位に短縮できます。
• 柔軟。NoSQL データベースは固定スキーマなしでデータを保存します。Redis データベースはこの柔軟性の利点を継承しています。
• スケーラブル。Redis データベースの構造は、データを複数のデータベースまたはマシンに分割して分散させるもので、このプロセスは「シャーディング」と呼ばれ、水平方向のスケーラビリティを実現します。
• シンプル。Redis を使用すると、開発者は潜在的に複雑なコードをより少ない行数で記述できるため、新しいユーザーでも簡単に学習して利用できます。
• 高可用性です。 自動フェイルオーバーを利用できるため、障害が発生してもアプリケーションは稼働し続けます。
• オープンソース。古いバージョンの Redis とすべてのバージョンの Valkey はオープンソースであるため、ライセンス費用なしでアプリケーションに使用でき、柔軟なデプロイが可能です。新しいバージョンの Redis は「ソース利用可能」ベースで提供されれおり、ライセンスが必要になる場合があります。

マネージド データベースは、クラウド サービス プロバイダがメンテナンス、セキュリティ、パッチ適用、プロビジョニングを行うクラウドベースのサービスです。開発者や IT チームがこれらのタスクを担当するセルフマネージド データベースとは対照的です。

Redis または Valkey の実装をご自身で管理することもできますが、制限やトレードオフがあり、データベースが適切に管理されていないと、複雑な事態を招く可能性があります。たとえば、セルフマネージド Redis データベースではサーバーを手動で追加する必要があるため、スケーリングがより複雑です。

クラウドベースのマネージド サービスでは、費用を抑えて安心感を提供でき、デプロイを管理する負担がなくなります。フルマネージドの Redis や Valkey ソリューションでは、心配のないスケーリング、可用性、信頼性を実現できるため、デベロッパーはデータ モデリング、パフォーマンスの最適化、データからの価値の引き出など、より戦略的なタスクに時間を割くことができます。