MongoDB は、使いやすさと高いスケーラビリティで知られるドキュメント データベースです。NoSQL データベースの一種であり、PostgreSQL などのリレーショナル データベースでよく見られる従来のテーブルベースの形式と比べて、より柔軟な方法でデータを保存します。
MongoDB では、行や列の代わりに、JSON 形式に近いドキュメントとしてデータを保存します。各ドキュメントは、カスタマイズ可能なフィールドと対応する値で構成されます。ユーザー プロファイルをドキュメントに保存する簡単な例を次に示します。
“_id”: “6327c1a4b3e3e8a5e6f7g6j1”,
“first_name”: “Praveen”,
“occupation”: “Developer”,
“employment_date”: “12/1/2025”
MongoDB はスキーマが柔軟であるため、すべてのドキュメントで同じフィールドを使用する必要はありません。たとえば、「occupation」フィールドを省略したり、「email_address」フィールドを追加したりすることも可能です。
一方で、この柔軟性は、同じ種類のデータがドキュメントごとに異なる形式で保存される原因になることがあります。たとえば、あるドキュメントでは「email」、別のドキュメントでは「email_address」といったようにフィールド名が統一されていなかったり、日付が異なる形式で保存されていたりすると、後で管理が難しくなる場合があります。
このようなデータをリレーショナル データベースに保存する場合、ユーザー プロフィールによっては職業が登録されているものもあれば、登録されていないものもあるため、多くの空の列を含む肥大化したテーブルが必要になったり、複数のテーブルに分割された複雑で冗長なデータ構造が必要になったりする可能性があります。
ドキュメント指向データベースをすぐに使い始めたい場合は、Firestore の利用を開始する方法をご覧ください。
MongoDB は NoSQL のドキュメント データベースで、大量の非構造化データや半構造化データの処理に適しています。MongoDB の主な特長とメリットの概要は次のとおりです。
MongoDB は、オリジナル製品に加えて複数の互換データベースも含め、使いやすさと高い柔軟性を兼ね備えたデータベースとして、デベロッパーに人気の選択肢となっています。
MongoDB のクエリ言語(MQL)は、特に JavaScript を知っているデベロッパーにとって、すぐに使い慣れるように設計されています。そのため、データの取得、更新、削除といった強力なクエリを、簡単に記述できます。
MongoDB では、次のようなさまざまなクエリを使用して、必要なデータを柔軟に検索できます。
全体として MongoDB は、「オブジェクト単位」でのデータ取得を得意としています。たとえば、あるユーザーの名前、注文履歴、設定情報といったデータが 1 つのドキュメントにまとめて保存されていれば、単一のクエリですばやく必要な情報を取得できます。
一方で、高度に構造化された多数のコレクション間で複雑な JOIN を必要とするクエリについては、MongoDB は効率が高いとは言えません。このようなケースでは、リレーショナル データベースの方が適しています。
MongoDB は、以下を含むさまざまな最新アプリケーションのニーズに特に適しています。
MongoDB の柔軟なドキュメント モデルにより、固定スキーマに縛られることなく、記事、コメント、ユーザーデータなど多様なコンテンツを効率的に保存できます。
小売商品には、サイズ、カラー、素材など多様な属性が存在します。MongoDB は、こうしたばらつきのあるデータポイントにも簡単に対応できます。
MongoDB は、大量のセンサーデータ、イベント、指標を保存して処理し、リアルタイムの分析情報を取得できます。
MongoDB の JSON 形式を使用すると、ユーザーの設定情報、閲覧履歴、パーソナライズされたコンテンツを簡単に保存できます。
MongoDB は、特に半構造化データや非構造化データに依存するアプリケーション、データモデルが進化し続ける可能性が高いアプリケーションなど、多くのアプリケーションに適したデータベースです。ただし、最適な選択を行うためには、他のデータベース オプションもあわせて検討することが重要です。
MongoDB、Apache Cassandra、SQL データベースはいずれも、ユースケースに応じて異なる強みを持っています。次に、それぞれの違いを整理し、アプリケーションに最適なオプションを選択するためのポイントを見ていきましょう。
機能 | SQL データベース(リレーショナル) | MongoDB(NoSQL) | Apache Cassandra(NoSQL) |
データモデル | 表形式(行と列) | JSON 形式のドキュメント | ワイドカラム ストア(テーブル内の各行で柔軟に列を定義可能) |
スキーマ | 固定された事前定義スキーマ | 柔軟で動的なスキーマ | ドキュメント データベースより構造化されている一方で、行ごとに列を柔軟に定義できます |
クエリ言語 | SQL(構造化クエリ言語) | MongoDB Query Language(MQL) | Cassandra クエリ言語(CQL) |
スケーラビリティ | 垂直(スケールアップ)、複雑な水平構成 | シャーディングによる水平(スケールアウト) | 多数のノードにまたがる水平(スケールアウト)構成で、大規模な分散を前提に設計 |
データ構造 | 構造化データ | 非構造化データ、半構造化データ、構造化データ | 非構造化データ、半構造化データ、構造化データ |
関係 | 外部キーと JOIN | 埋め込みドキュメント、参照 | 非正規化 |
最適な用途 | 強いデータ整合性と、JOIN を用いた複雑なクエリを必要とするアプリケーション | 迅速な開発、進化し続けるデータモデル、使いやすさ | 非常に高い書き込みスループット、高可用性、大規模データへの対応 |
機能
SQL データベース(リレーショナル)
MongoDB(NoSQL)
Apache Cassandra(NoSQL)
データモデル
表形式(行と列)
JSON 形式のドキュメント
ワイドカラム ストア(テーブル内の各行で柔軟に列を定義可能)
スキーマ
固定された事前定義スキーマ
柔軟で動的なスキーマ
ドキュメント データベースより構造化されている一方で、行ごとに列を柔軟に定義できます
クエリ言語
SQL(構造化クエリ言語)
MongoDB Query Language(MQL)
Cassandra クエリ言語(CQL)
スケーラビリティ
垂直(スケールアップ)、複雑な水平構成
シャーディングによる水平(スケールアウト)
多数のノードにまたがる水平(スケールアウト)構成で、大規模な分散を前提に設計
データ構造
構造化データ
非構造化データ、半構造化データ、構造化データ
非構造化データ、半構造化データ、構造化データ
関係
外部キーと JOIN
埋め込みドキュメント、参照
非正規化
最適な用途
強いデータ整合性と、JOIN を用いた複雑なクエリを必要とするアプリケーション
迅速な開発、進化し続けるデータモデル、使いやすさ
非常に高い書き込みスループット、高可用性、大規模データへの対応
SQL データベース(PostgreSQL など)と NoSQL ドキュメント データベース(MongoDB など)は、データ管理に対する 2 つの基本的なアプローチを表しています。
MongoDB とは異なり、SQL データベース(リレーショナル データベースとも呼ばれる)はデータをテーブル形式で管理します。各テーブルには行と列で構成される定義済みの形式があるため、SQL データベースは MongoDB のドキュメント形式と比べて「固定的」であると表現されることがあります。
PostgreSQL などの SQL データベースの大きな特長は、JOIN を使用して複雑なクエリを実行し、複数のテーブルにまたがる情報を効率的に結合できることです。たとえば、「先月、青いシャツを購入した、30 歳以上のシカゴ在住の顧客を表示して」のような条件検索が可能になります。
MongoDB と Apache Cassandra は、いずれも高機能な NoSQL データベースですが、基盤となるアーキテクチャは根本的に異なり、それぞれ最適とするユースケースも異なります。
Apache Cassandra はワイドカラム ストアに分類されるデータベースです。データは行と列で構成されますが、同じ列ファミリー内であっても、行ごとに異なる列を持つことができる柔軟なスキーマを備えています。
また、多数のサーバーにわたる大量のデータを処理し、分散システム全体で高可用性と高い書き込み性能を実現できる点でも知られています。
MongoDB を使用してアプリケーションを構築する場合、いくつかの選択肢があります。MongoDB の開発元である MongoDB Inc. からデータベースを直接入手する方法のほか、他のプロバイダが提供する MongoDB 互換サービスを利用することも可能です。MongoDB 互換とは、MongoDB API およびクエリ言語(MQL)をサポートしていることを意味します。これにより、同じコード、ドライバ、ツールを最小限の変更で利用できるほか、追加機能やパフォーマンス上のメリットを得られる場合もあります。
MongoDB と互換性のあるオプションとしてよく知られているものには、次のようなものがあります。
ドキュメント データベースは、NoSQL データベースの一種で、通常は JSON のような構造でフォーマットされた「ドキュメント」と呼ばれる柔軟な単位でデータを保存します。行と列で構成されるテーブルとは異なり、これらのドキュメントは “Name” : “John” のように、フィールドと値のペアで情報をフォーマットします。
各ドキュメントには通常、在庫の商品など、1 つのオブジェクトに関するデータが含まれます。ドキュメントのコレクション全体でさまざまなフィールドを使用できるため、アプリケーションの構築を開始する前に完全に完璧なデータ構造を決める必要がない場合や、さまざまな変数が含まれるオブジェクトに関する情報を保存する場合に、この種のデータベースは最適です。
選択するデータベースの種類は、保存するデータの種類、アプリケーションのニーズ、必要な柔軟性の程度によって異なります。
ドキュメント データベースは、すべてのオブジェクトに同じフィールドが必要ではない、変数の多いデータに最適です。また、ドキュメント データベースの柔軟性により、データ構造が時間とともに変化する場合でも、迅速に開発したいデベロッパーに人気があります。
一方、ユーザー アカウントなど、すべてのエントリで同じフィールドが必要な場合や、厳密なデータ整合性が求められる場合には、リレーショナル データベースが適しています。JOIN を使用した複雑なクエリに依存するアプリケーションで、複数のテーブルからデータを取得して結果を生成する場合も、リレーショナル データベースが最適なツールです。
MongoDB は、JavaScript、Python、Java、C#、C++ など、データベースとやり取りするための幅広いプログラミング言語をサポートしています。データベース運用に使用される MongoDB Query Language(MQL)は、JSON に似た言語です。
MongoDB は、JSON のようなデータ構造(BSON)と柔軟なスキーマを使用しているため、基本的なデータの保存と取得が現代のデベロッパーにとって直感的であり、一般的に簡単に使い始められると考えられています。ただし、高度なユースケースでは、効率的なデータモデル(エンベディングと参照)の設計の複雑さや、複雑なクエリと高パフォーマンスのスケーリングに必要なマルチステージ集計フレームワークの習得が難しくなる可能性があります。
Firestore はフルマネージドのドキュメント データベースで、クラウドデータ管理のシンプルさと、AI アプリやエージェントの作成用に設計されたプラットフォームである Firebase とのシームレスな統合を実現します。
Firestore は MongoDB のドライバ、ツール、コードと完全に互換性があるため、使い慣れたクエリ言語と機能を維持しながら、新しいプロジェクトを簡単に開始したり、既存のアプリケーションを移行したりできます。
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