このページでは、Cloud Storage の割り当てとリクエストの上限について説明します。割り当ての増加をリクエストできますが、上限を変更することはできません。
割り当てと上限は変更されることがあります。
バケット
バケット名のサイズには上限があります。名前にドット(.)が含まれていない場合は 63 文字、バケットにドットが含まれている場合は 222 文字になります。
バケットの作成と削除には、プロジェクトごとのレート上限があります。このレート上限は 2 秒ごとに約 1 リクエストであるため、ほとんどの場合、より少ないバケットでより多くのオブジェクトを使用するように計画します。たとえば、一般的な設計では、プロジェクトのユーザーごとに 1 つのバケットを使用します。ただし、1 秒間に多数のユーザーを追加する場合は、1 つのバケットを多数のユーザーで使用するように設計し(適切な権限を使用します)、バケット作成レート上限がボトルネックにならないようにします。
可用性の高いアプリケーションを作成する場合には、アプリケーションのクリティカル パスでバケットの作成または削除に依存しないでください。バケット名は、一元化されたグローバル名前空間の一部になっています。この名前空間に依存すると、アプリケーションで単一障害点が生じます。この問題と前述の 2 秒に 1 リクエストのレート上限があるため、Cloud Storage で可用性の高いサービスを作成する場合には、必要なバケットをすべて事前に作成するようにしてください。
各バケットの更新には上限があります。この上限は 1 秒間に 1 回であるため、CORS 構成の変更などで 1 つのバケットを頻繁に更新するとスケーラブルではなくなります。
特定のバケットで IAM のロールを付与できるプリンシパルの数には上限があります。この上限は、すべての IAM ロールに対して 1,500 プリンシパル、以前の IAM ロールに対して 100 プリンシパルです。プリンシパルの例としては、個々のユーザー、グループ、ドメインが挙げられます。IAM の ID をご覧ください。
Pub/Sub 通知が有効になっているバケットについて:
バケットに通知構成を合計で 100 個まで設定できます。
バケットには、特定のイベントをトリガーするように設定された通知構成を最大 10 個まで設定できます。
各通知構成には、カスタム属性を最大 10 個まで設定できます。
オブジェクト
Cloud Storage に保存されているオブジェクトごとにサイズ上限があります。この上限は 5 TiB です。
- 単一のアップロード リクエストの最大サイズも 5 TiB です。接続時に時間を要するアップロードの場合は、途中の失敗から回復するためにも再開可能なアップロードを利用することを検討してください。詳細については、再開可能なアップロードをご覧ください。
すべてのカスタム メタデータのキーと値には、合計サイズの上限があります。この上限はオブジェクトあたり 8 KiB です。
オブジェクト名のサイズには上限があります。この上限は 1,024 バイトです。
同じオブジェクト名には書き込み上限があります。この上限は 1 秒あたり 1 回であるため、同じオブジェクト名への書き込みはスケーラブルではなくなります。詳細については、オブジェクトの不変性をご覧ください。
バケット全体での書き込み数に上限はありません。これには、オブジェクトのアップロード、更新、削除が含まれます。バケットは最初 1 秒間に約 1,000 回の書き込みをサポートし、その後は必要に応じてスケーリングされます。
バケット内のオブジェクトに対する読み取り数に上限はありません。これには、オブジェクト データの読み取り、オブジェクトのメタデータの読み取り、オブジェクトの一覧表示などが含まれます。バケットは最初 1 秒間に約 5,000 回の読み取りをサポートし、その後は必要に応じてスケーリングされます。ただし、帯域幅には上限があります。
オブジェクトごとのアクセス制御リスト(ACL)のエントリ数の上限は 100 です。ACL は個々のユーザー、グループ、ドメインに適用できます。ACL スコープをご覧ください。
-
1 回の作成リクエストで、最大 32 個のオブジェクトからなる単一の複合オブジェクトを作成できます。
複合オブジェクトを構成するコンポーネントの数に上限はありませんが、複合オブジェクトに関連付けられる
componentCount
メタデータは 2,147,483,647 個が上限となります。複合オブジェクトには、Cloud Storage に格納されたオブジェクトに対する合計 5 TiB のサイズ上限が適用されます。
JSON API リクエスト
バッチ リクエストの場合:
リクエスト ペイロードの合計は 10 MB 未満にする必要があります。
1 回のリクエストで 100 個を超える呼び出しを含めないでください。
XML API リクエスト
XML API を使用してリクエストを送信する場合は、リクエスト URL と HTTP ヘッダーの合計サイズに上限があります。この上限は 16 KB です。
XML API での一覧表示で返されるバケットの数には上限があります。この上限は 1,000 バケットです。
XML API マルチパート アップロードを実行する場合は、次の上限が適用されます。
- マルチパート アップロードには最大 10,000 個のパーツを含めることができます。
- 個々のパーツの最大サイズは 5 GiB です。
- 個々のパーツの最小サイズは 5 MiB です。ただし、最後のパーツには最小サイズの制限がありません。
- マルチパート アップロードから作成されたオブジェクトは、Cloud Storage に保存されるオブジェクトの全体的な 5 TiB のサイズ上限の対象となります。
- マルチパート アップロードとアップロードされたパーツが、バケット内で未完成状態やアイドル状態になっている時間に上限はありません。
- 1 つのオブジェクトに対して同時に発生するマルチパート アップロードの数に上限はありません。
サービス アカウントの HMAC キー
- HMAC キーはサービス アカウントごとに 5 つに制限されています。削除されたキーはこの上限にカウントされません。
帯域幅
Cloud Storage から Google サービスへの下り(外向き)データがあるリージョンには、デフォルトの帯域幅割り当てがあります。この割り当ては、プロジェクトごとに 200 Gbps です。Cloud CDN への下り(外向き)は、この割り当てから除外されます。
Cloud Storage のデュアルリージョンから Google サービスへの下り(外向き)データは、デュアルリージョンを構成するいずれかのリージョンの割り当てにカウントされます。たとえば、
us-central1
にある Compute Engine インスタンスがnam4
デュアルリージョンのバケットからデータを読み込んだ場合、その帯域幅の使用量は、us-central1
リージョンの全体割り当ての一部としてカウントされます。プロジェクトごとにリージョンの割り当ての増加をリクエストできます。デュアルリージョンの割り当てを増やす必要がある場合は、デュアルリージョンを構成するリージョンのいずれか、または両方に対して増加をリクエストする必要があります。
特定のマルチリージョンのバケットのデータにアクセスする Google サービスについては、プロジェクトごと、リージョンごとのデフォルトの帯域幅割り当てがあります。この割り当ては 50 Gbps です。Cloud CDN はこの割り当てから除外されます。
たとえば、プロジェクト
my-project
でus-east1
に複数の Compute Engine インスタンスがあり、us-west1
に複数の Compute Engine インスタンスがあるとします。us
マルチリージョンのバケットからデータを読み取る場合、us-east1
インスタンスは合計で 50 Gbps の帯域幅割り当てを使用できます。us
マルチリージョンのバケットから読み取る場合、us-west1
インスタンスは個別に 50 Gbps の帯域幅割り当てを使用できます。Google サービスへの下り(外向き)料金が高いワークロードには、リージョンまたはデュアルリージョンにあるバケットを使用することを強くおすすめします。Google サービスで大規模なワークロードを実行する既存のマルチリージョン バケットの場合、Storage Transfer Service を使用してリージョン バケットまたはデュアルリージョン バケットにデータを移動できます。
例外的な場合を除き、マルチリージョンの帯域幅割り当てを増やすリクエストは承認されません。割り当ての増加をリクエストするには、Google Cloud サポートにお問い合わせください。
プロジェクトの帯域幅がロケーションの割り当てを超えると、影響を受けるバケットへのリクエストが再試行可能な 429 エラーで拒否されるか、抑制されます。帯域幅のモニタリングについては、帯域幅の使用量をご覧ください。