機械学習(ML)モデルを実行するには、Compute Engine VM リソースと Cloud TPU リソースが必要です。このページでは、次のツールを使用してリソースを管理する方法を説明します。
ctpu
ユーティリティ。このユーティリティは、Cloud TPU リソースの管理専用に設計された CLI を提供します。gcloud command-line tool
。Google Cloud Platform(GCP)にメインの CLI を提供します。- Cloud Console。GCP リソースの統合管理コンソールです。
要件
以下の手順を実行するには、Google Cloud Platform(GCP)プロジェクトが設定されている必要があります。プロジェクトがない場合は、プロジェクトの作成と管理を参照してプロジェクトを設定してください。
Compute Engine VM を設定する
ctpu
ctpu
ユーティリティでは、Compute Engine VM リソースと Cloud TPU リソースをまとめて、または個別に作成できます。この手順では、Compute Engine VM のみを作成するために ctpu
が使用されます。
- Cloud Shell で、次のコマンドを実行して Compute Engine VM を作成します。
$ ctpu up --vm-only --zone=zone [optional: --name --machine-type --disk-size-gb]
パラメータ | 説明 |
---|---|
vm-only |
Compute Engine VM のみを作成します。 |
zone |
Cloud TPU を作成するゾーン。たとえば、us-central1-b です。
|
name
|
Compute Engine VM の名前を指定します。 指定しない場合のデフォルト値は、ユーザー名です。 |
machine-type |
これは、VM に使用するマシンのタイプです。サポートされているマシンタイプについては、マシンタイプをご覧ください。 デフォルトは n1-standard-1 です。 |
disk-size-gb |
VM のディスクサイズ(GB 単位)。たとえば、300 GB です。 指定しない場合のデフォルト値は、20 GB です。 |
すべての ctpu
オプションについては、ctpu
リファレンスをご覧ください。
gcloud コマンド
gcloud
コマンドを使用して、Cloud Shell で Google Cloud を操作します。
- Cloud Shell をコマンド インターフェースとして使用していない場合は、お使いのオペレーティング システムの Cloud SDK をインストールして
gcloud
コマンドライン ツールを設定します。 - プロジェクトを使用するように
gcloud
を構成します。 -
Compute Engine VM を作成するゾーンを指定します。たとえば、
us-central1-b
です。 - Compute Engine 仮想マシンを起動します。
前のコマンドでゾーンを指定したので、そのゾーン内に VM インスタンスが作成されます。
- リモートから Compute Engine VM に接続します。
$ gcloud compute ssh vm-name --zone=zone
gcloud config set project project-name
$ gcloud config set compute/zone zone
gcloud compute instances create vm-name \ --machine-type=machine-type \ --image-project=ml-images \ --image-family=tensorflow-vm-image \ --boot-disk-size=boot-disk-size \ --scopes=cloud-platform
パラメータ | 説明 |
---|---|
vm-name |
Compute Engine VM の名前を指定します。 |
machine-type |
これは、VM に使用するマシンのタイプです。サポートされているマシンタイプについては、マシンタイプをご覧ください。 |
image-project |
すべてのイメージおよびイメージ ファミリー参照が解決される対象のプロジェクト。ml-images を使用します。 |
image-family
|
これは、ブートディスクの初期化に使用されるイメージの TensorFlow ファミリーです(例: tf-1-15、tf-2-1)。 |
boot-disk-size |
VM のブートディスク サイズ(GB 単位)。たとえば、300 GB です。 指定しない場合のデフォルト値は、20 GB です。 |
scopes
|
cloud-platform を使用します。 |
このコマンドにより、次のような出力が生成されます。
NAME ZONE MACHINE_TYPE PREEMPTIBLE INTERNAL_IP EXTERNAL_IP STATUS demo-vm-tpu us-central1-b n1-standard-1 10.138.0.2 35.247.15.162 RUNNING
Console
Google Cloud Consoleで VM を作成し、それに対するリモート アクセスを確立します。
- 左側のナビゲーション バーから [Compute Engine] > [VM インスタンス] を選択し、[インスタンスを作成] をクリックします。
- [インスタンスの作成] ページの上部のメニューバーから、[インスタンスの作成] を選択し、インスタンス名、リージョン、マシンタイプを指定します。
- [ブートディスク] > [変更] ボタンをクリックします。VM のオペレーティング システムとバージョンを選択するための新しいウィンドウが表示されます。
- [オペレーティング システム] プルダウンで、[Deep Learning on Linux] を選択します。
- [バージョン] で、実行する TensorFlow バージョンが含まれる Debian GNU/Lunix のバージョンを選択します(例: TF2-1)。
- [ブートディスク] ページの下部にある [選択] をクリックして、オペレーティング システムとバージョンの選択を完了します。
- [ID と API へのアクセス] の [アクセス スコープ] で、[すべての Cloud API に完全アクセス権を許可] を選択します。
- [Compute Engine] > [VM インスタンス] に移動します。設定した VM 名のインスタンスを見つけて、[SSH] をクリックして接続します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
name
|
Compute Engine VM の名前を指定します。任意のインスタンス名を指定できますが、VM インスタンスと Cloud TPU の両方に同じ名前を使用します。 |
region |
Cloud Storage バケットを設定している場合は、バケットのロケーションと一致している必要があります。 |
machine type |
Compute Engine VM に使用するマシンタイプを指定します。プルダウン メニューからマシンタイプを選択します。 |
Cloud TPU を設定する
Cloud TPU を設定する前に、VM セットアップ手順を使用して Compute Engine VM を設定します。ctpu
ユーティリティ、gcloud
コマンド、または Cloud Console を使用して、TPU リソースの割り当てと起動を行えます。
ctpu
Cloud Shell で次のコマンドを実行して、Cloud TPU を作成します。
$ ctpu up --tpu-only --name=tpu-name --zone=zone [optional: --tpu-size]
パラメータ | 説明 |
---|---|
name
|
Cloud TPU の名前を指定します。Compute Engine VM に使用したのと同じ名前を使用します。 |
zone |
Cloud TPU を作成するゾーン。これは、Compute Engine VM に使用したのと同じゾーンである必要があります。たとえば、us-central1-b です。
|
tpu-size |
これは、使用する TPU タイプです。デフォルトは v2-8 です。サポートされている TPU タイプとゾーンについては、タイプとゾーンをご覧ください。
|
gcloud コマンド
Cloud SDK は、Cloud Shell で Google Cloud を操作するために使用できる一連のツールです。
- Cloud SDK を使用して
gcloud
コマンドライン ツールをインストールします。 -
gcloud
コマンドライン ツールを使用して Google Cloud プロジェクトを指定します。$ gcloud config set project project-name
-
Cloud TPU リソースを作成するゾーンを指定します。これは、Compute Engine VM に使用したのと同じゾーンである必要があります。たとえば、
us-central1-b
です。$ gcloud config set compute/zone zone
Cloud TPU は次のゾーンで使用できます。
米国
TPU タイプ(v2) TPU v2 コア数 TPU メモリ合計 リージョン / ゾーン v2-8 8 64 GiB us-central1-b
us-central1-c
us-central1-f
v2-32 32 256 GiB us-central1-a
v2-128 128 1 TiB us-central1-a
v2-256 256 2 TiB us-central1-a
v2-512 512 4 TiB us-central1-a
TPU タイプ(v3) TPU v3 コア数 TPU メモリ合計 利用可能なゾーン v3-8 8 128 GiB us-central1-a
us-central1-b
us-central1-f
ヨーロッパ
TPU タイプ(v2) TPU v2 コア数 TPU メモリ合計 リージョン / ゾーン v2-8 8 64 GiB europe-west4-a
v2-32 32 256 GiB europe-west4-a
v2-128 128 1 TiB europe-west4-a
v2-256 256 2 TiB europe-west4-a
v2-512 512 4 TiB europe-west4-a
TPU タイプ(v3) TPU v3 コア数 TPU メモリ合計 利用可能なゾーン v3-8 8 128 GiB europe-west4-a
v3-32 32 512 GiB europe-west4-a
v3-64 64 1 TiB europe-west4-a
v3-128 128 2 TiB europe-west4-a
v3-256 256 4 TiB europe-west4-a
v3-512 512 8 TiB europe-west4-a
v3-1024 1024 16 TiB europe-west4-a
v3-2048 2048 32 TiB europe-west4-a
アジア太平洋
TPU タイプ(v2) TPU v2 コア数 TPU メモリ合計 リージョン / ゾーン v2-8 8 64 GiB asia-east1-c
-
新しい Cloud TPU リソースを作成します。
前のコマンドでゾーンを指定したので、そのゾーン内に Cloud TPU が作成されます。
$ gcloud compute tpus create tpu-name \ --network=network-ID or default \ --accelerator-type=tpu-type \ --version=2.1
パラメータ 説明 tpu-name
Cloud TPU の名前を指定します。Compute Engine VM 名に使用したのと同じ名前を使用します。 network
ネットワーク ID がわかっている場合はそれを使用し、それ以外の場合は「default」と入力します。 accelerator-type
これは TPU タイプです。ゾーンでサポートされている TPU タイプについては、TPU タイプをご覧ください。 version
Cloud TPU で使用する TensorFlow のバージョンです。モデルの作成に使用した TensorFlow と同じバージョンとなる必要があります。 このコマンドにより、次のような出力が生成されます。
NAME ZONE ACCELERATOR_TYPE NETWORK_ENDPOINT NETWORK RANGE STATUS demo-vm-tpu us-central1-b v2-8 10.240.1.2:8470 default 10.240.1.0/29 READY
- リモートから Compute Engine VM に接続します。
$ gcloud compute ssh vm-name
- TPU の名前が含まれる環境変数を作成します。
$ export TPU_NAME=tpu-name
コンソール
- 左のナビゲーション バーで [Compute Engine] > [TPU] に移動し、[TPU ノードを作成] をクリックします。
- [Cloud TPU の作成] ページで、メニュー プルダウンを使用して、TPU の名前、ゾーン、TPU タイプ、TPU ソフトウェア バージョン、ネットワークを指定します。
- [Compute Engine] > [VM インスタンス] に移動します。設定した VM 名のインスタンスを見つけて、[SSH] をクリックして接続します。
- VM から、TPU の名前を含む環境変数を作成します。
$ export TPU_NAME=tpu-name
作成して起動したら、Cloud TPU に接続します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
name
|
Cloud TPU の名前を指定します。Compute Engine VM 名に使用したのと同じ名前を使用します。 |
zone |
Cloud TPU を作成するゾーン。たとえば、us-central1-b です。
|
TPU type |
これは TPU タイプです。ゾーンでサポートされている TPU タイプについては、TPU タイプをご覧ください。 |
TPU software version |
Cloud TPU で使用する TensorFlow または PyTorch バージョンです。モデルの作成に使用した TensorFlow または PyTorch と同じバージョンとなる必要があります。 |
network-ID or default |
ネットワーク ID がわかっている場合はそれを使用し、それ以外の場合は「default」と入力します。 |
Compute Engine VM と Cloud TPU のリソースを設定する
ctpu
ユーティリティ、gcloud
コマンド、または Cloud Console を使用して、VM リソースおよび TPU リソースの割り当てと起動を行えます。
ctpu
Cloud Shell で次のコマンドを実行します。ctpu
ユーティリティにより、Compute Engine VM リソースと Cloud TPU リソースがまとめて作成され、同じ名前が付けられます。
$ ctpu up [optional: --name --zone --tpu-size --machine-type --disk-size-gb]
パラメータ | 説明 |
---|---|
name
|
Compute Engine VM と Cloud TPU の両方の名前を指定します。 |
zone |
Cloud TPU を作成するゾーン。たとえば、us-central1-b です。
|
tpu-size |
これは、使用する TPU タイプです。デフォルトは v2-8 です。サポートされている TPU タイプとゾーンについては、タイプとゾーンをご覧ください。
|
machine type |
Compute Engine VM に使用するマシンタイプを指定します。プルダウン メニューからマシンタイプを選択します。 |
disk-size-gb |
VM のディスクサイズ(GB 単位)。たとえば、300 GB です。 指定しない場合のデフォルト値は、20 GB です。 |
gcloud コマンド
Cloud SDK は、Cloud Shell で Google Cloud を操作するために使用できる一連のツールです。
- Cloud SDK を使用して
gcloud
コマンドライン ツールをインストールします。 -
gcloud
コマンドライン ツールを使用して Google Cloud プロジェクトを指定します。$ gcloud config set project project-name
-
Compute Engine VM リソースと Cloud TPU リソースを作成するゾーンを指定します。この例では
us-central1-b
ゾーンを使用します。$ gcloud config set compute/zone zone
Cloud TPU は次のゾーンで使用できます。
米国
TPU タイプ(v2) TPU v2 コア数 TPU メモリ合計 リージョン / ゾーン v2-8 8 64 GiB us-central1-b
us-central1-c
us-central1-f
v2-32 32 256 GiB us-central1-a
v2-128 128 1 TiB us-central1-a
v2-256 256 2 TiB us-central1-a
v2-512 512 4 TiB us-central1-a
TPU タイプ(v3) TPU v3 コア数 TPU メモリ合計 利用可能なゾーン v3-8 8 128 GiB us-central1-a
us-central1-b
us-central1-f
ヨーロッパ
TPU タイプ(v2) TPU v2 コア数 TPU メモリ合計 リージョン / ゾーン v2-8 8 64 GiB europe-west4-a
v2-32 32 256 GiB europe-west4-a
v2-128 128 1 TiB europe-west4-a
v2-256 256 2 TiB europe-west4-a
v2-512 512 4 TiB europe-west4-a
TPU タイプ(v3) TPU v3 コア数 TPU メモリ合計 利用可能なゾーン v3-8 8 128 GiB europe-west4-a
v3-32 32 512 GiB europe-west4-a
v3-64 64 1 TiB europe-west4-a
v3-128 128 2 TiB europe-west4-a
v3-256 256 4 TiB europe-west4-a
v3-512 512 8 TiB europe-west4-a
v3-1024 1024 16 TiB europe-west4-a
v3-2048 2048 32 TiB europe-west4-a
アジア太平洋
TPU タイプ(v2) TPU v2 コア数 TPU メモリ合計 リージョン / ゾーン v2-8 8 64 GiB asia-east1-c
- Cloud TPU とやり取りする Compute Engine VM を作成します。
前のコマンドでゾーンを指定したので、そのゾーン内に VM インスタンスが作成されます。
$ gcloud compute instances create vm-name\ --machine-type=n1-standard-1 \ --image-project=ml-images \ --image-family=tensorflow-vm-image \ --boot-disk-size=boot-disk-size \ --scopes=cloud-platform
パラメータ 説明 vm-name
Compute Engine VM の名前を指定します。 machine-type
これは、VM に使用するマシンのタイプです。サポートされているマシンタイプについては、マシンタイプをご覧ください。 image-project
すべてのイメージおよびイメージ ファミリー参照が解決される対象のプロジェクト。ml-images を使用します。 image-family
これは、ブートディスクの初期化に使用されるイメージの TensorFlow ファミリーです(例: tf-1-15、tf-2-1)。 boot-disk-size
VM のディスクサイズ(GB 単位)。たとえば、300 GB です。 指定しない場合のデフォルト値は、20 GB です。 scopes
cloud-platform を使用します。 このコマンドにより、次のような出力が生成されます。
NAME ZONE MACHINE_TYPE PREEMPTIBLE INTERNAL_IP EXTERNAL_IP STATUS demo-vm-tpu us-central1-b n1-standard-1 10.138.0.2 35.247.15.162 RUNNING
-
新しい Cloud TPU リソースを作成します。
$ gcloud compute tpus create tpu-name \ --zone=zone \ --network=network-id or default \ --accelerator-type=tpu-type \ --version=2.1
パラメータ 説明 tpu-name
Cloud TPU の名前を指定します。Compute Engine VM 名に使用したのと同じ名前を使用します。 zone
Cloud TPU を作成するゾーン。たとえば、 us-central1-b
です。network
ネットワーク ID がわかっている場合はそれを使用し、それ以外の場合は「default」と入力します。 accelerator-type
これは TPU タイプです。ゾーンでサポートされている TPU タイプについては、TPU タイプをご覧ください。 version
Cloud TPU で使用する TensorFlow のバージョンです。モデルの作成に使用した TensorFlow と同じバージョンとなる必要があります。 このコマンドにより、次のような出力が生成されます。
NAME ZONE ACCELERATOR_TYPE NETWORK_ENDPOINT NETWORK RANGE STATUS demo-vm-tpu us-central1-b v2-8 10.240.1.2:8470 default 10.240.1.0/29 READY
- リモートから Compute Engine VM に接続します。
$ gcloud compute ssh vm-name --zone=zone
- TPU の名前が含まれる環境変数を作成します。
$ export TPU_NAME=tpu-name
コンソール
- VM を作成して起動します。
- 左側のナビゲーション バーで [Compute Engine] > [VM インスタンス] に移動し、[インスタンスを作成] をクリックします。
- [インスタンスの作成] ページで、インスタンス名、リージョン、マシンタイプを指定します。
パラメータ 説明 name
Compute Engine VM の名前を指定します。任意のインスタンス名を指定できますが、VM インスタンスと Cloud TPU の両方に同じ名前を使用します。 region
Cloud Storage バケットを設定している場合は、バケットのロケーションと一致している必要があります。 machine type
Compute Engine VM に使用するマシンタイプを指定します。プルダウン メニューからマシンタイプを選択します。 - 作成して起動したら、Cloud TPU に接続します。
- 左のナビゲーション バーで [Compute Engine] > [TPU] に移動し、[TPU ノードを作成] をクリックします。
- [Cloud TPU の作成] ページで、メニュー プルダウンを使用して、使用する Cloud TPU の TPU 名、ゾーン、TPU タイプ、TPU ソフトウェア バージョン、ネットワーク、内部 IP アドレスを指定します。
- [Compute Engine] > [VM インスタンス] に移動します。設定した VM 名のインスタンスを見つけて、[SSH] をクリックして接続します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
name
|
Cloud TPU の名前を指定します。Compute Engine VM 名に使用したのと同じ名前を使用します。 |
zone |
Cloud TPU を作成するゾーン。たとえば、us-central1-b です。
|
TPU type |
これは TPU タイプです。ゾーンでサポートされている TPU タイプについては、TPU タイプをご覧ください。 |
TPU software version |
Cloud TPU で使用する TensorFlow または PyTorch バージョンです。モデルの作成に使用した TensorFlow または PyTorch と同じバージョンとなる必要があります。 |
network-ID or default |
ネットワーク ID がわかっている場合はそれを使用し、それ以外の場合は「default」と入力します。 |
Cloud TPU リソースの停止
Cloud TPU リソースの課金は、Cloud TPU を開始すると有効になります。実際にまだモデルをトレーニングしていない場合でも料金が発生します。Cloud TPU は、アクティブでない間は課金されることがないよう停止し、モデルをトレーニングする準備ができたときに再開できます。
このセクションでは、ctpu
ユーティリティ、gcloud
コマンド、または Cloud Console を使用して Cloud TPU を停止する方法を説明します。
ctpu
-
Cloud TPU が設定されているゾーンを指定して、
ctpu status
コマンドを実行します。$ ctpu status --zone=zone
このコマンドにより、指定したゾーン内の Compute Engine VM および Cloud TPU リソースのステータスが表示されます。
Your cluster is running! Compute Engine VM: RUNNING Cloud TPU: RUNNING
-
Cloud TPU リソースが実行されている場合は、次のコマンドを使用して停止します。
$ ctpu pause --zone=zone
これにより Compute Engine VM が停止し、指定したゾーン内の Cloud TPU リソースが削除されます。Compute Engine VM のみを再開する場合は、その VM に必要な他のフラグをすべて含めて次のコマンドを実行します。
$ ctpu up --vm-only --zone=zone
Cloud TPU を再開するには、最初に Cloud TPU を開始したときに設定したフラグを指定して
ctpu up
を実行します。
gcloud
-
Cloud Shell で次のコマンドを実行して、ゾーン内で使用可能な Cloud TPU リソースを一覧表示します。
$ gcloud compute tpus list --zone=zone
指定したゾーン内の Cloud TPU リソースが表示されます。
NAME ZONE ACCELERATOR_TYPE NETWORK_ENDPOINT NETWORK RANGE STATUS demo-tpu us-central1-b v2-8 10.240.1.2:8470 default 10.240.1.0/29 READY
-
次のコマンドを実行して Cloud TPU を停止します。
$ gcloud compute tpus stop tpu-name --zone=zone
コンソール
左側のナビゲーション バーから [Compute Engine] > [TPU] の順に選択します。 ページの上部にあるメニューバーから [停止] をクリックします。
Cloud TPU を再開するには、[開始] をクリックします。
Compute Engine VM と Cloud TPU のリソースを表示する
このセクションでは、現在アクティブな VM リソースと TPU リソースを、ctpu
ユーティリティ、gcloud
コマンド、または Cloud Console を使用して表示する方法を説明します。
ctpu
ctpu status
コマンドを実行します。その際、Compute Engine VM リソースと Cloud TPU リソースが設定されているゾーンを指定します。
$ ctpu status --zone=zone
このコマンドにより、指定したゾーン内の Compute Engine VM および Cloud TPU リソースのステータスが表示されます。
Your cluster is running! Compute Engine VM: RUNNING Cloud TPU: RUNNING
現在、リソースの設定がない場合、出力には VM と TPU にダッシュだけが表示されます。一方のリソースがアクティブで、もう一方がアクティブでなければ、正常なステータスではないことを伝えるメッセージが表示されます。この場合、実行されていないリソースの起動または再起動が必要になります。
gcloud
-
Cloud Shell で次のコマンドを実行して、特定のゾーン内で使用可能な Compute Engine VM リソースを一覧表示します。次の例では、us-central1-b 内と europe-west4-a 内にある VM リソースが表示されます。
$ gcloud compute instances list --filter="zone:( us-central1-b europe-west4-a )"
上記のコマンドにより、作成した VM リソースの詳細が出力されます。例:
NAME ZONE MACHINE_TYPE PREEMPTIBLE INTERNAL_IP EXTERNAL_IP STATUS demo-tpu us-central1-b n1-standard-1 10.128.0.33 35.232.214.205 RUNNING
-
Cloud Shell で次のコマンドを実行して、ゾーン内で使用可能な Cloud TPU リソースを一覧表示します。次の例では、ゾーンとして
us-central1-b
を選択しています。$ gcloud compute tpus list --zone=us-central1-b
us-central1-b 内にある Cloud TPU リソースが表示されます。
NAME ZONE ACCELERATOR_TYPE NETWORK_ENDPOINT NETWORK RANGE STATUS demo-tpu us-central1-b v2-8 10.240.1.2:8470 default 10.240.1.0/29 READY
コンソール
- 左側のナビゲーション メニューから、[Compute Engine] > [TPU] を選択します。
すべてのアクティブな Compute Engine リソースのリストが表示されます。
- 左側のナビゲーション メニューから、[Compute Engine] > [VM インスタンス] を選択します。
すべてのアクティブな Compute Engine リソースのリストが表示されます。
Compute Engine VM および Cloud TPU リソースを削除する
VM リソースと TPU リソースは、ctpu
ユーティリティ、gcloud
コマンド、または Cloud Console を使用して削除できます。
ctpu
Cloud Shell から次のコマンドを実行します。ctpu
ユーティリティにより、Compute Engine VM リソースと Cloud TPU リソースがまとめて削除されます。
$ ctpu delete [optional: --zone]
gcloud
Cloud Shell で次のコマンドを実行して、Cloud TPU リソースと Compute Engine VM リソースを削除します。コマンドラインには、Cloud TPU リソース名、ゾーン、プロジェクト ID を含める必要があります。Cloud TPU リソースの削除には稼働中の Compute Engine VM が必要であるため、Cloud TPU を最初に削除します。
- Cloud TPU リソースを削除します。
$ gcloud compute tpus delete tpu-name --project=project-name --zone=zone
- Compute Engine インスタンスを削除します。
$ gcloud compute instances delete vm-name --project=project-name --zone=zone
-
Cloud TPU 設定の一環として Google によって自動作成された VPC ネットワークを削除します。
Cloud Console の VPC ネットワークのページに移動します。
-
VPC ネットワークを選択します。ネットワーク エントリの ID は、cp-to-tp-peering で始まります。
ページの上部にある [削除] をクリックして、選択した VPC ネットワークを削除します。
-
リソースの削除が完了したら、
gsutil
コマンドを使用して、作成した Cloud Storage バケットをすべて削除します。bucket-name は、使用する Cloud Storage バケットの名前に置き換えます。$ gsutil rm -r gs://bucket-name
コンソール
- VM を削除します。
- 左側のナビゲーション バーで [Compute Engine] > [VM インスタンス] に移動 します。
- リストから VM インスタンスを選択します。ページの上部にあるゴミ箱アイコンをクリックします。
- Cloud TPU を削除します。
- 左側のナビゲーション バーで、[Compute Engine] > [TPU] に移動します。
- リストから TPU リソースを選択します。ページの上部にあるゴミ箱アイコンをクリックします。