Cloud CDN は、Google Cloud のグローバル外部アプリケーション ロードバランサを利用して、ルーティング、ヘルスチェック、エニーキャスト IP のサポートを提供します。グローバル外部アプリケーション ロードバランサには複数のバックエンド インスタンス タイプを設定できるため、Cloud CDN を有効にするバックエンド(送信元)を選択できます。
この設定ガイドでは、Cloud CDN を有効にした Compute Engine マネージド インスタンス グループ バックエンドでグローバル外部アプリケーション ロードバランサを作成する方法を説明します。一般的なコンセプトについては、外部アプリケーション ロードバランサの概要をご覧ください。
従来のアプリケーション ロードバランサの既存のユーザーで、グローバル外部アプリケーション ロードバランサで新しいデプロイを計画する場合は、グローバル外部アプリケーション ロードバランサへの移行を計画するをご覧ください。
ロードバランサのトポロジ
HTTPS ロードバランサの場合は、次の図に示す構成を作成します。
HTTP ロードバランサの場合は、次の図に示す構成を作成します。
図中のイベントの順序は、次のとおりです。
- クライアントが転送ルールで定義された外部 IPv4 アドレスにコンテンツのリクエストを送信します。
ロードバランサは、リクエストをキャッシュの配信が可能かどうかを確認します。可能な場合、ロードバランサはリクエストされたコンテンツをキャッシュから配信します。できない場合は、処理を続行します。
HTTPS ロードバランサの場合、リクエストは、転送ルールによってターゲット HTTPS プロキシに転送されます。
HTTP ロードバランサの場合、リクエストは、転送ルールによってターゲット HTTP プロキシに転送されます。
ターゲット プロキシは、URL マップのルールを使用して、単一のバックエンド サービスがすべてのリクエストを受信していることを確認します。
ロードバランサは、このバックエンド サービスにはインスタンス グループが 1 つのみ存在していることを確認し、このグループに属する仮想マシン(VM)インスタンスの 1 つにリクエストを振り向けます。
その結果、その VM によって、ユーザーがリクエストしたコンテンツが配信されます。
始める前に
ロードバランサを作成する前に次の手順を完了します。
SSL 証明書リソースを設定する
HTTPS ロードバランサの場合、SSL 証明書リソースは、次のように作成します。
Google マネージド証明書を使用することをおすすめします。
この例では、SSL 証明書リソース www-ssl-cert
をすでに利用していることを前提としています。
権限を設定する
このガイドの手順を完了するには、プロジェクト内に Compute Engine インスタンス、ファイアウォール ルール、予約済み IP アドレスを作成する権限が必要になります。プロジェクトのオーナーまたは編集者ロール、あるいは次に示す Compute Engine IAM ロールが必要です。
タスク | 必要なロール |
---|---|
インスタンスの作成 | インスタンス管理者 |
ファイアウォール ルールの追加と削除 | セキュリティ管理者 |
ロードバランサのコンポーネントの作成 | ネットワーク管理者 |
プロジェクトの作成(省略可) | プロジェクト作成者 |
詳細については、次のガイドをご覧ください。
ネットワークとサブネットを構成する
サンプルのネットワークとサブネットを作成する手順は次のとおりです。
コンソール
Google Cloud コンソールの [VPC ネットワーク] ページに移動します。
[VPC ネットワークを作成] をクリックします。
ネットワークの名前を入力します。
[サブネット作成モード] で [カスタム] をクリックします。
[新しいサブネット] セクションで、次のフィールドを構成します。
- サブネットの名前を入力します。
- リージョンを選択します。
- [IP スタックタイプ] で [IPv4(シングルスタック)] を選択します。
- IP アドレス範囲を入力します。これはサブネットのプライマリ IPv4 範囲です。
[完了] をクリックします。
別のリージョンにサブネットを追加するには、[サブネットを追加] をクリックして、前の手順を繰り返します。
[作成] をクリックします。
gcloud
gcloud compute networks subnets update SUBNET \ --network=NETWORK \ --stack-type=IPV4_ONLY \ --range=10.1.2.0/24 \ --region=REGION
以下を置き換えます。
NETWORK
: VPC ネットワークの名前。SUBNET
: サブネットの名前。REGION
: リージョンの名前。
マネージド インスタンス グループを作成する
Compute Engine バックエンドでロードバランサを設定するには、VM がインスタンス グループに属している必要があります。このガイドでは、Apache が稼働している Linux VM からなるマネージド インスタンス グループを作成し、ロード バランシングを設定する方法について説明します。マネージド インスタンス グループは、指定したインスタンス テンプレートに基づいて各マネージド インスタンスを作成します。
このマネージド インスタンス グループの VM では、外部 HTTP(S) ロードバランサのバックエンド サーバーが実行されます。わかりやすく説明するために、バックエンド サーバーはそれぞれ独自のホスト名を提供します。
マネージド インスタンス グループを作成する前に、インスタンス テンプレートを作成します。
コンソール
IPv4 トラフィックをサポートするには、次の操作を行います。
Google Cloud コンソールで、[インスタンス テンプレート] ページに移動します。
[インスタンス テンプレートを作成] をクリックします。
[名前] に「
lb-backend-template
」と入力します。[ブートディスク] が Debian GNU/Linux 10 (buster) などの Debian イメージに設定されていることを確認します。以降の手順では、
apt-get
などの Debian でのみ使用できるコマンドを使用します。[詳細オプション] を開きます。
[ネットワーキング] を開いて次のフィールドを構成します。
- [ネットワーク タグ] に「
allow-health-check
」と入力します。 - [ネットワーク インターフェース] セクションで、[
- ネットワーク:
NETWORK
- サブネット:
SUBNET
- IPv4 トラフィック: IPv4(シングルスタック)
編集] をクリックして、次の変更を行います。 - ネットワーク:
- [完了] をクリックします。
- [ネットワーク タグ] に「
[管理] を開きます。[起動スクリプト] フィールドに、次のスクリプトを入力します。
#! /bin/bash apt-get update apt-get install apache2 -y a2ensite default-ssl a2enmod ssl vm_hostname="$(curl -H "Metadata-Flavor:Google" \ http://metadata.google.internal/computeMetadata/v1/instance/name)" echo "Page served from: $vm_hostname" | \ tee /var/www/html/index.html systemctl restart apache2
[作成] をクリックします。
gcloud
IPv4 トラフィックをサポートするには、次のコマンドを実行します。
gcloud compute instance-templates create TEMPLATE_NAME \ --region=REGION \ --network=NETWORK \ --subnet=SUBNET \ --stack-type=IPV4_ONLY \ --tags=allow-health-check \ --image-family=debian-10 \ --image-project=debian-cloud \ --metadata=startup-script='#! /bin/bash apt-get update apt-get install apache2 -y a2ensite default-ssl a2enmod ssl vm_hostname="$(curl -H "Metadata-Flavor:Google" \ http://metadata.google.internal/computeMetadata/v1/instance/name)" echo "Page served from: $vm_hostname" | \ tee /var/www/html/index.html systemctl restart apache2'
Terraform
インスタンス テンプレートを作成するには、google_compute_instance_template
リソースを使用します。
マネージド インスタンス グループを作成して、インスタンス テンプレートを選択します。
コンソール
Google Cloud コンソールの [インスタンス グループ] ページに移動します。
[インスタンス グループを作成] をクリックします。
左側で [新しいマネージド インスタンス グループ(ステートレス)] を選択します。
[名前] に「
lb-backend-example
」と入力します。[ロケーション] で [シングルゾーン] を選択します。
[リージョン] で、使用するリージョンを選択します。
[ゾーン] でゾーンを選択します。
[インスタンス テンプレート] で、インスタンス テンプレート
lb-backend-template
を選択します。[自動スケーリング モード] で [オン: グループに対してインスタンスを追加および削除します] を選択します。
[インスタンスの最小数] を
2
、[インスタンスの最大数] を2
以上にそれぞれ設定します。新しいインスタンス グループを作成するには、[作成] をクリックします。
gcloud
そのテンプレートに基づいてマネージド インスタンス グループを作成します。
gcloud compute instance-groups managed create lb-backend-example \ --template=TEMPLATE_NAME --size=2 --zone=ZONE_A
Terraform
マネージド インスタンス グループを作成するには、google_compute_instance_group_manager
リソースを使用します。
Terraform 構成を適用または削除する方法については、基本的な Terraform コマンドをご覧ください。
インスタンス グループに名前付きポートを追加する
インスタンス グループに HTTP サービスを定義し、ポート名を該当するポートにマッピングします。ロード バランシング サービスは、名前付きポートにトラフィックを転送します。詳細については、名前付きポートをご覧ください。
コンソール
Google Cloud コンソールの [インスタンス グループ] ページに移動します。
[lb-backend-example] をクリックします。
インスタンス グループの [概要] ページで、[
EDIT] をクリックします。[ポート マッピング] セクションで、[ポートを追加] をクリックします。
- ポート名に「
http
」と入力します。ポート番号に「80
」と入力します。
- ポート名に「
[保存] をクリックします。
gcloud
gcloud compute instance-groups
set-named-ports
コマンドを使用します。
gcloud compute instance-groups set-named-ports lb-backend-example \ --named-ports http:80 \ --zone ZONE_A
Terraform
named_port
属性は、マネージド インスタンス グループ サンプルに含まれています。
ファイアウォール ルールを構成する
この例では、ファイアウォール ルール fw-allow-health-check
を作成します。これは Google Cloud ヘルスチェック システム(130.211.0.0/22
と 35.191.0.0/16
)からのトラフィックを許可する上り(内向き)ルールです。この例では、ターゲットタグ allow-health-check
を使用して VM が識別されます。
コンソール
Google Cloud コンソールで [ファイアウォール ポリシー] ページに移動します。
[ファイアウォール ルールを作成] をクリックして、ファイアウォール ルールを作成します。
[名前] に「
fw-allow-health-check
」と入力します。ネットワークを選択します。
[ターゲット] で [指定されたターゲットタグ] を選択します。
[ターゲットタグ] フィールドに「
allow-health-check
」を入力します。[ソースフィルタ] を [IPv4 範囲] に設定します。
[送信元 IPv4 範囲] を
130.211.0.0/22
と35.191.0.0/16
に設定します。[プロトコルとポート] で [指定したプロトコルとポート] をオンにします。
[TCP] チェックボックスをオンにし、ポート番号に「
80
」と入力します。[作成] をクリックします。
gcloud
gcloud compute firewall-rules create fw-allow-health-check \ --network=NETWORK \ --action=allow \ --direction=ingress \ --source-ranges=130.211.0.0/22,35.191.0.0/16 \ --target-tags=allow-health-check \ --rules=tcp:80
Terraform
ファイアウォール ルールを作成するには、google_compute_firewall
リソースを使用します。
Terraform 構成を適用または削除する方法については、基本的な Terraform コマンドをご覧ください。
外部 IP アドレスを予約する
インスタンスが稼働し始めたので、次にロードバランサにユーザーが接続する際に使用するグローバル静的外部 IP アドレスを設定します。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[外部 IP アドレス] ページに移動します。
IPv4 アドレスを予約するには、[外部静的 IP アドレスを予約] をクリックします。
[名前] に「
lb-ipv4-1
」と入力します。[ネットワーク サービス階層] に [プレミアム] を設定します。
[IP バージョン] を IPv4 に設定します。
[タイプ] を [グローバル] に設定します。
[予約] をクリックします。
gcloud
gcloud compute addresses create lb-ipv4-1 \ --ip-version=IPV4 \ --network-tier=PREMIUM \ --global
予約された IPv4 アドレスをメモします。
gcloud compute addresses describe lb-ipv4-1 \ --format="get(address)" \ --global
Terraform
IP アドレスを予約するには、google_compute_global_address
リソースを使用します。
Terraform 構成を適用または削除する方法については、基本的な Terraform コマンドをご覧ください。
ロードバランサを設定する
この例では、クライアントとロードバランサの間に HTTPS(フロントエンド)を使用します。HTTPS では、プロキシを構成するために SSL 証明書リソースが 1 つ以上必要になります。Google マネージド証明書を使用することをおすすめします。
フロントエンドで HTTPS を使用している場合でも、バックエンドでは HTTP を使用できます。Google では、Google Cloud VPC ネットワーク内にある Google Front End(GFE)とバックエンド間のトラフィックを自動的に暗号化します。
コンソール
構成を開始する
Google Cloud コンソールで、[ロード バランシング] ページに移動します。
- [ロードバランサを作成] をクリックします。
- [ロードバランサの種類] で [アプリケーション ロードバランサ(HTTP / HTTPS)] を選択し、[次へ] をクリックします。
- [インターネット接続または内部] で [インターネット接続(外部)] を選択し、[次へ] をクリックします。
- [グローバルまたはシングル リージョンのデプロイ] の場合、[グローバル ワークロードに最適] を選択し、[次へ] をクリックします。
- [ロードバランサの世代] で [従来のアプリケーション ロードバランサ] を選択し、[次へ] をクリックします。
- [構成] をクリックします。
基本構成
ロードバランサの [名前] には、「web-map-https
」や「web-map-http
」などを入力します。
フロントエンドの構成
- [フロントエンドの構成] をクリックします。
- [プロトコル] を HTTPS に設定します。
- IPv4 トラフィックの場合は [
IPv4
] を選択します。[IP アドレス] を前の手順で作成したlb-ipv4-1
に設定します。 - [ポート] を 443 に設定します。
- [証明書] をクリックし、プライマリ SSL 証明書を選択します。
- 省略可: SSL ポリシーを作成します。
- [SSL ポリシー] リストで、[ポリシーを作成] を選択します。
- SSL ポリシーの名前を
my-ssl-policy
に設定します。 - [TLS の最小バージョン] で [TLS 1.0] を選択します。
- [プロファイル] で [モダン] を選択します。[有効な機能] と [無効な機能] が表示されます。
- [保存] をクリックします。
-
省略可: [HTTP から HTTPS へのリダイレクトを有効にする] チェックボックスをオンにして、リダイレクトを有効にします。
このチェックボックスをオンにすると、HTTPS ロードバランサと同じ IP アドレスを使用し、受信 HTTP リクエストをロードバランサの HTTPS フロントエンドにリダイレクトする、追加の部分的な HTTP ロードバランサが作成されます。
このチェックボックスは、HTTPS プロトコルが選択されていて、予約済みの IP アドレスが使用されている場合にのみ選択できます。
- [完了] をクリックします。
バックエンドの構成
- [バックエンドの構成] をクリックします。
- [バックエンド サービスとバックエンド バケットの作成または選択] で [バックエンド サービス] > [バックエンド サービスを作成] の順に選択します。
- バックエンド サービスの名前(
web-backend-service
など)を追加します。 - [プロトコル] で、HTTP を選択します。
- [名前付きポート] に「
http
」と入力します。 - [バックエンド] > [新しいバックエンド] > [インスタンス グループ] で、インスタンス グループ
lb-backend-example
を選択します。 - [ポート番号] に「
80
」と入力します。 - 他のデフォルト設定はそのままにします。
- [ヘルスチェック] で [ヘルスチェックを作成] を選択し、ヘルスチェックの名前(
http-basic-check
など)を追加します。 - プロトコルを HTTP に設定し、[保存] をクリックします。
-
省略可: デフォルトのバックエンド セキュリティ ポリシーを構成します。デフォルトのセキュリティ ポリシーでは、ユーザーが構成したしきい値を超えるトラフィックをスロットリングします。デフォルトのセキュリティ ポリシーの詳細については、レート制限の概要をご覧ください。
- Google Cloud Armor のデフォルトのセキュリティ ポリシーを無効にするには、バックエンド セキュリティ ポリシーのリストメニューで
None
を選択します。 - [セキュリティ] セクションで [デフォルトのセキュリティ ポリシー] を選択します。
- [ポリシー名] フィールドで、自動生成された名前を受け入れるか、セキュリティ ポリシーの名前を入力します。
- [リクエスト数] フィールドで、デフォルトのリクエスト数を受け入れるか、
1
~10,000
の整数を入力します。 - [間隔] フィールドで、間隔を選択します。
- [キーへの適用] フィールドで、[すべて]、[IP アドレス]、[X-Forwarded-For IP アドレス] のいずれかの値を選択します。これらのオプションの詳細については、レート制限対象のクライアントを特定するをご覧ください。
- Google Cloud Armor のデフォルトのセキュリティ ポリシーを無効にするには、バックエンド セキュリティ ポリシーのリストメニューで
- [Cloud CDN を有効にする] を選択します。
- (省略可)キャッシュ モードと TTL の設定を変更します。
- 他のデフォルト設定はそのままにします。
- [作成] をクリックします。
ホストとパスのルール
[ホストとパスのルール] で、デフォルト設定をそのまま使用します。
確認と完了
- [確認と完了] をクリックします。
- ロードバランサの構成を確認します。
- 省略可: [同等のコード] をクリックして、ロードバランサの作成に使用する REST API リクエストを表示します。
- [作成] をクリックします。
ロードバランサの作成が完了するまで待ちます。
HTTPS ロードバランサを作成し、[HTTP から HTTPS へのリダイレクトを有効にする] チェックボックスをクリックすると、-redirect サフィックスを付けて作成した HTTP ロードバランサも表示されます。
- ロードバランサの名前をクリックします。
- [ロードバランサの詳細] 画面で、ロードバランサの IP: ポートをメモします。
gcloud
- ヘルスチェックを作成する。
gcloud compute health-checks create http http-basic-check \ --port 80
- バックエンド サービスを作成します。
gcloud compute backend-services create web-backend-service \ --load-balancing-scheme=EXTERNAL \ --protocol=HTTP \ --port-name=http \ --health-checks=http-basic-check \ --global
- インスタンス グループをバックエンドとしてバックエンド サービスに追加します。
gcloud beta compute backend-services add-backend web-backend-service \ --instance-group=lb-backend-example \ --instance-group-zone=ZONE_A \ --global
- HTTP 用に、受信リクエストをデフォルトのバックエンド サービスに転送する URL マップを作成します。
gcloud beta compute url-maps create web-map-http \ --default-service web-backend-service
- HTTPS 用に、受信リクエストをデフォルトのバックエンド サービスに転送する URL マップを作成します。
gcloud beta compute url-maps create web-map-https \ --default-service web-backend-service
HTTPS フロントエンドを設定する
HTTP ロードバランサの場合、このセクションはスキップしてください。
- HTTPS 用に、グローバル SSL 証明書リソースをまだ作成していない場合は、次のセクションの説明に従って作成します。
HTTPS 用に、リクエストを URL マップに転送するターゲット HTTPS プロキシを作成します。プロキシはロードバランサの一部であり、HTTPS ロードバランサ用の SSL 証明書を保持するため、この手順で証明書も読み込みます。
gcloud compute target-https-proxies create https-lb-proxy \ --url-map=web-map-https \ --ssl-certificates=www-ssl-cert
- HTTPS 用に、受信リクエストをプロキシに転送するグローバル転送ルールを作成します。
gcloud compute forwarding-rules create https-content-rule \ --load-balancing-scheme=EXTERNAL \ --network-tier=PREMIUM \ --address=lb-ipv4-1 \ --global \ --target-https-proxy=https-lb-proxy \ --ports=443
- 省略可: HTTPS の場合は、グローバル SSL ポリシーを作成して HTTPS プロキシに接続します。
グローバル SSL ポリシーを作成するには: SSL ポリシーをグローバル ターゲット HTTPS プロキシに接続するには:gcloud compute ssl-policies create my-ssl-policy \ --profile MODERN \ --min-tls-version 1.0
gcloud compute target-https-proxies update https-lb-proxy \ --ssl-policy my-ssl-policy
HTTP フロントエンドを設定する
HTTPS ロードバランサの場合、このセクションはスキップしてください。
- HTTP 用に、リクエストを URL マップに転送するターゲット HTTP プロキシを作成します。
gcloud compute target-http-proxies create http-lb-proxy \ --url-map=web-map-http
- HTTP 用に、受信リクエストをプロキシに転送するグローバル転送ルールを作成します。
gcloud compute forwarding-rules create http-content-rule \ --load-balancing-scheme=EXTERNAL \ --address=lb-ipv4-1 \ --global \ --target-http-proxy=http-lb-proxy \ --ports=80
Terraform
-
ヘルスチェックを作成するには、
google_compute_health_check
リソースを使用します。 -
バックエンド サービスを作成するには、
google_compute_backend_service
リソースを使用します。この例では、高度なトラフィック管理能力を使用してグローバル外部アプリケーション ロードバランサを設定する
load_balancing_scheme="EXTERNAL_MANAGED"
を使用します。従来のアプリケーション ロードバランサを作成するには、スクリプトを実行する前にload_balancing_scheme
をEXTERNAL
に変更します。 -
URL マップを作成するには、
google_compute_url_map
リソースを使用します。 -
ターゲット HTTP プロキシを作成するには、
google_compute_target_http_proxy
リソースを使用します。 -
転送ルールを作成するには、
google_compute_global_forwarding_rule
リソースを使用します。この例では、高度なトラフィック管理能力を使用してグローバル外部アプリケーション ロードバランサを設定する
load_balancing_scheme="EXTERNAL_MANAGED"
を使用します。従来のアプリケーション ロードバランサを作成するには、スクリプトを実行する前にload_balancing_scheme
をEXTERNAL
に変更します。
Terraform 構成を適用または削除する方法については、基本的な Terraform コマンドをご覧ください。
Cloud CDN を有効にする
バックエンド サービスの作成時に Cloud CDN をまだ有効にしていない場合は、バックエンド サービスを更新することで有効にできます。
gcloud compute backend-services update web-backend-service \ --enable-cdn \ --cache-mode=CACHE_MODE
CACHE_MODE を次のいずれかに置き換えて、キャッシュ モードを設定します。
CACHE_All_STATIC
: 静的コンテンツを自動的にキャッシュに保存します。USE_ORIGIN_HEADERS
(デフォルト): コンテンツをキャッシュに保存するには、送信元で有効なキャッシュ ヘッダーを設定する必要があります。FORCE_CACHE_ALL
:Cache-Control
レスポンス ヘッダー内のprivate
、no-store
、またはno-cache
のディレクティブを無視して、すべてのコンテンツをキャッシュに保存します。
ドメインをロードバランサに接続する
ロードバランサが作成されたら、ロードバランサに関連付けられた IP アドレスをメモします(例: 30.90.80.100
)。ドメイン登録サービスを使用して A
レコードを作成し、ドメインがロードバランサを参照するようにします。SSL 証明書に複数のドメインを追加する場合は、それぞれについて A
レコードを追加して、すべてがロードバランサの IP アドレスを指すようにする必要があります。たとえば、www.example.com
と example.com
に A
レコードを作成するには、次のようにします。
NAME TYPE DATA www A 30.90.80.100 @ A 30.90.80.100
DNS プロバイダとして Cloud DNS を使用する場合は、レコードの追加、変更、削除をご覧ください。
インスタンスに送信されるトラフィックをテストする
ロード バランシング サービスが稼働中になったので、転送ルールへトラフィックを送信できます。また、各インスタンスに分散されるトラフィックを監視できます。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[ロード バランシング] ページに移動します。
- 作成したロードバランサをクリックします。
[バックエンド] セクションで、VM が正常であることを確認します。[正常] 列には、両方の VM が正常であること(
2/2
)が示されます。それ以外の場合は、最初にページを再読み込みしてみてください。VM が正常な状態であることが Google Cloud コンソールに表示されるまでに時間がかかる場合があります。数分経ってもバックエンドが正常に動作しない場合は、ファイアウォールの構成と、バックエンド VM に割り当てられているネットワーク タグを確認します。- HTTPS 用に Google マネージド証明書を使用している場合は、証明書リソースのステータスが ACTIVE であることを確認します。詳細については、Google マネージド SSL 証明書リソースのステータスをご覧ください。
- Google Cloud コンソールでバックエンド インスタンスが正常であることを確認したら、ウェブブラウザ(
https://IP_ADDRESS
またはhttp://IP_ADDRESS
)でロードバランサをテストできます。IP_ADDRESS
は、ロードバランサの IP アドレスに置き換えます。 - HTTPS のテストに自己署名証明書を使用した場合は、ブラウザに警告が表示されます。自己署名証明書を受け付けるためには、ブラウザで明示的に設定する必要があります。
- ページを提供したインスタンスの名前とそのゾーン(
Page served from: lb-backend-example-xxxx
など)を示すコンテンツを含むページがブラウザで表示されます。お使いのブラウザでこのページがレンダリングされない場合は、このガイドの構成設定を確認してください。
gcloud
gcloud compute addresses describe lb-ipv4-1 \ --format="get(address)" \ --global
数分経過したら、次の curl
コマンドを実行して設定をテストします。
curl http://IP_ADDRESS
または
curl https://HOSTNAME
Cloud CDN を無効にする
コンソール
単一のバックエンド サービスに対して Cloud CDN を無効にする
Google Cloud コンソールで、[Cloud CDN] ページに移動します。
送信元の行の右側で [メニュー
] をクリックし、[ 編集] を選択します。Cloud CDN の使用を停止するバックエンド サービスのチェックボックスをオフにします。
[更新] をクリックします。
送信元のすべてのバックエンド サービスに対して Cloud CDN を削除する
Google Cloud コンソールで、[Cloud CDN] ページに移動します。
送信元の行の右側で [メニュー
] をクリックし、[削除] を選択します。確認のため、もう一度 [削除] をクリックします。
gcloud
gcloud compute backend-services update BACKEND_SERVICE_NAME \ --no-enable-cdn
Cloud CDN を無効にしても、キャッシュの無効化や消去は行われません。Cloud CDN を無効にして再度有効にすると、キャッシュに保存されたコンテンツの大半はキャッシュに残っています。コンテンツがキャッシュから配信されないようにするには、コンテンツの無効化が必要です。
次のステップ
- キャッシュに保存されるコンテンツの詳細については、キャッシュの概要をご覧ください。
- GKE で Cloud CDN を使用するには、Ingress の機能をご覧ください。
- Cloud CDN がキャッシュからレスポンスを配信しているかどうかを確認するには、ログの表示をご覧ください。
- よくある問題と解決策については、トラブルシューティングをご覧ください。
- Cloud CDN の仕組みについては、Cloud CDN の概要をご覧ください。