VMware VM を作成する

このページでは、vSphere クライアントを使用して、プライベート クラウドで仮想マシン(VM)とポリシーを作成、管理する方法について説明します。

始める前に

vSphere クライアントを使用してプライベート クラウドで VM を作成して管理するには、プライベート クラウドに接続できる必要があります。このクイックスタートは、次のことを前提としています。

  1. Google Cloud VMware Engine プライベート クラウドが作成されている。これは、クイックスタートの最初のプライベート クラウドを作成するを完了することで作成できます。
  2. 次のいずれかの方法で、オンプレミス ネットワークからプライベート クラウドへの安全な接続を確立している。

  3. プライベート クラウドでサブネットを作成している。これは、クイックスタートの最初のサブネットを作成するを完了することで作成できます。

VMware Engine ポータルから vCenter クライアントにアクセスする

  1. VMware Engine ポータルにアクセスします
  2. ホームページの [Common tasks] で、[Launch vSphere client] をクリックします。
  3. プライベート クラウドを選択し、選択したプライベート クラウドの [Launch vSphere client] をクリックします。
  4. vSphere クライアントを開くには、vSphere クライアント タイプの [Launch] ボタンをクリックします。ISO アップロードでは、vSphere HTML5 クライアントを使用します。
  5. プロンプトが表示されたら、ログイン認証情報を入力します。なお、プライベート クラウドの詳細ページから生成された認証情報を取得することもできます。

ISO または vSphere テンプレートをアップロードする

ISO ファイルまたは vSphere テンプレートをアップロードして、VM のインストール メディアを提供します。

  1. vCenter にアップロードする ISO または vSphere テンプレートを取得し、VM を作成して、ローカル システムで利用できるようにします。
  2. vCenter で、ディスクのアイコンをクリックし、[vsanDatastore] を選択します。[Files] > [New Folder] をクリックします。
  3. ISO とテンプレートというフォルダを作成します。
  4. 新しいフォルダで [Upload files] をクリックします。
  5. 画面上の手順に沿って ISO をアップロードします。

vCenter クライアントで VM を作成する

vCenter で新しい VM を作成し、ワークロード ネットワーク セグメントに接続します。

  1. vCenter で、ホストとクラスタのアイコンをクリックします。
  2. [Workload] を右クリックし、[New virtual machine] を選択します。
  3. [Create new virtual machine] を選択し、[Next] をクリックします。
  4. マシンに名前を付け、ワークロード VM のロケーションを選択して、[Next] をクリックします。
  5. [Workload] コンピューティング リソースを選択し、[Next] をクリックします。
  6. [vsanDatastore] を選択し、[Next] をクリックします。
  7. デフォルトの ESXi 互換性のままにして、[Next] をクリックします。
  8. 作成する VM の ISO のゲスト OS を選択し、[Next] をクリックします。
  9. ハードディスクとネットワークのオプションを選択します。
  10. [New CD/DVD Drive] で [Datastore ISO file] を選択します。
  11. NSX-T で作成したワークロード ネットワーク セグメントを選択します。これを VMware Engine 管理アプライアンス サブネットにはしないでください。
  12. 選択ウィンドウが開きます。以前に ISO とテンプレート フォルダにアップロードしたファイルを選択し、[OK] をクリックします。
  13. 設定を確認し、[OK] をクリックして、VM を作成します。

VM がワークロード コンピューティング リソースに追加され、使用できる状態になります。これで、基本設定が完了しました。VM をパワーオンし、オペレーティング システムをインストールします。オンプレミス VM インフラストラクチャの使用と同様の方法で、プライベート クラウドの使用を開始できます。

以降のセクションでは、オプションとして、プライベート クラウド ワークロード用に DNS サーバーと DHCP サーバーを設定する方法と、デフォルトのネットワーク構成を変更する方法について説明します。

DNS サーバーと DHCP サーバーを作成する(省略可)

プライベート クラウド環境で実行されるアプリケーションとワークロードには、ルックアップと IP アドレスの割り当てのための名前解決と DHCP サービスが必要です。これらのサービスを提供するためには、適切な DHCP と DNS インフラストラクチャが必要です。プライベート クラウド環境でこれらのサービスを提供するように vCenter の VM を構成することが可能です。

前提条件

  • VLAN が構成された分散ポートグループ。
  • オンプレミスまたはインターネット ベースの DNS サーバーに設定されたルート。
  • VM を作成する VM テンプレートまたは ISO。

以下のリンクをクリックすると、Linux や Windows サーバーでの DHCP サーバーと DNS サーバーの設定に関する説明が記載された Google Cloud 以外のページにジャンプします。

Linux ベースの DNS サーバーの設定

Linux では、DNS サーバーを設定するためのさまざまなパッケージが用意されています。オープンソースの BIND DNS サーバーを設定する手順は、次のリンク先をご覧ください。

Windows ベースの DNS サーバーの設定

Windows Server を DNS サーバーと DHCP サーバーとして設定する方法については、次の Microsoft のトピックをご覧ください。

ネットワーク構成をカスタマイズする(省略可)

VMware Engine ポータルのネットワーク ページに沿って、ファイアウォール テーブルと VM のパブリック IP アドレスの構成を指定できます。

パブリック IP アドレスを割り振る

  1. VMware Engine ポータルで、[Network] > [Public IPs] に移動します。
  2. [Allocate Public IP] をクリックします。
  3. IP アドレス エントリを識別する名前を入力します。
  4. デフォルトのロケーションをそのまま使用します。
  5. パブリック IP アドレスを割り当てるローカル IP アドレスを入力します。ローカル アドレスは、ファイアウォールを介してアクセスできる必要があります。
  6. [Done] をクリックします。

パブリック IP アドレスの割り振りタスクが開始されます。[Activity] > [Tasks] ページで、タスクのステータスを確認します。割り振りが完了すると、新しいエントリが [Public IPs] ページに表示されます。

指定したローカル アドレスが、パブリック IP アドレスを使用する VM に追加される必要があります。IP アドレスを構成する手順は、VM オペレーティング システムに固有です。VM の IP アドレスを構成する方法については、VM オペレーティング システムのドキュメントをご覧ください。

Ubuntu 16.04 の例

ファイル /etc/network/interfaces の inet アドレス ファミリー構成に静的メソッドを追加し、アドレス、ネットマスク、ゲートウェイの値を変更します。

この例では、eth0 インターフェース、内部 IP アドレス 192.168.24.10、ゲートウェイ アドレス 192.168.24.1、ネットマスク 255.255.255.0 が使用されています。

  1. interfaces ファイルを編集します。

    posix-terminal
    sudo vi /etc/network/interfaces
  2. interfaces ファイルの次のセクションを更新します。

    auto eth0
    iface eth0 inet static
    address 192.168.24.10
    netmask 255.255.255.0
    gateway 192.168.24.1
    dns-nameservers 8.8.8.8
    dns-domain acme.com
    dns-search acme.com
  3. インターフェースを無効にします。

    posix-terminal
    sudo ifdown eth0
  4. インターフェースを再度有効にします。

    posix-terminal
    sudo ifup eth0

    デフォルトでは、インターネットからの受信トラフィックはすべて拒否されます。他のポートを開く場合は、ファイアウォール テーブルを作成します。

  5. 内部 IP アドレスを静的 IP アドレスとして構成した後、VM 内からインターネットにアクセスできることを確認します。

    posix-terminal
    ping 8.8.8.8
  6. パブリック IP アドレスを使用してインターネットから VM に到達できるかを確認します。VM 上のファイアウォール(iptable)ルールによってポート 80 の受信がブロックされていないか確認します。

    posix-terminal
    netstat -an | grep 80
  7. 次のいずれかのコマンドを使用して、ポート 80 をリッスンする HTTP サーバーを起動します。

    posix-terminal
    python2.7 -m SimpleHTTPServer 80

    または

    posix-terminal
    python3 -m http.server 80
  8. VM 上のファイルを参照するには、デスクトップでブラウザを起動し、パブリック IP アドレスのポート 80 を指すようにします。

パブリック IP アドレスの割り振りに関するデフォルトのファイアウォール ルール

パブリック IP アドレスの割り振りには、次のデフォルトのルールが適用されます。

  • VPN トラフィック: VPN とすべてのワークロード ネットワークおよび管理ネットワークとの間のすべてのトラフィックが許可されます。
  • プライベート クラウドの内部トラフィック: ワークロード ネットワークと管理ネットワークとの間の East-West トラフィックはすべて許可されます(上に示したとおり)。
  • インターネット トラフィック:

    • ワークロード ネットワークと管理ネットワークに対するインターネットからのすべての受信トラフィックが拒否されます。
    • インターネットに対するワークロード ネットワークと管理ネットワークからのすべての送信トラフィックが許可されます。

これらのルールを変更するには、ファイアウォール テーブルをご覧ください。

他のツールとプロダクトの構成(省略可)

VMware Site Recovery Manager(SRM)などの他のツールやプロダクトをインストールして構成することで、プライベート クラウド環境の機能をさらに拡張できます。そうすることで、障害復旧やレプリケーションなど、VM を保護するための他の機能を利用できます。

プライベート クラウドで使用する一部のツールやプロダクトは、vSphere の管理者権限を必要とします。その場合、プライベート クラウドで使用できるソリューション ユーザー アカウントのいずれかを使用します。

次のステップ