割り当ての操作

Google Cloud では、プロジェクト オーナーのリソース使用量に対して一定の割り当てが定められており、プロジェクトで使用できる特定の Google Cloud リソースの量に厳密な上限が設けられています。割り当てによるリソース使用量の上限には、次の 2 種類があります。

  • 1 日あたりの API リクエストの数など、頻度に基づく割り当て上限。このような割り当ては、1 分や 1 日など、指定された時間が経過するとリセットされます。
  • プロジェクトで使用されている仮想マシンやロードバランサの数など、数量に基づく割り当て上限。このような割り当ては、時間が経過してもリセットされません。リソースを使用する必要がなくなったら、GKE クラスタを削除するなどして、明示的に解放する必要があります。

割り当てが適用されるのには、さまざまな理由があります。たとえば、割り当てを適用することで予期しない使用量の急増を防ぎ、Google Cloud ユーザーのコミュニティを保護します。割り当てはリソース管理にも役立ちます。たとえば、アプリケーションの開発とテストを行う際に、Google から指定された割り当て内でサービスの使用量に独自の上限を設定できます。それぞれの割り当て制限は、API に対する 1 日あたりのリクエスト数から、アプリケーションで使用されるロードバランサの数まで、カウント可能な特定のリソースについて表されます。

同じサービスでも、すべてのプロジェクトに同じ割り当てが適用されるわけではありません。たとえば、無料トライアル アカウントを使用してプラットフォームを試用する場合は、割り当て量が非常に限られていることがあります。一部のサービスについては、プロジェクトで課金を有効にした後にのみ、割り当てを増やすことができます。Google Cloud の使用量が多くなるに伴い、割り当てを引き上げることができます。必要に応じて割り当ての増加をリクエストし、Cloud Monitoring でモニタリングとアラートを設定して割り当て使用量の異常な動作や割り当て上限への接近を警告することもできます。

割り当て上限は、サービス所有者、プロジェクト所有者、割り当て管理者によって適用される割り当てオーバーライドの影響を受ける場合があります。割り当て上限の計算方法について詳しくは、サービスの割り当てモデルをご覧ください。

このページでは、既存の割り当て上限を確認して変更する方法、割り当ての増加をリクエストする方法、割り当て使用量のモニタリング方法など、プロジェクトの割り当てを扱う方法について説明します。その他の API 使用状況の指標を見る方法については、API 使用状況のモニタリングをご覧ください。

権限

Google Cloud Console でプロジェクトの割り当てを表示したり、プログラムでアクセスしたりするには、次の IAM 権限が必要です。

  • resourcemanager.projects.get
  • resourcemanager.folders.getフォルダ全体の割り当てを表示する場合)
  • resourcemanager.organizations.get組織全体の割り当てを表示する場合)
  • serviceusage.quotas.get

これらの権限がデフォルトで含まれているロールは、IAM 権限のリファレンスで確認できます。

プロジェクト、フォルダ、組織の割り当てを変更するには、上記の他に次の権限も必要です。

  • serviceusage.quotas.update

この権限は、オーナー、編集者、割り当て管理者、Service Usage 管理者のロールにデフォルトで含まれています。

割り当ての確認

Google Cloud Console で現在の割り当て制限を確認するには、主に次の 2 つの方法があります。

  • [割り当て] ページを使用すると、すべてのプロジェクトの割り当ての使用状況と制限のリストを確認できます。

  • コンソールを使用すると、リソース使用量の推移など、特定の API の割り当て情報を確認できます。

割り当て上限には、Service Usage API を使ってプログラムによってアクセスすることもできます。

さらに、一部のサービスでは、割り当てやリソース使用量に関する情報にコマンドラインからアクセスすることもできます。たとえば、Compute Engine では、gcloud compute を使用して割り当て情報にアクセスできます。

割り当て使用量をモニタリングする方法と割り当てのアラートを設定する方法については、割り当て指標のモニタリングのセクションをご覧ください。

プロジェクトのすべての割り当てを表示する

プロジェクト内のすべてのリソースの割り当て(割り当ての使用状況と上限)を表示する手順は次のとおりです。

  1. Cloud Console で [IAM と管理] の [割り当て] ページに移動します。
  2. 現在のプロジェクトの [割り当て] ページが開き、各サービスで使用できる割り当ての種類ごとに 1 行の項目を含むリストが表示されます。別のプロジェクトの割り当てを表示する場合は、プロジェクト リストからプロジェクトを選択するか、新しいプロジェクトを作成します。
  3. 結果を並べ替え、またはフィルタリングすることで、必要な情報を探すことができます。

    • 特定のプロパティを表示するには、 [表をフィルタリング] を使用します。[サービス]、[上限名]、[割り当てステータス]、または [詳細] にカーソルを合わせ、リストをアルファベット順にソートします。
    • デフォルトでは、過去 7 日間のピーク使用量に基づいて、最も多く使用されている割り当てが最初に表示されるようにリストがソートされます。そのため、超過する恐れがある上限を確認するのに便利です。使用頻度の低い順に表示するには、[割り当てステータス] の矢印を切り替えます。

[詳細] 列で [すべての割り当て] をクリックすると、特定の割り当ての [現在の使用量] を確認できます。数量に基づく割り当ての場合、現在の使用量は、現在使用しているリソースの量です。1 日あたりの頻度に基づく割り当ての場合は、現在の日付におけるその時点までの使用量です。1 分または 100 秒あたりの頻度に基づく割り当ての場合は、過去 24 時間の平均使用量です。

特定のサービスの割り当てとそれらの意味については、それぞれのドキュメントに詳しく記載されています。たとえば、Compute Engine の割り当てについては、リソースの割り当てをご覧ください。

API 固有の割り当て

特定の API の詳細な割り当て情報(使用状況の推移など)を確認するには、Cloud Console でその API の割り当てページにアクセスします。API に応じて、これらの上限には、1 日あたりのリクエスト数、1 分あたりのリクエスト数、ユーザーごとの 1 分あたりのリクエスト数などがあります。一部の API では、プロジェクトで課金を有効にするまで、非常に低い上限が設定されています。

特定の API の現在の上限を表示するには:

または

  1. Cloud Console で [API とサービス] の [ダッシュボード] ページに移動します。
  2. プロジェクト リストからプロジェクトを選択するか、新しいプロジェクトを作成します。
  3. 対象の API の名前をクリックします。
  4. [割り当て] をクリックします。

選択した API の割り当ての名前が [割り当て] ページに表示されます。各割り当てを展開すると、詳細な使用状況の推移と現在の上限を確認できます。デフォルトでは、これらの上限は Google によって課せられているものです。さらに低い上限を指定する方法については、使用量の上限を設定するをご覧ください。Google から上限が課されていない割り当てには、[無制限] と表示されます。

すべての割り当てが API 固有の割り当てページに表示されるわけではありません。たとえば、Compute Engine API に対するリクエストには API 固有の割り当てページがありますが、Compute Engine のコンピューティング リソース使用量(数量に基づく割り当て)はこのページには表示されません。また、複数のロケーションでサービスを使用している場合、API 固有の割り当てページには、リージョンやゾーンの割り当ての上限と使用量は表示されません。プロジェクトのすべての割り当てのリストを確認したり、ロケーションでリストをフィルタリングしたりする方法については、プロジェクトの [割り当て] ページをご覧ください。

Cloud Console を使用した割り当ての管理

リソースの使用状況に応じて、プロジェクトの割り当てを増やしたり減らしたりして上限を調整できます。このセクションでは、指定されている割り当て上限を変更する方法について説明します。 割り当て上限は、[詳細] 列の [すべての割り当て] をクリックすると確認できます。

割り当ての増加をリクエストする

割り当て上限があるほとんどの課金対象サービスについて、割り当ての変更をリクエストするには:

Google Cloud Console で、[IAM と管理] ページの [割り当て] に移動します。

[割り当て] に移動

  1. [割り当てステータス] 列で、警告 をクリックします。割り当てパネルには、すべての割り当てが表示されます。
  2. 調整が必要な割り当てのロケーションのチェックボックスをオンにします。
  3. [割り当てを編集] をクリックします。
  4. リクエスト フォームのすべての項目に情報を入力します。
  5. 変更した割り当て上限と、必要に応じて説明を入力します。
  6. [完了] をクリックします。
  7. [リクエストを送信] をクリックします。

または、 [表をフィルタリング] をクリックして、特定のプロパティで割り当てをクエリします。

リクエストへの返信メールが届きます。

Google Cloud の割り当てリクエストは通常、2 営業日以内に迅速に処理されます。リクエストの確認メールが Google Cloud サポートから届きます。ご不明な点がある場合は、そのメールに返信してください。割り当て量の増加が大きい場合は、承認に時間がかかることがあります。

使用量の上限を設定する

割り当ての上限を独自に設定することで、特定のリソースの使用量を制限できます。たとえば、無料枠の使用制限を超えた使用量について課金されるのを防ぐために、1 日あたりのリクエスト数の上限を設定できます。割り当ての上限を設定する最も簡単な方法は、API 固有の割り当てページで上限を編集することです。

Google Cloud Console で、[IAM と管理] ページの [割り当て] に移動します。

[割り当て] に移動

  1. [表をフィルタリング] をクリックして、特定のプロパティで割り当てをクエリします。
  2. [すべての割り当て] をクリックして、上限を設定する使用量を参照します。
  3. チェックボックスをオンにしてプロパティを選択します。 割り当て(Google が指定した上限まで)。
  4. [割り当てを編集] をクリックします。
  5. リクエスト フォームのすべての項目に情報を入力します。
  6. 変更した割り当て上限と、必要に応じて説明を入力します。
  7. [完了] をクリックします。
  8. [リクエストを送信] をクリックします。

このページに表示されていない割り当ての上限を設定する場合、または指定されている最大量よりも高い上限を設定する場合は、上限を編集する必要があります。割り当ての増加をリクエストするで説明した手順に従ってください。

Service Usage API を使用した割り当ての管理

Service Usage API を使用することで、Service Usage によって管理されている Google Cloud の API とサービスについて、その割り当て使用量の上限の設定や現在の割り当て上限の確認を行うことができます。Service Usage の詳細については、以下をご覧ください。

Service Usage API を使用して割り当ての増加をリクエストすることはできません。これを行う場合は、Cloud Console を使用する必要があります。

割り当て指標のモニタリングとアラートの設定

Google Cloud では、Cloud Console で基本的な割り当て情報を確認するほか、Cloud Monitoring API および UI と Metrics Explorer に表示される割り当て指標を使用して、割り当ての使用状況、上限、エラーを詳細にモニタリングすることもできます。これらの指標を使用してカスタム ダッシュボードを作成し、割り当て使用状況の変化をモニタリングできます。また、割り当ての上限に近づいたときにアラートを受け取ることも可能です。

Cloud Monitoring はさまざまな指標をサポートしています。このような指標とフィルタや集計を組み合わせることで、割り当ての使用状況を詳しく分析できます。たとえば、数量に基づく割り当て使用量のカウント指標と、Cloud TPU 名を指定した quota_metric フィルタを組み合わせることができます。

Metrics Explorer を使用してモニタリング対象リソースの指標を表示する手順は次のとおりです。

  1. Google Cloud Console で、[Monitoring] ページに移動します。

    [モニタリング] に移動

    Cloud Monitoring を初めて使用する場合は、Google Cloud Console のモニタリングへの最初のアクセス時に、ワークスペースが自動的に作成され、プロジェクトがそのワークスペースに関連付けられます。それ以外の場合に、プロジェクトがワークスペースに関連付けられていないときは、ダイアログが表示され、ワークスペースを作成するか、プロジェクトを既存のワークスペースに追加できるようになります。ワークスペースを作成することをおすすめします。選択したら、[追加] をクリックします。

  2. [Monitoring] のナビゲーション パネルで、 [Metrics Explorer] をクリックします。
  3. [Metric] タブが選択されていることを確認します。
  4. [Find resource type and metric] フィールドで、リソースと指標をメニューから選択するか、リソースと指標の名前を入力します。次の情報を使用して、フィールドに入力します。
    1. [Resource] で、[Consumer Quota] を選択または入力します。
    2. [Metric] で [Allocation quota usage] を選択または入力して、数量に基づく割り当てをモニタリングします。[Rate quota usage] を選択または入力して、頻度に基づく割り当てをモニタリングします。
  5. データの表示方法を変更するには、[Filter]、[Group By]、[Aggregator] の各メニューを使用します。たとえば、リソースラベルや指標ラベルごとにグループ化できます。詳しくは、指標の選択をご覧ください。

同様に、割り当て上限または超過エラーを表示するには、まずリソースタイプとして [Consumer Quota] を選択し、次に [Quota limit] または [Quota exceeded error] を選択します。

目的の割り当て使用量の情報が見つかったら、Cloud Monitoring を使用してカスタム ダッシュボードとアラートを作成し、継続的なモニタリングによって堅牢なアプリケーションを維持できます。方法については、次のページをご覧ください。

詳細については、Cloud Monitoring のドキュメントの割り当て指標の使用をご覧ください。割り当て特有のアラート ポリシーの一般的な例も記載されています。

Cloud Monitoring 参照ガイドで、割り当て指標の詳細なガイドをご覧いただけます。

割り当てのエラー

サービスの使用中にプロジェクトで特定の割り当てを超えた場合、プラットフォームからエラーが返されます。

一般に、HTTP / REST を使用してサービスにアクセスしている場合は HTTP 429 エラーコードが返され、gRPC を使用している場合は ResourceExhausted が返されます。このエラーがどのように表示されるかは、サービスによって異なります。

Cloud Monitoring を使用している場合は、エラーに関連付けられている割り当ての特定に使用して、割り当てエラーの発生時に表示されるカスタム アラートを作成できます。詳細については、割り当て指標のモニタリングをご覧ください。