転送ログの読み取り

このページでは、Cloud Logging で Storage Transfer Service ログを表示する方法と、ログの形式について説明します。Storage Transfer Service ログの構成については、転送ログの構成をご覧ください。

Transfer Service for On Premises Data のログについては、オンプレミス用 Transfer ログの形式をご覧ください。

始める前に

始める前に、Cloud Logging にアクセスできることを確認してください。ログ閲覧者(roles/logging.viewer)の Identity and Access Management ロールを使用することをおすすめします。Logging のアクセスの詳細については、IAM によるアクセス制御をご覧ください。

以下では、IAM アクセス権を確認して付与する方法を説明します。

ログの表示

転送ログを表示する方法は次のとおりです。

Google Cloud コンソール

  1. Google Cloud のナビゲーション メニュー に移動し、[Logging] > [ログ エクスプローラ] の順に選択します。<br\></br\>

    ログ エクスプローラに移動

  2. Cloud プロジェクトを選択します。

  3. [アップグレード] メニューで、[以前のログビューア] から [ログ エクスプローラ] に切り替えます。

  4. ログをフィルタリングして Storage Transfer Service のエントリのみを表示するには、クエリ フィールドに「storage_transfer_job」と入力して [クエリを実行] をクリックします。

  5. [クエリ結果] ペインで [日時を編集する] をクリックし、結果を返す期間を変更します。

ログ エクスプローラの使用方法については、ログ エクスプローラの使用をご覧ください。

Cloud Logging API

entries.list Cloud Logging API メソッドを使用します。

Storage Transfer Service 関連のエントリのみが含まれるように結果をフィルタするには、filter フィールドを使用します。JSON リクエスト オブジェクトのサンプルは次のとおりです。

{
"resourceNames":
  [
    "projects/my-project-name"
  ],
  "orderBy": "timestamp desc",
  "filter": "resource.type=\"storage_transfer_job\""
}

gcloud CLI

gcloud コマンドライン ツールを使用して Storage Transfer Service ログを検索するには、gcloud logging read コマンドを使用します。

結果を Storage Transfer Service のログに限定するフィルタを指定します。

gcloud logging read "resource.type=storage_transfer_job"

転送ログの形式

次のセクションに、Storage Transfer Service ログのフィールドを示します。

Storage Transfer Service 固有のフィールドはすべて、jsonPayload フィールドに格納されます。

FIND アクション

jsonPayload: {
  @type: "type.googleapis.com/google.storagetransfer.logging.TransferActivityLog"
  action: "FIND"
  completeTime: "2021-12-16T18:58:49.344509695Z"
  destinationContainer: {
    gcsBucket: {
      bucket: "my-bucket-2"
    }
    type: "GCS"
  }
  operation: "transferOperations/transferJobs-7876027868280507149--3019866490856027148"
  sourceContainer: {
    gcsBucket: {
      bucket: "my-bucket-1"
    }
    type: "GCS"
  }
  status: {
    statusCode: "OK"
  }
}

COPY および DELETE アクション

jsonPayload: {
  @type: "type.googleapis.com/google.storagetransfer.logging.TransferActivityLog"
  action: "COPY"
  completeTime: "2021-12-16T18:59:00.510509049Z"
  destinationObject: {
    gcsObject: {
      bucket: "my-bucket-2"
      objectKey: "README.md"
    }
    type: "GCS"
  }
  operation: "transferOperations/transferJobs-7876027868280507149--3019866490856027148"
  sourceObject: {
    gcsObject: {
      bucket: "my-bucket-1"
      lastModifiedTime: "2021-12-07T16:41:09.456Z"
      md5: "WgnCOIdfCXNTUDpQJSKb2w=="
      objectKey: "README.md"
    }
    type: "GCS"
  }
  status: {
    statusCode: "OK"
  }
}
ログフィールド 説明
@type 値は常に type.googleapis.com/google.storagetransfer.logging.TransferActivityLog です。
action

このタスクの操作を表します。次のいずれかです。

  • FIND: 検索(ディレクトリ内のファイルの一覧表示やバケット内のオブジェクトの一覧表示など)。
  • COPY: ファイルまたはオブジェクトを Cloud Storage にコピーします。
  • DELETE: 送信元または宛先のファイルまたはオブジェクトを削除します。
completeTime オペレーションの完了時間を表す ISO 8601 準拠のタイムスタンプ。
destinationContainer

FIND オペレーションでのみ存在します。

この転送の転送先コンテナ。ロギングは Cloud Storage バケットのみでサポートされています。次の 2 つのサブフィールドがあります。

  • gcsBucket.bucket: 転送先の Cloud Storage のバケット名。
  • type: 常に GCS
destinationObject

COPY および DELETE オペレーションの場合にのみ存在します。

Cloud Storage に書き込まれたときのオブジェクトに関する情報。次の 2 つのサブフィールドがあります。

  • gcsObject: bucketobjectKey の 2 つのサブフィールドがあります。これらを組み合わせて、オブジェクトの Cloud Storage パスを定義します。
  • type は常に GCS です。

例:


destinationObject: {
  gcsObject: {
    bucket: "my-bucket-2"
    objectKey: "README.md"
  }
  type: "GCS"
}
operation 完全修飾の transferOperations 名。
sourceContainer

FIND オペレーションでのみ存在します。

この転送のソースコンテナ。次の 2 つのサブフィールドがあります。

  • ソースの場所を指定するエントリ。このフィールドには、ソースの種類に応じて名前が付けられます。使用できるフィールドは次のとおりです。
    • awsS3Bucket.bucket: AWS S3 バケット名。
    • azureBlobContainer: account および container サブフィールドが含まれます。これらを組み合わせて、Microsoft Azure Blob ストレージ URI を定義します。
    • gcsBucket.bucket: Cloud Storage バケット名。
    • httpManifest.url: URL リストの URL。このリストには、HTTP(S) サーバーからダウンロードする一般公開ファイルを指定します。
  • type は、AWS_S3AZURE_BLOBGCS、または HTTP のいずれかです。

例:


sourceContainer: {
  gcsBucket: {
    bucket: "my-bucket-1"
  }
  type: "GCS"
}
sourceObject

COPY および DELETE オペレーションの場合にのみ存在します。

ソース オブジェクトに関する情報。次の 2 つのサブフィールドがあります。

  • ソース オブジェクトのホスト固有のエントリ。このフィールドにはソースタイプに応じて名前が付けられます。メタデータ用のサブフィールドが含まれます。使用できるフィールドは次のとおりです。
    • awsS3Object: AWS S3 オブジェクト。
    • azureBlob: Azure Blob Storage 内のファイル。
    • gcsObject: Cloud Storage オブジェクト。
    • httpFile: URL リストで指定されたファイル。
  • type は、AWS_S3AZURE_BLOBGCS、または HTTP のいずれかです。

例:


sourceObject: {
  gcsObject: {
    bucket: "my-bucket-1"
    lastModifiedTime: "2021-12-07T16:41:09.456Z"
    md5: "WgnCOIdfCXNTUDpQJSKb2w=="
    objectKey: "README.md"
  }
  type: "GCS"
}
status

アクションのステータス。status.statusCodeOK である場合、アクションは成功しています。それ以外の場合、アクションは失敗しています。status.errorType フィールドと status.errorMessage フィールドは、ステータスが OK でない場合にのみ入力されます。

また、最上位の resource フィールドには以下のフィールドが含まれます。

resource: {
  labels: {
    job_id: "transferJobs/7876027868280507149"
    project_id: "my-project-id"
  }
  type: "storage_transfer_job"
}
ログフィールド 説明
resource.labels.job_id このログが属する Storage Transfer Service のジョブ名。
resource.labels.project_id この転送の Google Cloud プロジェクト ID。