SQL Server Enterprise ワークロードに最適なプラットフォームを提供
Google Cloud Japan Team
Google Cloud Platform(GCP)の目標は、最高のエンタープライズ クラウド環境を提供することです。2016 年を通じて、Windows 開発者や IT 管理者の皆さんに GCP を快適にご利用いただけるようにしてきた結果、例えば Visual Studio や PowerShell といったお馴染みのツールで ASP.NET アプリケーションを作成することや、Windows Server の最新バージョンを Google Compute Engine にデプロイすることが可能になりました。
このような Windows を使用する企業に優れたインフラストラクチャを提供する取り組みの一環として、今回 Compute Engine 向けの Microsoft SQL Server Enterprise と Windows Server Core の事前設定済みイメージを用意しました。
また、大規模な企業にとって優先度の高い高可用性(HA)とディザスタ リカバリ(DR)に対応する、SQL Server AlwaysOn 可用性グループに加えて、Windows Server のボリューム シャドウ コピー サービス(VSS)と統合された永続ディスク スナップショットもサポートしました。
さらに、Windows Server Core 2016 および 2012 R2 イメージを含め、Windows Server イメージはすべて Windows リモート管理に対応しました。
Compute Engine の SQL Server Enterprise Edition イメージ
Compute Engine では、Microsoft SQL Server Enterprise Edition がプリインストールされた VM イメージを新たにサポートしました。SQL Server Enterprise と Windows Server のライセンス料金は分単位の従量制で、実際に使用した分の料金しかかかりません。お持ちの SQL Server Enterprise ライセンスを適用することも選択できます。現在、以下のバージョンの事前設定済みイメージをサポートしています。これらのイメージはベータ版です。
- SQL Server Enterprise 2016
- SQL Server Enterprise 2014
- SQL Server Enterprise 2012
SQL Server Enterprise は、ミッション クリティカルなワークロードでの利用が想定され、より多くのコアや大容量のメモリのサポートに加えて、次のような重要なエンタープライズ機能をサポートしています。
- インメモリ テーブルおよびインデックス
- 行レベルのセキュリティとデータ保存時や移動時の暗号化
- HA/DR を統合しながら、読み取りのスケールアウトを可能にする複数の読み取り専用レプリカ
- モバイルを含めたすべてのプラットフォームでのビジネス インテリジェンスと多彩な可視化
- R による高度なインデータベース分析
GCP で SQL Server を使い始めるには、Google Compute Engine で SQL Server インスタンスを簡単に作成する方法を参照してください。
SQL Server VM の高可用性とディザスタ リカバリ
ミッション クリティカルな SQL Server のワークロードを実行するには HA と DR のサポートが不可欠です。GCP では、Windows Server フェイルオーバー クラスタリング(WSFC)と SQL Server AlwaysOn 可用性グループをサポートすることで可能にしています。AlwaysOn 可用性グループは、SQL Server の主要な HA / DR ソリューションで、障害発生時に自動的にフェイルオーバーが行われるように複数のレプリカを構成できます。これらのレプリカを読み取り可能にすることで、読み取りワークロードとバックアップ用に使うことができます。
AlwaysOn 可用性グループを構成できるようになったことで、このチュートリアルで説明されているように、異なる別々のゾーンにある複数の VM にレプリカを構成することもできます。
VSS と統合した Windows VM 永続ディスク スナップショットでバックアップを強化
VSS と連携してスナップショットを作成できることで、シャットダウンの必要なく Windows を実行しているインスタンスに接続された永続ディスクのアプリケーション コンシステント スナップショットを取得できるようになります。この機能は、VM で実行中の処理に影響を与えることなく、SQL Server や Exchange Server のような VSS 対応アプリケーションの一貫したバックアップを作成する必要があるときに役立ちます。
VSS 対応の永続ディスク スナップショット機能を使い始めるには、Cloud Console の Compute Engine から Snapshots(スナップショット)を選択し、スナップショットの作成に進むと新しいチェックボックスが表示されているので、VSS を有効にするかどうかを指定します。
この機能は、このガイドに従い gcloud SDK や API から利用することも可能です。
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GCP における SQL Server イメージと高可用性のサポート拡大は、Compute Engine での Windows 対応の強化と、業界をリードする Windows 向けエンタープライズ クラウド環境の構築を進める、私たちの最新の取り組みです。昨年は、SQL Server Standard、SQL Server Web、Windows Server 2016 の事前設定済みイメージをサポートし、総合的な .NET 開発者向けソリューションを発表しました。NuGet で公開されている、すべての GCP API の .NET クライアント ライブラリもその 1 つです。このような取り組みを、2017 年も継続して行っていきます。
GCP で Windows Server と Microsoft SQL Server を利用するための詳しい情報は、cloud.google.com/windows と cloud.google.com/sql-server をご覧ください。また、GCP NEXT '17 Windows Bootcamp では、GCP で Windows や SQL Server ワークロードをデプロイ、管理する方法に関するハンズオン トレーニングを実施します。奮ってご参加ください。
Windows ワークロードの移行について何かお困りのことがありましたら、お気軽にご連絡ください。フィードバックを心からお待ちしています!
* この投稿は米国時間 2 月 1 日、Google Cloud Platform の Product Manager である Amruta Gulanikar によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。
- By Amruta Gulanikar, Product Manager, Google Cloud Platform