Google が 2022 年 Gartner® Magic Quadrant™ でクラウド データベース管理システムのリーダーに選出
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 12 月 17 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Gartner は 2022 年の Gartner® Magic Quadrant™ で、Google を 3 年連続でクラウド データベース管理システムのリーダーとして認定しました。この評価は、Google Cloud のビジョンと、特にオープン データ エコシステムや統合されたデータ クラウド サービスといった分野において、継続的なプロダクトのイノベーションを提供してきた優れた実績を証明するものだと考えています。
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現代のアプリケーションは、世界に分散する数多くのユーザーをダウンタイムなし、かつ高速パフォーマンスでサポートする必要があります。さらに、データ、ワークロード、ユーザーの量や種類が指数関数的な増大を見せる中で、データが持つ潜在能力を最大限まで活用するための処理は驚くほど複雑になっています。
データと価値のギャップが生じているのは、こうした理由からです。
Google のデータクラウドは、インテリジェントなデータや分析サービス、高度なセキュリティ、優れたパートナー エコシステム、それらすべてを組み込む統合プラットフォームで、組織の最新のデータに対するニーズに対応できる体制が整っています。Google は、データスペースのこうした分野で急速にイノベーションを進めています。具体的には、Google Cloud Next ’22 で発表したデータベースやデータ分析ポートフォリオにおける新機能があります。
たとえば、Walmart、PayPal、Carrefour といった組織、さらに世界中のその他、何万ものお客様が Google Cloud と提携し、統合された、オープンかつインテリジェントなデータ エコシステムを使ってイノベーションを促進しています。
統合されたデータ管理
Google のデータクラウドは、オープンで統合されたデータ プラットフォームを提供しているため、組織はデータ ライフサイクルのあらゆる段階を管理できます。これは、データ ウェアハウスやデータレイクにわたって分析ワークロードを管理するアプリケーションのためのオペレーショナル データベースの実行から、データドリブンな意思決定、AI や機械学習にまで至ります。Google のプラットフォームの設計方法は極めて独特で、お客様はデータ、人、ワークロードを一緒に持ち込むことが可能です。
Google のデータベースは、スケーラビリティに優れた分散ストレージ上に構築されており、完全に分散されたリソースと、自社所有の高性能なグローバル ネットワークが用意されています。この組み合わせにより、Cloud Spanner、Cloud Bigtable、PostgreSQL 向け AlloyDB、BigQuery、Dataproc、Dataflow といった、データ クラウド プロダクトの各プロダクトに対して緊密に統合されたデータクラウド サービスを提供できます。
Google は最近、こうしたインテグレーションをさらに強化し、よりシームレスで、お客様が容易にイノベーションを加速できるようないくつかの機能をリリースしました。
トランザクション システムと分析システムの統合。変更ストリームを使用すると、お客様は Spanner や Bigtable データベースに対する書き込み、更新、削除を追跡し、BigQuery、Pub/Sub、Cloud Storage などのダウンストリーム システムにレプリケートできます。Datastream for BigQuery では、AlloyDB、PostgreSQL、MySQL、Oracle などの運用データベース ソースから BigQuery に直接、簡単にレプリケーションすることができます。これにより、簡単に ELT(抽出、読み込み、変換)パイプラインを設定し、低レイテンシのデータ レプリケーションによってリアルタイムの分析情報を取得できます。
あらゆるタイプのデータを統合。BigLake を使用すると、お客様はあらゆるタイプのデータを、あらゆる場所で作業できるようになります。お客様は、基礎となるストレージ形式について考える必要がなくなり、BigQuery から BigLake に拡張することで費用や非効率性を低減できます。こうしたインテグレーションにより Google は、非構造化データに構造化されたインターフェースを提供する新しいテーブルタイプであるオブジェクト テーブルを、迅速にリリースできるようになりました。BigLake を活用したオブジェクト テーブルにより、お客様は画像、音声、ドキュメントに対してネイティブな分析や ML が実行できるようになり、世界中のデータチームに変革をもたらしています。データチームは、統合された 1 つの環境ですべてのデータを使用しながら制限のないイノベーションを実現しています。
ワークロードの統合。Google は、SQL 以外の言語でのプログラミングが必要なワークロード用の新しいデベロッパー拡張機能を導入しています。Apache Spark 用 BigQuery ストアド プロシージャを使用することで、お客様は直接、BigQuery 内から Spark プログラムを実行し、変換と取り込みを統合して、一連の SQL ステートメントのステップを Spark の手順として実行できるようになります。この統合は生産性を向上させるだけではありません。お客様は、Spark ジョブの所要時間と消費されたリソースに対してのみ費用を支払うため、料金と請求の面でメリットが生じます。実行コストは BigQuery で処理されたバイト数または BigQuery スロットのいずれかに変換され、データレイクとデータ ウェアハウスの両方のジョブに対して単一の課金単位が指定されます。
オープンデータ エコシステム
Google Cloud は、業界屈指のオープンソースとオープン API のインテグレーションを提供しており、ポータビリテと柔軟性を確保し、ベンダー ロックインのリスクも軽減しています。Google は、PayPal、HSBC、Vodafone、Major League Baseball をはじめ、その他数百のお客様が、データクラウドのトランスフォーメーションに向けた取り組みを加速するために、一連の移行サービスをより一層、活用している様子を目の当たりにしています。ここには、従来型のデータ ウェアハウスからの移行を加速する BigQuery Migration Service や、適切な専門知識、評価、資金援助によりクラウドへの移行を加速する包括的な Database Migration Program が含まれています。また、お客様は PostgreSQL、MySQL、Redis といった最も一般的なオープン ソース エンジンと完全互換性のあるマネージド サービスを活用することも可能です。
それだけではありません。Google は、Google Cloud 以外の他のクラウド内のデータに対する分析情報が取得でき、分析、ガバナンス、セキュリティを一括で提供してくれる、BigQuery Omni も提供しています。
Google は、これからも Google Cloud が最もオープンなデータクラウドであり続けられるように、データの可能性を最大限に引き出し、デジタル トランスフォーメーションの障壁を取り除くことに集中していきます。この分野での最新のリリースについて、いくつかご紹介します。
PostgreSQL 環境のモダナイズ。Database Migration Service では、すべての PostgreSQL データベースに対して、簡単な操作、安全、サーバーレス、最小限のダウンタイムで実行できる AlloyDB への移行をサポートしています。
オープン形式のデータレイクを構築。データのオープン性を支援するため、Google はデータレイクとデータ ウェアハウスを統合してデータサイロを解消する BigLake の一般提供を発表しました。BigLake のイノベーションでは、データレイクのオープンソース テーブル形式の標準になりつつある Apache Iceberg のサポートが追加されています。また、近日中に Delta Lake や Hudi などの形式もサポートする予定です。
データのある場所で分析を実行。データの保存場所に関係なく分析できるようにするため、Google は BigQuery Omni をリリースしました。今回、クロスクラウド転送やクラウド間での大量のクエリ結果の操作といった新機能を追加し、クラウド環境間でのデータの結合や分析を簡単に行えるようにしました。
Google はデータクラウド パートナーのエコシステムの大幅な拡大を行い、さまざまな新しい領域におけるパートナー関連の投資を増やしています。今日では、800 以上のソフトウェア パートナーが Google のデータクラウドを使用してサービスを構築し、40 以上のデータ プラットフォーム パートナーが Google Cloud Ready - BigQuery の取り組みを通じて検証済みの統合を提供しています。今年初め、Google は Data Cloud Alliance を立ち上げました。今では、データ業界を率いる 17 社に支援され、オープン標準と、よく利用されているデータ アプリケーション間での相互運用性の促進に協力して取り組んでいます。また、AlloyDB のパートナー エコシステムは大幅に拡大しており、ビジネス インテリジェンス、分析、データ ガバナンス、オブザーバビリティ、システム インテグレーションをサポートする 50 以上のパートナー ソリューションが揃っています。
AI を利用したイノベーション
AI は、Google の DNA に刻み込まれていると言っても過言ではないでしょう。Google はこの 20 年間、世界の情報を整理してあらゆる人々や企業に役立てるために AI の力を活用してきました。ML による検索アルゴリズムのパフォーマンス強化から、教師なし学習による YouTube のおすすめコンテンツの改良まで、市場で最も困難な課題の解決に絶えず AI を活用しています。
Google では、データ クラウド サービスをさらにインテリジェントにするべく、AI テクノロジーに同様の専門知識を提供し続けます。
データベース システムの最適化。Cloud SQL Recommender や AlloyDB Autopilot などの機能により、データベース管理者や DevOps チームが大規模なデータベース フリートのパフォーマンスと費用を容易に管理できるようにします。
データベースと AI の統合。Google では、AI や ML をプロダクトに取り入れることに加え、ML の経験を簡略化するために、Spanner、AlloyDB、BigQuery を Vertex AI に緊密に統合してきました。こうしたインテグレーションにより、AlloyDB や Spanner のユーザーは、SQL を使用してデータベース トランザクション内でモデルの推論を直接、行えるようになっています。
簡略化した ML Ops。BigQuery ML を使用して BigQuery 内で作成されたモデルが、Vertex AI Model Registry に即座に表示されるようになりました。その後、これらのモデルを Vertex AI エンドポイントに直接デプロイして、リアルタイムで提供します。BigQuery ML と Vertex AI が統合されたことにより、Vertex AI Pipelines を使用してモデルのモニタリングとトレーニングを行い、予測の詳細な説明を表示することが可能となります。
Google Cloud データベースと分析ソリューションは、大規模な運用に定評があります。たとえば、Spanner であればピーク時には毎秒 20 億以上のリクエストに対応していますし、BigQuery のお客様は毎秒 110 テラバイト以上のデータを分析しています。
Google は、2022 年 Gartner マジック クアドラントのクラウド データベース管理システム部門のリーダーとして選出されたことを光栄に思います。今後もパートナーとして、お客様のデジタル トランスフォーメーションの実現に向けて革新的な取り組みを続けていければと考えています。
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Google Cloud ソリューションを使用して組織がデータクラウドを構築する方法についてご確認ください。
Gartner マジック クアドラント クラウド データベース管理システム部門、Henry Cook、Merv Adrian、Rick Greenwald、Xingyu Gu、2022 年 12 月 13 日
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- データベース、データ分析、Looker 担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー Gerrit Kazmaier