Database Migration Service を使用して、特に要件の厳しい企業の PostgreSQL データベースを PostgreSQL 向け AlloyDB に移行
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 9 月 16 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
今年の初めに、要件の厳しい、エンタープライズグレードのトランザクションおよび分析ワークロードに対応したフルマネージドの PostgreSQL 互換データベースである、PostgreSQL 向け AlloyDB のリリースを発表しました。さまざまな業界の企業が、従来の独自データベースから解放され、アプリケーションを変更することなく、既存の PostgreSQL ワークロードをスケールできる AlloyDB にすでに期待しています。
AlloyDB が、より優れたスケール、より高い可用性、より高速なパフォーマンスを解き放ちます。Google のパフォーマンス テストで、AlloyDB はオープンソースの PostgreSQL よりもトランザクションのパフォーマンスで 4 倍以上速く、分析クエリでは最大 100 倍高速でした。PostgreSQL との完全な互換性により、このテクノロジーを簡単に活用できます。
しかし、Google のお客様は、AlloyDB での標準化を望んでいるため、セットアップが簡単で使いやすく、管理オーバーヘッドが不要で、データを正確かつ安全に移動できる信頼性の高い移行パスを必要としています。さらに、アプリケーションの中断を最小限に抑えて実行する必要もあります。
PostgreSQL から AlloyDB へのサポート
本日、AlloyDB 対応の Database Migration Service(DMS)のプレビュー版を発表いたします。この発表により、Database Migration Service を使用して、任意の PostgreSQL データベース(オンプレミス データベース、Google Cloud のセルフマネージド データベース、Amazon Aurora や Azure Database for PostgreSQL のようなクラウド データベースなど)から AlloyDB への移行を使いやすく、安全で、またサーバーレスな方法で完結できます。
Google Cloud の複数のお客様が、AlloyDB 導入へのパスとして DMS に期待しています。たとえば、SenseData は、企業と顧客の関係を改善するために作られたプラットフォームで、ラテンアメリカのカスタマー サクセス分野でのマーケット リーダーです。「SenseData は、PostgreSQL 上にカスタマー サクセスのプラットフォームを構築しました。そして、プラットフォームのパフォーマンス向上と成長の次の段階に向けたスケールを期待しています」と、SenseData の共同創業者で最高技術責任者の Paulo Souza 氏は述べています。「弊社には、混在したデータベース ワークロードがあり、高速なトランザクション パフォーマンスとパワフルな分析処理機能の両方が必要とされます。また、PostgreSQL 向けの AlloyDB の初期テストでは、アプリケーションを変更することなく、最初のワークロードで 350% 以上のパフォーマンス向上という印象的な結果が得られました。数テラバイトのデータを AlloyDB に簡単に移行するために、Database Migration Service を使用することを心待ちにしています。」
Database Migration Service は、Google Cloud の無数のお客様が PostgreSQL、MySQL、Oracle のワークロードをクラウドに移行するのをサポートしてきました。これにより、お客様は証明済みの同じテクノロジーとユーザー エクスペリエンスを使用して、AlloyDB に移行できます。
DMS を使用した場合、次のように移行できます。
迅速で簡単: AlloyDB は PostgreSQL と完全な互換性のあるデータベースであるため、PostgreSQL からの移行は「同種」と見なされ、スキーマの変換やその他の移行前の手順が不要です。現在、Database Migration Service を使用した移行の 85% 以上が、1 時間以内に進行中になります。
信頼性が高く包括的: Database Migration Service による AlloyDB への移行では、PostgreSQL のネイティブなレプリケーション機能を利用して、移行の安全性、忠実性、信頼性を最大限に高めます。
最小限のダウンタイム: DMS により、データベースの変更を移行元から AlloyDB に継続的にレプリケートして、いつでもカットオーバーを行い、ダウンタイムとアプリケーションの中断を最小限に抑えられるようになります。
サーバーレス: DMS のサーバーレス アーキテクチャは、この移行をサポートするために移行に特定したリソースを維持またはプロビジョニングする必要がないことを意味し、移行はデータに合わせて自動スケールされます。
Database Migration Service を使用した AlloyDB への移行
Google Cloud コンソールの [データベースの移行] ページに移動し、新しい移行ジョブを作成することで、AlloyDB への移行を開始できます。
移行は、5 つの簡単な手順で行えます。
移行するデータベースの種類を選択し、移行元を設定して移行を成功させるために必要なアクションを確認します。
移行元の接続プロファイルを作成します。このプロファイルは、後で追加の移行に使用できます。
ビジネスニーズに合った、PostgreSQL 向け AlloyDB の移行先となるクラスタを作成します。
接続方法を定義します。DMS により、接続に成功できるようにするガイド付き接続パスが提供されます。
移行ジョブをテストしたら、準備ができ次第開始してください。
移行ジョブが開始されると、DMS はデータの最初のスナップショットで移行を開始し、新しい変更が発生すると継続的にその変更をレプリケートします。これで、移行元データがすべて揃った AlloyDB クラスタの準備ができました。
詳細を確認し、データベースの移行を開始する
スタートガイドで、PostgreSQL から AlloyDB への移行に対応した新しい Database Migration Service について確認できます。また、以前に発表された Oracle から PostgreSQL への移行のプレビュー版を使ってみることもできます。動作を確認するには、今すぐアクセスをリクエストしてください。
移行を開始するための詳しい情報は、ドキュメントをご覧いただくか、こちらの Database Migration Service Qwiklab でトレーニングを開始してください。- Google Cloud プロダクト マネージャー Shachar Guz
- Google Cloud プロダクト マネージャー Sandy Ghai